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平成22年6月 第3日

平成22年6月定例会 本会議 第3日


平成22年6月高浜市議会定例会会議録(第3号)

  • 日時 平成22年6月16日午前10時
  • 場所 高浜市議事堂

議事日程

日程第1 一般質問

本日の会議に付した案件

議事日程のとおり

一般質問者氏名

  1. 内藤とし子議員
    1. 市民の健康を守るために
    2. 放課後児童対策の充実について
  2. 井端清則議員
    1. 定住自立圏構想について
    2. 国民健康保険の医療費の一部負担金減免について
  3. 神谷 宏議員
    1. 地震について
    2. 衣浦臨海鉄道株式会社について

出席議員

  • 1番 幸前 信雄
  • 2番 杉浦 辰夫
  • 3番 杉浦 敏和
  • 4番 北川 広人
  • 5番 鈴木 勝彦
  • 6番 磯貝 正隆
  • 8番 内藤 皓嗣
  • 9番 神谷 ルミ
  • 10番 寺田 正人
  • 12番 水野 金光
  • 13番 内藤 とし子
  • 14番 井端 清則
  • 15番 岡本 邦彦
  • 16番 神谷 宏
  • 17番 小嶋 克文
  • 18番 小野田 由紀子

欠席議員

なし

説明のため出席した者

  • 市長 吉岡 初浩
  • 副市長 杉浦 幸七
  • 副市長 後藤 泰正
  • 教育長 岸本 和行
  • 経営戦略グループリーダー 深谷 直弘
  • 危機管理グループリーダー 尾崎 常次郎
  • 危機管理グループ主幹 石川 俊哉
  • 地域協働部長 岸上 善徳
  • 地域政策グループリーダー 神谷 美百合
  • 地域政策グループ主幹 岡島 正明
  • 財務評価グループリーダー 竹内 正夫
  • 市民総合窓口センター長 加藤 元久
  • 市民窓口グループリーダー 木村 忠好
  • 税務グループリーダー 森野 隆
  • 税務グループ主幹 橋本 貞二
  • 福祉部長 新美 龍二
  • 介護保険グループリーダー 篠田 彰
  • 保健福祉グループリーダー 加藤 一志
  • 保健福祉グループ主幹 磯村 和志
  • こども未来部長 神谷 坂敏
  • こども育成グループリーダー 大岡 英城
  • 文化スポーツグループリーダー 山本 時雄
  • 都市政策部長 小笠原 修
  • 地域産業グループリーダー 神谷 晴之
  • 行政管理部長 大竹 利彰
  • 人事グループリーダー 鈴木 信之
  • 行政契約グループリーダー 内田 徹
  • 会計管理者 川角 満乗
  • 学校経営グループリーダー 中村 孝徳
  • 学校経営グループ主幹 梅田 稔

職務のため出席した議会事務局職員

  • 議会事務局長 松井 敏行
  • 主査 杉浦 俊彦

議事の経過

議長(小野田由紀子) 皆さん、おはようございます。
 本日も円滑なる議事の進行に御協力のほど、よろしくお願い申し上げます。


午前10時00分開議
議長(小野田由紀子) ただいまの出席議員は全員であります。よって、これより会議を開きます。
 お諮りいたします。本日の議事日程は、お手元に配付してあります日程表のとおり決定して御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
議長(小野田由紀子) 御異議なしと認めます。よって、本日の議事日程は、お手元に配付してあります日程表のとおり決定いたしました。
 これより本日の日程に入ります。


議長(小野田由紀子) 日程第1 一般質問を行います。
 13番、内藤とし子議員。一つ、市民の健康を守るために。一つ、放課後児童対策の充実について。以上、2問についての質問を許します。
 13番、内藤とし子議員。
〔13番 内藤とし子 登壇〕
13番(内藤とし子) おはようございます。
 議長のお許しを得ましたので、通告してあります2問について質問をいたします。
 病気の3大疾病というと、がん、心臓病、脳卒中と言われており、早期であれば治ると言われているものに、胃がんとか乳がん、子宮がんなど、婦人科のがんと言われているものがあります。婦人科のがんで最も一般的な子宮がんには、子宮頸がんと子宮体がんがあります。俳優では仁科明子さん、歌手ではジュディオングさんなどもマスコミを通じて活動し、子宮がんの早期発見や予防に関する取り組みを進めるよう訴えておられます。
 子宮頸がんとは、子宮の入り口付近にできるがんで、胎児が育つ子宮体部にできる子宮体がんと区別されます。普通の婦人科の診察でこの部分を観察したり、検査すべき細胞や組織を採取することが可能です。したがって、早期発見が容易なわけです。頸部のがんは非常にゆっくり増殖しますが、子宮頸部に見つかる以前の初期に正常でない細胞が見つかります。この細胞を異型細胞と呼び、細胞診ではこの段階から判断することができるのです。
 子宮がんにかかる方は、全体として年間約1万7,500人で、このうち子宮頸がんが約8,500人、子宮体がんが約8,200人、どの部位か情報がない子宮がんが約800人となっています。また、子宮がんで亡くなる方は、全体として年間約5,700人、このうち子宮頸がんが約2,500人、子宮体がんが1,700人、どの部位か情報がない子宮がんが約1,500人となっております。年齢別に見た子宮頸がんの罹患率は、20歳代後半から40歳代前後まで増加した後、横ばいになり、70歳代後半以降、再び増加します。近年、罹患率、死亡率ともに若年層で増加傾向にあります。罹患率の国際比較では、子宮頸がんが途上国で高いのに対し、子宮体がんは欧米先進国で高い傾向があります。
 子宮頸がんの発生には、その多くにヒトパピローマウイルス(Hpv)の感染が関連しており、子宮頸がん患者さんの90%以上からHpvが検出されることが知られています。その中でがんを誘発するリスクが高いのは16型と18型のHpvで、この二つの方に有効なワクチンが現在、日本で販売されています。
 Hpvに感染しても、大半の人は自分が持っている免疫でウイルスが消滅しますが、1割程度の人に前がん病変が出ます。がんになる人は、そのまた1割となっています。子宮頸がんは性交渉によって感染するHpv(ヒトパピローマウイルス)が主原因で発症するもので、予防ワクチンは性交を経験する前の10代前半で最も効果があり、このウイルスに感染していない15歳から25歳の女性にワクチンを接種した臨床試験では、5年から7年前の追跡調査で、前がん病変をほぼ100%予防できたということがわかっています。
 既にウイルスに感染している人には効果はなく、予防ワクチンを打ちさえすれば安心ということではないので、検診を定期的に受けることは大切です。予防ワクチンは期間を置いて3回打つ必要もあり、経費は全額自己負担として5万円から6万円かかるものです。公費で助成をする自治体も出ており、東京都に次いで山梨県も助成を始め、甲府市なども助成を始めました。栃木県の小山市や栃木県大田原市なども助成を始めています。名古屋市でも、ことしの10月から中学1年生と2年生の女子に、接種回数3回で自己負担はありますが、始めるということです。また、島根県雲南市は、中学2年の女子を対象に3回接種で3万円を助成し、自己負担は1万4,000円余り、子宮頸がん予防対策でヒトパピローマウイルス検査も3,200円助成し、負担は1,000円になります。
 産婦人科学会が公費接種を推奨しています。罹患した個人の苦痛や医療費を考えれば、接種で予防できることはすばらしいことではありませんか。新日本婦人の会では、静岡・伊豆支部が市長と懇談し、中学1年生から3年生全員を対象に集団接種できる2,350万円を予算化すると明言するなど、公的助成の動きが広がっています。
 そこで、市民の命と健康、特に女性の健康や人権を考えたとき、高浜市でも小学校6年生から中学校3年生まで、女子児童・生徒を対象に子宮頸がんの予防ワクチンを接種することは非常に有効と考えます。子宮頸がん予防ワクチン接種費助成事業を創設する考えはないか、お聞きいたします。
 2問目、学童保育の充実について。
 学童保育は、高浜市の場合、放課後児童健全育成事業として平成元年から実施されています。おおむね3年生までを対象年齢として行っていますが、そのため児童クラブに入れなかった子供を持つ親御さんは、大変不安な毎日を過ごしています。特に夏休みなど長期休業日は、子供は長時間を1人で過ごすことになり、病気、けが、生活リズムの崩れ、非行、さらには不審者が出たりと、心配の種は尽きません。ことしの春休みには、4年生になったばかりの子供の父母から、隣の家には精神疾患の方がいて、とても子供を1人で家には置いておけないとか、祖父母は離れたところにおり、また病弱なため預けることもできない。私が様子を見に行くくらいですなど、4年生になったからといって、簡単に1人で家に置いておくことはできない事情や、一般児童がお昼御飯を家に帰ってもだれもいないので、コンビニでお昼を買ってコンビニの空き地で食べていた。食べ終えて1時になると、また児童センターに来て遊んでいるのを見てしまったので、とてもそんなことはさせられないと、それぞれ市長に訴えたところ、児童センターへお弁当を持っていって遊ばせて、お昼御飯は児童センターで食べてもよいということになりました。火曜日は一般来館者は入れないため、吉浜まちづくり協議会のふれあい広場でしのいだけれども、随分助かったと父母は喜んでおられました。
 しかし、今度は夏休みという長期休業日があります。まだ夏休みのめどは立っていません。お母さんたちは、夏休みをどうして過ごさせようと頭を痛めておられます。市長は夏休みの対策はどのようにしようと考えておられるのでしょうか、お答えをお願いします。
 放課後児童健全育成事業に関する事項は、児童福祉法が1947年制定以来、時代の要請によって順次改正され、それに基づいて児童福祉施設の拡充、児童福祉事業の発展などが図られてきました。特に1997年の第50次改正は、制定後50年の経過による児童を取り巻く環境の変化に対応するとともに、締約国に条約の実行に関する報告が義務づけられている子どもの権利条約批准後、それに対応するための大幅な改正でありました。しかし、その理念にかかわる3カ条は改正されなかったため、児童の権利主体としての規定はあいまいなままであります。
 基本的には、措置から契約へと変更されましたが、たとえ不十分であったとはいえ、生存権の保障や幸福追求権をもとに、公的責任で人間としての尊厳を保障するという、これまでの福祉の理念に沿っていたはずの措置制度にかわって、契約という競争原理が持ち込まれた改正であるため、福祉法としての性格が維持し得るかどうかという問題を残しました。そのため、さらに子どもの権利条約との整合性を図ることが今後の課題と言えると言われており、拡充していくことが重要な課題と言えます。
 学童保育は児童の安全に大きな役割を果たしており、保護者の就業実態から見ても、また人格の形成期にある子供たちにとっても必要な施設です。保育サービスの充実、雇用の場における男女平等の促進など、市長はこの問題をどのように受けとめていらっしゃるのでしょうか。父母が安心して働けるよう、対象を高学年にも拡大するよう、また子供たちに安心・安全な居場所を提供するため、市長の意見を求めます。
 さらに、市長のマニフェスト事業で出された放課後児童対策として、市内の小学校で居場所づくりを行うとのお話ですが、放課後児童対策の話はどこまで進んでいるのでしょうか。昨日、シルバー人材センターに委託した話も出されましたが、現在どのような取り組みがされているのでしょうか。子どもの居場所づくりを急いで全小学校区で実施されるよう求めます。
〔13番 内藤とし子 降壇〕
議長(小野田由紀子) 福祉部長。
〔福祉部長 新美龍二 登壇〕
福祉部長(新美龍二) おはようございます。
 それでは、内藤とし子議員御質問の1問目、市民の健康を守るために、(1)子宮頸がんのワクチン接種助成事業を創設せよについてお答えをさせていただきます。
 まず初めに、子宮頸がん予防ワクチンに対する国の動向について説明をさせていただきます。
 厚生労働省のがん対策推進室は、子宮頸がんとヒトパピローマウイルス(Hpv)予防ワクチンについて、次の5点の意見を述べております。まず、1点目として、子宮頸がんはヒトパピローマウイルスが主な原因で発生するがんで、ワクチンで発生を予防できる可能性があるがんであること、2点目としまして、子宮頸がんを予防するワクチンは平成21年10月16日に薬事承認され、同年12月22日から国内販売が開始されていること、3点目として、子宮頸がんの原因となるウイルスは15種類あるが、このワクチンは15種類のうち2種類、Hpv16型と18型に対する感染を予防するものであり、この2種類のウイルスが子宮頸がんの原因に占める割合は、欧米では80%から90%の高い率となっているものの、日本では50%から70%と限定的となっていること、4点目として、このワクチンを接種しても完全に子宮頸がんを予防できるわけではないため、引き続きがん検診を受けることが必要であること、また既にHpvに感染した者に対してはこのワクチンの効果がないため、感染する前に接種する必要があること、5点目として、子宮頸がん自体はHpvに初めて感染してから十数年後に発症するが、このワクチンが接種された後に長期にわたって感染を予防する効果があるかどうかはいまだに確認されていないこと、以上の5点が現時点での厚生労働省の意見でございます。
 また、厚生労働省では今後、子宮頸がんの予防を図っていくために、子宮頸がんワクチンの任意接種促進に関する今後の進め方や予算措置等も含め、どのような方策が効果的か、総合的に検討していくこととしております。
 さらに、今回、発生した新型インフルエンザの流行を契機として、厚生科学審議会の中に予防接種部会を設置し、この部会において予防接種施策全般について抜本的な見直しについて議論が進められております。この厚生科学審議会予防接種部会からは、平成22年2月19日に予防接種制度の見直しについての第1次提言が出されております。具体的には、現行予防接種法により、ジフテリア、百日ぜき、ポリオ、麻疹・風疹、日本脳炎、破傷風、結核が1類疾病として、またインフルエンザが2類疾病としてそれぞれ位置づけられ、ワクチンの定期接種が行われているが、対象となっていないヒトパピローマウイルス、ヒブワクチン、肺炎球菌等については、どのように評価し、どのような位置づけが可能かといった点について、さらに議論が必要であるとしております。また、接種費用の負担のあり方についても提言がされており、予防接種については、現行の臨時接種を除き個人の受益的要素があるため、原則として実費集めるを可能としているが、予防接種の果たす役割や特徴等を踏まえて、その費用負担のあり方についてはさらに議論が必要であり、議論の際には諸外国の実態、地方公共団体の実費集めるの実態等も視野に入れて行うことが必要であるとしております。
 このことから、国においてもさらに検討がなされ、今後は一定の結論が出されるものと考えております。
 次に、この予防接種には法的に二つの大きな目的がございます。まず、感染のおそれがある疾病の発生及び蔓延を予防するために予防接種を行い、公衆衛生の向上及び増進に貢献すること、次に予防接種により健康被害の迅速な救済を図るということでございます。一方で、予防接種については、感染症予防の有効な方法でありますが、関係者がいかに注意を払っても、まれに健康被害が生じます。また、接種自体が感染症にかかっていない健康な人に接種するものであり、健康被害は容易に受け入れがたいという特徴があることも事実であります。
 そこで、内藤議員御質問のワクチン助成制度、費用負担の軽減については、地方公共団体独自の制度として実施するのではなく、国が国民共通の願いとして受けとめ、国の制度として所要の措置が講じられるべきものであると考えております。
 また、基本的に一番必要なことは、ただいま申し上げました健康被害救済措置のあり方、予防接種法の対象疾病の範囲の確立を目指した予防接種法の改正であると考えております。今回の第174通常国会では、平成22年5月31日に子宮頸がん予防接種の実施の推進に関する法律案が参議院に提出されるなど、国において新たな動きも出てきております。引き続き国の動向に注意してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げ、答弁とさせていただきます。
〔福祉部長 新美龍二 降壇〕
議長(小野田由紀子) こども未来部長。
こども未来部長(神谷坂敏) それでは、内藤とし子議員の2問目、放課後児童対策としての学童保育の充実についてにお答えをいたします。
 まず、御質問の中にございました春休み休暇中の吉浜児童センターの利用について触れさせていただきます。
 本年3月末に吉浜児童クラブに入会をされておる保護者の方から、年度末で児童クラブを退会することになる新4年生は、4月1日より児童クラブから家庭で過ごすこととなり、その環境変化に対応できるか不安であるということから、春休み中の児童の居場所として、児童センターを一般利用することに伴い、昼食を児童センターでとることを許可するよう御依頼がございました。
 児童の安全管理及び児童の健全育成のため、児童センターの利用については、昼食時には児童が一たん自宅に帰宅し、自宅で食事をとるなど、遊びと生活習慣の規律を身につけるためにも、正午から午後1時までの一般利用を制限するとともに、館内では原則、飲食を禁止いたしております。
 しかしながら、児童クラブに加入していた児童の環境の激変緩和と今後の児童センターのあり方を検証する必要もあることから、昼間、家庭にいない保護者が児童センターで弁当をとることを申請した児童に限りまして、4月1日から8日の正午から午後1時までの間に、図書室において弁当をとることを試行的に許可をいたし、実施をいたしました。
 今回の試行については、吉浜児童クラブに入会されていた新4年生の児童の保護者7名の方が利用申請を提出をされまして、日曜日と休館日を除く6日間に、1日2名から5名の児童が利用をいたしました。今回の対応を通じまして、私どもといたしましては、児童センターで昼食をとることを許可した児童に限定をしたとしても、一たん帰宅をして昼食をとる一般の児童に少なからず影響があることを心配いたしました。
 一方、児童クラブの児童にとっては、正午の1時間は児童クラブ室で昼食をとり、自由遊びではなく、静かに読書などの休息をとる時間帯として、児童センター職員もその指導に当たっていることから、この時間帯での一般利用者の利用は児童クラブの児童の生活パターンを乱すおそれがございます。
 また、他市の児童センターにおきましても、社会教育施設などと併設をしている多少の児童センターを除き、児童センターの健全な利用という観点から、一般利用者の飲食を禁止しているのが現状であり、先日、開催をしました児童センター運営委員会での各委員の方からも、児童センターで飲食を許可することは好ましくないとの意見をいただいているところでございます。
 このようなことから、今回の対応を検証いたしますと、18歳までの児童が利用対象者となる児童センターでは、児童厚生施設として児童の健全育成を目的としており、児童センターの運営においては、昼は一たん自宅に帰り、食事をとってから児童センターに遊びに来るという習慣を徹底するためにも、児童センターでの飲食を禁止することは望ましい運営形態であると考えております。したがいまして、一般利用者の方が正午から1時までの間に児童センターの一部で昼食をとることができることとする対応は、考えておりません。
 しかしながら、3月から4月の児童クラブ員の切りかえ時期におきまして、子供の生活が大きく変化することへの不安が保護者にあることを踏まえまして、児童の急激な生活の変化を少しでも緩和するために、児童クラブの会員であった新4年生の児童で保護者が希望する児童につきましては、給食が始まるまでの間、弁当持ちでの一般来館を受け入れ、児童クラブ室でクラブ員と一緒に食事ができるよう対応してまいりたいと考えております。
 また、特に新3年生の児童クラブ員に対しましては、1年間のうちに基本的な生活習慣の習得と自立へ向けての生活指導をこれまで以上に心がけてまいりたいと考えております。
 次に、御質問の(1)長期休業日の緊急対策(年齢の引き上げ、受け入れ人数の拡大)を実施せよについてお答えをさせていただきます。
 夏休みの長期休業期間の児童クラブの受け入れにつきましては、平成16年度より夏休み期間中の一時入会を実施いたしております。これは、夏休み期間中は児童クラブを毎日利用する児童が通常の時期に比べて少なくなるということから、夏休み期間中の毎日の出欠席を事前に調査をした上で、期間中の全日、すべての日において定員を下回る児童クラブにおいては、児童クラブの待機となっている児童について、定員内で受け入れが可能な限り、7月21日から8月31日までの期間限定で児童クラブへの入会を許可しているもので、平成21年度の夏休み期間中においては、東海児童クラブで1人、翼児童クラブで2人、楽習館児童クラブで1人の児童の受け入れを行ったところでございます。また、平成19年度においては、13人という多い年度もございました。
 本年度におきましても、6月15日、昨日付でございますが、児童クラブ員の保護者の方に夏休み期間中の児童クラブの出欠席表を7月9日までに提出をいただくよう依頼をいたしました。この出欠席表に基づきまして、夏休み期間中の児童クラブの毎日の参加者数の集計が7月10日にはでき、本年度の夏休み期間中に各児童クラブで受け入れ可能な児童数が判明をいたしますので、受け入れが可能な児童クラブで入会の待機となっている児童の保護者の方には、夏休み期間中の入会の御案内をいたします。
 また、ふだんは児童クラブの会員は学校から児童クラブに帰ることとなりますので、児童が通う小学校区にある児童クラブに入会することとなりますが、夏休み期間中は保護者の方が児童クラブに送迎することが可能であるなら、学区以外の児童クラブに入会することも可能となります。現時点では、東海児童クラブでは定員の36人に対して29人が入会しており、7人のあきがございます。6月1日時点で、全児童クラブの待機児童数は、1年生が5人、2年生が2人という状況ですので、学区以外でもよいということであれば、夏休みの一時的ではございますが、受け入れが可能な状況であることから、東海児童クラブで夏休み期間中の一時入会の御案内をすることを予定いたしておりますので、何とぞ御理解を賜りたいと存じます。
 続きまして、(2)児童クラブの年齢の引き上げ、施設の増設を実施せよについてお答えをいたします。
 放課後児童クラブは、保護者が労働等により昼間、家庭にいない小学校に通学している小学校低学年の児童に対し、授業の終了後に、小学校の教室や児童館等を利用して適切な遊びと生活の場を提供し、健全な育成を図る事業でございます。本市におきましても、東海児童クラブ、中央児童クラブ、吉浜児童クラブ、翼児童クラブ、高取児童クラブに加え、平成16年度の全世代楽習館の設置時には、館内に楽習館児童クラブを開設したのに続きまして、平成19年度には、翼幼保園の開園時に園内にひこうきぐも児童クラブを開設していただき、現在7カ所の児童クラブを設置いたしております。
 しかし、核家族化の進行や女性の社会進出によりまして、昼間、保護者がいない家庭の児童がふえたことなどの原因から、待機児童が発生している状況でございます。そのような中で、平成22年度には児童クラブの待機児童対策といたしまして、中央児童クラブ及び吉浜児童クラブにおきまして、受け入れ枠を36人から40人に臨時的に増員いたしました。
 放課後児童クラブにおける集団の規模については、国が定める放課後児童クラブガイドラインの中で、おおむね40人程度までとすることが望ましく、子供が生活するスペースについては、児童1人当たりおおむね1.65平方メートル以上の面積を確保することが望ましいとされております。私どもといたしましても、児童の安全の確保、情緒の安定は児童クラブ運営において重要なことであるということを第一に、現行施設配置の中で、質を確保しながら、児童クラブの施設の環境を最大限に活用して、児童の健全育成を図るということで対応いたしております。
 本市の児童クラブ単体の施設ではこの基準を上回っておりますが、東海児童クラブ、中央児童クラブ、吉浜児童クラブについては、児童センターと併設であるということから、児童センターの施設も利用することで基準を満たして実施している状況でございますので、現状の施設環境の中でこれ以上の受け入れ枠をふやすことや、最近の待機児童数の実績からも、新たな児童クラブを設置することは考えておりません。
 次に、児童クラブの年齢引き上げについてでございますが、国の放課後児童健全育成事業の実施要綱や放課後児童クラブガイドラインでは、放課後児童クラブの対象児童は、保護者が労働等により昼間、家庭にいないおおむね10歳までの小学校1年生から3年生であるとした上で、4年生以上の児童は放課後児童クラブに加えることができるとされております。本市の児童クラブにおいても、国の実施要綱、ガイドラインに基づき、高浜市児童クラブの設置等に関する規則第7条におきまして、対象児童を1年生から3年生と規定した上で、その例外規定として、定員に満たない場合に限って、4年生以上の児童を入会させることができることといたしております。
 平成22年度では、1年生から3年生の児童を受け入れても定員に余裕のある東海児童センターでは2人の4年生が、楽習館児童クラブでは2人の4年生と1人の5年生が入会をしており、合計5人の4年生以上の児童を受け入れております。
 4年生以上の児童を児童クラブで受け入れることに対する本市の考え方でございますが、児童クラブに入会している小学校1年生から3年生までの児童クラブでの生活の中で、仲間をつくり、生活の基本をしっかりと身につけていただき、4年生ともなれば、生活の場としては児童クラブではなく、友達同士で学校、公園、児童センターなどで遊び、時間になれば、自宅に帰って保護者を待つことができるように成長してもらうことが大切であると考え、市といたしましては、保護者の帰りを待つ間、子供同士で遊びができる環境を整えることが必要であると考えております。
 これまでも希望した児童クラブに入会できなかった児童につきましては、待機の登録をしていただき、受け入れ人数にあきが出るまでの間は、児童センターを積極的に御活用いただくよう、保護者の皆さんには児童センターの休館日、利用時間、施設内の紹介など、児童センターの利用について十分説明させていただき、御案内をいたしております。
 また、近年では高浜南部まちづくり協議会が運営する南部ふれあいプラザの2階部分のコミュニティスペースで子供の見守りを行っていただいておりますし、吉浜まちづくり協議会が運営する吉浜ふれあいプラザでも、2階部分の交流スペースでは、子供の居場所づくりとしての事業が検討されていると聞き及んでおり、各地域においても、地域の住民の皆さんによる子育て支援活動が盛んになることに伴い、子供の居場所となる環境が整ってきておりますし、このような地域での子育て活動を支援することも行政の役割であると考えております。
 さらに、本市では本年度より放課後居場所事業を実施をいたします。この放課後居場所事業につきましては、昨日の内藤皓嗣議員の一般質問にお答えをさせていただいたとおりでございますが、同年齢の同級生や異年齢の先輩・後輩たちとの集団遊びを通じてルールを共有し、互いに摩擦を繰り返し、刺激を与えながらコミュニケーション能力などを高め、創造性、自主性、社会性を身につけることで、力強く生きていくことのできる人間形成の場として期待されるものでございます。
 本事業は、児童に最も身近な小学校の運動場をだれでも気軽に集団遊びができる場として実施することで、遊び上手な児童に刺激をされて、集団遊びに加われない引っ込み思案な児童も集団遊びに参加しやすくなるものと考えております。
 放課後居場所事業は、児童クラブのように、保護者の方が帰宅されるまでの間、児童を預かり育成するものとは違いますが、特に4年生以上の子供の保護者が自宅にいない家庭の多くは、子供の安全・安心な居場所を児童クラブへ求めていることが考えられることから、必ずしも児童を預ける児童クラブを拡大することだけではなく、放課後居場所事業等の実施により、子供たちが安全な場所で仲間とともに遊ぶことができる習慣を身につけ成長することで、休日や夏休みなどの長期休暇期間中でも、学校の運動場、公園、児童センターなど、さまざまな子供の居場所でたくさんの子供同士で遊ぶことができれば、保護者の方も安心して働いていただけるものと考えております。
 したがいまして、本市といたしましては、1年生から3年生までが児童クラブの対象であるという方針に変わりはございません。
 次に、(3)放課後児童対策(子ども教室)を全小学校区で実施せよについてお答えをいたします。
 子供たちがなれ親しんだ放課後の小学校の運動場を施設的、人的にも安全面を確保した上で、異年齢の子供たちが一緒になった遊びの場を設置する放課後居場所事業は、本年度はまずモデル校1校で実施をいたしますが、モデル校での実施に伴うさまざまな課題を子育ち・子育て支援ネットワーク会議並びに専門部会で検証した上で、次年度以降、順次、全小学校に拡大する計画でございます。
 現時点では、放課後居場所事業は平日の放課後に実施するものとし、土曜日、日曜日や長期休暇期間には実施しない方向で考えておりますが、ネットワーク会議等において、夏休みのプール開放などの既存の取り組み状況なども総合的に検討をしまして、夏休み期間中の事業実施の必要性についても検討していくこととしております。
 以上、御理解賜りますようお願いを申し上げまして、答弁といたします。
議長(小野田由紀子) 13番、内藤とし子議員。
13番(内藤とし子) 再質問いたします。
 市民の健康を守るためにということで、子宮頸がんのワクチン接種助成事業の質問をいたしましたが、これはがんとは無縁だと思っている年代の女性を突然襲う、そういうことがほかのがんと異なる大きな特徴になるわけですね。ですから、やっぱりワクチンで予防ができるという、ほかの例えば胃がんで、何か予防ができるかといったらできない。そういうあれができないわけですから、がんが幾つかある中でも、予防ができるということがはっきりしたわけですから、ぜひこの子宮頸がんのワクチン接種を助成をしていただきたいと思うんですが。
 日本における子宮頸がん検診の受診率が、先日聞きましたら17%ぐらいとおっしゃいましたかね。発症率が高いにもかかわらず、20代では5%、30歳代でも10%に達していないというのが現状なんだそうです。これに対して、欧米の受診率が70から80%。そこで、日本でも受診率を上げるようにということでやっているんですが、せっかくワクチンで予防ができるようになっているんだから、ぜひこのワクチンの予防接種をお願いしたいと。
 世界の中では100カ国以上で使用されている子宮頸がんの予防ワクチンが日本でも承認されたんですが、日本産婦人科学会とか日本婦人科腫瘍学会、日本小児科学会、こういう方たちが推奨してみえるわけですね。45歳までの女性に対しても十分に接種の意義があるとして、推奨しておられます。特に名古屋大学の吉川史隆先生という先生なんかは、ほかの世界の中では、子宮頸がんの予防ワクチンというのは承認されていたんですけれども、日本ではようやく承認されたということで、ぜひ検討してみる必要があるんじゃないかということを言ってみえます。ワクチンの接種により、がんの中で唯一予防できるようになったということは、たった一つでもがんの予防が可能になったということは画期的だと。そういう意味で、特に若年層の発症が際立っている子宮頸がんにおいては、このワクチンの予防接種は大変意味深いものだということで推奨しておられます。ぜひその点でもお答えをお願いします。まず、それからお願いします。
議長(小野田由紀子) 保健福祉グループ。
保健福祉G(加藤一志) 予防接種の関係でございますが、やはり予防接種のワクチン自体が、健康被害の救済措置とあわせて、一体になって考えられるべきものであるという考え、先ほどの答弁をさせていただきましたが、その考えは変わっておりませんので、よろしくお願いします。
議長(小野田由紀子) 13番、内藤とし子議員。
13番(内藤とし子) 何といいますか、そういう子宮頸がんが予防できるという時代に入ったんだということがわかったということも新しいことですから、なかなかそれに追いついていかないというか、そういうことはあるかと思うんですが、かたくなな頭でなくて、女性を子宮頸がんから救うという立場で、健康被害が出てからというんじゃなくて、やっぱり予防的な意味でもぜひ考えていただきたいと思います。
 それから、そのことについてと、次に移ります。
 放課後児童対策の充実についてでございますが、長期休業日の緊急対策については、要するに今までどおりだと。春休みのようなちょうど過渡期といいますか、3年生が4年生に新しくなるという、そういう変わり目の時期については来年もやっていくけれども、ことしのような図書室ではなくて、一緒にやっていくというお話ですが、それについてはぜひ進めていただきたいと思うんですが、吉浜児童センターで吉浜児童クラブのクラブ室というのは、先ほどちょっと狭いというか、話が出ましたが、何平方メートルあるんでしょうか。そこのところを吉浜と中央と東海ですね、その点をまずお願いします。
議長(小野田由紀子) 福祉部長。
福祉部長(新美龍二) 子宮頸がんワクチンの関係でございますが、内藤とし子議員の最初のところで、いろんな自治体が助成をされておるという紹介もございましたが、それはもうごくわずかでございまして、やはり先ほど私どものグループリーダーが申し上げましたように、健康被害の救済というのがまた一方で大きな問題になってまいります。これが解消されないということで、なかなか各自治体も踏み切れないというのが現状だろうと思っております。
 ただ、厚生労働省におかれましても、このワクチンの必要性というのは十分認識をされておりまして、実はこの平成21年度、22年度と実施しております女性特有のがん検診の助成、こういったことをやられております。こういった助成にまたワクチンの助成を加えることによって、さらなる効果が出るという、これは厚生労働省の意見でもございます。そして、今現在の動きでは、本年の概算要求のほうにワクチン助成の公費負担助成を考えられておみえになるという動きもございますので、私どもといたしましては国の動きを注視してまいりたいと、このように考えております。
議長(小野田由紀子) こども育成グループ。
こども育成G(大岡英城) 東海、吉浜、中央の児童センターの児童クラブ室として使っておる面積のお問い合わせでございますけども、東海は22.79平方メートル、吉浜が45.6平方メートル、中央が22.33平方メートルでございます。
 ただ、児童クラブ室は集会室と隣接というか、中でありまして、パーテーションで区切っておる状態でございますので、実際に勉強するですとか、食事をするですとか、そういったときは集会室も一緒に使っております。集会室も合わせますと、東海では69.49平方メートル、吉浜が84平方メートル、中央が67.70平方メートルという形で、基準はクリアしておるという形で考えております。
議長(小野田由紀子) 13番、内藤とし子議員。
13番(内藤とし子) 今、市民の健康を守るためのほうで、厚生労働省のほうもワクチン助成を考えているというお話が出ましたが、それと助成をしている自治体は少ないというお話が出ましたが、高浜は福祉の自治体としても、先日アンケートをとらせていただきましたが、福祉の自治体ということで随分しっかりと、高浜というのは、イコール福祉の自治体だというみんなの認識が入っているんですね。そういうことから考えても、この厚生労働省の状況を待っているんじゃなくて、やっぱり自治体からそういう動きを出していくことが大事じゃないかと思うんですが、その辺について。
 児童センターの話ですが、児童センターは集会室と合わせてやっているというお話ですが、そうしますと、集会室と合わせてということになりますと、16.5平方メートルですか、広げてやっているわけですから、そこに夏休みなんかは多少の子供をふやしても大丈夫じゃないかという気がいたしますが、それがどうかということと。
 それから、夏休み期間中、夏休みに休む子供さんのかわりに待機児を入れるというお話ですが、多い年で19人ですか、13人ですか、待機児として出ている子供さんはもちろん本当に困ってみえるわけですが、4年生になったからもう無理だねということで、待機としての申請をやめてみえる方もおられるわけですよね。そういう方たちの分をどういうふうに把握していくのか。何というのか、本当にそれで間に合うのかどうか。去年の東海1、翼が2、楽習館が1ですか。じゃ、ほかの吉浜とか中央なんかはそういう子供さんがいないということですが、ほかに待機児がいないのかどうか。
 吉浜や中央はふやしたというお話ですが、ことしのことについてはまだわからないわけですが、わからないからといって、お母さん方はそれまで待っていて、やっぱりだめだったということになれば、もう人数もかなりいるわけですから、本当に困ってしまうわけですから、そういう点で、まず集会室も含めて広げて子供たちを見ているというお話ですが、そこでもう少し人数がふやせないのかどうか、その点まずお願いします。
議長(小野田由紀子) 福祉部長。
福祉部長(新美龍二) ワクチン助成のほうの関係で答えさせていただきます。
 この問題は命がかかわってくるということがありますので、地域によって格差があってはならんというふうにとらえております。最初の答弁でも申し上げましたように、国民の共通の願いであるということで、やはりこれは国の制度としてきちっとやっていただくのがベストだというふうに考えておりますので、よろしくお願いします。
議長(小野田由紀子) こども育成グループ。
こども育成G(大岡英城) まず、夏休み期間中だけでも受け入れ枠をふやしてということですけども、やはり今の規模からいきますと、おおむね40人という国の方針もあります。その中では、子供の安全面ですとか、情緒面ですとか、そういったことも管理していく上では、やはり定員の中でやっていくのが。夏休みの長い期間でもありますので、これ以上枠を余りふやすのはいかがなものかなというふうに考えております。
 それから、待機児、夏休みの休まれる方に対してふやしてよということですけども、実は21年度に関してはそうだったんですけども、例えば20年度の場合、中央で2人、19年の場合は吉浜でも1人と、多いときでは13人のあきが出る場合がありますので、そういった中で、まず小学校3年生まで対応しておるという形でございますし、4年生以上の方についても、そこであきがあれば対応させていただくということでございます。
 それから、待ってみえる方の待機ということですけども、あくまでも私どもといたしましては、申し込みをしていただく方が待っておるという形で待機を把握してございます。実は、年間60人ほど退会をされていくわけですね。そうすると、2年、3年生あたりの方につきましても、だんだん学校の帰りが遅くなってきて、家におる時間も短くなったし、自立もできてきたという形で、やめていかれる方、60人すべて、その方がすべてこの理由ではないですけども、そういう理由の方もたくさん見えますので、そういったところであきができれば入っていただくこともできますし、現実に21年度にしても、1月には待機児はゼロになっておりますし、その時点で36人のあきがあるという状態でもあります。20年度につきましては、10月でもう3年生までの待機児はゼロになっておりますし、あきも2月には37人のあきがあるという状態でございますので、もし希望があれば、また申し込みをしていただければ、あきがあれば入れるという状態はつくってございますので、よろしくお願いいたします。
議長(小野田由紀子) 13番、内藤とし子議員。
13番(内藤とし子) 夏休みという問題が余りよくわかってみえないようですが、お母さん方は、何といいますか、5時まで働いてくるにしても、毎日、今、子供の授業時間というのはすごく長いんですね。本当に1年生でも6時間授業なんていうのがあったりして、子供が帰ってくるのが遅いものですから、常はそれで済むわけですが、夏休みはやっぱり毎日お母さんが仕事に出ちゃっている場合に、子供をどうしようということになるわけですから、やっぱり夏休みだけでも、何といいますか、今現在預かっている年齢のほかにというのか、プラスアルファで預かっていただきたいというのがお母さんたちの願いなんですよね。
 そういうのをやっていただかないと、やめていくだとか、そういう問題とはまた別に、夏休みは42日間ありますから、その間のお母さんたちは、本当にきょうはおにぎりを置いておいた、きょうは何を置いておいたと。でも、留守のところによその子が入り込んでぐちゃぐちゃになっておったとか。たまにはそういうこともいいんですが、それが毎日になってくると、子供に言っても、その中では、何といいますか、お金を貸せとか、そういう問題が出てきますから、やっぱりわかっているお子さんでないと入れちゃいかんとかということも出てくるわけですね。
 先ほども昼御飯をうちへ帰って、昼からまた遊びに来るようにという話が出ましたが、お母さんが昼にうちにおれればいいんですが、やっぱり仕事でいない場合にどうするか。ですから、先ほど言いましたような、コンビニでお昼御飯を食べて、また1時になると児童センターに遊びに行くというような子も出てくるわけですから、何といいますか、夏休みだけでもやっぱりプラスアルファの子供たちを見ていただきたいというのが願いなんですが、その点と。
 それから、児童クラブの人数を吉浜や中央はふやしていただいたわけですが、これ以上ふやせないということですが、吉浜なんかは学校の人数もふえていますし、それから先ほども言われましたが、厚労省のほうも4年生まで加えることができるという話ですが、やっぱりそういう加えることができるんじゃなくて、加えるんだという姿勢がないと、お母さんたちも、じゃもう入れないんだねということになりますから、やはり施設が小さいんであれば、もう一つ施設をふやしていただく、そういうことをぜひ考えていただきたいと思います。
 それから、放課後児童対策の子ども教室といいますか、その関係ですが、ことしは9月からシルバーの人たちに頼んでやるという、そのモデル校としてもどこか決めるというお話ですが、どこになるのかはわからないにしても、どういう方たちが、シルバーの方たちがそのままスタッフでやられるのか、その点をお示しいただきたいと思います。
 それから、先ほども出ましたが、夏休みは原則的に開かない方向なのか、ちょっとあいまいな、プールや何かのときに開くようなことも言われましたが、はっきりして、どっちが本当なのか、その点お願いします。
議長(小野田由紀子) こども育成グループ。
こども育成G(大岡英城) 夏休みの間だけでもということでございますけども、実は夏休みは児童センターも当然開いておりますし、児童センターでは、4児童センターの中で、夏休み期間中、22回の子供向けのイベント等も行っております。そういった意味で、児童センターも居場所としては十分に役に立つというふうに思っておりますし、いわゆる子供の居場所づくりを進める中で、遊びになれた子供たちというのはいろんなところに出かけていって遊べるんだろうというふうにも思っております。その中で、また地域の方も、今いろんな安全パトロール等もやっていただいておりますので、その中で安全を見ながら、子供たちが児童クラブという一つの場所だけで、原則動かないような場所ではなくて、いろんなところに行ける、広がりはふえてくるんだろうというふうに思っております。
 それから、昼食の件でございますけども、私ども、食育のガイドラインの学齢期の中では、学齢期になれば、自分で御飯をつくることもしましょうというのを目標の中に掲げております。これは生活の基準として、遊びっ放しですとか、出っ放しではなくて、お昼になればやはり家に帰って。コンビニが悪いとは言いませんけども、だんだん4年生、5年生になってくれば、お母さんがつくったものを温めるだとか、また自分で食事をつくるだとか、そういったことも大事な試みだという形で、食育の中て推進もしているところでございますので、そういった生活の規律を守るという上でも、やはりお昼は家に帰って、たとえ1人であっても自分で食事をするという習慣をつけていくということが、これから大人になっていくのに大事なことであろうとも思いますし、食育という観点からも、健全な肉体が育ってくるというふうに思っております。
 それから、児童クラブの人数で、吉浜学区の人数もふえておるということでございますけども、もう一つ建てるほどの人数ではないというふうに私どもは考えておりますので、放課後の居場所だとか、いろんなところを使いながら子供の居場所を確保できればというふうに思っております。
 それから、9月からのモデル事業の放課後の居場所の実施で、シルバーに頼むが、どのようなスタッフがということですけど、シルバーに委託するかどうというのは、まだ委託はしておりません。きのうの内藤皓嗣議員の中でお話ししましたように、今月の末か7月の頭には第1回の専門部会を開きます。そこの中で、どのような方々の役割の人間が必要で、どのような形で進めていくのかということ。これは学校の先生にも出ていただきますし、それからシルバーですとか、地域のいわゆるネット会議の役員の方たちからPTA、そういった方に出ていただきます。その中で検討していきます。
 ただ、その中で必要なスタッフであろうということで、私ども事務局の中で今、検討しておりますのが、見守りの方とそれから学区を調整する役割をする方ですね。事業をどこの時間にどの場所で開放するのかと。そういうことを考えた場合に、今シルバー人材センターは、実は学童保育の関係で、学校との調整役をやっていただくコーディネーターの方、教員のObの方が見えます。その方は今、学校と調整しておりまして、学校の先生の協力もこの事業は非常に必要ですので、学童との調整のノウハウを生かして、まずモデルケースでやるとすれば、シルバーの方が一番いろんなノウハウを持ってみえるんではないかということと、シルバーの方は学童保育で指導員としていろんなところでやっている経験もございます。そういった経験の中で、今のノウハウを生かしていただけるんではないかということで、モデルケースに関してはそこが一つあるのかと思っております。
 それからまた、きのう申し上げましたように、場合によって、その配置スタッフの中では、遊びを指導するというんですかね、そういう方も必要だと思っております。そういった意味では、シルバーだけではなくて、例えば専門部会にも入っていただきますたかはまスポーツクラブ、こういったスポーツのノウハウを持ってみえる方も見えますので、そういったことも含めて、スタッフをどのような形で配置していくかというのは、学校側ともネット会議やそれから専門部会ですね、そういったところで検討しながら決めていきたいと思っております。それを今後ふやしていきたいと、全校に広げていきたいという考えでございます。
 ですから、それと今の私どもの考えの中では、やはり平日に放課後の居場所をやるという限定でございますが、これはモデル事業をやりながら、どういったところまで広げていくかというのは、今後、専門部会やその上位のネット会議の中でいろいろ検討していく中で決めていきたいというふうに思っておりますので、今、夏休みにやるか、やらないかというのは、今の時点ではまだ未定だということでございます。
議長(小野田由紀子) 13番、内藤とし子議員。
13番(内藤とし子) 児童センターでは22回にわたる子供向けのイベントが計画されているというお話が出ましたが、それと料理についても、食育の関係で、子供が家で1人で料理をつくりなさいとは言われませんが、つくることもあってもいいんじゃないかと。でも、子供が1人で家で火を使うということは、やっぱり親にとってはとても不安なことなんですよね。大人がいるときであればいいですけども、大人がいないときに火を使うということは、やっぱり火事を出したらどうするんだということがありますから、とても大変なことだということです。
 ですから、大人が家にいない間に料理をつくるとか、そういう料理をつくらない場合だったらもちろんあれですけど、それも42日間、日曜日なんかはないにしても、1週間の間、毎日1人で御飯を食べなさいと置いておくということは、やっぱり親だったらなかなか安心してというか、なかなか不安なことが多いと思うんです。
 それと、それから先ほどの22回の子供向けイベントがあるというお話ですが、これについても、やっぱりそれを利用することはいいんですが、子供がきょうどこに行っているのか、どうしているのか、そういうことがわからないということで、先日もお母さんから聞きましたが、お母さんが仕事中に子供が外で遊んでいたら、すりむいて転んだとか、だれだれがいじめたとか、そういうちょっとしたことで、常では何でもないようなことで子供が電話してくるんだわねという話がありました。そういうことが、やっぱり親にとっては大変安心して仕事ができない。また、そういう電話ができるような職場であればまだいいですが、それができないような。
議長(小野田由紀子) 内藤とし子議員、途中ですけれども、残り時間あと2分切っております。
13番(内藤とし子) はい、わかりました。
 それと、安全の面でですが、青木町でしたか、稗田町でしたか、切りつけられるというような事件も起きています。また、よそでも大きい子供さんでしたが、そういう切りつけられるような事件も起きています。ですから、子供が全部どうしているかということがわからなくても、大体きょうはどこに行っているとか、やっぱり親にとってはそういうことがわかっていれば安心できる。食事もどこで食事をとっているかということがわかれば安心できるということがあるわけですが、そういう面での夏休みの人数の拡大をぜひお願いしたいと思いますが。
議長(小野田由紀子) 時間となりましたので、質問を打ち切ります。
 暫時休憩いたします。再開は11時20分。
午前11時10分休憩


午前11時19分再開
議長(小野田由紀子) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 次に、14番、井端清則議員。一つ、定住自立圏構想について。一つ、国民健康保険の医療費の一部負担金減免について。以上、2問についての質問を許します。
 14番、井端清則議員。
〔14番 井端清則 登壇〕
14番(井端清則) さきに通告をいたしてあります2問について質問いたします。
 一つは、定住自立圏構想について、五つの項目についてお伺いいたします。二つ目は、国民健康保険の医療費の一部負担金減免について、2点お伺いをいたします。
 最初に、定住自立圏構想について。
 平成の合併が本格化いたしましてから、10年余りが経過をいたしております。この間の自治体合併を取り巻く概要は、1999年には連立与党と政府が打ち出した自治体再編に、当時約3,200あった市町村を将来は300に、当面は1,000にするという方針のもと、地方交付税の合併算定がえ期間の延長や合併特例債など、財政上の合併支援措置を盛り込んだ市町村合併特例法の改正がなされてまいりました。その結果、これらの施策を合併推進の呼び水にした自治体合併が進んで、平成22年3月現在で市町村数は1,727自治体、その内訳は、市が786、町が757、村が184となっております。当面の目標でありました1,000にも達していないものの、市町村数の減少率は約54%となり、歴史・文化となれ親しんできた地域住民の行政区域図が大きく描きかえられているのが現状であります。
 ところが、この平成の大合併は自主的とは名ばかりで、国によるあめとむちによって、半ば強制的に進められたもののため、今、各地でさまざまなその弊害が広がっているところであります。このことから、政府をしてこれ以上の市町村合併はどうかなどと言わざるを得ない状況に置かれております。
 またその一方で、2009年6月には第29次地方制度調査会が政府に答申を提出しておりますが、その内容は、10年続いた合併運動を一区切りとしつつも、第27次、第28次の地方制度調査会で打ち出した包括的基礎自治体、総合的行政主体の考え方は、なお有効だとして引き継いでおります。つまり基礎自治体は窓口業務、小学校、保育園などの事務を初め、上下水道、道路等の整備など、住民の生活に密着した事務事業を包括し、かつ総合的に処理できる規模を持つ必要があるとして、風向きはなお合併の方向に向けられているところであります。
 さて、このような経緯の中で、政府は新たな自治体連携システムとして定住自立圏構想を打ち出してまいりました。定住自立圏構想とは、2008年1月、総務大臣が定住自立圏構想研究会を設置し、新たな広域行政の枠組みとして定住自立圏構想策定に向け、学識者など12名に加えて、総務省、厚生労働省、農林水産省、国土交通省からも参加し、わずか4カ月足らずの検討によって、5月15日に「定住自立圏構想研究会報告書」、副題として「住みたいまちで暮らせる日本を」としてまとめ、公表されたものであります。
 同構想の目的は、人材の確保・育成、地域間交流、医療の確保等により地域社会を再生し、住民に安心を供給することが喫緊の課題とし、そのため都市と地方がともに支え合う「共生」の考え方を具体化し、地方圏の人口流出を食いとめるダム機能の確保を目指すことにあるとし、その概要では、少子・高齢化による過疎化が進む一方、現在のすべての市町村にフルセットの行政サービスを実施する財政はないとして、5万人以上の市を中心市として、行政と民間の財源を集中投資して必要な機能の整備を進め、周辺市町村はそれを利用する協定を結ぶなどといたしております。
 しかしながら、今回の定住自立圏構想は、平成の大合併の反省や総括をすることなく、新たな手法と装いを伴って、再び国の旗振りのもと、まさに平成の大合併第2弾の始まりとも言うべきものであります。
 また、道州制導入への地ならしではないかとの新たな不安と心配を抱くものでもあります。それは、定住自立圏とする5万人程度以上の中心市に周辺市町村を加えますと、圏域内の人口はざっと十数万ほどになります。これが全国的に広がっていくならば、現在の10万以上の都市と定住自立圏の合計数は700から1,000の間の自治体数におさまることが推測をされます。まさに財界、自民党などが道州制のもとで当面目指している基礎自治体数と全く重なるからであります。
 さて、そこでお伺いをいたします。
 定住自立圏構想について、本年4月1日、刈谷市は定住自立圏構想に基づく中心市宣言を行いました。これを受けて、高浜市は周辺市町村の一自治体として、今後、定住自立圏構想とどのようにかかわっていくのか、以下の5点についてお伺いをいたします。
 一つは、刈谷市との協定締結に向けた協議内容とその進みぐあいについて。
 2点目は、協定締結の目的は何なのか。
 3点目は、協定締結による当市の事務権限、財政への影響について。
 4点目は、一部事務組合、広域連合との関連について。
 5点目は、道州制の導入、基礎自治体の再構築との関連について、それぞれ答弁を求めます。
 次に、2問目の国民健康保険税の医療費の一部負担金減免についてお伺いをいたします。
 依然として厳しい経済状況のもと、国民、住民の暮らしは深刻さを増してきておるところであります。とりわけ雇用問題では、安定した雇用は住民の暮らしの最大の基盤であり、産業の成長・発展にも大きく貢献するものでありますが、柔軟な労働市場にするためとして、規制緩和が相次いで行われてきた結果、不安定雇用が増大をし、賃金も低下するという状況が社会問題化されております。
 雇用者全体に占める非正規雇用の割合は、90年代前半はほぼ20%、5人に1人で推移をしていたものが、90年後半から急上昇をし、2000年には25%、4人に1人となり、さらに2008年には34%、3人に1人が不安定で低賃金の非正規雇用に置きかえられてきております。年収200万円以下の労働者が1,000万人を超えておるところであります。
 また、失業のあり方でも、これまでの常識が変えられて、大企業の工場であっても、まじめに働いていた労働者が一片の通知で解雇をされ、一夜にして職も住居も失い、路頭に迷うケースも枚挙にいとまがない状況にあります。
 そして、このような状況から各種の税や保険料の重い負担に支払いが滞り、社会保障制度からも切り捨てられ、ネット難民、介護難民、医療難民などと称される人が増加をしてきているところであります。
 その意味では、今日、社会保障制度の充実は焦眉の課題であることは明白でありますので、政府はもとより、当市にあっても住民の命の切り捨てをやめさせ、生存権を守り、暮らしを支えるための施策としっかりと向き合って、その充実のための取り組みに力を入れることが今日求められているところであります。
 さて、そこで今回は、国民健康保険法第44条に規定をする国民健康保険の医療費の一部負担金の減免について、その充実を図り、住民が安心して医療機関にかかれるようになることを願ってお伺いをいたします。
 先日、全日本民主医療機関連合会が国保死亡事例調査を発表いたしております。それによれば、国保加入世帯の中で経済的な理由によって受診がおくれ、死亡に至ったと考えられる事例が、2008年の1年間では31件であったものが、2009年の1年間では47件に16件もふえたとし、47件の内訳は、無保険が27人、資格証明が4人、短期証明が6人、保険証があっても経済的理由で受診がおくれた方が10人とされております。また、07年の国立社会保障・人口問題研究所による社会保障実態調査の結果では、過去1年間に世帯の中でだれかが医療機関に健康ではなかったが行くことができなかったとした世帯は、全世帯の2%となっております。そして、行くことができなかった理由については、自己負担の割合が重いなど経済的な理由が最も多く、38.4%を示しております。
 このことから、近年、お金がないために医療から排除され、命を落とす事態が繰り返されている状況が浮かび上がっておるところであります。その原因には、医療費の負担もままならない事情や減免基準の厳しさ、減免制度の周知不足などがあると言われております。
 そこで、以下の2点についてお伺いをいたします。
 一つは、当市には2005年に国民健康保険の医療費の一部負担金減免制度が創設をされておりますが、今日までの住民への制度の周知状況及び減免に関する相談・申請・適用件数の実態をお伺いをいたします。
 2点目は、また今日の経済状況にかんがみ、減免の理由に低所得を新たに加えるなど、減免内容・基準の見直し、緩和を図ることを求めるものであります。
 以上で質問の要旨にかえます。
〔14番 井端清則 降壇〕
議長(小野田由紀子) 地域協働部長。
〔地域協働部長 岸上善徳 登壇〕
地域協働部長(岸上善徳) それでは、井端清則議員の1問目、定住自立圏構想について、(1)刈谷市(中心市)との協定締結に向けた協議内容とその進みぐあいについて、(2)協定締結の目的は何か、(3)協定締結による当市の事務権限、財政への影響について、(4)一部事務組合、広域連合との関連について、(5)道州制の導入、基礎自治体の再構築との関連についてお答えさせていただきます。
 まず、定住自立圏構想が打ち出された背景、内容等について、概要を御説明させていただきます。
 定住自立圏構想とは、今後、我が国の急速な人口減少時代に対応するため、三大都市圏と比較して、その度合いが目立つとされている地方圏の厳しい状況を踏まえ、地方圏から三大都市圏への人口流出を抑制するとともに、三大都市圏から地方圏への人口の流れをつくる必要があるということから、地方において中心となる都市、中心市と呼ばれますが、この中心市と周辺市町村が連携して役割を分担し、定住自立に必要な生活機能を確保しようとするための仕組みであります。
 この生活機能の確保とは、行政が直接的に確保する機能だけでなく、民間も含めた幅広い生活機能を確保するという意味であり、中心市においては、その周辺市町村が活用している都市機能を一層充実させ、一方の周辺市町村においては、環境、地域コミュニティ、食料生産、歴史・文化の観点から、例えば農村漁村では高齢者の方が現役で、しかも地域の担い手となっている現状から、長寿社会の高齢者の新しい生き方を提示するというような重要な役割が期待されています。このように、中心市の機能と周辺市町村の機能を有機的に連携させ、圏域全体として魅力あふれる地域を形成していくということを目指した取り組みとなっています。
 昨年12月に閣議決定された「新成長戦略(基本方針)~輝きのある日本へ~」によりますと、定住自立圏構想の基本的な考え方として、「都市は都市らしく、農山漁村は農山漁村らしい地域振興を進めるため、圏域ごとに生活機能等を確保し、地方圏における定住の受け皿を形成する定住自立圏構想を推進する」とうたわれております。
 この定住自立圏という言葉は、井端議員も言われたとおり平成20年1月に総務省が定住自立圏構想懇談会を設置したのが最初で、その後、5月にこの懇談会の報告書がまとめられ、7月には推進本部が設置され、その後、民主党政権においても流れはとまることなく、12月には政府が打ち出した地域力創造プランの第1番目の柱となった定住自立圏構想について推進要綱が策定されました。そして、昨年の4月から本格的に取り組むこととされるなど、わずか1年余りの期間でその仕組みや考え方が構築されたところでありますが、その背景としましては、平成の大合併の終了で、合併できなかった小規模自治体のあり方、地方財政の疲弊ですべての市町村がフルセットの生活機能を確保することが困難になってきたこと、市町村合併の進展により圏域を構成する市町村が消滅・減少したことにより、これまでの広域行政圏施策から定住自立圏構想へ国が施策転換を図ったものと理解しております。
 具体的な定住自立圏構想の仕組みとしましては、人口5万人程度以上、昼夜間人口比率1以上などの要件を満たした中心市が、地域全体のマネジメントにおいて中心的な役割を果たす意思を宣言する中心市宣言をまず行います。そして、中心市と近接し、経済、社会、文化または住民生活等において密接な関係がある周辺市町村とが1対1で生活機能の強化、結びつきやネットワークの強化等の観点から連携する取り組みについて、議会の議決を経て定住自立圏形成協定を結ぶことになります。
 協定で規定する取り組みについては、生活機能、結びつきやネットワーク、圏域マネジメント能力の三つの視点ごとに具体的な取り組みを一つ以上規定することとなっています。まず、市町村間の役割分担による生活機能の強化では医療、福祉、教育、土地利用、産業振興を、市町村間の結びつきやネットワークの強化では地域公共交通、イベント情報の共有と参加促進などの交流移住促進を、また圏域マネジメント能力の強化では、中心市等における人材の育成、中心市等における外部からの行政及び民間人材の確保、圏域内市町村の職員等の交流などの取り組みとなっております。
 中心市は、協定の締結により形成された定住自立圏全体を対象として、将来像や協定に基づき推進する具体的な取り組みを規定したおおむね5年間の定住自立圏共生ビジョンを策定するとともに、策定に当たっては、関係者の意見を幅広く反映させるため、民間や地域の関係者を構成員とした圏域共生ビジョン懇談会における検討を経ることとされております。
 また、議員の皆さんも御存じのとおり、昨年11月、定住自立圏構想の実現に必要な民間の取り組みを支援する定住自立圏等民間投資促進交付金が、医療法人豊田会へ施設整備補助金として5億円が交付さました。このように、民間投資交付金を初めとする定住自立圏構想の各種メニューを利用しながら、行政、住民、民間事業者との協働でつくり上げていく、いわば自由度と自主性が重んじられている分権型の仕組みであり、新しい広域連携の施策であると考えております。
 ちなみに、全国では243の市が中心市の要件を満たしており、平成22年5月10日現在、53市が中心市宣言済みで、31圏域で協定を締結、23市が共生ビジョン策定済みとなっており、その31圏域の主な取り組み例としましては、まず市町村間の役割分担による生活機能の強化では、医療が30圏域、福祉が18圏域、教育が22圏域、産業振興が28圏域となっています。次に、市町村間の結びつきやネットワークの強化では、地域公共交通が28圏域、イベント情報の共有と参加促進などの交流移住が22圏域であり、圏域マネジメント能力の強化では、合同研修、人事交流が23圏域となっております。
 そこで、御質問の(1)刈谷市(中心市)との協定締結に向けた協議内容とその進みぐあいについてでありますが、県内においては、中心市の要件を満たしている市は刈谷市、豊田市、安城市、西尾市、田原市の5市であり、昨年8月に中心市宣言をした西尾市に次いで、本年4月1日に刈谷市が中心市宣言を行いました。
 その宣言書の内容は、刈谷市と周辺市町との連携が想定される仕組みとして、生活機能の強化に関する分野では、医療機関において圏域の中核医療機関である刈谷豊田総合病院を中心とした地域医療ネットワーク等の形成に関する支援を、観光関係では、共通の観光資源等を活用した観光Prやイベントの開催及び連携、新たな観光ルートの開拓と広域観光ネットワークの形成のための連携を、教育関係では、合同音楽祭等の児童・生徒の交流事業等の開催、大学との連携による公開講座等の開催が挙げられております。
 次に、結びつきやネットワークの強化に関する分野では、地域公共交通関係において、各市町の行政連絡バスの接続による広域交通網の形成や中心市への乗り入れ等に関する連携、中部国際空港へのアクセス確保に関する連携を、その他として、刈谷ハイウェイオアシスを活用した地元特産品や各市町のPr等の共同情報発進事業の実施、広域幹線道路等の整備に関する連携となっています。
 次に、圏域マネジメント能力の強化に関する分野では、地方分権に対応できる職員を育成するための合同研修会の開催、刈谷市民ボランティア活動支援センターの活用による市民活動団体やNPO等のネットワークの形成に関する連携などとなっております。
 刈谷市との協定締結に向けた協議の進みぐあいにつきましては、刈谷市と周辺市町である本市と知立市、東浦町において、先月、22年度における検討の進め方について企画担当課長の会合がありました。その結果、3市1町間で定住自立圏構想推進会議を立ち上げ、企画担当課長及び施策担当課で一つの市町だけでは解決できないような政策をもとに、さきに述べさせていただきました想定される取り組みの具体的な内容の検討を6月以降開始をしていくこと、また当面は3市1町で協議する方向性を確認した段階であります。
 次に、(2)協定締結の目的は何かでありますが、中心市である刈谷市との新たな緩やかな連携により、医療、地域公共交通等において、今まで以上に住民サービスの向上を図ってまいりたいというものであります。
 次に、(3)協定締結による当市の事務権限、財政への影響についてでありますが、刈谷市との主従関係はなく、できる限り本市の負担がふえない方法で、まずはできることからやっていこうという基本スタンスであります。
 なお、国の支援策につきましては、地方交付税として中心市4,000万円、周辺市町村1,000万円を基本として算定する包括的財政支援措置のほか、国庫補助事業の優先採択などがあるものの、不交付団体である本市では、協定を締結してもこれらの対象にはならないものと現段階においては考えられ、財政支援については将来的な期待にとどまるものとの認識をいたしております。
 次に、(4)一部事務組合、広域連合との関連についてでありますが、本市では衣浦東部5市で広域連合による消防業務や一部事務組合による衣浦衛生組合や農業共済事業を共同で行い、一定の成果を上げているところであります。全国的にも、平成20年度で見てみますと、一部事務組合、広域連合とも、環境衛生、防災、厚生福祉の3分野が全体の7割を占めているという状況にあります。
 一方、定住自立圏の場合は、さきに述べましたように、連携項目も多岐にわたり、またこれまでの広域市町村圏のようにあらかじめ圏域を定めるというものではなく、協定の期間と廃止についても原則定めはなく、一方が通告すれば協定を廃止することができるという特徴があります。また、仮に中心市が一方的に宣言しても、周辺市町村が合意しなければ成り立たず、逆に機能によっては同じ市町村が異なる圏域に属することもあり得るという、柔軟で多様な、より効率的な民間を取り入れた新しい地域連携であると考えております。
 広域連携の形としましては、このように一部事務組合、広域連合などがありますが、この定住自立圏構想により実施することがより効果的・効率的であると判断できる事業については、定住自立圏構想で進めてまいりたいというのが本市の考え方であります。
 最後に、(5)道州制の導入、基礎自治体の再構築との関連についてでありますが、この定住自立圏構想が、今まで国が進めて、あるいは研究をされてきた道州制の区割り議論などとどのようにかかわってくるのかは定かではありませんが、定住自立圏構想は、これまで申し上げましたように、中心市と周辺市町村がそれぞれの魅力を活用して、あるいは相互に役割分担をして、圏域全体で必要な生活機能を確保し、地方圏での人口の定住を促進する新しい広域連携の形でありまして、合併の推進や道州制を視野に入れたものではないものと認識いたしております。
 本市としましては、この定住自立圏構想に取り組むことにより、本市と刈谷市のそれぞれの特色を生かし、魅力あるまちづくりを推進してまいりたいと考えておりますことを申し上げまして、答弁とさせていただきます。
議長(小野田由紀子) 市民総合窓口センター長。
市民総合窓口センター長(加藤元久) それでは、井端清則議員の2問目、国民健康保険の医療費の一部負担金減免についてお答えいたします。
 まず初めに、(1)住民への制度の周知状況及び減免に関する相談・申請・適用件数の実績を問うでございますが、国民健康保険法第44条第1項及び高浜市国民健康保険条例施行規則第14条に規定する国民健康保険一部負担金の減免及び集める猶予に関しましては、昭和34年3月30日付厚生省保険局長通知「一部負担金の集める猶予及び減免並びに療養取扱機関の一部負担金の取扱について」において示されております。この通知により、保険者は一部負担金の支払いまたは納付の義務を負う世帯主または組合員が震災、風水害、火災、その他これらに類する災害により死亡し、身体障がい者となり、または資産に重大な損害を受けたとき、干ばつ、冷害、凍霜害等による農作物の不作、不漁、その他これらに類する理由により収入が減少したとき、事業または業務の休廃止、失業等により収入が著しく減少したとき等のいずれかに該当し、その生活が困難となった場合において必要と認めるときは、その者に対し、その申請により一部負担金の減免または集める猶予を行うことができるとされております。
 そこで、御質問の住民への制度の周知方法でございますが、毎年、広報たかはまにおいてPrしているところでございます。本年度につきましては、4月1日号広報において、制度について記事を掲載しているところであります。
 一部負担金の減免及び集める猶予の相談件数につきましては、制度が施行されました当初は、年に一、二件程度の相談がございましたが、昨年度及び本年度におきましては、これまでのところ相談はございません。したがいまして、申請件数、適用件数につきましては、制度開始から現在まで、ともにないという状況にございます。
 本制度につきましては、そもそも対象者が少なく、医療費が高額になった場合において相談される場合がほとんどであり、相談を受けた場合においても、実収入月額が認定要件を満たしていないこと、申請月以前の医療費についてはさかのぼって減免等の適用を受けられないことなどの理由により、申請には至っていない状況にあるものと考えており、高額な医療費について相談されるケースにおきましては、高額療養費支給制度を説明し、医療機関への支払いが困難な場合には、限度額適用・標準負担額減額認定証の交付や高額療養費の貸し付け制度において、医療機関の窓口での負担の軽減を図っているところであります。今後も十分な情報提供ときめ細かな相談による適切な対応に努めてまいります。
 このような中で、この制度を十分に利用していただくため、今後はホームページによる制度の掲載等により今以上に広く周知を行うとともに、窓口において保険税の軽減等の相談があった場合は、一部負担金の減免等の制度について、あわせて紹介していきたいと考えております。
 次に、(2)減免内容・基準を見直し、緩和を図れでございますが、一部負担金の減免内容及び基準につきましては、平成17年4月1日に施行いたしました高浜市国民健康保険一部負担金の減免及び集める猶予の取扱いに関する要綱により定めているところであります。
 一部負担金の減免または集める猶予の対象者につきましては、要綱第5条において、市長は一部負担金の支払い義務を負う世帯主または世帯の属する者が震災、風水害、火災、その他これらに類する災害により死亡し、もしくは心身障がい者となり、または資産に重大な損害を受けたとき、干ばつ、冷害、凍霜害等による農作物の不作、その他これらに類する理由により収入が著しく減少したとき、事業または業務の休廃止、失業等により収入が著しく減少したとき、前3号に掲げる事由に類する事由があったときのいずれかに該当したことにより、資産及び能力の活用を図ったにもかかわらず、その生活が困難となった場合において必要があると認めるときは、その者に対し一部負担金の減免または集める猶予を行うことができると規定いたしております。
 また、対象者の生活困難の認定に当たっては、同条第2項において、この世帯の実収入月額が生活保護法による保護の基準に規定する基準生活費に120%を乗じた額以下の世帯を減免対象世帯とし、基準生活費に120%を乗じた額を超え、基準生活費に130%を乗じた額以下の世帯を集める猶予世帯とすると規定するとともに、減免対象世帯とされた世帯に属する被保険者の疾病または負傷に係る一部負担金の減免につきましては、第6条において、実収入月額が基準生活費の110%以下の世帯を全額免除と、実収入月額が基準生活費の110%を超え120%以下の世帯は5割減額とすると規定いたしております。
 なお、一部負担金の減免及び集める猶予の期間につきましては、第7条において、減免の期間は、同一の疾病または負傷につき申請のあった日の属する月を含めて12月につき3カ月以内とし、ただしこの世帯の生活状況等を検討の上、再度の申請により、さらに3カ月の範囲内で減免することができるとしており、集める猶予の期間は6カ月以内とすると規定いたしております。
 これらの内容につきましては、先ほど申し上げました厚生省保険局長通知において、生活困難の認定は地域の特殊事情、被保険者の生活実態に即して適正に実施するよう配慮することとされている点を踏まえて、基準等を定めているところであります。
 このように、生活保護基準をもとにした本市の基準と同基準の市町村は県内でも多数あり、本市の基準が特段厳しいという認識はいたしておりません。
 加えて、厳しい運営を強いられております国保財政において、減免要件や基準を大幅に緩和することによって保険給付費が増大することになれば、当然のこととして、保険財政にも影響を及ぼすこととなり、被保険者の皆さんへの負担のしわ寄せをお願いするという事態も想定されます。したがいまして、現時点においては、減免の内容や基準を見直し緩和する考えは持ち合わせておりませんので、よろしくお願い申し上げます。
 なお、国においては、平成21年度において一部負担金の適切な運用に係るモデル事業を実施しており、この中でモデル事業の結果を検証し、平成22年度中には全市町村において一部負担金減免制度等の適切な運用が行われるよう一定の基準を示す予定であるとされていることから、一部負担金減免制度の運用につきましては、国のこのような動向を注視してまいりたいと考えております。
 また、平成21年7月1日付の厚生労働省通知「生活に困窮する国民健康保険の被保険者に対する対応について」の中で、一部負担金の減免または集める猶予に関し、実際の運用では適用の基準を設けている市町村が多くあるところであり、こうした基準や運営方法について、医療機関及び生活保護担当部局とも情報を共有し、対象者に適切に制度が適用されるよう努めることとされており、要綱第4条第3項においても、申請内容において生活保護法に規定する医療扶助の適用を受けることができると認められる世帯については、医療扶助の適用を受けるよう指導するものとすると規定されておりますことから、今後においても生活保護担当部局、医療機関との連携を密にし、本制度の対応を図ってまいりたいと考えておりますので、御理解賜りますようお願い申し上げ、答弁とさせていただきます。
議長(小野田由紀子) 14番、井端清則議員。
14番(井端清則) じゃ、再度質問いたします。
 定住自立圏の話からお伺いいたしますが、近隣市と助け合う取り組みだとか、あるいは共同したり、あるいは協力して行うことと、さまざまあるというふうに思うんですね。その際、それらについては、住民の皆さんたちの利益になるということであるならば、私たちは定住自立圏にかかわらず、近隣の市町と手を携え合いながら事に当たるということについては否定をするわけではありません。大いにそれは推進をしていくべきだという立場でおるわけですね。
 しかしながら、今回の定住自立圏構想というのは、先ほど担当からるる答弁がありましたけども、その中身とするところ、要するに何のために協定を結ぶのかといったところの目的・意義というものが、私が聞いている限りでは非常に希薄に思えるんですね。だから、言葉を変えれば、その協定を結ばなければ、さまざま当市が抱える問題に対応できないのかどうか。何ぞ不都合が、現時点で高浜市はこういった問題があるから、定住自立圏に乗っかって、それを解消していきたいと、そういう不都合さ、あるいは協定を結ばないとできないあるものがあるのかどうか、まずそのことから確認をして、改めて意見を求めたいと思います。
議長(小野田由紀子) 地域政策グループ。
地域政策G主幹(岡島正明) 定住自立圏構想につきましては、圏域にある資源を活用しながら、それぞれ便利な世界をつくっていくということになります。協定という形で自治体としての意思を示すことによりまして、この定住自立圏構想と申しますのは、民を交えた地域振興ビジョンであると。行政のみのことではなくて、民間も交えて、この地域の魅力アップにつながるというようなことを進めてまいるということでございますので、協定を締結して自治体としての意思を示しながら、民間部門を交えながら、連携・協力しながら、この圏域全体の魅力アップに努めていきたい、ひいては高浜市の住民サービスの向上を目指していきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
議長(小野田由紀子) 14番、井端清則議員。
14番(井端清則) 総論としてそういう認識は私もいたしておりますけども、しかしながら、私が聞かんとするところは、要するに現状の高浜市の基礎自治体としての運営上で、他市と協力しないとできないものというのが何か具体的にあるということでこれに乗っかろうという、その何かあるというそういう事情に、今、高浜市がそういう立場にあるのかないのか。
 何かあるということで、定住自立圏に乗っかっていこうというのが市の考え方なんでしょう。だから、何かある、そのものは一体何なのかと、そのことをまず最初に確認したいと思って質問したんですけど、いかがです。端的にお答えください。
議長(小野田由紀子) 地域政策グループ。
地域政策G主幹(岡島正明) もともと定住自立圏構想といいますのは、現在あるものをお互いが利用していくというものがベースにございます。ですから、定住自立圏構想で何をしていくということではなくて、より今、お互いが、例えば公共交通のネットワークというようなこともございますし、そのようなところの取り組みを通じて、今現在ある中で、具体的に個々洗っていく中で検討してまいりたいと思っております。
議長(小野田由紀子) 14番、井端清則議員。
14番(井端清則) やはり定住自立圏が、当市が中心市に向かって協定を結ぶ、そういう意義・目的というのが、当市にあっては極めて希薄だというふうに思うんですね。だから、これは慎重に事を構えていかなきゃならないなと、率直に私、そう思っておりますし、また指摘もしたいなというふうに思うんですね。
 というのは、先ほどの答弁にもありましたように、三つの分野で協定内容を結んでいくよと、この総務省の要綱に基づくとそういうことがうたわれているんですね。今、取りざたされているのは、医療の分野、刈総との関係で、より充実した医療を提供するということで提携を結んだらどうだろうかと。それは先ほど話があった内容ですけども、もう一つは地域公共交通ですか、これで提携を結んでいこうということをおっしゃっておるけれども、現実的に、例えば刈総との医療の分野での問題では、高浜というのは刈総との10年契約も協定で結んで、医療の存続・充実を求めて、協定そのものがもう実際のところあるわけですね。必要なら、その中で財政的な支援もしていこうというのも協定書の中できちっとうたわれて、それぞれその運営がなされていると。紳士協定に基づいて当たられているわけですね。その中で、新たにその協定を結ぶことの意義・目的というのが私は見当たらないんですね。
 もう一つは、先ほどおっしゃった地域公共交通、この問題でも、衣浦5市、今は西尾市さんも入って西三河6市のコミュニティバスに関係する連絡協議会というのが立ち上がっているわけでしょう。これはそれぞれの市に乗り継ぐ、その調整・連絡のことも含めて、協議会そのものが体制として確立をされて、実際それで担当者レベルで話し合いも進められているという状況の中にあって、新たに地域公共交通なるものを協定として結んでいく、そのところの意義というのも、このあたりでは見当たらないんですね。
 したがって、当市にあっては定住自立圏構想に乗っかることの意義というのは非常に希薄だというのは、そういったことからなんですね。
 あえて圏域のマネジメント強化のことでいえば、圏域内の市町村の職員の交流、これは地方分権に対応できるような職員の研修、レベルアップを図っていくというようなねらいもあるようですけれども、しかしながら、当市の職員研修の実態も、新規採用の職員を初め勤続年数で4年、7年と、そのセクション、セクションでレベルに合った教育というのがかなり緻密に行われているんですね。これも6市なんかで年1回、当番制であちこち、かかる研修をテーマにして職員を派遣しているという実態の中にあって、職員同士の交流も行われていると。そこの研修そのものでレベルアップも図られている中で、どうしてこの定住自立圏構想に乗っかって、そういうことを新たに協定として結ばなければならないのかというのが、その意味からでも大変希薄だということを思うんですね。
 したがって、この構想なるものが、担当者も答弁されたように、人口の流出が非常に多くて、みんな都市部に集中しちゃうと。それで、自治体としての体裁をなさないというような特殊な事情のある山間僻地のところ、あるいは小規模の自治体にあっては、これは非常に深刻ですから、それを何とかしようということで、その受け皿として考え出されてきたこの定住自立圏構想というのは、その地域ではそれなりの目的があるというふうに理解しますけども、当市にあっては、人口流出が非常に盛んで三大都市圏に流出しているかというと、そうは言えない状況にあるわけですので、これもそういった点では位置づけというのは非常に希薄だということですので、ぜひ再考していくべきだというふうに思うんですね。これが一つ。
 それから、もう一つは、この総務省の概要に基づきますと、まず最初にやるべきことは、協定を結ぶというのが最初に出てくるんですね。これは議会の議決を要しますよと。そのとおりだというふうに思います。
 それで、次に行われるのが、定住自立圏の共生ビジョンというのをつくっていくと。これは高浜市がかかわっていく内容にはならないんですね。中心市だけがこのビジョンというのを策定する責任と義務を負わされているということなんですね。
 だとすれば、この点では大変問題のある流れになっているわけですけども、一つの確認は、その共生ビジョンなるものに当市がかかわっていくことができない、つまり周辺市としての高浜市がこのビジョンに議決権を持ったような立場に置かされているというふうに私は理解しているんですけども、そういうふうな理解でよろしいですか。確認をしたいと思います。
議長(小野田由紀子) 地域協働部長。
地域協働部長(岸上善徳) 協定について、その目的が希薄ではないかということですが、この刈谷市との連携が想定される取り組み、三つの分野がありますよということで、医療分野それから地域公共交通関係、そしてまた職員の研修ということについて、それぞれ今でもいろいろ進めておるんではないのかというようなことも言われましたけれども、それぞれこれをもっと進化をさせていきたいと、またさせていかなければいけないものではないのかというふうに私どもは認識しておるわけですね。
 いわゆる少子・高齢化は待ったなしでございまして、どのように行政としても対応をしていくのか。特に医療関係については、ある意味、刈谷豊田総合病院を抜きには語れない、そういうことは議員の皆さんも御認識いたしておられるところと認識をしております。そういうところから、少しでもやれるところから。
 刈谷さんが中心市を宣言をされたということで、近隣の高浜としても、住民サービスの向上、それをやはり求めていく、そういう立ち位置に立って前向きに取り組んでいく必要性があるんではないかということを考えておりますので、御理解をいただきたいというふうに思います。
議長(小野田由紀子) 地域政策グループ。
地域政策G主幹(岡島正明) 定住自立圏共生ビジョンの作成ということでございますけれども、総務省から提示されました中には、定住自立圏共生ビジョンに関する周辺市町村との協議というところで、その策定に当たっては、この市町村と個別に協議を行うものとするというようなことの規定があったり、あと民間や地域の関係者を構成員として、その協議の場を設けて設定するんですよという、このような規定がございますので、我々の中心市がつくるということではなくて、我々も含めて、民間も含めて一緒に策定していくという位置づけであるということで、よろしくお願いいたします。
議長(小野田由紀子) 14番、井端清則議員。
14番(井端清則) そのことは私も承知しておりますけども、要するに定住自立圏共生ビジョンなるものは、これは高浜市が議決権を持っておるのかということの確認ですわ。
議長(小野田由紀子) 地域政策グループ。
地域政策G(神谷美百合) 定住自立圏共生ビジョンの策定につきましては、各市議会への共生ビジョンの報告というふうに認識をしております。
 以上です。
議長(小野田由紀子) 14番、井端清則議員。
14番(井端清則) つまり当市の議会は議決権を持っていないという内容だというふうに思うんですね。
 このビジョンというのは、予算が伴ってくる内容にもなるんですね。それに対して、協議をする段階では、それは十分保障はされていると。先ほど担当が言ったみたいな、そういう承知をしておりますけども、ビジョンそのものについては、予算が伴う内容については、要するに刈谷市だけが権限を持ってつくっていくという立場になっているわけですね。市町、要するに周辺市というのはあずかり知らないという内容になっているんですね。そこにやっぱり大変大きな問題があるわけですね。つまりこれは言葉を変えれば、この協定書が白紙委任をするというふうに、そういうふうに等しい内容になるわけですね。
 したがって、これはどんどん進んでいきますと、中心市に周辺の市町が依存をしていくと。あるいは上下関係だとかいうふうなことにも発展していくと。行く行くは、国のほうはそれらを地ならしとして、新たな形の合併と、基礎自治体の再構築というふうに持っていこうとしている、そのねらいがあるわけですので、そういう中での定住自立圏構想というのは、私は現在、例えば一部事務組合、衣浦衛生組合あるいは衣東の広域連合、これらについては各市町の代表がそこの場に出向いて、そして意思決定ができる場面というのは保障されている、担保されているんですよ。衣浦衛生組合でもそうでしょう。当市の議員が5人だったですか、出向いていって、必要な予算等に対して意思決定をする、そういう場面か担保されている。ところが、定住自立圏の予算を伴うような共生ビジョンについては刈谷市だけがやると。よその町はかかわることができないんですよ。そういう大変大きな欠陥を持ち合わせた内容にもなっているんで、これは言ってみれば、当市というのは上下関係がつくられるというのは歴然としていくと思うんですね。したがって、こういう問題ですので、本当に慎重に事を進めていかなきゃならんというふうに思うんですね。
 もう一つは、締結によって、当市の新たな事務あるいは権限、財政への影響についての答弁については、負担が出ない方向で考えていきたいということですね。これは当然のこととして、負担が出ることもあるよということを含んでいるというふうに思いますけども、今のところ、詰めた話はこれからというふうな前提でお聞きをしますけれども、これは具体的に何か考えられていることがあれば、一度わかる範囲で、差しさわりのないところで発表していただきたいと。いかがですか。
議長(小野田由紀子) 地域協働部長。
地域協働部長(岸上善徳) 今、御指摘は白紙委任に等しい、あるいは中心市依存になるではないのかというような御指摘がまずありました。私どもは持続可能な自立した基礎自治体、これを目指しておるわけでございまして、それが行政サービスにつながっていくものだという一つの大きな考え方をしておるわけですね。その中に今回の刈谷市さんとのいろんな連携、そういうものを位置づけておるということでございまして、絶えず簡素で効率的な行政体制を目指すということが必要であるという認識のもとでの協定との考え方であるということをまず御理解をいただきたいというふうに思いますし。
 それから、負担の関係につきましては、井端議員おっしゃるとおり、この定住自立圏については、全国過疎と言われる地域でいかに人口流出を抑えるのかというのが恐らく一番のポイントだろうと思っています。そうして、それがために財政支援として、そういう箇所にあっては財政力指数が低いですから、先ほど申し上げました4,000万円であるだとか、近隣であれば1,000万円とか、いろいろ普通であれば出るわけですね。また、事業によっても、当然それは国庫補助等が優先順位でつけられますよということになっておるわけですけれども、ここ刈谷あるいは高浜といったところは、そことは幾分状況が違うのも確かでございます。
 したがいまして、まるっきりいわゆる国庫負担関係がもらえないかというのは、これは初めから期待をすると恐らくだめでしょうという意味でありまして、不透明なところがある、そういうことも御理解をいただきたいということでございます。
議長(小野田由紀子) 14番、井端清則議員。
14番(井端清則) もう一つは、一部事務組合あるいは広域連合との関連の点では、定住自立圏のほうがより効率的だということが考えられれば、これも解消の方向ということも考えているやに答弁がありましたけども、これも先ほど言ったような観点から、当市の権限がそれぞれの分野できっかりと担保ができないということを拡大していくという流れになるわけですので、一部事務組合を解消して定住自立圏で行っていくということは、まさにその流れに沿うものだということになるわけですので、これも再考すべきだというふうに思います。
 それから、最後に道州制の導入と基礎自治体の再構築については、これらについては視野に入れたものではないと、こういう答弁でありましたけども、しかしながら、政府が意図しているところはそういうところにあるんですね。道州制または新たな基礎自治体の再構築ということにあることは明白なんですね。
 これは経団連では、この道州制については究極の構造改革だと、こういうふうに位置づけて、導入を進めていこうという流れになっておりますし、自民党も民主党もそれぞれの立場で、道州制に向けて、その前段での取り組み、平成の大合併、一つの区切りということであれば、先ほど言いましたけども、新たな手法と装いをもって出てきたのが定住自立圏という一連の流れというのは、この布石がちゃんと打たれておって、そこに導こうとしているわけですので、これは視野に入れたものではないと考えるのは、それは当局としてさまざま考えがおありでしょうけども、やろうとしていること、そして今まで過去に歩んできた経過を見れば、これはもう一連のレールに乗っかって進められているということはやっぱり注意を促して、この点での新たな認識も必要じゃないのかなというふうに思うんですね。
 したがって、この定住自立圏の構想につきましては、私はとりたてて協定まで結んで、そして刈谷市と新たな協定を結んでいくということをしなくても、独自のスタンスで、例えば医療の分野でも、地域公共交通の分野でも、職員交流のレベルアップの問題でも、これは十分自力で進化をさせていくことができるというレベルに当市はありますので、その方向でやっぱり今後も事に当たっていくべきだというふうに思います。
 それから、予算の点でも、新たな予算の発生というのも考えられるわけですね。したがって、これも先ほど言いましたけども、この点で議会の権限がそのところにきちっと担保されない内容で、予算もどれだけに膨らませていこうかというのは刈谷市独自で決めることができるという内容になっているだけに、これはもう非常に問題があるわけですね。
 刈谷市が決めたから、それぞれの市町は負担をしてくださいよと、これは結果としてこういうことにもなるわけですので、この点でも大変大きな問題を抱えているということでありますので、これはまだ協議そのものが緒についたというレベルですけども、直ちに内部の意思決定を図って、協議そのものを中止をしていくということ。それに基づいて、中心市から話があったときでも、協定を結ばない、そういう意思表示を明確にすべきだと、こういうことをこの点では申し上げておきたいというふうに思います。
 それから、次、国民健康保険の話に移ります。
 私は今回、せっかくの条例があって、生かされていかなければならないような内容のものが十二分にその実を上げていないということから、その内容を改善をすべきだという立場で取り上げたんですけども、一つは周知徹底の問題ですけども、年1回広報に掲載をしますよというレベルですね。これは今後、ホームページだとか窓口での相談業務、問い合わせがあれば、しっかり対応していきたいということで、それは是としますけども、現在、周知という点では、ホームページもさることながら、いろいろ制約はあろうかと思いますけども、市の広報にできるだけ回数を多くしながら、周知の徹底の一助にするということはやっぱりやっていくべきだというふうに思いますので、これは求めたいというふうに思います。
 それから、現況、医療機関にこの44条の関係でどういうふうな状況、連絡というんですか、対応というんですかというのがされておるのかと、この点、最初にお聞きをしておきたいと思いますが。
議長(小野田由紀子) 市民窓口グループ。
市民窓口G(木村忠好) 医療機関との連携・周知ということでございますが、医療相談員が常駐しているような医療機関につきましては、幅広く制度を知っておられまして、各種相談の折には、この制度について紹介をしてまいりたいというふうに考えております。また、市内の医院等につきましては、毎年の広報において目にしておられるというふうに考えておりますが、必要とあれば情報の提供を行っていきたいというふうに考えております。
 以上です。
議長(小野田由紀子) 14番、井端清則議員。
14番(井端清則) 例えば医療機関で連携する一つの方法ですけども、医療機関にとって、これは未収金に直結していく問題になるわけですね。受診してもお金を払わんということで、その負担は医療機関がかぶるということもありますので、医療機関にとっても深刻な内容にもなっていくということもあるんで、私は44条を周知をするポスターの掲示、これを行政として作成していただいて、医療機関に張り出しなんかを求めて、より制度があることも周知、そしてそれに基づいて申請するような働きかけを医療機関側としてもやっていただくような、そういうことがこの制度利用の率を上げていくということにもなりますので、これはぜひ検討して、実施の方向に当たっていただきたいと思いますけども、考え方だけちょっと聞いておきたというふうに思います。
 それから、もう一つは、低所得者が減免の対象になるというのは、明確な規定がないわけですね。先ほど担当が答弁されたけども、これは要綱に基づいて、減免対象の要件というのは4点ですね。その中には、低所得になった人たちについてはこういうふうに扱いますよという項目がない。そういう中での運用ですので、これも先ほど言いましたように、収入をオーバーしちゃうということで、はなから申請に及ばないというのが、この内容が生かされていない理由の一つとして担当も認識をされておるようですけども、だとすれば、せっかくの制度を生かすためにも、これはやっぱり減免制度を低所得者も含めて運用ができるという内容に改善をすべきだというふうに思うんですね。
 この点では、国のほうは減免に対する費用負担について、2分の1の補助をするように検討をしたいということを言っているんです。先ほど担当が言ったように、減免制度が数多く利用されていくと、即、国保の財政に影響してくるのは事実です。非常に現状は厳しいということも事実、承知しておりますので、二の足を踏むというのもわからないでもない。しかしながら、この点について国のほうもやっぱり一定の配慮をして、要するに財政支援をしますよということが考えられておりますので、ぜひそれを実施されるような内容に市としても国に対して要請を図っていくべきだという取り組みもちょっとお願いしておきたいというふうに思いますけども、そのことと含めて答弁を求めたいと思います。
議長(小野田由紀子) 市民総合窓口センター長。
市民総合窓口センター長(加藤元久) この制度につきましては、最初の答弁の中でも多少申し上げましたけども、平成21年度において、厚生労働省のほうが全国で幾つかの自治体をモデルにして、この一部負担金の減免の問題、あるいは医療機関の未収金の問題を含めてモデル事業を実施されて、それを平成22年度において検証されて、全国の市町村で実施ができるように一定の方針を示すということの通知が来ております。そういった中で、当然いろんな基準も含めて、あるいは対象者も含めて、いろいろ指針が示されるであろうというふうに考えておりますので、そういった国の動向を踏まえて、必要があれば見直しをかけていくというふうに考えております。
 以上でございます。
〔「ポスターは」と呼ぶ者あり〕
議長(小野田由紀子) 市民総合窓口センター長。
市民総合窓口センター長(加藤元久) ポスターの件につきましても、これも当然、先ほどのモデル事業の中で医療機関等の連携ということもありますので、そういった中でさまざま取り組みの中身についても方針が示されれば、そのような対応も考えていきたいというふうに考えております。
14番(井端清則) 終わります。
議長(小野田由紀子) 暫時休憩いたします。再開は1時30分。
午後0時29分休憩


午後1時29分再開
議長(小野田由紀子) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 次に、16番、神谷 宏議員。一つ、地震について。一つ、衣浦臨海鉄道株式会社について。以上、2問についての質問を許します。
 16番、神谷 宏議員。
〔16番 神谷 宏 登壇〕
16番(神谷 宏) お許しを得ましたので、さきに通告してあります地震と衣浦臨海鉄道株式会社についてお尋ねいたします。
 最初に、地震について。
 私は、平成18年の12月議会において質問をしました。他の議員の人たちもいろいろな角度から質問をしております。
 初めに、高浜市が防災マップを発行し、その中で平成7年1月17日に発生した阪神・淡路大震災では6,434人のとうとい命が奪われました。東海、東南海地震が同時に発生した場合、高浜市の想定震度は6弱から6強で、建物被害は全壊が1,200棟、半壊2,800棟に上ると述べています。また、6月1日の中日新聞によると、あす起きてもおかしくないと言われて30年以上、このまま時間がたてば、今世紀前半に予測される大きな三つの地震が同時発生する可能性は高いと述べています。
 平成20年5月15日の中日新聞によると、中央防災会議が14日に公表した猿投高浜断層帯を源流震源とする大地震、マグニチュード7月6日の被害想定は、ライフラインでは上下水道やガス、通信網の被害は阪神・淡路大震災を上回るおそれがあり、復旧するのに1カ月程度かかる、また高速道路や国・県・市町村道では、300カ所で長期通行できなくなる大被害を受けると述べています。
 そこで、お尋ねいたします。
 公共施設、特に市役所の庁舎と勤労者体育センターであります。平成15年の耐震診断では、庁舎のIs値が東西方向で最低0.39との報告があり、平成21年2月27日に庁舎耐震補強及び劣化改修計画の研修会がありました。その計画書によると、プロジェクト計画発注要項書作成が6月よりと書かれていますが、その状況をお尋ねいたします。
 また、新聞等で大地震がいつ来てもおかしくない状況であり、18年12月議会でもお尋ねしましたが、災害対策本部が災害に遭う度合いが非常に高いと思われますが、どのように考えているか。
 また勤労者体育センターも地盤が弱い場所にあり、若い人たちが多くスポーツを楽しんでいます。その対策もお答えください。
 避難所については、小・中学校や公民館等でありますが、対策はできているかどうか。
 地震対策プロジェクトチームは、平成16年12月議会において、当時の防災対策室長が立ち上げ、計画を開始しましたと述べていますが、その後どのようになっているかお伺いします。
 町内会等の連絡方法についてはどのようになっているか。現在、高浜市建設業協会は解散しているとのことでありますが、災害時の対策と連絡方法についてお尋ねいたします。
 2問目の衣浦臨海鉄道株式会社については、平成3年6月議会において質問をしていますが、当時と経営形態が変わりましたので、詳しく追求しませんが、経営状況と高架下の利用状況はどのようになっているかお尋ねいたします。
 これで第1回目の質問を終わります。
〔16番 神谷 宏 降壇〕
議長(小野田由紀子) 都市政策部長。
〔都市政策部長 小笠原 修 登壇〕
都市政策部長(小笠原 修) それでは、順序は逆になりますが、神谷 宏議員の2問目の衣浦臨海鉄道株式会社についてお答えいたします。
 昨年度の日本経済は、国による経済対策や中国を初めとするアジア経済に牽引され、緩やかな景気回復基調にあると言われておりますが、雇用指数や消費者物価指数など、依然として低水準であり、デフレの克服が景気回復の課題となっております。この景気動向は、衣浦臨海鉄道株式会社の貨物輸送実績にも反映し、業種間において好不調はあるものの、全体として低位に推移しており、衣浦臨海鉄道株式会社を取り巻く経営環境は厳しい状況が続いているとお聞きいたしております。
 衣浦臨海鉄道株式会社は、昭和46年4月設立の衣浦臨海の貨物専用の鉄道会社で、半田線、碧南線の2路線を所有し、それぞれJR武豊線に乗り入れております。衣浦臨海鉄道株式会社は、JR貨物株式会社、愛知県や高浜市などの自治体と豊田自動織機などの企業が出資している、いわゆる第三セクターの会社であります。また、衣浦臨海鉄道株式会社の株式発行総数は753万8,000株で、そのうち高浜市の持ち株数は6万6,480株で、出資比率は約0.8%となっております。御質問に対しましては、一株主としてお答えさせていただきますので、御承知おき賜りますようお願いいたします。
 まず初めに、経営状況についてでありますが、平成19年度は企業の環境問題への取り組み強化等を背景として、コンテナ貨物輸送量は前期に続き増送となっておりますが、火力発電所関連物資の車扱貨物輸送量は減送となりました。また、自動車事業の輸送減、マリーナ事業の利用増を計上した結果、全事業の営業利益は対前期比25.4%の減の4,361万9,000円でありましたが、過年度法人税等戻入額1,382万3,000円を計上しておりますので、当期純利益は6,611万7,000円となっております。
 また、平成20年度におきましても、貨物輸送量において上半期はコンテナ貨物輸送、車扱貨物輸送ともに前年度を上回りましたが、下半期から減送傾向が著しくにあらわれ、通期では前期に比して減送減益となりました。
 一方で、兼業のマリーナ事業の利用増と全事業にわたる経費抑制に努めた結果、全事業の営業利益は対前期比16.4%増の5,076万4,000円でありましたが、碧南線の一部区間のレール撤去除却及び供用しなくなった橋梁の除却等の特別損失を2,572万3,000円計上しておりますので、当期純利益は2,714万9,000円となっております。
 なお、平成21年度決算も引き続き黒字経営の見込みとなることをお聞きしておりますが、第39回定期株主総会が平成22年6月24日の開催予定日となっておりますので、今現在、詳細について申し上げることができないことを御理解賜りますようお願いいたします。
 次に、衣浦臨海鉄道株式会社所有地の利用状況につきましては、各駅構内や高架下等の用地は関係する運送会社や周辺企業等に貸し付けを行っております。高浜市内では、かわら美術館を初めNPOポート高浜など、4事業所に御利用いただいているとお聞きしております。衣浦臨海鉄道株式会社は、高架下等の用地を企業の皆さん方に御利用いただけるよう、さらなるPrに努め、経営改善につなげていきたいとのことでありましたので、よろしくお願いいたします。
〔都市政策部長 小笠原 修 降壇〕
議長(小野田由紀子) 危機管理グループ。
危機管理G(尾崎常次郎) それでは、神谷 宏議員の1問目、地震について、(1)公共施設の耐震化の現状についてお答えいたします。
 平成14年4月、高浜市を含む県下の57市町村が、目立つ災害が生じるおそれのある地域として、大規模地震対策特別措置法による地震防災対策強化地域に指定されました。これを受け、本市では昭和56年以前の旧耐震設計基準に基づいて建設された公共施設の中で、災害時の避難場所として緊急度の高い建物から、順次、耐震診断を実施してまいりました。
 高浜市庁舎につきましては、昭和56年の新耐震設計基準に準拠していないことから、平成15年度に耐震診断を実施したところ、耐震補強が必要な建物に該当することが判明いたしました。また、市庁舎は昭和52年に竣工した建物で、築後三十数年を経過し、多くの設備機器類も老朽化に伴う更新時期を迎えております。このようなことから、平成19年度に外装、内装、設備機器類の老朽化に伴う現況の把握を行うとともに、平成21年度においては市庁舎耐震補強及び劣化改修計画基本設計を行いました。
 以下、基本設計の概要について、耐震性能と設備老朽化の2点について申し上げます。
 初めに、耐震性能につきましては、その向上を図るため、9種類の耐震補強工法について、それぞれ工事概要、特徴、耐震性能、工事の実現性、業務への影響、工期及び工事費について比較検討を行いました。その結果、本市庁舎に適する耐震補強工法は、在来型の構面内鉄骨ブレース工法にコンクリートによる壁増設補強工法及び鋼板巻き工法を併用することがふさわしいとされ、概算工事費は4億6,600万円、工期は27カ月を要するとされました。
 次に、設備老朽化につきましては、災害活動拠点としての設備更新についてと建物設備の劣化改修についての2点がありますが、災害活動拠点としての設備更新につきましては、災害時の電力確保等の機能補充を図ることが必要になってまいります。このため、受変電設備につきましては耐震性が高いキュービクル方式に更新するとともに、高圧引き込みケーブルの敷設がえや受水槽、中央監視盤、ガス設備等の機械設備の更新、建物躯体への影響が心配される外壁改修もあわせて検討したところであります。
 さきに申し上げました耐震補強工事に加え、ただいま申し上げました設備更新及び必要最小限の劣化改修を行った場合の概算工事費は、7億5,800万円が見込まれます。
 次に、建物設備の劣化改修につきましては、市庁舎が築後三十数年を経過し、建物及び多くの設備機器類が老朽化に伴う改修または更新が必要となる時期を迎えているため、外部建具、内部建具等の劣化改修のほか、各種設備機器類の更新まですべてを含む形で耐震補強、設備更新及び劣化改修を行った場合には、14億500万円が必要になると試算されております。
 ちなみに、庁舎を建てかえた場合の概算金額について申し上げますと、税込みで約30億円とされておりますが、この金額は純然たる建物の器を建てる金額で、設計その他の費用は含まれておりません。
 耐震化の今後の方向性につきましては、仮にさきに申し上げた工法によることとした場合、地下1階から4階までの各フロアの中間にブレース等を設置するため、工事階については執務を行いながらの工事はできず、仮移転する必要があります。このため工事期間中は窓口サービスへの支障が生じ、工事完了後もブレースや壁により事務室内の動線が遮断され、事務効率が低下することが心配されます。このようなことから、現在、基本設計で提案された工法の変更も含めて、ただいま申し上げた不都合を軽減できる方法はないか、その内容を再度、検討しているところであります。
 なお、昨年開催させていただきました報告会資料の計画書に、プロジェクト計画、発注要項書の作成等が6月からと書かれているとの御質問につきましては、計画書では具体的な年度は明記いたしておりませんが、基本設計の次のステップとして、実施設計及び工事に入っていく場合には、その年度の6月から施工業者選定のための発注要項書の作成等の業務に入っていくという趣旨で記載いたしておりますので、よろしくお願いいたします。
 次に、体育センターにつきましては、屋根は鉄骨造、下部構造が鉄筋コンクリート造の2階建ての建物で、昭和52年3月に建築され、33年が経過しております。
 体育センターの耐震化につきましては、平成15年度に耐震診断を行っており、その結果はX方向0.09、Y方向0.56で、判定基準である0.7を下回っている結果となっております。この結果から、耐震補強を必要とする状況ですが、耐用年数が47年ということで、あと14年であることを踏まえますと、老朽化等の対応も含め、総合的に検討していく必要があると考えております。
 続きまして、(2)避難所について。
 地震災害の場合の施設避難所といたしましては、基幹避難所7施設、滞在避難所8施設、福祉避難所4施設、町内会避難所2施設、二次避難所9施設の計30施設を指定しております。この中で市有施設は22施設ありますが、耐震性が高いとされる昭和56年6月以降の新耐震基準で建設された施設は11施設であります。また、耐震性が低いとされる昭和56年5月以前の旧耐震基準で建設された11施設につきましては耐震診断を実施しており、耐震性に問題があるとされた6施設につきましては、平成15年度から平成17年度にかけて耐震補強工事を実施し、安全性を確保しております。また、民間施設は8施設ありますが、すべて新耐震基準で建設されたものであります。したがいまして、本市の施設避難所につきましては、すべて安全性が確保されているものであります。
 (3)地震対策プロジェクトチームでの検討状況について。
 お尋ねの地震対策プロジェクトチームにつきましては、平成16年11月に編成された地震対策プロジェクトのことと考えておりますが、このプロジェクトは、同年に発生した新潟県中越地震を受けて、本市の災害対策のうち、1、避難所、2、道路資材等、3、ライフライン、4、本部・職員・通信、以上の4項目について、それぞれの中で対応すべき課題を抽出し、対策を検討するとともに、緊急度、難易度、重要度の順位づけを行ったものであります。
 同プロジェクトは平成17年度も継続し、1、職員の体制、2、災害対策本部の設置場所、3、避難所の体制、4、堤防外対策について、前年度に引き続き検討を行っております。
 この中で、災害対策本部の設置場所につきましては、市庁舎に続く候補地として、民間施設を含む8カ所について、土地的要件、建物的要件、設備的要件、運営要件の4項目について点数づけを行い、中央公民館、高浜消防署、いきいき広場を候補地としております。
 (4)町内会等との連絡について。
 大規模な地震が発生いたしますと、自主防災組織である町内会では隣組拠点や町内会拠点を立ち上げ、防災計画に基づき自主的な防災活動を実施していただくことになります。また、状況によっては、避難所へ避難していただくことになります。このような場合の災害対策本部との連絡につきましては、固定電話、携帯電話やメールが使用可能であれば、こうした手段がメーンになると思われますが、使用不可能な場合は、主な避難所に設置される特設公衆電話、基幹避難所である学校体育館に市の避難所担当職員が持ってくるする携帯式の防災行政無線機や市内を巡回する職員が使用する車載式あるいは携帯式の防災行政無線機を通じて連絡することとなります。また、総合防災訓練にも御参加いただいておりますアマチュア無線クラブの御協力もいただいて、地域との連絡体制を確保したいと考えております。
 さらに、総合防災訓練におきましては、一部の会場からの情報伝達において、中学生が伝令として活躍いたしております。本市の市域を考えた場合には、徒歩や自転車による直接伝達も可能ではないかと考えております。
 また、災害復旧等に対する建設事業者の協力につきましては、高浜市建設業協会の解散に伴い、平成20年8月より市内12の建設関係事業者の皆さんと個別に協定を締結いたしております。災害時には、お届けいただいている緊急連絡先により協力の要請をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
議長(小野田由紀子) 16番、神谷 宏議員。
16番(神谷 宏) どうもありがとうございました。
 それでは、再質問させていただきます。
 先ほどの衣浦臨海鉄道につきましては、余り詳しく聞かんようにしたいと思います。
 ただ一つだけ聞きたいのは、高架下の利用ですけれども、これはかわら美術館とNPOポート高浜と、何か4カ所と聞かれた。あと二つはどこですか。
議長(小野田由紀子) 地域産業グループ。
地域産業G(神谷晴之) そのほかにつきましては、一般の会社でございます。ちょっとお名前のほうは控えさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
議長(小野田由紀子) 16番、神谷 宏議員。
16番(神谷 宏) 私が一番初めに質問した平成3年になりますけれども、そのときは衣浦臨海鉄道が第三セクターということで、なかなか経営が厳しいという時代でありました。先ほどお聞きすると、最近は黒字傾向にあるということで、当時は高架下の利用もしていなかったものですから、そういうことでいいかと、名鉄等はかなり厳しく経営をしていると、第三セクターである衣浦臨海鉄道がそういう態度でいいかどうかということをお聞きしたんですけれども、大分改善されているようですから、この話はこれで終わります。
 それから、地震についてはいろいろお話ししていただきました。その中で、特に避難所ですけれども、最近新しく吉浜ふれあいプラザですか、あそこができましたけれども、そこは新たに避難所に指定されているかどうかをまず初めにお聞きしたいと思います。
議長(小野田由紀子) 危機管理グループ。
危機管理G(尾崎常次郎) 現時点では、指定してありません。
議長(小野田由紀子) 16番、神谷 宏議員。
16番(神谷 宏) 最近、大変厳しい状況が続いております。各地で小さな地震が起きております。先ほども述べましたように、今度大きな地震が来るときは、同時発生する可能性が十分あります。いつ起きてもおかしくないと言われております。そういうときに、せっかくいい建物をつくってくれたものは、早くに早く避難所に指定しないと、これはおかしいと思います。だから、そういう対応を早くにとれるように今後していただきたいと思いますけど、この点についてはどうですか。
議長(小野田由紀子) 危機管理グループ。
危機管理G(尾崎常次郎) ふれあいプラザにつきましては、まちづくり協議会のほうの拠点施設ということもございます。それで、本当に避難所として指定することがいいことなのかどうかという、その必要性も含めて、このことについては地域のほうで御意見も伺う必要があろうかとういことで、そういうお話もさせていただいておりますので、相談しながらということで考えていきたいというふうに思っております。
議長(小野田由紀子) 16番、神谷 宏議員。
16番(神谷 宏) 先ほどの吉浜ふれあいプラザですけれども、たしか設計段階でかなり強固な設計をしております。それは多分耐震補強を十分にやっていると思われますので、そういう貴重な施設をそんなのんびりしておっていいかということを私は思いますけれども、もう早くにまちづくり協議会の皆さんと相談されて、避難所になるような方策をとっていただきたいと思います。
 これもこれで終わります。今の問題は終わります。
 それから、ほかの特にこの市庁舎の対策本部ですけれども、これは先回、私が質問したときは、対策本部の代案の話がありませんでしたけれども、きょうは中央公民館とか消防署、いきいき広場等々3カ所が出ておりますけれども、この順位というものが大変重要だと思います。
 ということは、今、一番初めに話がありましたように、この市庁舎が0.39という劣悪な環境であります。そうすると、大変申しわけないけれども、ここにお見えになる方のかなりの人が、この庁舎におったときには、あっという間に下になっている可能性が十分あります。そうすると、第1順位、第2順位という順位を決めていないと、だれがどこに決めるかということが大変重要になってきますので、この順位づけはどのようになっておりますか。
議長(小野田由紀子) 危機管理グループ。
危機管理G(尾崎常次郎) 先ほども申し上げましたプロジェクトにおける順位づけの数字で申し上げますと、中央公民館それから高浜消防署、いきいき広場と、こういう順番になっております。
議長(小野田由紀子) 16番、神谷 宏議員。
16番(神谷 宏) 順位は中央公民館が第1順位だということで、これは蛇足ですけれども、やはり皆さんきちっと頭の中に入れておかないと、さあどこに行くんだということで大騒ぎするといけませんので、第1は中央公民館だそうですので、皆さんお忘れのないようにしていただきたいと思います。
 それから、先ほどの話だと、体育センターが0.09とか0.56という、大変いつ地震があって、いつ倒れてもおかしくない、この対策本部よりももっとひどい状況ですけれども、何かまだ14年ぐらい耐用年数があるというように話がありましたけれども、もし何かあったときに、あそこで若い人たちがよく練習しております。万が一のときはどのように考えておるんですか。
議長(小野田由紀子) 文化スポーツグループ。
文化スポーツG(山本時雄) 現在、体育センターにつきましては、指定管理者でございますたかはまスポーツクラブさんのほうが実際、運営管理のほうはしてございます。その中で、危機管理マニュアル等を策定をされまして、利用者の方の安全等を確保するというようなことで対応をしていくということで考えておりますので、よろしくお願いいたします。
議長(小野田由紀子) 16番、神谷 宏議員。
16番(神谷 宏) 今の体育センター、NPOたかはまスポーツクラブが指定管理者になっているということですけれども、あそこは大変地盤も弱いところですので、部外者はあそこへ行く道中で、なかなかたどり着くことができないんじゃないかと思います。そうすると、あそこにおる人たちできめ細かな対策を立てないと大変厳しいと。私から見れば、あそこは14年間というのんびりしたことじゃなくて、場合によっては、もうすぐ閉鎖するぐらいの気持ちでないと、NPOたかはまが責任を負わされても、私は知らんぞというのが本当だと思いますので、もう少しきめの細かい指示方法。指定管理者だから、指定管理者に任せたよという考えではなくして、やはりもっときめの細かい対策を立てていかなければいけないと思うんですけども、いかがですか。
議長(小野田由紀子) 文化スポーツグループ。
文化スポーツG(山本時雄) 当然、御心配されていることは、こちらのほうも指定管理者に任せたということではございません。当然こちらは協働事業でもございますので、行政のほうも一緒になって、そういった災害等に対応していくというようなことでございます。
 それと、当然あそこの体育センターのほうにも事務所がございます。そちらのほうにスポーツクラブさん、また管理をされている方もお見えになります。そういった方によりまして、当然その体育センターを御利用されている方に対しての安全のほうは確保させていただくということで、そうしたものは随時そのマニュアルのほうを徹底をしていただいておるというような状況でございます。
議長(小野田由紀子) 16番、神谷 宏議員。
16番(神谷 宏) 大変厳しいことを言っておりますけれども、地震は待ってくれません。なってから大騒ぎするんじゃなくして、やはりその予防とか対策をきちんとしていかなければ、皆さんに言っても釈迦に説法ということになるかもしれませんけれども、やはりこの問題については市民、国民みんなで真剣に考えていかなければいけないことだと思います。
 やはりそのためには、事前にどのような対策を立てるかということを。いろいろ対策を立てておみえになりますけれども、きめの細かい対策をきちっと立てて、趣旨をもう少し徹底していってほしいなと思います。
 先ほど来、割にいい計画だとかプロジェクトチームをつくって、話はなかなかいいんですけれども、それでは実際に実行するときに、そうはいってもというところがかなりありますので、その辺を。
 今、地震のことは新聞紙上あるいはテレビ・ラジオでもいろいろ言われておりますので、この市役所がどうのこうのということよりも、市民生活を第一に考えますと、もう少し真剣に考えていかなければいけないことだと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 これで私の質問は終わります。
議長(小野田由紀子) 以上で、通告による質問は終了いたしました。
 これより関連質問を許します。質問は、1人1問、5分以内といたします。
 なお、関連質問ですので、簡潔にお願いいたします。
 12番、水野金光議員。
12番(水野金光) 内藤とし子議員の放課後児童対策について、対象年齢を引き上げるようにという質問に対して、かたくなに3年生以下ということを言っているわけですが、その根拠という点で、もう一度厚労省のガイドラインの年齢に関するところを特に。
議長(小野田由紀子) こども未来部長。
こども未来部長(神谷坂敏) 答弁の中、ちょっと時間をいただきたいと思います。
 放課後児童クラブガイドラインでは、放課後児童クラブの対象児童は、保護者が労働等により昼間、家庭にいないおおむね10歳までの小学校1年生から3年生であるとした上で、4年生以上の児童は放課後児童クラブに加えることができるというふうにされております。
議長(小野田由紀子) 12番、水野金光議員。
12番(水野金光) ただいま読み上げていただいたわけですが、おおむね10歳ということですよね。それで、これを3年生としておるけど、これ自身、大変認識の違いで、10歳というのは4年生なんですよ。実際に、高浜でも4年生になられた方々が、やっぱり学童保育は心配で必要だということで、ことしの春、急遽市長にもお願いしてきたところということから見ても、ガイドラインで示すおおむね10歳までをという点では、4年生までが対象であるという点で、これは認識が間違っておるという点を一度確認願いたいと思います。
 そのことも含めて、実際に切実な要望が出ておるわけですから、早速提案の夏休み対策についても、既に4年生の皆さんが困ってみえるというのが実態であって、4年生でも厚労省のガイドラインで示す10歳にまだなっていない人もおるんですよね。ということですから、そこをやっぱりきっちり受けとめて、対策を変えるべきだと。
 根拠のおおむね3年生までという自身が、厚労省も大変矛盾したことを言っておるわけですけど、そのことを含めて、専門家である学童保育を推進するところでは、小学生全体、6年生までを対象にすべきだということも言っているわけです。そういう点では、ぎりぎりに低くということで、3年にこだわっていますけど、その根拠そのものが厚労省は10歳ということを言っているわけですから、そっちのほうをきちっと受けとめて実施すべきだという点では、意見を求めます。
議長(小野田由紀子) こども未来部長。
こども未来部長(神谷坂敏) 一応10歳未満というところは、放課後児童育成事業の実施要綱の中の趣旨のところでは10歳未満というところで出ております。ただ、対象児童ということになりますと、小学校1年生から3年生に就学しているというようなことが一応は特定はされておるというところを御理解をいただきながら、私どもの考える考え方でございますが、一般質問の中でもお答えをしましたが、いろいろ考える場合に、保護者の方の御心配でありますとか不安というのは、私も子供を持つ親としてわかりますが、やはり子供の将来を考えた場合に、どこかで自立のための決断をすべき時期もあるだろうと。それは小学校4年生以上になれば、どこかで保護者の方もお願いもする時期が来るだろうと。それを社会全体で支援するために、私ども今回、放課後の居場所事業、その考え方の一つであるということに御理解をいただきたいというふうに思います。
議長(小野田由紀子) 12番、水野金光議員。
12番(水野金光) その点では、対象とすることについて、厚労省のガイドラインの理解でも、やっぱりこれは4年生を含む内容だという意見が出ているわけですね。
 それともう一つは、夏休み対策で切実な要望というのか出ておるわけですから、その点では、例えば来年の春、児童クラブの給食を食べるところで春対策についてはやるというようなことも、一つ、必要性を感じての一定の提案だと思うんですけど、夏休みについてはより切実にもう出ておるわけですから、それに対する対策については、同じようなことも含めて緊急対策をとるべきと考えますが、それについていかがですか。来年の春やるということができることであれば、当然、今でも実施できる内容になると思うんですけど。緊急対策。
議長(小野田由紀子) こども未来部長。
こども未来部長(神谷坂敏) 私ども、答弁でもいたしましたように、子供の居場所事業というのをこれからいろいろ考えていく。
 ことしの夏休みにすぐ何か対策はできるのかというのは、時間的に無理もあろうかと思いますが、要は将来的にいろんな対策の中で、この待機児童の問題というのも対応していきたいという考えでございますので、御理解をいただきたいと存じます。
議長(小野田由紀子) 時間となりましたので、質問を打ち切ります。
 ほかに質問ありますか。
 9番、神谷ルミ議員。
9番(神谷ルミ) 昨日、質問されました8番議員ときょう質問されました13番議員の放課後居場所事業についてお聞きします。
 私、お聞きしていまして、場所は変わりますけど、公園と学校ということで、プレーパークという、天白でそういった公園で自分の責任で自由に遊ぶといった活動がされています。それは放課後ではなく、普通の学校がないときに自由に遊ぶというところで、一番最初の立ち上げのお母さんに会ったときに、けがと弁当は自分持ちですよという、自己管理責任というんですか、能力をすごくうたって、中心に子供を育ててみえました。
 この放課後居場所事業というのは、すごくそれに似ていると思うんですけれども、難しい言葉で言えば自己管理能力とか、あと子供たちが遊んでいて、けんかしたときなどの問題解決能力、それから自由に遊ぶということで、想像力の創出、ものづくりに。私たちが小さいときに遊んでいた、何もないところで遊んでいて、創造して遊ぶというふうに、すごく価値が高い事業ではないのかなと思うんですけれども、その辺を。
 目的とかがただ単に居場所づくりというのでなく、そういった教育的な目的というのもあるのかどうか、お聞かせください。
 また、これはマニフェストになっていますので、工程表もあればお聞かせください。
議長(小野田由紀子) こども未来部長。
こども未来部長(神谷坂敏) 私ども、まずは学校の運動場というものを使ってモデル的にやっていくと。
 その中で、きのうの答弁の中にもありましたけども、ネットワーク会議には地域の中でいろんな子供の支援に対することをやっていただいている団体の代表者等の方に参加をいただいております。そこで何が期待できるかといいますと、やっぱり各団体のいろんな取り組み等を発表をする場がたくさん出てくるだろうと。そこで情報が共有されて、やがて協働という形になっていく。とりあえず運動場ではスタートをいたしますが、それが公園でありますとか、いろんな場所に波及していくことを期待をしておるというものでございます。
 それと、マニフェストの工程関係ですが、一応業務の工程関係でつくってございますが、今、手元にございませんので、またお帰りの際に寄っていただければというふうに思います。
 以上です。
議長(小野田由紀子) ほかに。
〔「議事進行」と呼ぶ者あり〕
 ほかに関連質問もないようですので、以上で関連質問もないようですので、以上で関連質問を終了いたしました。


議長(小野田由紀子) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。
 お諮りいたします。議事の都合により、明17日を休会といたしたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
議長(小野田由紀子) 御異議なしと認めます。よって、明17日は休会とすることに決定いたしました。
 再開は6月18日午前10時であります。
 本日は、これにて散会といたします。御協力ありがとうございました。
午後2時12分散会