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平成20年9月 第3日

平成20年9月定例会 本会議 第3日

 平成20年9月高浜市議会定例会会議録(第3号)

  • 日時 平成20年9月5日午前10時
  • 場所 高浜市議事堂

議事日程

日程第1

一般質問

本日の会議に付した案件

議事日程のとおり

一般質問者氏名

  1. 佐野勝已議員
    (1)高浜市が目指す持続可能な自立した基礎自治体について
  2. 岡本邦彦議員
    1. 新型インフルエンザ対策について
    2. 超高齢化時代、今後の在宅介護のあり方を問う
  3. 内藤とし子議員
    1. 単親(ひとりおや)家庭への支援について
    2. 高浜市立病院の今後について
  4. 井端清則議員
    1. 住宅行政について
    2. 福祉行政について
  5. 神谷 宏議員
    (1)組織構造改革について

出席議員

  • 1番 幸前 信雄
  • 2番 杉浦 辰夫
  • 3番 杉浦 敏和
  • 4番 北川 広人
  • 5番 鈴木 勝彦
  • 6番 磯貝 正隆
  • 7番 佐野 勝已
  • 8番 内藤 皓嗣
  • 9番 吉岡 初浩
  • 10番 寺田 正人
  • 11番 森 英男
  • 12番 水野 金光
  • 13番 内藤 とし子
  • 14番 井端 清則
  • 15番 岡本 邦彦
  • 16番 神谷 宏
  • 17番 小嶋 克文

欠席議員

18番 小野田 由紀子

説明のため出席した者

  • 市長 森 貞述
  • 副市長 杉浦 幸七
  • 副市長 後藤 泰正
  • 教育長 岸本 和行
  • 地域協働部長 大竹 利彰
  • 生活安全グループリーダー 尾崎 常次郎
  • 地域政策グループリーダー 神谷 美百合
  • 地域政策グループ主幹 芝田 啓二
  • 文化スポーツグループリーダー 時津 祐介
  • 市民総合窓口センター長 松井 敏行
  • 市民生活グループリーダー 神谷 坂敏
  • 市民生活グループ主幹 鈴木 司
  • 税務グループリーダー 尾嶌 健治
  • 福祉部長 新美 龍二
  • 地域福祉グループリーダー 森野 隆
  • 介護保険グループリーダー 篠田 彰
  • 介護保険グループ主幹 木村 忠好
  • 保健福祉グループリーダー 長谷川 宜史
  • こども未来部長 前川 進
  • 子育て施設グループリーダー 加藤 一志
  • 都市政策部長 小笠原 修
  • 計画管理グループリーダー 深谷 直弘
  • 地域産業グループリーダー 神谷 晴之
  • 行政管理部長 岸上 善徳
  • 人事グループリーダー 鈴木 信之
  • 文書管理グループリーダー 内田 徹
  • 財務経理グループリーダー 鈴木 好二
  • 契約検査グループリーダー 山本 時雄
  • 病院事務部長 神谷 清久
  • 病院管理グループ主幹 稲垣 弘志
  • 病院管理グループ主幹 磯村 和志
  • 学校経営グループリーダー 中村 孝徳
  • 学校経営グループ主幹 神谷 勇二

職務のため出席した議会事務局職員

  • 議会事務局長 川角 満乗
  • 主査 杉浦 俊彦

議事の経過

議長(内藤皓嗣) 皆さん、おはようございます。
 本日も円滑なる議事の進行に御協力のほど、お願い申し上げます。
午前10時00分開議
議長(内藤皓嗣) ただいまの出席議員は17名であります。よって、これより会議を開きます。
 お諮りいたします。
 本日の議事日程は、お手元に配付してあります日程表のとおり決定して異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
議長(内藤皓嗣) 異議なしと認めます。よって、本日の議事日程は、お手元に配付してあります日程表のとおり決定いたしました。
 これより本日の日程に入ります。
議長(内藤皓嗣) 日程第1 一般質問を行います。
 7番、佐野勝已議員。一つ、高浜市が目指す持続可能な自立した基礎自治体について。以上、1問についての質問を許します。
 7番、佐野勝已議員。
〔7番 佐野勝已 登壇〕
7番(佐野勝已) 皆さん、おはようございます。
 お許しをいただきましたので、高浜市が目指す持続可能な自立した基礎自治体について、一問一答方式で質問いたします。
 なお、今議会初日に財政健全化比率が報告されております。このことについても、関連上質問いたしますので、よろしくお願いいたします。
 近年、国会議員を初め、首長や地方議員、各政党は、改革をスローガンとして声高に叫ばなければ、国民や地域住民から信頼を勝ち得ない状況に置かれているのではないでしょうか。
 今日までの日本史においても、江戸幕府の長い時代があり、さらに民主主義時代の政党による国家運営の現状を語ることができると感じております。江戸時代中期以降には、財政難が深刻になってきました。平和で安全・安心な暮らしと時代が続くことにだれもが反論することはありません。しかし一面では、やがてぜいたくとかわがまま、気の緩みなどによる制度疲労が蔓延することとなり、革命を求める土壌が起こります。まさに、これが明治維新でありました。
 なぜ革命が起きたのか。行政改革・構造改革・財政改革の区別をつけずに行ったからだとも言われております。
 三つの改革の定義の区別でありますが、まず行政改革は、工夫と節約によって支出を減らすこと、この支出を減らすがポイントであります。次に構造改革は、仕組みを変えること。既に役割を終え、生産性の低い分野のつぶすべき事業を破綻させ、そこに停滞している人材や資金を、新たに成長の期待できる分野や生産性の高い分野に移動させることであります。そして、財政改革は、借金を適正まで減らすこと。さらには無借金を目指すこと。
 三つの改革の中で、なかなか進まないのが財政改革であります。財政問題は、資金繰りであり、借金というものは、個人の借金でも会社の借金でもお金を貸してくれる人がいる限り、幾らでも借金をふやすことができ、破産することはありません。行政経営には、そもそも無借金経営という概念を取り入れる必要がないのでしょうか。今後とも考え続ける必要性を感じております。
 そこで質問でありますが、本市では、平成17年度から22年度までの6年間をめどに構造改革を実施しており、19年度からは検証と見直しに入っております。こうした経過を踏まえ、高浜市構造改革推進検討委員会の柱である五つの改革のうち、組織構造改革は、現在どのような成果が上がっているのか、まずこのことをお尋ねして1回目の質問といたします。
〔7番 佐野勝已 降壇〕
議長(内藤皓嗣) 地域協働部長。
地域協働部長(大竹利彰) それでは、ただいま佐野議員の御質問で、組織構造改革は現在どのような成果が上がっているかということでございますが、組織構造改革の基本的な考え方は、職員の効率的な活用、アウトソーシング戦略、地域内分権の推進と連動させまして、行政のスリム化を図るということであります。18年4月に実施しました組織改革では、市民やNPO団体と連携をいたしまして、新しい公共空間の形成を目指すという、新たな大きな課題にチャレンジする組織体制ということでスタートいたしております。毎年、市民窓口アンケート、職員アンケートを実施しておりますが、市民の利便性の向上、グループ制の導入による職員の意識改革については、昨年度の市民窓口アンケートでも、便利になったと思うと回答された方が61%、また職員アンケートでは、グループ制の意味をよく理解していると答えた職員が、管理職にあっては98%、主査以下にあっては89%という状況で、職員の意識改革、あるいは事務配分の合理化だとか、忙しいとき、あるいは閑散期との調整、職員の流動化を図り、迅速な協業体制の構築、あるいは意思決定の迅速化等が図られてきておるというふうに思っております。
 以上であります。
議長(内藤皓嗣) 7番、佐野勝已議員。
7番(佐野勝已) そうすると、成果は着実に上がっているというふうな理解でよろしいと思いますが、次に、アウトソーシング戦略については、どのような外部委託が行われたか、これ実際について伺います。
議長(内藤皓嗣) 行政管理部長。
行政管理部長(岸上善徳) 外部委託につきましては、従前から高浜市社会福祉協議会や高浜市シルバー人材センターを初めとして、事務事業の外部委託を進めてまいりました。その外部委託先の中心的存在であります高浜市総合サービス株式会社への、平成20年度当初予算ベースでの委託状況について申し上げますと、市役所コントロール室管理業務や、いきいき広場管理業務を初めとする公共施設管理サービス事業、レセプト点検サービス業務を初めとする医療事務サービス事業、小学校給食サービス業務を初めとする給食サービス事業、戸籍窓口サービス事業を初めとする市役所窓口サービス事業など、58業務を委託しております。ちなみに、その委託料合計額といたしましては、約5億円になっております。
 以上でございます。
議長(内藤皓嗣) 7番、佐野勝已議員。
7番(佐野勝已) そうすると、総合サービスの売り上げの80%強が市の委託ということで、そのほかで言うと、物販とか何かになるのかな、そのように思いますが、わかりました。
 じゃあ、もう少し突っ込んで、その結果、委託料を差し引いた成果としての純削減額、これはどの程度になっていますか。
議長(内藤皓嗣) 行政管理部長。
行政管理部長(岸上善徳) 純削減額はいかほどかという御質問でございます。
 高浜市総合サービス株式会社への業務委託の成果としての財政効果につきまして、平成20年度の当初予算ベースで申し上げます。高浜市総合サービス株式会社への主要委託業務、37業務について、総合サービス株式会社の社員が延べ191人携わって、この業務に係る高浜市からの委託料は、約4億3,500万円となっております。
 一方、この業務を委託に出すことなく、市が正規職員で対応するというふうに想定をした場合には、延べ113人の職員が必要となりまして、この人件費は、約8億3,600万円と試算をいたしております。したがいまして、試算人件費から委託料を差し引いた、約4億100万円が財政的効果になるものと考えております。
 なお、この人件費の試算につきましては、平成20年度当初予算に基づく、職員の平均人件費単価から算出しておりまして、各種手当、共済組合等の事業主負担金等を含んだものとなっておりますことを、御理解をいただきたいと思います。
 以上でございます。
議長(内藤皓嗣) 7番、佐野勝已議員。
7番(佐野勝已) 今の答弁、ここから概算計算すると、削減効果というのは、厳密に言うと49%、ほぼ半分弱になったというふうに理解すればいいのかなと思いますが、案外大きな効果ですね。
 それでは、次に、地域内分権についてですが、今後の進捗はどのように予定しているかと、これで高取地区が立ち上がりましたね、あと高浜地区に移っていくと思うんですが、そのあたりについて。
議長(内藤皓嗣) 地域政策グループ。
地域政策G(神谷美百合) 平成17年3月に最初のまちづくり協議会であります高浜南部まちづくり協議会が発足しまして以来、平成19年3月には吉浜まちづくり協議会、平成20年3月には翼まちづくり協議会が発足いたしまして、そしてこの8月30日には、議員おっしゃいましたとおり、高取まちづくり協議会が産声を上げました。
 また、高浜小学校区におきましても、ことし5月に、高浜まちづくり協議会設立準備委員会というものが発足しまして、51名の委員による準備作業が進められているところでございます。平成22年度からは、すべての小学校区において、地域内分権が本格始動する見込みということになっております。
 なお、今年度から第6次総合計画の策定作業に着手しておりますが、特徴的な取り組みといいますのが、小学校区ごとの地域づくりの目標を掲げます地域計画の策定というものでございます。まちづくり協議会と特派員との協働で策定する、そういうプロセスを通しまして、地域の課題、あるいは目標というものが一層明確になりまして、地域の活性化、発展のためのステップアップが図られていくだろうと、そんなふうに考えております。
 以上です。
議長(内藤皓嗣) 7番、佐野勝已議員。
7番(佐野勝已) こういう話を町内会から聞いておるんですね。各町内会防犯パトロールをもう既に立ち上げて実施しておりますね。そうした中で、役員さんが、まち協が立ち上がると、立ち上がって防犯やるんなら、町内会は手を引きゃいいじゃないのかと、こういう話が出るんですが、私はその前に、いや、複数の団体がやった方が、きめが細かくなるよというようなことを申し上げておるわけなんですが、少しそういうふうなことをおっしゃっていただいた方がいいのかなというふうに思いますね。
 そこで、次の質問ですが、もう一つ、今の話にもありましたように、市民というのは、地域内分権、これを本当に完全に理解しているのかと。不完全な理解であるなら、もっともっと理解してもらうような、何かいいキャッチコピーがないかなと、そんなふうに思っておるわけなんですけど、このことについて。
議長(内藤皓嗣) 地域政策グループ。
地域政策G(神谷美百合) まちづくり協議会の構成員といいますのが、今おっしゃられたように、町内会ですとか、小学校・幼稚園PTAですとか、保育園保護者の会、いきいきクラブ、婦人会、公民館、消防団、民生委員、地域のさまざまな団体の方々がかかわっておりまして、こういう方々が地域に戻られて地域内分権の推進役になっていただいている、そういうふうに私どもは認識をしております。
 高浜南部まちづくり協議会のある方から、地域内分権が本当の意味で浸透するには、最低でも班長さんが一回りする10年ぐらいはかかるんじゃないかというお話も伺ったことがございまして、こういう地域内分権が一朝一夕に進むものではないということは、重々承知をしておるところでございます。
 また、ことし4月からスタートいたしました、まちづくり協議会特派員制度ということで、協議会の活動にサポートをいたしております。地域力を引き出すという役割を持っておりますし、市の職員、あるいは地域住民の方と力を合わせまして、まちづくり協議会の対等なパートナーとして、地域の課題解決、そういうことに向けて協議・実践を進める中で、理解を深めていこうと、そんなことを考えておりますので、よろしくお願いいたします。
議長(内藤皓嗣) 7番、佐野勝已議員。
7番(佐野勝已) そうですか、理解に10年ね。実は、私こんなふうに思っております。協働とか、それから市民力とか、これ聞いてもわからない。抽象的過ぎてね。だから、僕は最近、これが間違っておれば訂正してもらいたいんですけども、地域の中で言い出したんです。それ、何を言っているかというと、防災とか防犯、それから地域の環境美化、これはもうとても行政だけじゃできないよと。例えば大きな地震来たよと、そのときに行政だ、あるいは自衛隊だと、これはおくれるに決まっておるんですね。ですから、そういったようなことが、もう地域力でなければ、地域の中で、皆さんでやらなきゃだめだろう、こういうような言い方すると、比較的わかりいいのかなと。別に行政をばかにして言っておるわけじゃないですよ。市民の力が必要だと、行政じゃとても手が回らないと、はっきりとおっしゃってもいいときに来てるのかなと、こんなように思うわけなんですが。
 次の質問に行きます。
 受益と負担という言葉をよく耳にするわけなんですが、この改革については、現在どのように進展しているのか、この部分について伺います。
議長(内藤皓嗣) 地域協働部長。
地域協働部長(大竹利彰) ただいま防犯、防災ということで、やっぱり地域力というお話がございましたが、私も本当にそういうふうに思ってまして、阪神・淡路大震災のときには、やっぱり地域の方々が約7割ぐらいの、いわゆる家屋等、倒壊家屋の中に埋もれてしまっている方を助け出す、そういったことは地域の方々で7割ぐらいやったということがありますので、当然ながら、これは行政、あるいは消防団だとか、自衛隊だとか、そういったところではやれない部分がやっぱりあるのかなというふうに認識いたしております。
 それから受益と負担の改革ということでありますけれども、構造改革プロジェクトにおきましては、分科会を設けまして、毎年度、そのあり方について調査・検討を行ってまいりました。
 内容といたしましては、18年度では、補助金改革ということで、補助金の評価制度を確立いたしました。この補助金評価制度の内容といたしましては、補助金の現状分析、補助の統一的な指針の設定、補助金の新設の適否、また既存補助金の見直し等に当たっては、市民参画の観点から第三者、これは6名の方による第三者評価機関である、高浜市補助金等評価委員会による審査を実施するということといたしております。
 それで、具体的には、19年度におきましては、この補助金評価制度を運用いたしまして、高浜市は現在106事業の補助事業がございますが、そのうちの6事業について審査を行っていただきました。その中で、二つの事業について見直しという評価結果が出ましたので、その結果を受けて、20年度では1補助事業については廃止をし、1事業については見直しを行ったということとなっております。
 また20年度、本年度でありますが、本年度の評価では、昨年度の評価方法を見直し、評価委員会が積極的に各補助金の内容を検討する方針をとった結果、対象の20年度については、全部で100事業ということでありますが、そのうちの14事業について審査をし、その中で二つの事業について見直しをした方がいいと、そういう評価を受けております。
 それから、19年度でありますが、扶助費についての検討を行い、地域福祉計画、あるいは障害者計画に勤労福祉の理念を盛り込むことを提言いたしております。この本年度、20年度におきましては、指定管理者制度における使用料について検討を行い、指定管理者のインセンティブの付与や利用者サービスの多様化を目的に、いわゆる利用料金制の導入について検討をいたしました。
 いずれにいたしましても、受益と負担のあり方については、国や県、あるいは自治体の法制度によって変化するものであることから、常にあるべき姿について、研究・検討を行ってまいりたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。
議長(内藤皓嗣) 7番、佐野勝已議員。
7番(佐野勝已) 今、部長いいこと言われましたね。実は、今の阪神・淡路の70%という話、この間の防災訓練で私もちょっと話ししとったんですよ。トリアージタッグというのがあると思うんですが、いわゆる病院へ、治療の優先順位の。このことにひっかけまして、地域の方に、黄色いタッグつけられたら、隣近所の人がほかの病院へ運んだほうがいいよと、地震なんていうのは、高浜が来て岡崎はへっちゃらだというようなことは幾らでもあると。だから、その黒いタッグがついちゃったら、これはもうどうしようもないんだけど、黒いタッグがついたら、これは死んじゃうわけです。それから赤いタッグがついた場合には、動かしちゃいけないよと、そこで最優先で見てもらえるはずだから、だけどほかの2色の色がついたら、地域外、いわゆる地震の来てない地域へ、隣近所、地域力で運んでもらったほうがいいんだよというようなことを申し上げたんですが、まさに70%というのは、いいというのか、地域力を求めていくには、いい、僕は例え話だなというふうに思いますが。
 本題に入ります。
 今、答弁で、1事業を廃止、それから1事業を見直し、さらに2事業、この見直しというのが答弁、これ、2年間でということですね。できましたら、後ほどで結構ですので、その事業名とか、その他簡単にメモ、私のほうにいただけるとありがたいなと思います。差し支えなければください。
 それから人事・給与制度改革、このことについて伺いますが、人を扱うというのは一番難しいというように私は思っておるのですが、この改革で、現在までの意識面、この成果はどうでしょうか。当然これ、メリット、デメリット出て来ようかと思うんですが、その辺について。
議長(内藤皓嗣) 人事グループ。
人事G(鈴木信之) 人事・給与制度改革の意識面での効果ということでございますけども、本市では、職員の意欲と能力を最大限引き出すための新たな人事制度を平成19年4月から導入いたしております。この人事制度は、職員の納得性、信頼性、透明性を担保するとともに、頑張った職員が処遇の面で報われる制度といたしております。具体的には、職員の納得性、信頼性、透明性の担保といたしましては、評価者を一次評価者と二次評価者に加え、新たに調整者を置き、一次評価結果と二次評価結果の目立つ違いを調整するとともに、各部門間の調整を行います。また、評価基準の公表や、上司と部下の面談を通じまして評価結果を開示いたしております。
 次に、頑張った職員が処遇の面で報われる制度といたしましては、評価結果が定期昇給や勤勉手当成績率に反映することになります。このように職員意欲と能力を引き出すための制度となっておりまして、職員の意識面での成果もあらわれてくる、こんなふうに考えております。
 以上でございます。
議長(内藤皓嗣) 7番、佐野勝已議員。
7番(佐野勝已) この問題、組織風土にかかわってくる問題ですから、単年度で、短い年度で大きな効果を期待するというのはなかなか難しいかもしれませんが、いずれにしても、こういうことというのは、いわゆる組織そのものの風土にかかわることなもんですから、非常に慎重にかからなければいけないなというふうに思っておりますが。
 それでは、今度は反対に、人事面での課題ですね、これについて。
議長(内藤皓嗣) 人事グループ。
人事G(鈴木信之) 人事面の課題でございますけれども、現在のところ特に大きな課題というものはございませんけれども、評価の公平性を担保するためには、評価者によるばらつきをなくす、つまり評価者の目ぞろいを合わせることが必要になってまいります。このため、昨年度評価者を対象にいたしました人事評価者研修を開催いたしておりまして、評価の視点等について学んだところでございます。
 また、新人事制度に対する職員の意識等を把握するため、制度対象となる全職員に対してのアンケートを実施いたしておりますけれども、総じて肯定的な回答をいただいております。
 以上でございます。
議長(内藤皓嗣) 7番、佐野勝已議員。
7番(佐野勝已) これは、行政でも民間、会社でも一緒だと思うんですけど、いわゆる職員の本音、社員の本音をくみ上げるというのは非常に難しいかなというふうに、また反対にくみ上げてそれに振り回されちゃってもいけないのかなと、こんなふうに思いますが。
 続いて、ちょっと嫌な質問になりますが、組織構造改革、これで行われたグループ制についてなんですが、とりわけ市民の皆さんというのはなじみが薄いというものですか、企業の方はおわかりになるんですが、グループ制、グループリーダーということですね。何か、ちまたで聞いておりますと、評判がいまいちよくないんですが、このことについて、もし答弁できれば。
議長(内藤皓嗣) 地域政策グループ。
地域政策G(神谷美百合) この組織構造改革を行ったことにつきましては、成果検証を行うということで、18年度から来るされます市民の方にアンケートをということで意見をいただいております。最初の質問でもお答えいたしましたが、昨年度の市民窓口アンケートの結果では、18年度から利便性を向上するために、市民生活に密着したサービスを1階に集約しましたが、便利になったと思いますかという設問に対しては、便利になったと思うと回答されました方が61%であったということで、私どもはおおむね良好というような評価をいたしております。またことしもアンケートを行い、今後も検証してまいりたいというふうに考えております。
議長(内藤皓嗣) 7番、佐野勝已議員。
7番(佐野勝已) 多分、課長という言葉とリーダーという言葉の呼称から来るイメージの違いなのかなというふうに私も思いますが、何か私自身が考えてみると、リーダーという言葉はちょっと軽く感じるんですが。それはそこまでにしまして、確かに皆さんおっしゃること、あるいは私が感じておることは庁内が非常にすっきりしたと、こういう言葉をよく聞きますね。すらっと見えるということですね。
 次の質問ですが、昨年、19年度から検証と見直しに入っておるというふうに思っておるんですが、具体的には何を見直されたのか、このことについて。
議長(内藤皓嗣) 地域協働部長。
地域協働部長(大竹利彰) 組織構造改革から2年経過しまして、まだ3年目ということで、大規模な見直しは行っていないということでございます。アンケートの中でも、こういうふうにしたほうがいいじゃないかという意見も、提案もちょうだいいたしておりますが、時期がまだ始まったところだよという、そういう中で大きな見直しはしてないと。具体的には、都市政策部におきまして、政策推進グループを新設したということと、それから私どもの地域協働部におきまして、指定管理者制度のこともございます、そういったことから文化スポーツグループへグループを統合したという、二つの案件があります。
 以上であります。
議長(内藤皓嗣) 7番、佐野勝已議員。
7番(佐野勝已) じゃあ、ちょっと質問の方向を変えます。
 たしか、いただいた冊子の中で、今後10年間、あるいは20年間で建物の建てかえ、こういう予測が載っておりまして、この主な施設、これについての必要なお金、積算がついておるのかどうか。
議長(内藤皓嗣) こども未来部長。
こども未来部長(前川 進) それでは、私のほうからお答えをさせていただきます。
 佐野議員も御存じのとおりでありますが、実は、昨年の7月に、耐用年数を順次迎える小・中学校及び保育園、幼稚園の施設について、その整備計画や維持管理計画及び保育ニーズの多様化への対応など関連する保育園、幼稚園の民営化計画を策定し、教育・保育環境の整備を図ることを目的に、市役所庁内に学校等施設整備計画策定プロジェクトを立ち上げました。そのプロジェクトの中で現状把握、課題抽出、計画策定などの検討を行ってきました。その際、国庫補助金に係る財産処分制限期間を基準としてまいりますと、平成14年3月の文部科学省告示により、鉄筋コンクリートづくりで申しますと、平成12年以前の施設につきましては、60年を適用するとされておりますことから、国庫補助金の返納等の発生しない財産処分制限期間の60年後を建てかえ年次の目安としております。
 また、すべての公共施設における建てかえ必要額は試算しておりませんが、昭和35年に建設しました高浜小学校が60年後、平成32年、昭和40年に建設いたしました高取小学校が平成37年に、それぞれ財産処分制限期間の60年を迎えます。今のところ両校の建てかえに伴う建設費は、2小学校で30億円から40億円程度と、実は試算しております。
 以上でございます。
議長(内藤皓嗣) 7番、佐野勝已議員。
7番(佐野勝已) 今の答弁から荒っぽく計算すると、2小学校で30億円から40億円ですね。そうすると、例えば吉浜と港小学校で同じく30億円、40億円かかったよと。あと高中と体育センター、幼稚園、保育園、これらまで計算すると200億円程度考えなきゃいけないのかなということだと思いますが、昨年、民営化について私も一般質問かけさせていただいております。どちらかと言うと、高浜市内のすべてを民営化しちゃってはいかん、1園ぐらい残せば、残せばじゃない、1園は残しておかないといかんというような質問をかけさせていただいておるわけなんですけど、全部これを市でやると、じゃあ、年間10億円ですか、ぐらい毎年かかっていくということになろうか、しかもそれが20年ですね。ということでありますから、こういった面からも真剣に考えていかなきゃいけないのかなというふうに理解しました。
 次の質問ですが、ことしの10月1日、来月1日に公営企業金融公庫が解散するというふうに聞いております。この公庫からの高浜市の借入額はどの程度あるのか。
議長(内藤皓嗣) 財務経理グループ。
財務経理G(鈴木好二) 御質問の、公営企業金融公庫におきます借入金の残高でございますが、平成19年度末で40億7,094万2,995円というふうになっております。その会計ごとの内訳でございますが、一般会計が7億3,263万2,342円、公共下水道事業特別会計が30億2,458万1,323円、水道事業会計が3億1,372万9,330円となっておりますので、よろしくお願いいたします。
議長(内藤皓嗣) 7番、佐野勝已議員。
7番(佐野勝已) それじゃあ、今度は、今この10月1日で公庫がなくなりますよね。今度はその受け皿について、ちょっと質問いたします。
 このことに関しては、いわゆる今まで公庫というのは国がやっておったと。それで今度はわかりやすく言うと、国が手を引いちゃうよと、地方勝手にやりなさいと、166億円ですか、集めるよと。これは県だとか市町村が出役立てるというようなことで、新たに地方公営企業等金融機構、等というのが、余り意味がようわからんのですが、これが即日営業開始するというふうに思いますんですが。
 ここをちょっと調べてみましたら、この機構の基本的な機能ということで、長期・低利の良質な資金の貸し付けと、良質な資金の貸し付けという言葉がありましたけど、借金するのに良質も悪質もあるのかなと。とりわけ以前も私申し上げたかな、夕張市、破綻2カ月前に行ってきまして、ここでやっぱり議員さんが、当局のほうから、これは筋のいい優良なというようなことでだまされたというような言葉を使っておったわけなんですが。それはさておきまして、ちょっと条件面、特に金利については、今までよりも良質という言葉を使っているんだから、安くなるのかどうか。
議長(内藤皓嗣) 財務経理グループ。
財務経理G(鈴木好二) 御質問の地方公営企業等金融公庫でございますが、これは議員もおっしゃりましたように、上下水道、交通、病院などの住民生活に不可欠な社会資本の整備に要する長期・低利の資金を安定的に確保するために、地方分権改革の趣旨に沿って、地方公共団体が共同して資金調達のために設立したものでございまして、本市におきましても、設立の意義は大きなものととらえまして、今年度実は250万円の出資をいたしておるものでございます。
 御質問の金利等の条件につきましては、従来の公営企業金融公庫と変わらないということを聞いておりますので、御理解をお願いしたいと思います。
議長(内藤皓嗣) 7番、佐野勝已議員。
7番(佐野勝已) 今の答弁で、高浜市250万円。ちょっと私のほうで調べましたら、166億円のうち、都道府県が64億円、市が91億円、それから町村、これが11億円。これを単純割りするというと、1市平均1,000万円超、1,000万円ちょっと超えるかな、ぐらいになると思うんですけど、高浜市が250万円の負担ということは、これは規模割、面積割とか、そういうあれなのかな、そういうことを今ちょっとわからないなと思ってます。
 それと、そのほか使い道、使途などの借入条件は変わらないのか、今までどおりかということですね。
議長(内藤皓嗣) 財務経理グループ。
財務経理G(鈴木好二) それでは、いわゆる250万円の出資の根拠でございますが、これは、実は、算出根拠となっておるものが、標準財政規模割と、それからそれぞれの団体の借入残高の割合で比率を掛けておりますので、そうしますと高浜市は250万円になったということでございますので、御理解をお願いいたします。
 借入条件が変わらないかという御質問ですが、詳細につきましては、まだ決定していないということでございますが、先ほども申しましたように、借入利率及び償還期限等の借入条件につきましても、基本的には従前と変わらないということも聞いておりますので、よろしくお願いいたします。
議長(内藤皓嗣) 7番、佐野勝已議員。
7番(佐野勝已) そうですか、よくわかりました。いわゆる莫大な借金を持っている自治体がたくさんあるということですね。わかりました。
 そうしますと、貸し付けの今度は範囲ですが、この貸し付けの範囲というのも従前と同じでいいのか。何か従前は10幾つかな、20近くかな、あったと思うんですが。
議長(内藤皓嗣) 財務経理グループ。
財務経理G(鈴木好二) 貸し付け対象事業でございますが、議員もおっしゃいましたが、現在は21事業ございます。その中で、有料道路事業と宅地造成事業、それと市街地再開発事業の3事業が除外となっておりまして、今後は18事業が対象になるというふうになっておりますので、よろしくお願いいたします。
議長(内藤皓嗣) 7番、佐野勝已議員。
7番(佐野勝已) じゃあ、続いて伺っていきます。
 一番好きな分野に入らせていただきますので、よろしくお願いいたします。
 この議会初日に報告がありました財政健全化比率、まず出発に、この比率の根拠となる法律で、このできた背景及びその概要、このことについてまず伺います。
議長(内藤皓嗣) 行政管理部長。
行政管理部長(岸上善徳) 地方公共団体の財政の健全化に関する法律のできた背景とその概要ということでございますが、佐野議員も先ほど来触れられておりますけども、北海道夕張市の財政破綻、これが大きく影響をしておりまして、再生型破綻法制の整備が提言をされ、財政規律の確保、フロー・ストック情報両面から財政の把握をし、わかりやすい財政情報の開示等が必要であるということから施行されたというものでございます。
 この法律の施行によりまして、地方公共団体は、平成20年4月から毎年度、実質的な赤字や公社、第三セクター等を含めた実質的な将来負担等に係る4指標を監査委員の審査に付した上で議会に報告をし、公表をしなければならないというふうにされました。
 したがいまして、佐野議員も触れましたが、今定例会の初日の本会議におきまして、報告第7号として、平成19年度健全化判断比率及び公営企業資金不足比率について御報告をさせていただいたということでございます。
 なお、この指標が一定程度悪化した場合には、議会の議決を経て、財政健全化計画、あるいは財政再生計画を策定をし、外部監査を求めることなどが義務づけられたと、こういうことになっておりますので、よろしくお願いをいたします。
議長(内藤皓嗣) 7番、佐野勝已議員。
7番(佐野勝已) 非常に難しい。要はこういうことじゃないですか。国の借金で首が回らへんと、あんまり国を当てにするなよと、そういうような意思表示のあらわれかなというふうに私は理解しておるんですが、4指標、実質赤字比率、連結実質赤字比率、それから実質公債費比率、将来負担比率、この4指標、このそれぞれの意味、わかりやすく。
議長(内藤皓嗣) 財務経理グループ。
財務経理G(鈴木好二) 御質問の4指標それぞれの意味といいますか、についての御質問でございますが、まず実質赤字比率でございますが、これは一般会計等を対象といたしまして、実質赤字額の標準財政規模に対する比率でございまして、財政運営の深刻度を示す指標ということになっております。
 次に、連結実質赤字比率でございますが、これは当市におけます全会計を対象とした実質赤字額と資金不足額の標準財政規模に対する比率でございまして、これは地方公共団体全体としての運営の深刻度を示す指標となっております。
 次に、実質公債費比率でございますが、一般会計等が負担をいたします元利償還金等の標準財政規模に対する比率でございまして、これは資金繰りの危険度を示す指標でございます。
 最後に、将来負担比率でございますが、一般会計等が将来負担をすべく実質的な負債の標準財政規模に対する比率でございまして、将来の財政を圧迫する可能性が高いかどうかを示す指標となっておりますので、よろしくお願いをいたします。
議長(内藤皓嗣) 7番、佐野勝已議員。
7番(佐野勝已) 標準財政規模、ちょっとこの考え方なんですが、率直な疑問をぶつけます。高浜市は不交付団体ですね。本来、もっと国の財政が豊かなときは、これがお目こぼしがあった、それがぽっと不交付団体になっちゃったわけなんですが、いわゆる高浜市のようなこういうケースの場合、不交付団体の場合、標準財政規模というのは、市税の総額というんですか、市税の総収入というふうに単純に理解しちゃっていいのかなと思いますが、どうでしょうか。
議長(内藤皓嗣) 財務経理グループ。
財務経理G(鈴木好二) 御質問の標準財政規模についてでございますが、用語辞典等を読ませていただきますと、地方公共団体の一般財源の標準規模を示すもので、標準税収入額に、地方譲与税、交通安全対策特別交付金、普通交付税を加えたものというふうにございます。議員おっしゃりましたように、概念から総じて言えば、不交付団体におきましては、市税収入の総額と理解していただいてもよいのではないかと考えております。
議長(内藤皓嗣) 7番、佐野勝已議員。
7番(佐野勝已) もう一つ、これも報告のときにちょっとおかしいんじゃないかな、計算違いやってないかなと、本来普通じゃあり得ないなということについて、これも率直にお尋ねしたいんですが、実質公債費比率、たしか私昨年の総括かなんかでちょっとお尋ねしたような記憶しとるんですが、18.1%だったですよね。県にどうのこうのという記憶をしとるんですが、これが今年、この間の報告では9月1日%という報告でしたですよね。ちょっと常識じゃ考えられん、私なりに計算しとったら148%ぐらいの数字が出たわけなんですが、これが9月1日%になった、この異常な理由というのを教えてください。
議長(内藤皓嗣) 財務経理グループ。
財務経理G(鈴木好二) 御質問の実質公債費比率におきます数値の大きな変化の理由でございますが、実はこの比率の算定上、都市計画税のうち都市計画事業等に係る地方債の元利償還金の財源に充てたと認められる額については、従来は、実は一般財源ということの取り扱いであったわけでございます。今回の財政健全化比率の算定から、それを特定財源として控除する取り扱いと改正をされたために、大幅に減少したものでございますので、よろしくお願いいたします。
議長(内藤皓嗣) 7番、佐野勝已議員。
7番(佐野勝已) そうすると、これは直前での変更、国のほうが変更してきた。だけど、これ考えてみると、これによって胸をなでおろしているような自治体というのは、ほかにはあるんじゃないのかな、きっと。数字が少しよくなるというのかな。そこまで申し上げて、それじゃあ、従来の計算方式で算定した場合には、18.1%がどの程度になってるのか。
議長(内藤皓嗣) 財務経理グループ。
財務経理G(鈴木好二) 御心配の数字でございますが、従来の算定方式で算定をいたしますと、実は16.9%という形になります。18.1からは減少いたしております。これは私どもも従来から申し上げたとおり、プライマリーバランス、黒字の維持と繰上償還の実施を行ってきた結果であるというふうに考えておりますので、よろしくお願いいたします。
議長(内藤皓嗣) 7番、佐野勝已議員。
7番(佐野勝已) そうすると、リーダー、あれだね、努力が実ったというふうに受けとめさせていただきますが。
 ちょっと私なりの計算をしてみたんですが、将来負担比率、これはちょっと通常では、行政のほうではこの計算は多分やってないんじゃないかなというふうに思いますが、私のほうでこれ計算してみたんです。今、全国的に決算カードが公表されているのが18年度まで、1カ月もすると、多分19年度の最新版が出ると思うんですが、この18年度で、今申し上げた実質財務残高比率を計算してみました。これは行政計算ではありませんので、念のために計算式、これは地方債現在高と債務負担行為、これを足します。そして標準財政規模で割っているわけなんですが、高浜市の場合は、これが158%超という数字になったわけですね。これは行政ではあんまりこの話というのは、この計算を使わないもんでね、出てこないかなと思うんですが、単純に言うと、100%を超える分が将来の負担の回しだよというふうに理解できるんではないかと、こんなふうに思うんですが、そうすると、ちょっとややこしいんですが、将来負担比率も実際公債費比率と同じように、先ほどの都市計画税の問題、58億円ぐらい、この控除扱いで、これも大きく数字が変わったのかということなんですが。
議長(内藤皓嗣) 財務経理グループ。
財務経理G(鈴木好二) この将来負担比率も、議員が今おっしゃったとおり、先ほど申しましたように、実質公債費比率と同じように都市計画税のものが将来負担額から控除できる充当可能財源というふうになったためでございまして、私どもも当初は100%を超えるものではないかというふうに予想しておったわけでございますが、やはり算定方式が変わったということで、数字が変わったということで御理解をいただきたいと思います。
議長(内藤皓嗣) 7番、佐野勝已議員。
7番(佐野勝已) そうすると今までの答弁全体から考えてくると、ちょっと私も初めての経験なんですが、国は国のほうの思惑で計算方式を変えてきちゃうと。このことは先ほどもちらっと申し上げたんですけど、かつて高浜市が不交付団体になったとき、突然ぽんとなりましたという報告があったと思うんですけど、あれは決算カードのある部分を、計算式を変えてやるという通達、通達があったのかどうかわかりませんが、それでぽっと変わっちゃうわけなんですよね。だから、これも突然国のほうとしては、あんまり補助金を出したくないということで、これは多分これからもまだまだ不交付団体というのはふえてくるんじゃなかろうかなと思うわけですが。
 もう一つ、私が決算カードに絡んで国に不信感を持っておるというのは、減税補てん債、これと臨時対策債、これは借りれば借りるほど、こいつが分母へ入ってくるもんですから、数字がよくなっちゃう。これも普通じゃ考えられないのね。ばかげた話というんですかね。国がある意味で借金を奨励しちゃっておるというふうに理解できるわけなんですけどね。これで二つですね。今回のように、今の58億円、これもぽっと変わってきちゃうと。こんなのがありなのかなと。
 本当に、先ほども言いましたように、夕張を見てきまして、国に忠実というんですかね、忠実な自治体ほどぼろぼろになってくるというんですか、夕張なんていうのは、現地で話聞きますと、100年、国の言いなりになってきたと。その結果がこういう状態。できたら私、年内にももう一度検証に行ってみたいなというふうに思っているわけなんですが、明らかにこの三つ、四つを見てくると、政府というのはこんなふうに御都合によって変えてくるのかなというふうに、やや憤りを感じておるんですが、この部分について、何か。
議長(内藤皓嗣) 行政管理部長。
行政管理部長(岸上善徳) 大変重い御質問をいただきました。御質問の交付税改革、あるいは財政健全化法の施行に伴う財政健全化比率につきましては、それぞれの考え方があるものと理解をしておりますけれども、国においては、財政健全化比率の算定ルールに当たりましては、研究会、あるいは市町村との意見交換会等で議論を重ねまして、また市町村の実情を踏まえた上で、そのルールを策定されたというふうに理解をいたしておるところでございます。
 いずれにしましても、財政健全化法の背景にあります、経営に失敗すれば、自治体も破綻という事態に立ち至るという危機感を持つことが、地方財政の規律の回復のために必要との考えのもとに、地方自治体みずからが財政健全化に自主的・主体的に取り組んでいくことこそが重要なことだというふうに考えておりますので、御理解をいただければというふうに思います。
 以上でございます。
議長(内藤皓嗣) 7番、佐野勝已議員。
7番(佐野勝已) 今、部長、大変重いということを言われましたけど、それはそうだよね。ちょっと数字をなぶられて、その結果不交付団体になったために、4億何千万円ですか、入ってくる金が入ってこんようになるんだからね。あほみたいな話だと。だから、私はこういうことは非常に重たいと思っておりますよ。
 いずれにしても、実質公債費比率とか将来負担比率、これが甘い指標になったことは、もうこれは絶対に間違いないと。だから、これ言い方変えると、破綻の先送りに違いないんじゃないかと、こんなふうに思ってます。こういうようなことを考えてくると、本当にまじめに財政をというふうに考えておる自治体というのは、ばからしくなってくるわね。そこでばからしくならんように、今後も頑張っていただきたいと、こんなふうに思いますので、よろしくお願いいたします。
 終わります。
議長(内藤皓嗣) 暫時休憩いたします。再開は11時05分。
午前10時54分休憩
午前11時03分再開
議長(内藤皓嗣) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 次に、15番、岡本邦彦議員。一つ、新型インフルエンザ対策について。一つ、超高齢化時代、今後の在宅介護のあり方を問う。以上、2問についての質問を許します。
 15番、岡本邦彦議員。
〔15番 岡本邦彦 登壇〕
15番(岡本邦彦) 通告をいたしてございます2件について質問をいたします。
 初めに、新型インフルエンザ対策について。
 インドネシア、中国、ベトナムで流行しておる高病原性鳥インフルエンザ、H5N1型鳥インフルエンザ、このウイルスが変異し、ヒトへ感染した場合は死亡率が高く、広範囲に急速に拡大すると考えられております。新型インフルエンザウイルスが出現した際、感染拡大を防ぎ、健康被害を最小限にとどめるとともに、社会・経済機能が破綻しないような対策を立てておかねばなりません。そこで、高浜市の基本的な対応の方針を伺っていきます。
 新型インフルエンザに関して、パソコン上で多くの資料が検索されます。そのうち、国・県・市の責任で行うべき事項がございます。
 市の関係について、一つ、新型インフルエンザの定義について確認いたします。
 2、市民よりワクチンの要望が市に寄せられた場合、高浜市としてプレパンデミックワクチンの備蓄の用意はあるのか、それとも国・県にお任せなのか、お尋ねいたします。
 3番目として、発生以後、製造可能になるパンデミックワクチンについても、情報収集、ワクチンの入手について、どのように考えているのか、お尋ねします。
 4番目に、本市の対応について、特に国内での発生が確認された場合、大規模集団発生、パンデミックと申します、の予兆、もしくは医療関係から事前情報を入手した場合、行動計画または対策マニュアル作成の用意はあるかどうかということでございます。
 5番目に、新型インフルエンザは法定伝染病と同等に扱うようになると考えます。本市では万一の場合、情報の一元化、指揮の統一を図る上でも必要です。早急に対策本部の設置も念頭に入れ、市民の健康、命を守ることに努める必要があると考えますが、当局の考えはどうでしょう。
 次に、超高齢化時代、今後の在宅介護のあり方を問う。
 本年7月31日、厚生労働省発表で、日本人の平均寿命が女性85.99歳、男性79.19歳で、2年続けて過去最高を更新したと発表されております。今後も延びるとの新聞予想が出ておりました。日本人の三大死因である、がん・心臓病・脳卒中の治療成績が向上したのが、平均寿命を延ばす方向に働いたとのことです。これはうれしいことなんですが、問題は、高齢者が入院した場合、高齢者医療制度に関し、急性期の一般病棟で75歳以上の脳卒中や認知症患者の入院が90日で転院・退院になるのではないかということです。
 10月1日の実施予定を凍結するとの報道がありました後期高齢者特定入院基本料と呼ばれる診療報酬改定で、このような心配を抱くわけです。凍結は解除ということもあるわけです。その場合、脳卒中の後遺症患者及びアルツハイマーなどの病気で認知症患者となった人は、適切な病院や施設に移ることになるようですが、市町村レベルで、その適切な病院や施設はどこなのかということです。
 入院もしくは入所できない場合は在宅介護になるわけで、高齢者夫婦の場合は、いわゆる老老介護となります。程度の差があっても、夫婦ともに認知症を発症することもあり、夫婦が認知症同士ということにもなります。これが認認介護と言われるもので、問題は少なくないのです。
 さらに、そこには介護なのか、看護なのか、合わせた複合介護なのかということも考えます。市の福祉の担当者はよくやっていただいておりますが、さらなる高齢者患者の増加に対し、看護や介護を必要とする人々がどんどん増加する時代になりました。一方、財源不足の国は、施設建設の補助金政策の縮小、もしくは廃止、病院からは患者を転院、退院させる。受け皿は地方自治体にお任せのようです。市は今後どのような方針で政策を進めるのか、お尋ねいたします。
 そこで、一つとして、現在のところ、法律の基準で実施されている市内の該当する収容施設、病院等の状況を教えてください。
 2番目として、今後の方針として、在宅介護困難者に対しての対策はどのようになるのか、お尋ねいたします。
 これで、第1回目の質問にいたします。
〔15番 岡本邦彦 降壇〕
議長(内藤皓嗣) 福祉部長。
〔福祉部長 新美龍二 登壇〕
福祉部長(新美龍二) それでは、1問目、新型インフルエンザ対策について。2問目、超高齢化時代、今後の在宅介護のあり方を問うの2問についてお答えさせていただきます。
 初めに、新型インフルエンザ対策についてお答えいたします。
 まず、新型インフルエンザ対策の背景について、少し御案内させていただきたいと思います。
 新型インフルエンザは、毎年流行を繰り返してきたウイルスとは表面の抗原性が全く異なる新型のウイルスが出現することにより、およそ10年から40年の周期で発生すると言われております。ほとんどの人が新型のウイルスに対する免疫を持っていないため、世界的な大流行、いわゆるパンデミックとなり、大きな健康被害とこれに伴う社会的影響をもたらすことが予想されております。
 20世紀では、大正7年に発生したスペイン風邪の大流行が最大で、世界じゅうで約4,000万人が死亡したと推定されており、我が国でも約39万人が死亡しております。続いて、昭和32年にはアジア風邪、昭和43年には香港風邪、昭和52年にはソ連風邪などが、それぞれ大流行を引き起こしており、医療提供機能の低下を初めとした社会機能や経済活動のさまざまな混乱が記録されております。
 近年では、東南アジアを中心に、高病原性鳥インフルエンザが流行しており、このウイルスがヒトに感染し、死亡例も報告されております。平成15年12月から平成17年10月までの間に、ヒトの発症者122名、うち死亡者62名、また鳥インフルエンザの発症がヨーロッパでも確認されるなど、依然として流行が拡大・継続しており、ヒトからヒトへ感染する新型のインフルエンザの発生の危険性が高まっております。
 このような状況の中、厚生労働省では、平成17年11月、WHO世界インフルエンザ事前対策計画に準じて、新型インフルエンザ対策行動計画を策定し、公表されております。この行動計画には、国の行動とともに、都道府県の役割について、国からの要請という形で記載されております。
 愛知県においても、この国の行動計画をもとに、新型インフルエンザに対する、愛知県新型インフルエンザ対策行動計画を平成17年12月に策定されたところでございます。愛知県は、中部国際空港が平成17年2月に開港するとともに、新幹線、各種高速道路など、主要交通網が走る交通の中枢であることから、海外で新型インフルエンザが発生した場合は、日本への侵入がこの愛知県から起こることも十分にあり得ると考えられ、また、他県等から侵入した場合であっても、早くに愛知県内に侵入することが十分予想されるとされております。
 なお、愛知県の行動計画においては、県内の流行規模を医療機関を受診する患者数、これは人口の25%が罹患すると想定され、約73万人から約140万人と想定をされております。
 そこで、御質問のありました1点目の新型インフルエンザの定義についてということでありますが、新型インフルエンザウイルスとは、動物、特に鳥類のインフルエンザウイルスがヒトに感染し、ヒトの体内でふえることができるように変化し、ヒトからヒトへと効率よく感染できるようになったもので、このウイルスが感染して起こる疾患が新型インフルエンザでございます。
 新型インフルエンザは、いつ出現するのかだれにも予測することはできません。人間界にとっては未知のウイルスで、ほとんどのヒトは免疫を持っておりませんので、容易にヒトからヒトへと感染し広がり、急速な世界的大流行を起こす危険性があります。
 次に、御質問2点目の、市民よりワクチンの要望が市に寄せられた場合、高浜市としてプレパンデミックワクチンの備蓄の用意はあるのか、それとも国・県にお任せなのかと、3点目の、発生以後、製造可能になるパンデミックワクチンについても、情報収集、ワクチンの入手について、どのように考えているのかについて、あわせてお答えさせていただきます。
 御質問のございました、プレパンデミックワクチンとパンデミックワクチンは、新型インフルエンザに対して効果の期待できるワクチンとなってまいります。
 プレパンデミックワクチンとは、新型インフルエンザウイルスが大流行を起こす以前に、鳥からヒトへ感染した患者さん、または鳥から分離されたウイルスをもとに製造されるワクチンを言い、現在国が2,000万人分を原液で備蓄しております。しかし、プレパンデミックワクチンは、現在発生している鳥インフルエンザに対するワクチンであり、新型インフルエンザに対する有効性が完全に確立されているものではありません。
 また、国が示すガイドラインにおいては、新型インフルエンザが発生した場合においても、業務を続けなければならない医療従事者や電気・水道等のライフライン従事者などの方々から接種を行うこととなっております。なお、ワクチンの接種主体は都道府県で、市町村は都道府県に協力することとなっております。
 次に、パンデミックワクチンでございますが、実際には新型インフルエンザが発生しなければ製造ができないため、現時点では製造及び備蓄は行えません。製造し、接種可能となるまでに、少なくとも半年から1年程度かかるとされております。また、国のガイドラインでは、全国民に対して接種するとし、接種主体は市町村となっております。
 一方、国及び都道府県においては、新型インフルエンザの発生に備えて、抗インフルエンザウイルス薬としてタミフルの備蓄を行っており、既に人口の22%に当たる2,800万人分の備蓄を完了したとしております。パンデミックワクチンが国民全体に流通するまでに半年から1年を要することから、それまでは患者治療の切り札として用いられることになります。新型インフルエンザの治療にタミフルが有効か否かは、現時点では不明でございますが、鳥インフルエンザ患者の治療には一定の効果があると言われております。
 次に、御質問4点目、本市の対応について、行動計画または対策マニュアル作成の用意はあるかについてお答えさせていただきます。
 結論から申し上げますと、現時点では作成はいたしておりません。先ほど申し上げましたように、国においては、新型インフルエンザ対策行動計画を平成17年に策定をし、平成18年5月の改訂を受け、平成19年10月に再度改訂をし、現在に至っておりますが、その後、新型インフルエンザは、個人または企業などが十分な知識と自覚を持ち、みずからの問題として対策を行うことが重要であることから、新型インフルエンザ対策ガイドラインや、個人及び一般家庭・コミュニティ・市町村における感染対策に関するガイドラインが策定され、示されたところでございます。なお、新型インフルエンザ対策ガイドラインについては、新型インフルエンザ専門家会議において見直しがされており、今後示されると聞いております。
 また、愛知県の新型インフルエンザ対策行動計画につきましても、国の行動計画を受け、平成17年10月に策定をし、平成20年1月に改訂を加え、今日に至っております。本市においても、国及び県の行動計画を受け、また、新型インフルエンザ対策ガイドラインに準拠し策定してまいりたいと考えておりますが、何分にも国においては、まだ不確定な部分もありますので、もう少し時間をいただきたいと考えております。
 続きまして、最後の御質問、本市として万一の場合、対策本部の設置も念頭に入れて市民の健康、命を守ることに努める必要があると考えるが、当局の考えはどうかについてお答えさせていただきます。
 対策本部の設置について、国は新型インフルエンザ対策については、国民に対する正確な情報の提供、発生動向の把握、発生の予防、治療など、その流行状況に応じた部局間の横断的な連携が求められることから、新型インフルエンザ対策を総合的に推進するため、厚生労働省に、厚生労働大臣を本部長とする対策本部を平成17年10月28日に設置しております。
 また、愛知県におきましても、愛知県の新型インフルエンザに係る防疫・その他の対策について、関係部局及び関係機関が連携を図り、総合的、横断的にこれを推進するため、愛知県知事を本部長とする対策本部を平成17年12月に設置しております。本市におきましても、国・県と同様の対策本部の設置が必要であると認識しております。設置の時期につきましては、先ほど申し上げましたように、新型インフルエンザ対策ガイドラインが見直され、新たに示されると聞いておりますので、その内容等が示された段階で検討してまいりたいと考えております。
 続きまして、2問目、超高齢化時代、今後の在宅介護のあり方を問うについてお答えいたします。
 団塊の世代の方々が65歳を迎えることにより、我が国の2025年の40歳以上の人口は、2006年と比較して約1月1日倍の7,600万人、うち75歳以上の後期高齢者は約1月7日倍の2,100万人と推計され、要介護認定者も1月7日倍の750万人と推計されております。本市におきましても、2025年の40歳以上の人口は、2006年と比較して、約1月2日倍の2万3,000人、うち75歳以上の後期高齢者は、約1月3日倍の4,000人、要介護認定者は1月2日倍の1,328人と推計いたしているところでございます。
 このような状況下において、本年4月より老人保健制度にかわり、後期高齢者医療制度がスタートいたし、本制度において、制度改正前の老人特定入院基本料が後期高齢者特定入院基本料とされました。その内容は、後期高齢者医療制度被保険者が90日以上の入院となった場合、いわゆる「まるめ」という包括的診療となり、入院基本料に薬剤、注射検査などが含まれて928点の包括的診療費となります。90日を超えない入院においては、入院基本料1,092点とは別に、検査料、薬剤費、注射代等が改めて個別で算定されますことから、今回の改正は医療機関にとって大幅な減収になるため、在宅等の受け入れ基盤が整わない段階での退院もあろうかと思われます。
 いずれにしましても、症状が回復し退院となる方は、在宅復帰、あるいは老人保健施設等への入所となってまいります。こうした場合、退院時における介護相談は、いきいき広場内の総合相談窓口、地域包括支援センター職員がお受けすることとなってまいります。入院中の場合は、包括支援センター職員が入院医療機関に出向き、御本人、御家族、医師等を含む医療機関関係者とケース会議を行うこともあり、共通認識の上で、退院後の相談に応じております。在宅復帰が可能な場合は、通常の在宅生活と比較して、福祉系の訪問介護のほか、医療系介護サービスの訪問看護、訪問リハビリを紹介しながら、随時、居宅介護支援事業の担当ケアマネにケース引き継ぎを行っております。一方、在宅復帰が本人の状態、または家族の状況によって困難な場合は、病院と在宅の中間施設である老人保健施設に一時的に入所して、生活リハビリを受け、退所、在宅復帰というケースになってまいります。
 このように、本人の状態や生活環境、御本人の意思等により、退院後の処遇は千差万別であります。こうした医療機関からの退院相談や、老人保健施設等への一時的な入所の相談は、総合相談支援事業として地域包括支援センターが全面的に担っております。
 次に、本市の平成20年7月末現在における要介護等認定者数は1,214人で、このうち、夫婦等のみの世帯でともに要介護等認定を受けている、いわゆる老老介護の方は22世帯、45人、また1世帯のうち、2名以上の複数の方が認定を受けており、他に認定を受けていない同居者がいる世帯は43世帯、認定者88人という状況となっております。
 老老介護の方のサービス利用状況は、訪問看護、通所介護の在宅サービスが大部分を占めており、介護サービスやインフォーマルサービスの給食サービスなどを利用しながら、住みなれた地域でお互いに支え合って生活を送ってお見えになります。こうした利用者は多くのニーズを有しておりますことから、地域包括支援センターが担当ケアマネジャーへの後方支援を行っており、地域包括支援センター職員全員で情報を共有し、共通認識によるバックアップ体制で臨んでおります。
 このように、超高齢化時代の中、本市といたしましては、成年後見制度などの高齢者権利擁護を含め、地域包括支援センターの役割は今後ますます重要となるものと認識しており、高齢者が安心して生活を送っていただくよう、さらなる体制の強化に努めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げ、答弁とさせていただきます。
〔福祉部長 新美龍二 降壇〕
議長(内藤皓嗣) 15番、岡本邦彦議員。
15番(岡本邦彦) どうもありがとうございました。
 まず、この新型インフルエンザでございますけれども、私がいろんなところで調べて心配しておりますのは、国のほうも、県のほうも一応、対策本部を立ち上げているようなんですが、その内容がやはりまだ確定しないという、不確定要素が多過ぎて、まだ高浜市もそのような段階でないということは理解いたします。けれども、これは、先ほど答弁の中にありましたように、いつ、何どき、どっから入ってくるか、防ぎようがないと、そして、人間にはそれだけの抵抗力がないということで、大変怖いものであるというふうに認識しております。
 さらにこのワクチンなんですが、一つは、効くであろうパンデミックワクチンというものが、現状では製造できないと。それから、この一応つなぎでできておりますようなプレパンデミックワクチンというものの有効性が、完全かどうか、確認されていないということ。けれども、このプレパンデミックワクチンの備蓄があるということなんですが、この前の新聞によりますと、まず対象となる方は、最初に医師など医療従事者約150万人、それから警察官やライフラインの関係者1,000万人の接種を検討していると。一般市民までには間に合わないのが現状のようで、また、それを一般市民が受けるということにやはり有効性のあるものでないと困るということになると、先ほどの答弁の中にあるように、半年から1年かかるという、大変恐ろしい状態になり得ます。半年、1年待つうちに、それが大流行したときには、このライフラインだとか、警察官だとか、空港だとか、こういう関係者はある程度いいにしても、一般市民または学校にしろ、生徒にしろ、こういうふうに広がってきたときに、どのような対策をやるのか、またそのほうの予防方法も市民に早急にやっていただかなきゃならないと。これがまた国や県のほうも及び腰であるということになったときに、何らかの方法で、対策本部とは言わないまでも、何らかの方法を検討して、早目に皆さんに知っていただきたいということを私考えるわけで、対策本部という名前でどうでしょうかという問い合わせをしたわけでございます。
 ちなみに、高浜市の地域防災計画の中には、風水害だとか地震だとかございます。それから伝染病が起きた場合には、それなりのすぐ対応もすると思いますが、やはりそのような市民全体にかかわるようなことを、生活にかかわることになってまいりますので、もしその辺に、どの時点にどのような形でそういう連絡網なり、防疫体制を考えるのか、まずそれをお聞きしておきたいと思います。
議長(内藤皓嗣) 福祉部長。
福祉部長(新美龍二) 対策本部設置の御質問でございますが、この一般質問をいただいたときに、国及び県の対策本部について、ちょっと調べさせていただきました。要は、国は計画をつくって本部は設置したと、県もそれに倣って計画もつくり本部も設置したと。中身、特に県の中身を見てみましたら、実際は県庁内の内部だけで設置されたものであって、本来この大流行を考えたときには、医療機関との連携も出てまいりますし、公共交通機関、それからいろんな分野での連携体制をとっていかなければなりません。これがまだ一向に示されていないという状況にあると認識しておりますので、高浜市もこの本部の設置について必要性は感じておりますが、今の段階でどういうふうにこの本部をつくっていくかという具体的なものはございません。
議長(内藤皓嗣) 15番、岡本邦彦議員。
15番(岡本邦彦) そういう将来的に起こり得るであろうという想定でございますので、なかなか大変だと思ってますし、私も万が一これは自分の健康状態のこともございますから、みんなそれぞれに何らかの方法を調べておく必要があると思います。
 そこで、一つこんな情報もあるということだけ紹介しておきますね。この電気メーカーのシャープが、プラズマクラスターイオン技術について実験したそうです。このシャープの実証によりますと、現在のイオンの、この水素イオン、現在の実用されておる商品と比べて7倍の高濃度の酸素イオンと水素イオンを発生させて実施したところ、10分間噴射することで、空間内のウイルスが99.9%減少したということでございます。これがどのような形の空気清浄機という形で出てくるか知りませんが、これにも一つ注目して、何らかの応用ができるものじゃないかなというふうに考えておりますので、こういうようないろんな情報も検討して集めるようにやっておいていただければ、少なくとも防げるんじゃないのかなと思います。
 その次に、超高齢化時代の在宅についてですが、私が思いますのは、今の大体推定の高齢者が出てくると。先ほどの質問の中にもいたしましたように、国のほうは財政という財政面だけで持ってきますと、どんどんと施設の補助金だとか何かを縮小、それからベッド数の削減というようなことで、ところが年をとるほうは待ってくれません。これは、現状は、福祉のほうの担当者、本当によくやっていただいていることはよく承知しております。何しろ国のほうが財政、財政ということで、現場のことも考えずに財政でやってこられますと、私がここで一つお尋ねしておきたいのが、皆さんが一生懸命やって現場と法律との間の矛盾があると思うわけです。きのうも水野議員から一部ございましたが、介護人の問題だとか、そういう問題で、この現状を、今、国のほうに、これは認識してもらわなきゃ困るわけなんです。これは、担当としてわかっていらっしゃると思いますが、この現状認識をきちんと国のほうにどうやって伝えているのかなというのが、私の一つの疑問でございます。当然、市長会なら市長のほうからも言っておると思いますが、それよりも実務担当者のほうから、現在国のほうにどのような形でこういう情報が行って審議されているのか、ちょっとわかれば、その辺のところを教えてください。
議長(内藤皓嗣) 介護保険グループ。
介護保険G(篠田 彰) お答え申し上げます。
 現状、現場からの意見というのは、直接、全国市長会だとか、そういった場面を通じて、例えば新しくできました地域密着型の、当市で申し上げますとオリーブという施設がございますが、そういったオリーブだとか、そういった新しい施設、また制度について、現在の状況はどうなのか、また問題点はどうなのかという場面を、そういった御意見を愛知県市長会なり全国市長会を通じまして国のほうに発信しておる状況でございます。
 それと、今回第4期の計画をつくる年に入ってございまして、その中でもいろんなワークシートの中で、全国の数値を国が集めまして、それによって国の方もある程度推計、推察なさる部分があろうかと考えております。
 以上です。
議長(内藤皓嗣) 15番、岡本邦彦議員。
15番(岡本邦彦) それで、これが本当かどうかちょっと確認したいんですが、そのオリーブなんですが、新しい制度で、何かあそこへ登録したら、ほかのところが、施設なり、そういうところが使えないんだよというようなことをちらっと聞いたんですが、そんな制度か何かになってんですか。ちょっとお願いいたします。
議長(内藤皓嗣) 介護保険グループ。
介護保険G(篠田 彰) お答え申し上げます。
 オリーブにつきましては、そのサービスの内容が、通常で言いますとデイサービス、通いのサービス、それと泊まりのサービス、ショートステイのサービス、それと訪問と言いまして、サービス内容で言いますと、ホームヘルパー、訪問介護のサービスを一つの事業所で展開してございます。ということは、やはり認知症等がおありになって、どうしてもたくさんの方、不特定多数の介護職の方に、介護していただく場面場面で介護職員の方がかわると、その方が混乱してしまうという心配がございまして、小規模多機能で、小さいながらも顔なじみの介護職の方が、いろんな場面、通いだとか、泊まりだとか、訪問といったいろんな場面で、なじみの方、同じ方が介護なさることによって、介護していただくことによりまして、利用者さんが安心してそのサービスを続けられるということで、他のサービスにつきましては、一部居宅利用、管理指導だとか、そういったものだとか、福祉用具だとか、そういったものは別なんですが、先ほど申し上げました3本サービスの、通いと泊まりと訪問のサービスにつきましては、他の事業所のサービスは利用できません。
議長(内藤皓嗣) 15番、岡本邦彦議員。
15番(岡本邦彦) どうもありがとうございます。
 もう、その辺を利用者の方にはきちんと、あなたのケアをきちんとするためにというような説明も、また御家族の方にも説明しといてあげてほしいと思います。
 それで、こういういろんな問題、また高齢者がふえてきますと、どんどんと認知症や認認介護やなんかになってまいりますと、これは家庭でできるかどうかというのは、私も実際言って、私もなるかもしれません。ここにいらっしゃる議員の方も皆さんほとんど対象予備群ですから、そこで私が本当にこれ、真剣に考えなきゃいけないのは、先ほど担当のほうからいろんな、県を通じて役人のほうに行くとおっしゃってますけども、行政と言えども国であっても、現場をやっぱり見てもらわないと、これ、だめなんですよね。その辺が、行政の担当者が、厚生労働省の担当者ですよ、現場を見てるのか、皆さんの苦労を聞いておるのかということを、まず私は一つ聞きたいの。それからそれを聞いて、出たとしても、国会議員がだめなのか、それで予算切るのかと、政権争いばかりやってちゃだめなんですよと私は言いたいんですよ。本当に国民のためであって、市民のためである行政でやってほしいんですよ。こういうことをやはり担当の、現場のほうから上げてほしいということなんです。
 こういう、きついかもしれませんが、将来のことを考えると、真剣にこの辺は伝えてほしいということで、市長のほうにもその辺のお考え、これでいいのか、将来これでも大丈夫なのかということをちょっとお聞きしたいと思いますが、いかがでしょうか。
議長(内藤皓嗣) 市長。
市長(森 貞述) まず、小規模多機能のことについて、いろいろと誤解をされているといけませんけども、これは、全国いろいろなところで先進的にお取り組みになられた方たち、特にNPOを含めた、この方たちが大変御苦労をされて、結局、今、議員もおっしゃいましたように、認知症の問題というのは、これから大きな課題になると、そういうことの中で、どのようなケアの仕方がいいかという、そういうことの中で御苦労をされて、ある面では、現場から出てきた新しいサービス体系なんです。そういうことから、要するに、おなじみの方によって住みなれた地域の中でという、そういうことでございますので、その辺の御認識はぜひしていただきたいというふうに思います。
 そういう点で、私どもがこの小規模多機能というのは、将来を見越して、認知症、まだまだこの認知症の問題というのは奥が深い、まだ解明できていない問題がありますので、そういうことで、現場の中から、そしてそのふぐあいなことについては、私どもも声を上げております。
 それと、これはある面では、先ほど来、議員がおっしゃいましたように、現場からの声が一番大事だということは、私どもも十分承知しております。たまたま私どもも全国市長会を含めて、例えば、私は介護保険の特別委員会、小委員会の副をやらさせていただいておりますけど、そういう機会を通じて、現場の声ということを含めて、やはりまた御案内のように、私どもは、今、職員を厚生労働省へ研修に出しておりますし、また向こうからも来ている。そういうところで、例えば、チャレンジサポートの問題でもそうですし、それから南部のふるふるのところでもそうなんですけども、やはり障害の問題、あるいは高齢の問題も含めて、その方たちが現場をやはりきちっと見ていただいた、そういうことを私どもはきちっとお伝えをしていく、あるいは現場を見ていただく、そういうことも確かに、きょう見たからあしたからそれが直るとか、そういうことはなかなか難しいかもしれませんけど、そういうことの繰り返しを続けていくことによって、現場の見方、これをやはり国の方たちにもわかっていただける、そういうことができる、それを続けていくことのほうが今大事だということで考えております。
議長(内藤皓嗣) 15番、岡本邦彦議員。
15番(岡本邦彦) 私も市長のおっしゃること、よく理解できます。ありがとうございます。
 でも、持ち上げていくんじゃなくて、私は逆に言えば、地方からこういう現状があるということを、もうこうなったら、今からの超高齢時代考えたときに、突き上げていくぐらいのことをやらなきゃだめなんじゃないのかなという、ちょっときついことを言っておきます。
 それから、最後なんですが、一つ、これ、要望として言わせてください。この鳥インフルエンザに関して、これはぜひともお願いしておきたいのは、誤解があってはいけないということで、吉浜の場合、養鶏の事業者がございます。鳥インフルエンザというと、すぐ養鶏だとか、ほかの鳥のことで、卵だとか何かに影響して風評被害があるといけませんが、先ほどの答弁であったように、鳥のウイルスが、人間の体のほうに入って変異したというウイルスであるということで、この辺のところをきちんと、また何らかの方法で打ち合わせしていただきまして、将来検討するであろう項目の中に、そういう風評被害に遭わないような明確なものも出して、市民の方々に承知していただきたいということを最後にお願いしておきます。
 これで、私の質問を終わらせていただきます。
議長(内藤皓嗣) 暫時休憩いたします。再開は13時00分。
午前11時46分休憩
午後0時59分再開
議長(内藤皓嗣) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 次に、13番、内藤とし子議員。一つ、単親(ひとりおや)家庭への支援について。一つ、高浜市立病院の今後について。以上、2問についての質問を許します。
 13番、内藤とし子議員。
〔13番 内藤とし子 登壇〕
13番(内藤とし子) 議長のお許しを得ましたので、通告に沿って質問をいたします。
 1問目、単親(ひとりおや)家庭への支援について伺います。
 近年離婚率の上昇やリストラ・人減らし、早期退職、派遣労働などひとり親家庭をめぐる社会状況が急速に変化し、父子家庭の世帯数が増加していますが、現行の児童扶養手当制度は父子家庭を対象としていません。母子家庭も生計同一を理由に手当が支給されない場合が多くあります。雇用状況が変化し、低賃金や不安定雇用が広がるもと、父子家庭の父も、母子家庭の母と同様、経済的に厳しい状況に置かれています。収入の低い母子家庭に支給されている児童扶養手当を父子家庭にも支給してほしいという声が広がっています。
 児童扶養手当は、年収おおむね365万円未満の母子家庭に、所得に応じて月約4万2,000円が支給される国の制度です。1961年に制定された児童扶養手当法では、父と生計を同じくしていない児童が育成される家庭と明記されています。同じひとり親家庭でも、父子家庭はどんなに収入が低くても支給の対象になりません。厚労省は、父子家庭より母子家庭のほうが経済状況は厳しいので、扱いの差は不合理ではないと言っていますが、厚労省が根拠にしているのは、全国母子家庭調査、2006年度で、父子家庭の平均年収は421万円で、母子家庭の213万円と比べると約2倍です。しかし、全世帯の平均年収と比較すると、父子家庭の平均年収は7割程度にすぎません。しかも421万円というのは、あくまで平均です。同じ調査では、年収300万円未満の父子家庭が37.2%もありました。同調査では、困っていることへの答えのトップは、家計、40%で、家事、27.4%を大きく上回りました。前回、2003年ですが、調査の、家事、34.6%、家計31.5%から逆転しました。父子家庭も経済状況が厳しくなっていることは、同厚労省自身の調査からも明らかです。
 母子・父子家庭という、配偶者のいない、ひとり親家庭がふえています。ひとり親になった原因や背景はさまざまですが、母子家庭はもちろん、父子家庭も緊急に支援する必要があります。父子家庭になって困り果て、何か公的補助、援助があるだろうと自治体の福祉窓口を訪ねてから初めて父子家庭には支援策がないとわかって、がっくりきたという父親が少なくありません。全国各地で、シングルファーザーたちがネットワークをつくり、運動を続けています。7月17日には市民グループが政府・国会・厚労省に父子家庭の子供にも国は手を差し伸べてほしいと、制度の見直しを要請しました。今、住民の声に押されて、児童扶養手当と同様の手当を父子家庭にも独自に支給している自治体が生まれています。
 そこで、一つ、生計同一の母子家庭に対して児童扶養手当が支給されないと聞いているが、取り扱いが不適切ではないかという声が出ている。意見を求めます。
 二つ、ひとり親という共通の境遇に置かれ、児童扶養手当の基準に照らしても、援助が必要と認められるにもかかわらず、親が男性であることだけを理由に、父子家庭を制度の対象から排除することは、性による差別であると思うがどうか。意見を求めます。
 三つ、児童扶養手当が父子家庭にも支給されるよう、法改正を含めた検討を行うよう、意見を上げるべきです。と同時に、当面自治体として、春日井などで実施されている児童扶養手当と同様の手当を支給すべきと考えます。市当局として、どのように考えているか、お答えください。
 二つ目、高浜市立病院の今後について伺います。
 自治体病院は、ほかの民間医療機関とは異なり、その運営には公共性と経済性の調和が求められています。そして、また自治体病院は立地する地域の諸条件やこれまで歩んできた沿革などにより、地域医療に果たすべき役割は多様であると言えます。地域住民に公平・公正な医療を提供することを通じ、地域の発展に貢献しているということは、全国に共通して言えることであります。
 高浜市立病院は、この間、医師不足に苦しんできました。また、それに伴うさまざまな問題を抱えています。そこに総務省が、公立病院改革ガイドラインを策定するように指導しています。
 そこで、問題点を整理してみると、一つ、国が一方的にガイドラインを策定し、それに沿う計画の策定を義務づけること自体、地方自治・住民自治の原則を侵す行為であります。
 二つ目、ガイドラインに示される数値目標の徹底管理のもとで、過剰なまでの経営効率化を推し進める姿勢は、本来調和すべき公共性を著しく阻害するものであり、自治体病院の存在意義を否定することにつながりかねません。
 三つ目、不採算医療の切り捨てが起こり、地域住民のニーズを反映した医療、地域住民にとって必要な医療を提供できない場面が起こり得る。これは、自治体の本来の使命である公共の福祉の増進の否定であり、さらに憲法第25条に規定される国民の生存権を脅かしかねません。
 四つ目、地域間格差の解消が叫ばれる中、医療過疎地の自治体病院に打撃を与えるガイドラインの示す方向性は、それに逆行するものであります。
 ガイドラインの真のねらいは、公的病院の医療機能縮小、病床・病院の削減にあり、それに伴う社会保障費、医療費の削減であります。改革プランの実効性を高めるため、種々の財政支援措置により政策誘導しようとする姿勢がうかがわれ、すなわち今回ガイドラインに示された財政措置には、医療縮小に対する特例支援措置が数多く見られ、自治体にとって医療機能や病床の縮小を受け入れやすい環境をつくっています。このような状況のもと、自治体が平成20年度中に作成する改革プランには地域医療縮小の方向が打ち出される可能性があり、これまでの医師不足と赤字経営に加え、ガイドラインも入れて、高浜市は高浜市立病院の民営化を決めようとしています。
 行く先々で、高浜市立病院はどうなるだ、今、高浜市立病院はどうなっとるだ、新聞に民営化になると出ていたけど、どうなっただなどと聞かれます。6月議会で、当局は、今後は経営統合委員会、月に1回、作業部会、月に2回を開催して、高浜市立病院の今後について話し合っていくと言われました。そこで、高浜市立病院の今後について、病院の進みぐあいについて伺います。
 土地は、建物は、診療体制、診療科目、職員、医師、看護師、委託職員は、高浜がつくって雇っている総合サービスの職員は、設備の維持関係や維持管理、給食関係など、どのように話がまとまっているのかお示しください。また、いつから移譲するのかお示しください。
 住民の健康と命を守れについて伺います。
 高浜市の救急業務は、平成16年には覚知から現場到着4分42秒、覚知から病院到着24分30秒、平成19年には、覚知から現場到着5分54秒、覚知から病院到着が28分54秒と、現場到着でも1分12秒、病院到着で言えば4分24秒も時間がかかるようになっています。平成16年には高浜市立病院がまだ救急業務をしていましたが、平成19年には、高浜市内で救急業務を行う施設がありません。ですから、刈谷豊田総合病院や碧南市民病院、更生病院など、遠くへ搬送しなければならず、時間もかかります。高浜市の救急車は、平成15年には1,126台、平成19年には1,334台が出動しています。高浜市の救急車が出払っているときには、碧南北分署からとか、刈谷南分署からとか出動しています。先日は高浜で3台の救急車が出ていたとか、当然、高浜以外のところから出動しているわけです。また、職場で過呼吸を起こして倒れたので、慌てて電話をしたら、碧南から10分くらいしたら行きますと言われたとも聞きました。1分1秒を争う病だったら、10分もかかっていたらと思うと、ぞっとします。
 現在、消防署の電話が鳴ってから、現場到着まで10分を超えた件数というのも、平成17年度に1万7,727件のうち690件であったのが、平成19年度で1万8,918件のうち979件とふえています。こんなぐあいにふえていけば、守れる命も守れなくなります。救急業務は、市民の命や健康を守る上で大事な業務です。その点で、救急業務の復活は重要な課題です。意見を求めます。
 三つ目、市民の声の把握に努めよ。
 市当局は、まちづくり懇談会で説明をするとのお話でしたが、まちづくり懇談会で説明をするだけで十分だと考えておられるのでしょうか。まちづくり懇談会は、夜開催されます。夜では出にくいという方もおられます。何よりも、これまで病院のあり方について、シンポジウムやアンケートなど、住民の声を聞くことが必要であるにもかかわらず、一切手だてをとってこなかったではありませんか。市民すべてにかかわる高浜市立病院についての説明会を開催すべきです。そして、指定管理者から民営化に運営形態が変わろうとしている今、その説明もきちんとすべきです。昨日の北川議員の質問で、議員も情報が少ない、なさ過ぎるとの意見がありましたが、市民はなおさら情報がありません。市立病院の説明会を行うとともに、アンケートなどで住民の声を聞くべきです。お考えをお聞かせください。
〔13番 内藤とし子 降壇〕
議長(内藤皓嗣) 病院事務部長。
〔病院事務部長 神谷清久 登壇〕
病院事務部長(神谷清久) それでは、答弁の順序が逆になりますが、質問2の高浜市立病院の今後について、(1)病院の進みぐあいにつきまして、お答えをさせていただきます。なお、昨日の北川議員の一般質問、高浜市立病院についての答弁と重複する部分がございますので、御了承をいただきたいと思います。
 それでは、医療法人豊田会との経営形態の変更に向けた協議は、去る5月16日開催の経営統合委員会・作業部会合同会議を皮切りに、8月末までに経営統合委員会を3回、委員会の下部組織である作業部会を5回開催してまいりました。経営統合委員会及び作業部会では、主に、市立病院の経営形態変更に向けた条件整理に関すること、市立病院の職員の処遇に関すること、医師の確保対策に関すること及び経営形態変更後の補助金に関することの4点を調査・検討していますので、現時点における協議の進みぐあいを報告させていただきます。
 1点目の市立病院の経営形態変更に向けた条件整理に関することにつきましては、外来、入院、健診業務を初めとした診療体制や、土地、建物、医療機器といった資産の移譲条件、必要な施設改修についての協議を行っています。
 まず、経営形態が変更される平成21年4月からの診療体制につきましては、外来は、高浜市病院事業経営改革検討委員会から提出されました答申書の内容を踏まえ、内科、外科及び整形外科に加え、眼科の標榜につきまして、お願いをしてきました。眼科の標榜をお願いしている背景といたしましては、市内に開業医が1件しかないこと、及び内科と眼科を受診される患者様が多いことなどが挙げられます。医療法人豊田会からは、医師の確保を前提として、ただいま申し上げました4診療科の標榜を提案されております。
 次に、入院に関しましては、すべて療養病床とする考えをお持ちでありますが、肺炎などの軽い経過観察入院については、受け入れていただける方向であります。
 また、健診業務に関しましては、高浜市からの健診委託事業をすべて受託するとともに、より一層の充実を図っていただけることとなっております。
 続きまして、土地、建物、医療機器といった資産の移譲条件につきましては、高浜市の考え方を提示してありますので、今後も作業部会で継続審議してまいります。
 また、必要な施設改修につきましては、建物移譲後に豊田会が実施をしてまいりますが、平成21年4月1日の開院に向けての必要最小限な小規模改修につきましては、今年度中に実施をしてまいります。
 次に、2点目の市立病院の職員の処遇に関することにつきまして報告をさせていただきます。
 まず、このたびの経営形態変更に当たり、医療法人豊田会は、医師、看護師、コメディカルを含めた常勤職員について、平成21年4月からすべて受け入れることを経営統合委員会の席上でお約束いただいております。また、非常勤の職員につきましても、医療法人豊田会が採用する方向で現在検討いただいております。
 病院に勤務している職員の雇用については、既に8月29日及び9月2日に医療法人豊田会の人事担当者が当院に出向かれ、高浜市と共同で職員に対する全体説明会を実施いたしました。今後は、すべての職員が医療法人豊田会との個人面談を行い、雇用条件を提示の上、一人一人具体的な交渉へと入っていきます。医療法人豊田会側も、一人でも多くの職員に残っていただきたいと考え、高浜市からの転籍者に対しては、中途の新規採用扱いではなく、これまでの経験を十分に検討した上で給与計算しているとお聞きをいたしております。
 高浜市といたしましては、今回の退職は、地方公務員法第28条第1項第4号に規定する、職制若しくは定数の改廃または予算の減少により廃職または過員を生じた場合に当たるため、整理退職扱いとすることはもちろんですが、高浜市独自の優遇施策についても検討を行っている次第であります。
 続いて、3点目の医師の確保対策に関することについてでございますが、先ほど経営形態変更後の診療体制でもお話をさせていただきましたとおり、内科、外科、整形外科及び眼科を標榜するためには、医師を確保することが前提となります。現在、高浜市、医療法人豊田会双方で病院ホームページによる公募や人材紹介会社を活用した医師の採用活動を展開していますが、今後は、当院へ医師を派遣していただいている大学医局へ医療法人豊田会と一緒に足を運び、平成21年4月以降の医師の派遣をお願いをしていくことで合意が得られております。
 4点目の経営形態変更後の補助金に関することにつきましては、高浜市といたしましては、地域医療を守ること、つまり医療の継続性を第一に考えていると、再三再四訴えてまいりました。平成21年4月以降、医療法人豊田会に対しましては、この地域の医療を守っていただける裏づけとして補助金を支給することを検討しています。まず病院事業運営費補助金として、(仮称)高浜分院に対して経営基盤強化対策事業費補助、固定資産税相当額補助及び職員給与費における激変緩和相当額補助を、(仮称)高浜分院の施設改修に要する費用及び施設改修を目的として借入金の利子に相当する額を、また医療法人豊田会刈谷豊田総合病院の救急医療の確保に要する経費や高度医療に要する経費等の補助を、現在検討を行っています。
 なお、先ほど質問にありました委託職員についてにつきましても答弁させていただきますが、市立病院が債務負担行為にて平成22年度まで契約をしております病院情報システム借上料を除きまして、平成20年度を契約いたしております委託業務といたしましては、例えば、医事業務、給食業務、清掃業務及び施設管理業務等のほとんどの業務が単年度契約でありますことから、平成21年4月1日に民間移譲された場合には、平成21年度以降の契約は、医療法人豊田会が契約の主体になりますことから、市立病院といたしましては、現に業務を受託している業者が業務に精通をしているものと考えておりますので、委託契約一覧表、内容といたしましては、委託名、契約相手方、契約期間、業務内容、業務量及び契約金額を記載した一覧表を医療法人豊田会に提示してありますので、早い時期に医療法人豊田会の方針を出していただくように既にお願いをしてありますので、よろしくお願いしたいと思います。
 続きまして、(2)住民の健康と命を守れにつきましてお答えさせていただきます。
 皆さん御存じのとおり、高浜市内には、ベッドを有する病院、つまり入院機能を持つ病院が高浜市立病院のほかにはございません。国の臨床研修制度による医師偏在の影響から、当院が深刻な医師不足に陥り、診療体制基盤が弱体化して、病院の存続すら脅かすようになった平成18年度以来、高浜市といたしましては、何とかこの病院を存続させ、地域住民の皆さんの命と健康を守ることにつきまして、あらゆる手段を講じてまいりました。そして、ようやく地域医療の実情を熟知し、地域医療を守ることに誠意と熱意を持ち、長期的に安定した経営を期待できる医療法人豊田会に、平成21年4月1日から病院運営をお任せすべく経営統合委員会及び作業部会で協議を進めさせていただいているところでございます。
 御質問の救急業務に関しましては、医療法人豊田会は、刈谷豊田総合病院ですべての救急患者を受け入れることを考えていますので、医療の役割分担として、高浜の分院で救命救急医療を実施する予定はないとのことであります。高浜市側からも、高浜の分院での救急医療の再開については、お願いをしてまいりましたが、高浜市内から刈谷豊田総合病院までは、救急車であれば、10分程度で行けること、救急を担うことにより医師の過重労働が発生することなどを検討しますと、医師の十分な確保が困難であることなどを理由に、早い段階で実施をしないことが決定をいたしておりますので、御理解賜りたいと存じます。
 続きまして、(3)市民の声の把握に努めよにお答えさせていただきます。
 さきの6月議会におきましても答弁させていただきましたが、来る平成21年4月1日から病院の経営形態が変更され、医療法人豊田会が経営の担い手となります。したがって、平成20年10月から11月にかけて市内5カ所で開催されます、市民と行政のまちづくり懇談会におきまして、病院の経営形態について御説明をさせていただく予定にしておりますので、その際に市民の皆さんからの貴重な御意見がいただけるものと考えております。また、多くの高齢者の皆さんが当院を利用されてみえますので、11月に市内4カ所で開催されます、いきがい教室におきましても、病院の経営形態が変更になることにつきまして、詳しく御説明をさせていただきます。おおむね60歳以上の地域の皆さんが1会場で50名から70名程度参加されますので、その際にも多くの皆さんから御意見がいただけるものと考えております。これら、市民と行政のまちづくり懇談会及びいきがい教室でちょうだいしました、当院の医療に関する御意見、御要望につきましては、十分に院内及び高浜市で検討をさせていただきます。そして、将来的にも必要不可欠であり、医療ニーズの高いものにつきましては、交渉相手であります医療法人豊田会に対して要望してまいりますので、御理解賜りますようお願いを申し上げます。
 医療法人豊田会とは、多くの検討項目の中には、既に両者合意の上で、平成21年4月の開院に向け、準備に入った項目もございますが、中にはお互い合意に至らず、継続協議となっている課題や条件整理が必要な課題もございます。
 また、全職員を対象といたしました個人面談はこれから始まりますので、すべての職員が納得の上、御自分の将来を決定されるには、こちらももう少々時間が必要であると考えています。
 いずれにいたしましても、貴重な財産である病院をこの地に残し、良質で特色ある医療の継続的な提供を目指すという到達点は明確に示されています。よって、平成21年4月1日の経営形態変更に向けて、今後も鋭意努力してまいりますので、皆さんの御理解、御協力を賜りますよう、よろしくお願いを申し上げます。
〔病院事務部長 神谷清久 降壇〕
議長(内藤皓嗣) 福祉部長。
福祉部長(新美龍二) それでは、1問目の単親(ひとりおや)家庭への支援について、(1)母子家庭に対する支援について、(2)父子家庭に母子家庭と同様の児童扶養手当の支援を求めるについて、お答えさせていただきます。
 まず、(1)母子家庭に対する支援についてお答えいたします。
 近年、我が国の母子家庭の状況を見ますと、その世帯数は、平成17年で74万9,048世帯となっており、平成12年の62万5,904世帯と比べて19.7%の増加となっております。母子世帯となった理由といたしましては、離婚が79.7%、死別が9月7日%、未婚時の出産が6月7日%等となっており、母子世帯の母の平均年齢は39.4歳という状況となっております。
 また、本市の母子家庭の状況でございますが、世帯数は、平成17年341世帯、平成18年347世帯、平成19年360世帯と微増ではありますが、増加している状況であります。母子世帯となった理由としては、離婚が76.7%と全国平均とほぼ同じとなっております。
 全国での離婚件数においては、昭和39年以降、毎年増加し、昭和58年を頂点として一たん減少しましたが、平成3年から再び増加し、平成14年には約29万組となり、過去最高となっております。平成15年以降は再び減少に転じ、平成19年には約25万5,000組と推計されています。
 また、家庭裁判所における離婚の申し立て理由として多い動機は、性格が合わない、これは3万2,480件で、49.8%の割合となっております。次いで、異性関係、1万5,384件、23.6%、暴力を振るう、1万4,301件、21.9%の割合となっております。
 就労状況では、平成18年段階で、母子世帯の母の84.5%が就業しており、就業している者のうち、常用雇用者が42.5%、臨時・パートが43.6%となっております。また、母子世帯の母で不就業の者のうち、就業したいとする者が78.7%となっております。
 本市の母子家庭の就労状況でございますが、平成17年度段階で就労している世帯は84%でありましたが、19年度段階では、就労している世帯は79%という状況でございます。
 少し長くなりましたが、御質問の母子家庭への支援としまして、国は、母子家庭等の自立の促進を図りながら、その児童の健全な成長を確保することが重要な課題となっていることを踏まえ、平成14年に母子及び寡婦福祉法等の関係法律を改正し、母子家庭等に対する生活支援策、就業支援策、養育費の確保策、経済的支援策の4本柱で、総合的な母子家庭の自立支援策を行っていくこととしております。これを受け、本市では、生活支援策として、母子家庭等日常生活支援事業を行っております。これは、ひとり親家庭等が自立するためには、安心して子育てと仕事を両立できるよう支援することが重要であることから、働くために必要な技能習得のための通学、就職活動や疾病、冠婚葬祭、出張、学校等の公的行事への参加などにより、一時的に日常生活を営むのに支障がある場合に、家庭生活支援員を派遣して家事援助等を行うというものであります。
 次に、就業支援策では、母子自立支援教育訓練給付金事業を行っております。母子家庭の経済的な自立を図る上で就業は大変重要なものであり、就業相談や職業能力の向上などを行うことを内容とする総合的な就業支援事業や、母子家庭の母が教育訓練講座を受講した場合に、授業料の一部を助成するものであります。経済的支援では、母子家庭の自立を図る上で、経済的な支援が重要であり、経済的な自立や児童の就学などで資金の貸し付けが必要となったときに、母子福祉資金貸付金の貸し付けを行うほか、国による児童扶養手当、県の遺児手当、市の遺児手当による支援を行っております。母子家庭の増加により、児童扶養手当の受給者数も年々増加しており、全国では、平成10年度末は62万5,127人、平成15年度末で87万1,161人、平成18年末は95万5,741人となっております。本市の児童扶養手当の受給者数の状況では、平成16年度末は3,416人、平成19年度末では3,679人となっております。
 そこで、先ほど御質問のありました、例えば、祖父母等と同居している場合の児童扶養手当の支給につきましては、支給の対象と現在なっておりますが、所得の範囲につきましては、生計を同じくする祖父母等の方も対象となってまいります。
 続いて、(2)父子家庭に母子家庭と同様の児童扶養手当の支給を求めるについてお答えさせていただきます。
 児童扶養手当制度は、昭和34年国民年金の創設に際し、無拠出制の福祉年金の一つとして、死別母子世帯を対象とした母子福祉年金の制度が設けられ、その後、生別母子世帯にも同様な社会保障制度を設けるべきとのことで、昭和36年母子福祉年金の補う的制度として児童扶養手当制度が創設され、その後、昭和37年1月に児童扶養手当法が施行され、現在に至っております。
 この児童扶養手当法では、法律の目的として、第1条に、この法律は父と生計を同じくしていない児童が育成される家庭の生活の安定と自立の促進に貢献するため、この児童について、児童扶養手当を支給し、もって児童の福祉の増進を図ることを目的とするとしております。このように制度創設の経緯及び法の目的から見ても、児童扶養手当の支給対象者については、家庭の大黒柱である父親のいない家庭に限定されていることから、父子家庭においての児童扶養手当は非該当となっております。
 父子家庭につきましては、厚生労働省の、平成18年11月1日現在の全国母子世帯等調査結果報告によりますと、父子家庭の年間就労収入は、100万円未満が4%、100万円から200万円未満が12%、300万円から400万円未満が17%、400万円以上が45%で、その平均額は398万円で、母子家庭の平均収入、171万円の倍以上という結果となっております。この結果を児童扶養手当の所得制限に当てはめますと、年収おおむね365万円未満の方が支給対象となりますことから、数値的にはやや難しい面があるものと感じております。一方で、同調査によりますと、父子世帯の父親が困っていることは、家計が40%で最も多く、次いで家事27%、仕事13%、住居7%、自分の健康6%となっております。
 現在、本市においては、県・市の遺児手当を申請してみえる父子家庭は8世帯であり、そのうち6世帯に遺児手当を支給している状況から見ましても、経済的に困窮している父子家庭世帯が見えることも実態としてありますことから、父子家庭への児童扶養手当の支給につきましては、その必要性を感じております。
 いずれにいたしましても、時代の流れとともに社会状況や家庭環境の制度創設当時とは大きく変化しているところから、本年6月、全国市長会において、少子化対策に関する要望の中で、父子家庭についても児童扶養手当や、現行の、母子及び寡婦福祉貸付金の対象とすることを国に対して要望しておりますので、御理解賜りますよう、お願い申し上げます。
議長(内藤皓嗣) 13番、内藤とし子議員。
13番(内藤とし子) ひとり親家庭への支援について、まず伺います。
 今のお答えの中で、ひとり親家庭の場合に、父子家庭の支援がないわけですが、春日井など、この地域では春日井などが近くであるわけですが、ことしの4月から実施されていると聞いています。児童扶養手当と同様の手当を支給すべきと考えるがというお答えがなかったように思います。まずその点を、お答えをお願いしたいと思いますが、父子家庭の父親も収入を得るために子供の寝顔しか見られない、家事は夜中に音を立てないようにやっているというのが実態なんです。父親の子育てへの社会的な理解のおくれもあって、長時間労働を強いられ、転職せざるを得ない人も少なくないということが言われています。それから残業や休日出勤なし、転勤なしという条件で仕事を探せば、パートやアルバイトなど、低賃金の仕事につかざるを得なくなります。母子家庭に支給されている児童扶養手当を父子家庭にも支給してほしいという願いが大変切実なものがあります。
 先ほど遺児手当を支給されてみえる方が8世帯あるというお話もありましたが、まだこういう、だめだということで、あきらめてみえる方もおられると思うんですね。まずその点でお答えをお願いします。
議長(内藤皓嗣) 地域福祉グループ。
地域福祉G(森野 隆) まず、父子家庭への児童扶養手当の支給でございます。これは先ほど答弁にも申し上げさせていただきましたが、父子家庭でも今、市の遺児手当で8世帯申請、お見えになっております。その中で6世帯の方が支給対象となっておるということで、経済的に困窮してみえるという実態は、これはあると思っております。当市といたしましても、全国市長会に、先ほど言いましたように、要望も出しておりますので、その辺、御理解願いたいと思います。
 それから、父子家庭において、家事も育児についても、母子と当然同じことでございます。その辺につきましては、父子家庭におきましても、母子家庭同様ヘルパーの派遣という制度がございます。その辺の利用は父子家庭でも同じでございますので、ぜひそちらのほうを御利用願いたいということを思っております。
 それから、遺児手当、父子家庭の方も当然見えて、この制度が児童扶養手当同様、支給ができないんじゃないかと思われている方もございます。この辺は、広報等を通じまして、毎年1回必ず広報に載せていただいてPrをさせていただいておるところでございますので、御理解を賜りたいと思います。
議長(内藤皓嗣) 13番、内藤とし子議員。
13番(内藤とし子) ヘルパーの派遣もできるよというお話がありましたが、ヘルパー派遣は無料なんでしょうか。男の方が家事をやっていくのに、やっぱり女性とは違って、どうしてもいろんな細かい、お金の使い方の難しいところがあると思うんですね。そういう面では、収入が限られている中で、ヘルパーの費用を出すということも、ヘルパーの利用ができるということは大変大事なことですけども、収入が限られている中で、ヘルパーの費用を払うということは、かなり厳しいんではないかと思いますが、どうでしょうか。
議長(内藤皓嗣) 地域福祉グループ。
地域福祉G(森野 隆) ヘルパーの派遣等、無料かということでございますが、これは所得に当然応じて、負担をいただいております。今言った、育児、家事等だけではなくて、また父子の入院時だとか、それから就労のためにやむを得ずという場合でも、ヘルパーの派遣、これは当然のことながらやらさせていただいておりますので、ぜひその辺、御理解願いたいと思います。
議長(内藤皓嗣) 13番、内藤とし子議員。
13番(内藤とし子) ひとり親家庭は、緊急時に頼りにできる友達だとか、親だとか、近くにいないケースが多くて、国や自治体のきめ細かい対策が必要だと思うんです。政府が父子家庭への支援に背を向けている中で、母子家庭と同様の手当を支給する自治体が各地に広がりつつありますが、栃木県の鹿沼市や千葉県の野田市などの自治体では、父子家庭にも児童扶養手当と同様の手当を支給してます。その一つで、東京の港区ですが、ことしの4月から都内で初めて児童扶養手当の対象を父子家庭にも広げました。30世帯分を予算化して、これまでに20世帯が申請されたそうです。ここの港区では、2006年10月の区議会の決算特別委員会で父子家庭に児童扶養手当と同じような手当をということで、区長が現状をよく把握して、効果的な支援策を検討していくと答弁されて、その後、区が父子家庭へのアンケート調査を実施されました。経済的支援を望む声が7割に上がっていたということで、手当の対象拡大につながったそうです。市長会に、市長会の意見として出していくことも大切でしょうが、それを待つだけではなくて、このようなアンケートなり、父子家庭の状況を把握するお考えがないかどうか、お示しください。
議長(内藤皓嗣) 福祉部長。
福祉部長(新美龍二) 私、最初の答弁で、この児童扶養手当制度の背景というものを申し上げておりますが、やはりこの児童扶養手当制度という、そもそもこれは国の責任において、私は実施されるもんだというふうに認識をいたしております。全国では、私が承知しておるところによりますと、今、内藤議員がおっしゃいましたように、全国では春日井市を含めて多分11ぐらいの自治体が父子家庭への児童扶養手当の支給というのを独自で実施されておると思いますが、やはりそれはその自治体のお考えの中でやられておることでありまして、基本的には、私どもはこの制度そのものが国の制度として見直しがされていくもんだというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
議長(内藤皓嗣) 13番、内藤とし子議員。
13番(内藤とし子) それでは、先ほども出ましたが、ひとり親という共通の境遇ですよね。児童扶養手当が基準というか、今は母子になってますが、母子家庭の基準に照らしてでも援助が必要という数字といいますか、認められていても親が男性であることだけが理由で、父子家庭の制度の対象から排除されているということは、児童健全育成や、それから性による差別でもあると思うんですが、この点では、国のやることだからと言ってほうかって置いていいもんかどうか、お願いします。
議長(内藤皓嗣) 福祉部長。
福祉部長(新美龍二) 全国市長会のほうで要望を出しているという答弁をさせていただきました中には、当然その制度において、男性も女性も同じだよという意味合いでの見直し事項を要望しておりますので、内藤議員がおっしゃる内容を要望いたしております。
議長(内藤皓嗣) 13番、内藤とし子議員。
13番(内藤とし子) 次に移ります。
 病院の問題ですが、高浜では、8月28日、中日新聞で医師不足対策について検討している厚生労働省の「安心と希望の医療確保ビジョン」具体化に関する検討会というのがあるそうですが、これで、この中で、将来的には、医師養成数を50%ふやすことなどを盛り込んだ中間報告書をまとめられたと。中間報告書では、日本の人口1,000人当たりの医師数が2.0人であるのに対して、Oecd、経済協力開発機構の平均指数が3.0人で、日本の1月5日倍に上ることに考慮して、医師養成数を増加させるべきであると指摘しています。2009年度は医学部定員を少なくても過去最大の8,360人程度までふやすことを求めて、将来的には、現在より5割程度増加させることを目指すべきだとされたそうです。また、診療科や地域間の医師の偏在の解消策として、医師が減少傾向にある産科や救急、僻地などで勤務する医師の方などに手当を支給することなどを求めました。この日の会合では、委員から安心な医療を求める国民の要求を実現するためには、今までの考え方を変えて、医療や教育費の増額が必要だという意見も出たということですが、こうやって医師不足を政府も認めたということは、お医者さんの数も徐々にふえてくるかと思いますが、この状況で、お医者さんがふえていくということになると、救急医療、救急業務などについても復活させることができるんではないかということを思いますが、その点ではどうでしょうか。
議長(内藤皓嗣) 病院管理グループ。
病院管理G(磯村和志) 救急医療の復活につきましてお答えをさせていただきます。
 私ども高浜市立病院も、平成17年度末において、13人おりました常勤医が、18年度末で7名、19年度末で3名、現在も内科医2名、外科医1名のわずか3名でございます。昨年の5月1日以降、救急車の受け入れも制限いたしておりますので、何とかこの救急医療の復活につきましては、医療法人豊田会さんのほうへ私どものほうとしてもお願いをしておるところでございますが、医療法人豊田会といたしましても、医師のほうが充足しておるわけではございません。したがいまして、医療法人といたしましても、医師の採用活動を積極的に行っておりますし、この先私どもも医療法人豊田会と一緒に、私どもの病院へ医師を派遣いただいております各大学へ足を運んで、次年度以降もこの高浜分院のほうへ医師を派遣いただくようにお願いを重ねていくわけでございますが、いずれにいたしましても、今回の施策が、すぐ翌年、あるいは翌々年から医師が充足されてくる、医師がふえてくるというものでもございませんもんですから、現状はお願いをいたしておりますが、現段階では、医療法人豊田会におきましては、救急医療は刈谷豊田総合病院、本院のみで行って、高浜分院につきましては、現在のところ行う意思がないとのことでございますので、御理解賜りますようよろしくお願いをいたします。
議長(内藤皓嗣) 13番、内藤とし子議員。
13番(内藤とし子) 今すぐ復活せよということは、状況を見ても、無理だとしても、この先数年たってお医者さんがやっぱり一人前になってみえるわけですよ、今お医者さんの見習いをやってみえる方たちもね。そういう方たちがふえてきたときに、救急業務を復活していただけるように、検討委員会などでやっぱり強くそこは言わないと、どうしても、だめだと言われて、はい、そうですかと言って終わっちゃうわけですから、そういう面での復活ができないのかどうか、特に強く言う考えはないのかどうか。
 それから施設改修の中で、小規模改修についてと、それから大きく改修するという話が出ましたが、小規模改修、大規模改修についても、これ、高浜市が改修についてはやっていくのかどうかということ。
 それからお医者さんの確保で、刈谷豊田総合病院と一緒に大学の医局のほうへも申し込みに行くということが言われましたけれども、これまででも医局へ何遍か行っても無理であったのが、今度また行ってお医者さんが何とかなるのかどうか、そのあたりの実情はどうなんでしょうか。お願いします。
議長(内藤皓嗣) 杉浦副市長。
副市長(杉浦幸七) まず、冒頭の1点目でございますが、確かに国のほうで、そういう政策出ているんですが、やはり今の日本の医療状況、これは日本医科大学の長谷川教授が言ってみえるお話を聞いたんですが、医師の労働過重は最低10年解決されない。これはそれを踏まえて言ってみえるわけです。そういった面もありますし、やっぱり医師は当然確保する、されなきゃいかんわけですが、周りのスタッフである看護師等の、今では不足という問題もあります。それと将来の人口想定を考えたときに、2030年には人口が1割減少して、就労人口も30%減少するというような、やはり5年、10年先というのは不透明、不確実な問題がある、そういった中で、今、交渉相手である医療法人豊田会に救急医療を考えろというのは、私どもは難しいと思っておりますし、きのう申し上げたとおり、今日の日本の医療の現状とその事実を受容することが、まず今回の経営統合委員会の私どもの基本的スタンスであるのではないかと考えております。
議長(内藤皓嗣) 病院管理グループ。
病院管理G(磯村和志) それでは、施設改修につきましてお答えをさせていただきます。
 小規模な施設改修は今年度中に行うと申し上げましたが、私ども高浜市立病院は、昭和59年11月に竣工をいたしておりまして、間もなく24年を経過いたします。空調、給排水設備を初めといたしまして、かなり病院内でも老朽化が目立ってきておりますので、そういった部分につきまして、相手方にお渡しする際に改修をいたしまして、きちっとした形で医療法人さんのほうへお渡しするという形での小規模改修を今年度予定いたしております。
 また、医療法人豊田会といたしましても、看板の掛けかえ等の業務がございますので、4月1日にお渡ししてすぐにそういった業務を行うということはなかなか困難でありますもんですから、こちらにつきましても、ただいま医療法人と協議をさせていただいておりますので、御理解賜りたいと存じます。
議長(内藤皓嗣) 病院事務部長。
病院事務部長(神谷清久) 医師の確保の関係でございますが、1回目の答弁でもお話しさせていただきましたように、高浜市と医療法人豊田会で一緒に出向きまして、お願いをしていく形で進めていきます。当初は、私どもが各医局のほうへ出向いて状況説明をしている段階ですが、その段階でははっきりと診療体制等まだ決まっていなかった状況でございますので、これで診療体制がきちんと決まる、決まってまいりましたので、医療法人豊田会とともに出向くことによって、平成21年4月以降の診療体制がきちっと御説明が申し上げれる状況になりましたので、こういうことを御説明申し上げることによって、少しでも御理解をいただいて、派遣をお願いしていきたいというふうに思っております。
 以上でございます。
議長(内藤皓嗣) 13番、内藤とし子議員。
13番(内藤とし子) 市民の声の把握に努めよの件で、説明会を市民と行政のまちづくり懇談会で行うということと、それからいきがい教室で行うというお話がありましたが、予定としては、これだけで終わらせる予定なのかどうか。それから、特にいきがい教室などはお年寄りが中心で、昼間の時間もあるんではないかと思いますが、その点ではどうでしょうか。
議長(内藤皓嗣) 病院管理グループ。
病院管理G(稲垣弘志) それでは、いきがい教室等のことにつきましてお答えをさせていただきます。
 当院の外来患者の年齢の構成を申し上げますと、外来患者3万2,000名のうち、ほぼ73%、2万3,000名が60歳以上のお年寄りでございました。2万3,000名のうち、また57.1%の方が70歳以上の方でございます。こういった患者層を踏まえまして、いきがい教室での説明会を行わさせていただくということにしております。予定といたしましては、まちづくり懇談会、このいきがい教室での説明ということでございますので、御理解いただきたいと思います。
 以上です。
議長(内藤皓嗣) 13番、内藤とし子議員。
13番(内藤とし子) この時間については、どういう時間になっているんでしょうか。
議長(内藤皓嗣) 市長。
市長(森 貞述) 私も毎年いきがい教室の開講式に4会場それぞれ出させていただきました。そういう中で、ことしのこの開講式のときの私のお話というのは、御案内のように、市立病院のこの問題というのが、先ほどの稲垣主幹の話にもございましたように、年齢の高い方、高齢者の方ですので、大変御心配になっているということの中で、今、私どもは医療法人、そのときにはまだ名前を、具体的な名前をお出しすることはできませんでしたけども、皆さん方がよく御案内の医療法人と交渉をしておるということを含めて、そして病院を継続していくために努力をしておるということのお話を申し上げて、そして時間的には会場によっては、午後の1時半とか、あるいは10時半とか、ということはございますけれども、そういうことで、先ほどもお話ししましたように、大体50名から70名ぐらいの皆さん方が関心を持ってお聞きいただけたというふうに思っております。そのようなことでございます。
議長(内藤皓嗣) 13番、内藤とし子議員。
13番(内藤とし子) 日本共産党市議団としても、昨年はアンケートを行って、ことしはシンポジウムを計画したんですが、市当局の出席もかなわず、計画を中止したということがあります。本当に残念でしたが、こういうふうに、なかなかこうやってみんなが集まったところでは言いたいことが言えないということもありますので、ぜひアンケートなどを行って、皆さんの、住民のニーズ、ぜひつかんで、それもやっぱり目に見えるというか、見える範囲のニーズだけではない、本当に隠れたニーズをつかんで、今後の交渉に役立てていただきたいと思いますが、どうでしょうか。
議長(内藤皓嗣) 病院事務部長。
病院事務部長(神谷清久) 昨日も答弁させていただいたんですが、市民の皆さん、それから病院を御利用していただいている患者の皆さん、家族の皆さん、それから本日議会に御出席の議員の先生方も、当然市民の声をいろいろお聞きになられて、一般質問という場で、お話をしていただいている、そういうことも含めて、当然市民の声というのは、私も毎日玄関のほうにおりますし、それから意見箱という制度もございます。そういうことを御利用させていただいて、そういう意見がありましたら、また経営統合委員会のほうにもまた上げていきたいというふうには思っております。
 以上でございます。
議長(内藤皓嗣) よろしいですか。
13番(内藤とし子) はい。
議長(内藤皓嗣) 暫時休憩いたします。再開は14時15分。
午後2時07分休憩
午後2時15分再開
議長(内藤皓嗣) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 次に、14番、井端清則議員。一つ、住宅行政について。一つ、福祉行政について。以上、2問についての質問を許します。
 14番、井端清則議員。
〔14番 井端清則 登壇〕
14番(井端清則) それでは、2問について質問いたします。
 最初に、住宅行政について。
 その一つは、雇用促進住宅の廃止計画に関する対応をお伺いいたします。
 全国1,531カ所、14万余戸、約35万人が住んでいる雇用促進住宅を全廃して、居住者の入居契約を打ち切り、追い出すという計画が今日進められております。この間、日本共産党国会議員団や全国各地の地方議員、住宅入居者などを中心に、厚生労働省職業安定局や雇用・能力開発機構に対して、住宅の廃止計画を白紙に戻すこと、一方的な入居者の退去を強行するな、などの要請活動を取り組んでおりますが、担当者からは、2007年6月の規制改革推進のための3カ年計画と、同年12月の独立行政法人整理合理化計画で2021年、つまり平成33年までに雇用促進住宅の譲渡・廃止を完了させることになったなどと説明することに終始する状況にとどまっております。このことから、現在住宅入居者から、不安を解消して、安心して生活ができるようにと切望されておるところでございます。
 雇用促進住宅は、もともと炭坑離職者の就労支援を目的に、1965年ごろに国が設置した住宅であって、現在は独立行政法人雇用・能力開発機構が運営をし、公共職業安定所所長が認める者が利用できる、このような状況、住宅になっております。そして、その貸与要件は、公共職業安定所の紹介等で就職することに伴い、住居を移転する、あるいは転勤等により、住居の移転を余儀なくされ、住宅に困窮している、さらにその他、職業の安定を図るために住宅の確保を図ることが必要であることとなっているところであります。
 現在、雇用促進住宅は、機構から委託を受けた、財団法人雇用振興協会がその運営管理を行っております。しかし、2001年12月19日に閣議決定された特殊法人等整理合理化計画において、移転就職者用宿舎は、現に入居者がいることを踏まえた早期廃止のための方策を検討し、できるだけ早期に廃止するとされて、このことで事実上の住民追い出しが今日問題化しておるところであります。しかし、これは、すべての国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する、つまり憲法第25条に反しますし、また、借地借家法第28条、建物賃貸借契約の更新拒絶等の要件の中に保障されている居住権を政府みずからが放棄・侵害する行為で、決して許されるものではありません。
 そこでお伺いしたいと思います。
 当市にあっては、雇用促進住宅が3団地、つまり県住宅1棟12戸、湯山住宅6棟112戸、高取住宅4棟160戸が設置をされておりますが、いずれも廃止計画の対象とされております。とりわけ県住宅にあっては、3団地の先陣を切って、平成21年4月以降、入居契約更新を拒絶し、やむなく退去を余儀なくされておるところであります。ある入居者の方は、公的住宅に応募してもなかなか入れない、民間住宅は家賃が高くて入れない、年金生活者は建物所有者が入居を断ってくるなどと話をし、移転先が定まらないことに苦悩をにじませておるところであります。このことから、当市にあっては、ぜひ入居者の立場に立って、緊急かつ具体的な対応をとられるよう求めるものであります。
 その一つは、廃止決定を白紙に戻すこと、再契約更新を認めること、一方的な退去を強行しないこと、このことを国と雇用・能力開発機構に要請することを求めるものであります。また、高齢者や低所得者などの住宅確保に、市が真摯に対応するよう求めるものでありますが、意見をお聞かせいただきたいと思います。
 二つ目は、市営住宅の建設を図ることについてお伺いいたします。
 公的住宅への入居を希望する市民の方々から、依然として多くの声が寄せられております。とりわけ雇用促進住宅が廃止計画となっていることから、今後その要望は増加することも想定されているところであります。さて、現在当市の公的住宅は、市営住宅に150戸、県営住宅が926戸、雇用促進住宅284戸、借り上げ住宅が78戸の、計1,438戸となっております。しかしながら、市営住宅戸数では、近隣市と比較をして少ない状況でありまして、その増設が待たれているところであります。同時に、老朽化による居住水準低下の改善を初め、高齢者や障害者など社会的弱者の方に配慮をした建物の改善も待たれているところであります。そこで、高齢者や障害者の方などが安心して居住ができるために、市営住宅の建設を求めるものであります。意見をお伺いしたいと思います。
 2点目、福祉行政について。その一つは、要介護認定者に係る障害者控除対象者認定の判断基準についてお伺いいたします。
 今回の質問は、さきの6月議会にて同様の質問を行っておりますので、質問要旨を簡潔にして質問いたします。
 今日、高齢者が置かれている生活状況は、内閣府が実施した調査でも明らかなように、年金が減らされる中、住民税や介護保険料など、税金や社会保険料の負担がふえておるところであります。その結果、高齢者からは、家計のやりくりは限界などといった悲痛な声とともに、その解消の声も数多く寄せられておるところであります。
 そこで、高齢者の負担軽減を図る立場から、介護保険の要介護認定者に係る障害者控除についてお伺いいたします。
 現在、当市の要介護認定者に係る障害者控除対象者認定の判断基準は、厚生労働省の通知に基づき、要介護認定と障害認定とは、その判断基準が異なっているため、要介護認定の結果のみをもって、一律に身体障害者の等級に当てはめることをせず、主治医の意見書や認定調査票などをもとに障害者等級と照らして決定しているといたしておりますが、私は、一律の判断を避けつつも、要介護認定等の実態を踏まえた上での、当市独自の認定を行うよう、この際求めたいと思いますが、市の意見をお伺いしたいと思います。
 2点目は、障害者控除対象者認定書を対象要介護認定者に交付をしていただきたいという質問であります。
 介護保険法の要介護認定者で、障害者手帳の交付をしていない65歳以上の方についても、障害者控除、または特別障害者控除の適用対象者となり得るという取り扱いがされておりますので、現状の控除認定対象者のみの個別交付から、この際、対象要介護認定者全員に控除認定申請書と認定書を交付するよう求めるものであります。この点についての当局の意見をお伺いいたしまして、質問の要旨といたします。
〔14番 井端清則 降壇〕
議長(内藤皓嗣) 市民総合窓口センター長。
〔市民総合窓口センター長 松井敏行 登壇〕
市民総合窓口センター長(松井敏行) それでは、井端清則議員の、1、住宅行政について。(1)雇用推進住宅の廃止計画に関する対応を問う、(2)市営住宅の建設を図れについて、関連上、一括でお答えをさせていただきます。
 雇用促進住宅の廃止の経緯につきましては、平成13年12月19日の閣議決定である、特殊法人等整理合理化計画において、現に入居者がいることを踏まえた早期廃止のための方策を検討し、できるだけ早期に廃止することとされました。さらに平成15年5月に、厚生労働省職業安定局長の私的諮問機関である、雇用促進住宅基本課題検討会の報告において、30年程度を目途に事業廃止に努めることが適当とされましたが、平成17年12月22日の規制改革・民間開放推進会議第2次答申の閣議決定において、事業廃止までに30年かける考え方が撤回され、民間事業者等の知見・ノウハウを活用しながら、総収益の最大化を図りつつ、入居者がいることを踏まえた上で、できるだけ早期に事業を廃止することについて、平成18年度中に検討を行い、結論を出すこととされました。その後、平成19年6月22日の閣議決定である、規制改革推進のための3カ年計画において、民間事業者の知見・ノウハウを活用し、住宅の売却方法について、常に工夫を行いつつ、住宅の売却を着実に推進し、これを可能な限り前倒しできるよう取り組み、遅くとも平成33年度までにすべての処理を完了することとされ、また同年12月24日の閣議決定である、独立行政法人整理合理化計画においては、平成23年度までの廃止予定住宅数について、全住宅数の2分の1程度に前倒しして、廃止するとともに、売却業務を民間等に委託するなど、売却を加速化するための具体的方策を早くに講ずることとされたところであります。
 これを受けまして、独立行政法人雇用・能力開発機構から本年2月1日付の、雇用促進住宅の譲渡・廃止時期等についての書面で、県宿舎の譲渡希望に関する意向調査等がございました。県宿舎につきましては、昭和36年11月の住宅運営開始で、47年を経過しようとしている中で、施設の老朽化が目立つこと、及び土地は市の普通財産であることから、本年5月8日に譲渡希望なしと回答するとともに、退去後には、建物を取り壊しの上、土地の返還を要請したところであります。なお、県宿舎では、平成13年12月から新たな入居を停止していることから、現在の入居者数は、12戸中4戸という状況であります。
 その後、雇用・能力開発機構では、本年6月16日に県宿舎の入居者全員出席のもと、説明会を開催され、経緯と立ち退き料等を含め、合意を得るよう努めるとともに、あわせて個々の入居者に退去期限を明示され、早い方で来年2月28日から、遅い方で来年6月30日までに退去をお願いされており、最大限の努力をされても、期限までに移転先が見つからない場合には、雇用・能力開発機構から委託を受けて、住宅の運営管理を行っている財団法人雇用振興協会まで相談をしていただきたいと説明されたとお聞きをいたしております。
 なお、県宿舎の立ち退き料については、一般的な移転補償のほか、他の賃貸住宅へ移転した場合の家賃の差額を2年間補償する家賃補償、新たな住居を探すための休業補償などで構成されており、最高150万円程度になるとのことであります。
 次に、湯山宿舎及び高取宿舎につきましては、本年度末までに、本市からの譲渡希望がない場合、または民間においても、売却が不調の場合には、閣議決定に基づき、基本的には廃止の方向にあるものの、今現在も新たな入居の停止措置はとられておらず、現時点で、いつ入居停止及び廃止の決定がされるのかについては、明確に回答できないとのことでありました。
 このような状況の中で、本市が譲渡を受けるとすれば、近隣の不動産鑑定評価額から土地のみの試算で、湯山宿舎が10億1,000万円、高取宿舎が9億9,000万円程度となります。譲渡価格が安価になる建物、及び入居者をそのまま引き継ぐこと、及び最低10年間は現行どおり管理していくことを条件の譲渡の場合であっても、不動産鑑定評価額の2分の1程度の譲渡価格になるとのことで、10億円程度になるものと考えております。加えて、両施設とも平成17年度に耐震改修及び外壁改修を行っているものの、昭和37年から41年にかけて住宅が運営開始された物件で、相応の維持管理費と建てかえ等を含めて、将来的な財政負担が増大するとともに、現行どおりの管理を継続する場合については、公営住宅法の適用がない、その他の公営住宅として、既存の市営住宅等と同様の管理ができないために、改めて家賃管理等を行っていく必要が生じてまいります。雇用促進住宅が存在しない知立市を除く、西三河7市の状況を確認いたしましたが、譲渡希望について検討中は岡崎市のみで、あとの6市は希望なしとの方向でありました。
 現状、高浜市といたしましては、湯山宿舎、高取宿舎とも譲渡を受ける考えはなく、また、市内には公営住宅として市営住宅が実質147戸、県営住宅が926戸、借上公共賃貸住宅として78戸ある中で、当面、雇用促進住宅も、県宿舎の12戸を差し引いても272戸あることから、今のところ新たな市営住宅の建設を行う計画は持ち合わせておりません。
 したがいまして、新たな移転先に関する市の対応といたしましては、他の住宅に困窮していることが明らかな方と同様に、既に県宿舎の入居者の方へは、市営住宅及び借上公共賃貸住宅の募集状況の案内や入居申込書の受け付けを実施するとともに、県営住宅等の場合には、募集状況の案内等により、窓口において、懇切丁寧に対応しているところでございますので、御理解をいただきたいと存じます。
〔市民総合窓口センター長 松井敏行 降壇〕
議長(内藤皓嗣) 福祉部長。
福祉部長(新美龍二) 続きまして、御質問の2問目、福祉行政について。(1)要介護認定者に係る障害者控除対象認定の判断基準について、(2)障害者控除対象者認定書を対象介護認定者に送付せよについて、関連上、一括でお答えさせていただきます。
 今回の御質問は、去る6月議会で答弁をさせていただいており、重複する部分もございますが、御理解を賜りたいと存じます。
 本市の障害者控除につきましては、所得税法施行令第10条の7号、精神または身体に障害のある年齢65歳以上の者で、その障害の程度が第1号または第3号に掲げる者に準ずるものとして、市町村長の認定を受けている者に基づき、要支援1及び要支援2を含めた介護保険認定者に対して、普通障害者と特別障害者の二つの区分の障害者控除対象者の認定行為を行っております。
 御質問の、障害者控除対象者認定の判断基準でございますが、本市では、要介護度において一律に判断するのではなく、要介護認定者個々の状態の判断により認定をさせていただいております。この考え方は、厚生労働省の通知に基づくもので、介護保険法に基づく要介護認定は、障害や機能の状態を直接判断するというのではなく、介護の手間のかかりぐあいを判断しているものに対し、身体障害者福祉法に基づく障害認定につきましては、永続する機能障害の程度と機能障害による日常生活活動の制限の度合いに基づいて判定されるという違いがあり、要介護認定と障害認定は、その判断基準が異なっている以上、要介護認定の結果のみをもって一律に身体障害者の何級に相当するかを判断することは困難なものと考えられております。
 また、介護認定は、認定ソフトという1次判定を経て、1次判定に基づいた資料と、機械的処理ではあらわれてこない認定調査票特記事項及び主治医意見書による介護の手間を介護認定審査会にて審議し、その介護度が決定されております。このことから、同一介護認定区分においても、特別障害者控除と普通障害者控除と分かれる場合や、要支援認定等においては、介護認定にかかわらず障害者区分に該当しない場合も出てまいります。
 こうしたことから、本市では、本人等の申請に基づき、介護保険主治医意見書、認定調査票、認定調査員からの聞き取り等の内容を身体障害者障害程度等級表と照らし合わせ、各等級に該当する区分において、証明書を発行いたしております。
 次に、障害者控除対象者認定書を対象要介護認定者に送付せよといった御質問でございますが、介護認定の審査事務を行う際に、あわせて障害者控除の個別認定を行い、認定書を送付するとした場合、次のようなことが考えられます。
 具体的に申し上げますと、現在、介護認定を受けてみえる方のうち、約3分の1の方が障害者手帳を所持しておられ、こういった方は、改めての障害者控除認定は不要となってまいりますし、所得税非課税者の方も同様であります。また、住民税非課税の方につきましても、障害者控除認定は、実質的に不要となってまいりますが、本人や御家族の収入は、毎年変動があり、現年分の収入に基づいた翌年度の課税状況の推察というのは極めて困難であると考えております。
 こうしたことから、障害者控除個別認定をした上で、認定対象者への認定書の送付は、事務の効率や書類を送付することによる高齢者の方々の戸惑い等々を考慮いたしますと、現行の、申請に基づき証明書を発行するといった手続が、現段階においては、最善のものではないかと考えております。本市といたしましては、障害者控除の制度を利用していただき、高齢者の税等の御負担を軽減したいという思いは常に持っております。毎年広報による市民全般へのPr、あるいは毎月隔週で開催しております、高齢者サービス調整会議において、介護保険事業者にも周知いたしております。また、制度の説明文書を作成し、在宅介護をされている方については、各事業所のケアマネジャーにより、個々の要介護認定者及びその家族への説明を行うとともに、施設入所者の方については、施設側の協力を得ながら、申請漏れのないよう、周知を図っているところでございます。
 今後は、より一層、障害者控除のPrに努めるとともに、当世帯の状況を熟知している担当ケアマネジャーに対し、控除認定が必要な方に、障害者控除の制度説明や申請勧奨を行っていただくようお願いするとともに、施設入所してみえる方につきましては、入所者の家族会等に障害者控除制度の説明会実施について、検討してまいりたいと考えております。
 以上が、本市の障害者控除対象者認定に係る状況でございますので、御理解を賜りたいと存じます。
議長(内藤皓嗣) 14番、井端清則議員。
14番(井端清則) 改めて、それでは、お聞きをしたいと思います。
 最初に、事業団宿舎の問題ですけども、早い方で、これは県(あがた)の住宅ですけども、2月から遅くとも6月までというのを、来年の話ですけれども。つまり、退去を迫るような話が今年の6月に行われたことも承知をしておりますけども、その際に、機構側は、国の方針もあって、現在入居している人については、特段の配慮をすべきだという前提のもとでこの話が行われて、そういう要請になっているわけですね。
 ところが、実態はどうかということになりますと、国や機構側が入居者の配慮をすると言っても、実態的には配慮されてない、こういう状況があるんですね。
 だから、先ほども言いましたように、県(あがた)を初め、湯山や高取の事業団宿舎に現在入居している人から不安の声が上がっているというのはそのあらわれなんですね。配慮が十分されていないというあらわれだというふうに、ぜひ市のほうは受けとめていただきたいというふうに思うんですね。
 そんな中で、先ほども登壇した折に少し触れましたけども、私ども共産党としましては、国レベルで、国会議員や、あるいは入居者の方などからさまざまな要望を受けて、御一緒に、舛添厚生労働大臣を初め、その機構側と計8回、この種の問題で要請行動を行ってきたと。その中で言われておるのは、従来だったら、かたくなに既定の方針で進むといって突き進んできたものが、この交渉の中で、すべての住宅で説明会が終わるまでは、入居契約の通知、終了通知は送らないと、こういうところまで、言ってみれば、基本的な方針が部分的に変更されてきておるわけですね。これは、その点では、現在入居されておる人たちには、安堵の状況が、現在少しですけれども、つくられております。
 しかしながら、問題は、この説明会が終わるまではという限定があって、変更が部分的に行われましたけども、根本的には、平成33年までには廃止計画を行っていくという、その部分では、これは全く計画そのものを白紙に戻すということになっていないわけですから、この点で、なお引き続きの取り組みが必要だというふうに思うんですね。私ども、この間、住宅に入居している人たちの声を生かして、私どもは私どもで独自に改善のために取り組んでおりますけども、これも限界があるということでありますので、ぜひ行政側として、国に対する要請行動は、先ほど登壇した折に述べたような3点、4点の観点から、ぜひ行っていくべきだと、行ってほしいということを思うんですけども、その点での考え方を再度求めたいと思います。
議長(内藤皓嗣) 市民総合窓口センター長。
市民総合窓口センター長(松井敏行) 冒頭、議員がおっしゃられた、国やなんかの交渉の経過、私もたまたま拾い引っ張ってきますと、8月29日の議員所属の党の新聞も拝見しまして、1年ぐらい延長されたとか、いろんなことを見させていただきました。
 国あるいは機構への要請のことでございますけれども、先ほど答弁の中で、約4回の閣議決定、これは平成13年の12月を皮切りに、昨年の12月までで4回の閣議決定がされて、いろいろこれは、いわゆる民間の方々もひっくるめた有識者会議等の中で議論がされてきていると。当然のこととして、昨今では、機構自体の存続の問題もあるというふうに伺っておりまして、最近の新聞では、もう廃止というふうな話も出ている状況もございます。いずれにしても、私どもが今考えておりますのは、そういった4回にわたる閣議決定がされておりますので、ここのところの議論というのは、十分尊重されるべきであろうというふうに思っております。したがって、今具体的に議員がおっしゃられた御提言をしてみえる要請、あるいは具体的な行動という、事を起こすという考え方は持ち合わせておりませんけれども、ただこの一般質問を通じて、いろんな御提言、御指摘等ちょうだいしている内容につきましては、期を得まして、私どものほうから機構の愛知センターのほうには伝達をさせていただきたいと、かように思っておりますので、御理解をいただきたいと思います。
議長(内藤皓嗣) 14番、井端清則議員。
14番(井端清則) 最後の部分ですけども、連絡したいというのは、かかる議会でこういう質問がありましたよということの話を伝えるという内容なのか、それとも行政が住民というその入居者の立場に立たれて、ぜひ議会でこういう声が上がったと、行政もそういうふうな立場で考えておりますということでの要請ということになるのかどうか、一つ確認をしておきたいというふうに思います。
 それから、県の振興協会にその話をしていくというふうな内容だったんで、私はやっぱり大もとに迫るべきだということで、国あるいは機構側に対して、ぜひ当市の長としても、これはぜひ声を上げていただきたいというふうに再度求めたいと思いますけども、その点では、先ほど岡本議員がおっしゃった、話された質問の中に、市長そのものについては、必要なことについては、地方自治体の長として、住民の立場、実態を改善するために、政府に声も上げていくというようなこととの対比の中では、この住宅に関する問題については、そうでないとするならば、これは先ほどの答弁との整合性そのものにかかわる問題でありますので、ぜひ一貫した市政に立たれるためにも、この種の問題でも国やあるいは機構側に対して、入居者の、要するに、引き続き住むことができるような方策にぜひ改善をするように、声を上げるべきだというふうに思うんですね。これも一つお聞きをしておきたいというふうに思います。
 それから、別の観点では、高浜には御存じのように、居住福祉のまちづくり条例というのがあるわけですね。この観点からしてみても、条例が全く国に要請をしないということになるならば、条例そのものが生かされていないということにもなるわけですね。これは市長が提案されて、私どもも中身的には大いに賛同することがありましたので、私どもも賛成をさせていただきましたけども、つまり基本的な方針の中には、高齢者、障害者を初め、すべての市民が安全かつ安心して暮らすことのできるような良質な住宅の供給及び誘導、良好な住環境の形成並びに居住の安定を図ることというのが基本の方針に据わっておって、その中で市の責務は、この施策を行うに当たって、住宅供給事業者とその他の事業者などの関係を緊密にした連携を図るものとするということがうたわれておりますし、あるいは高齢者の住まいの確保という点でも、市は、高齢者、障害者及び母子家庭の居住の用に供する住宅の供給促進、その他住まいの確保に当たると、などなど、大変すぐれた条文が記載されているわけですね。これを本当に生かそうとするならば、先ほど私が提起をしたような国に対する要請活動というのは、行ってしかるべきだというふうに思うんですね。
 その点でも改めて、先ほど言った、相談をすると申し上げたその内容について、市長の、それから意見について伺っておきたいと思います。
議長(内藤皓嗣) 市民総合窓口センター長。
市民総合窓口センター長(松井敏行) 先ほど私が申し上げました、その機構愛知センターへの、今回の一般質問を経ての伝達というのは、議員がいみじくもおっしゃられた前段の部分でございます。私たちが、勝手に感情を入れてお伝えするということはいたしませんので、議員のほうから住民の声としてこういうものがある、こういうことだからということは、当然議事録もございますので、そういうものを踏まえて忠実に伝達をさせていただきたいと思います。そのように思っております。
 それから、国あるいは機構への要請の問題、これもやっぱり私どもが知り得る中では、当然の、今、愛知センターのほうが窓口として、私どものほうと話を、来てみえて、県(あがた)についてはお断りをし、湯山あるいは高取についても、その方向にはないということは意思表示をさせていただいておるわけですし、その理由としましては、先ほど申し上げましたように、20億円の2分の1、10億円、土地のみでかかるというようなこと、老朽化の問題、将来の負担増というようなことが当然予測されますので、そういった意向は伝えております。したがって、窓口としては、愛知センターになりますので、今回の一般質問の内容を踏まえて、それらの方々のほうにはそのようなお話をさせていただきたいと、こう思います。
 それから、居住福祉のまちづくり条例との関連で、関係機関への連携ですとか、住まいの確保ということのお話がございましたけれども、無論それは住宅政策につきましては、私どものほうでできるだけ住みよい環境をつくる、これはトイレの改修、あるいは廊下といいますか、手すりをつけたり、あるいは今ではストック法でしたか、それによる改修をしていたり、そういった意味では、決して市の責務として、居住福祉のまちづくり条例で言っている精神というのは、逸脱をしていないというふうに担当としては思っておりますので、御理解をいただきたいと思います。
議長(内藤皓嗣) 14番、井端清則議員。
14番(井端清則) じゃあ、後ほど市長の答弁、意見を伺いたいと思いますけども。
 要は、先ほどセンター長から話がありましたけども、県(あがた)はもとより、あと残されている湯山、高取についても、機構側からの譲渡の考えはないというのは今日の意見のようですけども、係る費用については、10年間継続して住宅に供するというのは、条件等も加味されると、2分の1で約10億円というのも承知しておりますけども。いずれにしても、譲渡しないということになるならば、そこに現在入っている人たちの生活の根幹にかかわる住居という問題が、大変大きな問題になるわけですね。だから、後ほどの質問とも連動しますけども、その一方で住宅は建てないんだということになっていくわけですから、非常に矛盾をしている状況が今後つくられるわけですね。だから、住宅の問題も、やっぱり年次的な計画を立てられて、ぜひ財政運用等のかかわりもありますけども、何よりも居住者の生活の安定を図っていくという、その課題を最優先した取り組みというのが、やはり県(あがた)の問題も含めて、今問われているんではないのかなというふうに思うんですね。だから、そういうことにならないように、地方自治体としても、国に対してしかるべき声を今こそ上げるべきではないのかというのが、私、今回の質問の本旨になっているわけですので、ぜひそのことも検討していただきながら、しかるべき手だてを講じていただきたいというふうに思うんです。
 ついでに住宅の問題でお聞きをしておきたいと思いますけども、雇用促進住宅が、何もしなければ、このまま廃止計画で更地になって民間譲渡ということになるでしょう。そうしますと、葭池住宅も含めて、これはやっぱり先ほどの話に戻りますけども、住宅計画そのものをつくっていかないといけないような状況になると思うんですね。そこで、関連して聞いておきたいのは、この葭池の市営住宅については、どういうふうに今後この問題を扱っていくのか、この点一度聞いておきたいというふうに思います。
議長(内藤皓嗣) 市民生活グループ。
市民生活G(神谷坂敏) まず、高取宿舎と湯山宿舎の関係でございますが、今現在、機構のほうで、雇用促進住宅売却に係る民間のほうの業務委託をされておるということで、まず第一義的には、入居者つきの譲渡を模索するということもお聞きをしておりますので、まずは、その推移は見守る必要があるのかなというふうに考えております。それと葭池住宅を初め、私ども住宅担当が考える場合に、今後、高浜市の住宅行政を取り巻く環境のほうは大きく変わってくるんだろうというふうに想定をしております。議員御指摘の、葭池住宅の老朽化、それと今回の雇用促進住宅、今後、湯山、高取もどうなるかということも含めて。それと借上公共住宅につきましては、基本的には20年経過後に、オーナーのほうにお返しをしていくという考え方を持っておりますので、早い物件で25年3月、遅い物件で29年3月ごろまでにはお返しをしていくという、そういう状況もございます。よって、しかるべきにしかるべき考え方をお示しするという時期は当然来るとは思っておりますが、今現在の財政的な裏づけがないところで、ここで明言することはできませんので、よろしくお願いしたいと思います。
議長(内藤皓嗣) 市民総合窓口センター長。
市民総合窓口センター長(松井敏行) 具体的に、葭池というお話でございますので、もう既に恐らく議員もいろいろお調べになられて御存じだろうというふうに思います。これ、39年の建物で、相当古いものでございます。私どものほうは、今、葭池住宅10戸の中で、4戸入居してみえるということで、あそこについては、空き家募集は一切いたしておりません。ですから、これも以前どなたかの御質問についてお答え申し上げておりますが、建てかえ等はする予定は持ち合わせていないと。失礼しました。10戸のうち7戸入居でございます。4戸と言いましたのを訂正させていただきます。建てかえ計画持っておりませんので、むしろ、今、お住まいの皆さん方については、他の市営住宅のほうへ入居していただけるような働きかけをしてみたいなと。ただ、直接私自身が入居者の方にお伺いしたことではございませんので、口はばったことは申し上げられませんが、やっぱりお気持ちの中で、長い間住んでおみえになると、なかなかその地を離れるというのは、勇気の要ることでしょうし、いろんな影響も出てくるということも考えられますので、私どもとして今思っておりますのは、建てかえ予定はない。今の入居者の方については、御事情許す限り、他の市営住宅、あいている中で対応できればなと、こんな思いもいたしております。
議長(内藤皓嗣) 14番、井端清則議員。
14番(井端清則) 建てかえ計画そのものについて、全体的な、これは湯山市営住宅、あるいは芳川市営住宅、このあたりがですけど、葭池に次いで、耐用年数との関係では迫ってくるわけですね。
 葭池住宅については、先ほどセンター長言ったように、39年に建築したと、築44年経過をしているんですね。これは耐用年数38年という関係との中では、これ6年間、年数を経過しておると。耐用年数そのものの考え方というのは、材料や材質の劣化で、部分的な補修や改修をやってももとどおりの材質に回復し切れないというのが一般的な意見なんです、耐用年数というのは。だから、その点では、現在、東海沖地震等がいつ起こってもおかしくないという状況の中にあって、いつまでもこういう状況で放置をしておるというわけにはいかないわけですから、だから、住みかえというのも一つの方策でしょう、否定はしませんけども。しかしながら、住宅戸数そのもの、要するに受け皿をしっかり確保する、あるいは充実をしていくという視点がある一方でないと、この種の問題というのは、現在入っている入居者はもとより、現在公共住宅を希望される、市民アンケートなんかでは、3割強でしょう。公的住宅を希望したいと、低廉な住宅家賃の入居を求める声というのがあるわけですから、引き続きのそういう声に対応していこうとするならば、私は建設計画そのものをつくっていくべきだというふうに思います。基本的なことですので、この計画そのものについて、今後持たないのかどうか、住宅建設についてそういう計画を持ち合わせていかないのかどうか、この点も一つお聞かせいただきたいと思います。
 それから、もう一つは、先ほど現在、県(あがた)住宅に入居されておる方の入居先について、いろいろ相談事があれば、懇切丁寧に相談も受けて配慮するというようなことが、現在もやっておるし、今後もそういう姿勢でいくということなんだけども、その点では、例えば現況の公営住宅法との関連の中で、市営住宅の条例がありますけども、そこに現行、建てかえによる入居者の優先入居というのが、これは制約されているわけでしょう。だから、その点では、住宅、要するに市営住宅の条例そのもの、設置条例そのものをこの際見直していくというんでしょうか、一部改正等が、私はこの点とあわせて求められているというふうに思いますけども、その点どういうふうにお考えなのか、聞いておきたいと思います。
議長(内藤皓嗣) 市民総合窓口センター長。
市民総合窓口センター長(松井敏行) 確かに、耐用年数は議員がおっしゃられるとおりで、何かいろいろと私も調べてみますと、確たる定義といいますか、そういうのはないようでございますね。昔なんか鉄筋コンクリートは60年というような数字があるようですけれども、それのものが確たるものはないということで、ただ私どもは、市営で申し上げますと、芳川、湯山、東海、稗田、これいずれもRcの4階建てでございます。これは税法上のほうの、昔大蔵省令から言うと、住宅で47年ということのようでございますので、それをもって考えてみたときに、まだ、稗田は平成元年でございますので、あるいはほかのものも60年、57年とかという数字なものですから、直ちに建てかえを要する状況にあるかとどうかというのは、今、客観的に考えた場合には、それはないんではないかと。同時にいろいろと外壁の改修やなんかやっておりますので、耐震については十分に耐え得るというような判断もされているというふうに思っております。あるいはその47年といいますのも、議員がおっしゃられたように、実際には、鉄筋コンクリートの中性化が鉄筋に到達したときになるというふうな意見の中で、あるいは一方では、70年ですとか、60年ですとか、そういう数字も飛び交っているもんですから、一番短いその47年で考えてみても、まだ十分耐え得るんだろうということがございますので、今直ちに改修計画、あるいは建てかえ計画というものを考える時期にはないというふうに、私どもは現時点では思っておりますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
議長(内藤皓嗣) 市民生活グループ。
市民生活G(神谷坂敏) 2番目の御質問の優先入居の関係でございますが、実は、機構のほうからも今回の県(あがた)宿舎の関係で市営住宅のほうに優先入居できないかというような打診がございました。それで、私どもも市営住宅の設管条例の中で、市営住宅の選考に関する規定というのがございまして、その中で、正当な事由による立ち退きの要求を受け、適当な立ち退き先がないため困窮している者というところがございますので、一応前向きに検討はいたしました。しかしながら、民間の住宅にもそういう立ち退きということが当然あると。仮に市営住宅同士の立ち退きならば、当然優先入居というのは考えられますが、雇用促進からの入居が即優先入居かとなると、住宅の困窮度に大きな差はないという判断をせざるを得ないということで、公開抽せんのところでお願いをしておるということです。これにつきましては、西三7市のところへは確認を取りました。すべて私どもと同じ対応をするということでもございました。
 以上でございます。
議長(内藤皓嗣) 14番、井端清則議員。
14番(井端清則) 今の点では、私、地方自治体の本旨にかかわってくる大変大事な点だというふうに思うんですね。つまり、地方自治体というのは、地域住民の声を真摯に受けて、その声をしっかりと、その声に答えていくというんでしょうか、そういう使命また役割というのが課せられておるというふうに思うんですね。ところが、そのためにいろんな現行ある諸制度を生かしていくというのは一つの方策になるでしょう。あるいは、しかしながら、そうは言ってもということになれば、当てはまらないということになれば、やっぱり行政として弾力的に扱うという部分も生かしていくべきだというふうに思うんですね。それはなぜかと言うと、住民の福祉の向上につながっていくという考え方を私は持っているんですけども。それでも、弾力的な扱いにはできないとすれば、まさに地方自治体の条例等の改正も含めて、市独自でやれるようなことにまで言及した取り組みが私は求められていると。それをすることが、住民の行政に対する信頼性を増すでしょうし、また住民もそのことを願っていることでありますので、ぜひそういうかかわりの中で、この種の問題というのは取り組んでいただきたいというふうに思うんですね。
 そのことを思いますと、やっぱり担当は、条文があって、しゃくし定規に判断するというふうになりがちですね。それはそれで、私否定しませんけども、ぜひ何らかの救済ができるような方策というのは、この種の問題に限らず、いろんな場面で生まれておりますけども、その都度内部で十分検討されて、何らかの形で、今、私が問題にしておるのは住宅の入居の問題ですので、住宅の入居でも道が開かれるような方策をぜひ改善に向けて取り組んでいただきたいと要望しておきたいというふうに思います。
 それから、もう一つは、住宅建設の計画についてですけども、先ほど言った税法上の扱いの規定で、私はそういうふうに一応解釈をして、6年経過と耐用年数が既にもう6年を経過しておるという中での指摘をしました。ほかについては、耐用年数との関係では、一般的に、その公共施設の建てかえも含めた問題というのは、2分の1くらいを経過した、前後して、係る将来的な計画に取り組んでいくというようなスタンスが、私は持ち合わせているように解釈をしておったんですけども、だとすれば、次に建築が古い、芳川や湯山等もそういう年限に入ってきておりますので、それらを含めて、私は建設計画をしっかりとつくるべきじゃないのかなというふうに思うんですね。一度住宅の問題では、そのことも踏まえて、市長に意見を伺いたいというふうに。
 特に事業団宿舎については、市が誘致をする、あるいは建設に当たって協力をしたり、あるいは連携をするというようないきさつ等もあったわけですので、ぜひ一方的な、国側の、機構側の廃止計画そのものをうのみにしていくという立場じゃなくて、ぜひ入居者の立場に立った取り組みに当たられるようにお願いしたいというふうに。最後に市長に意見を伺いたいと思います。
議長(内藤皓嗣) 市長。
市長(森 貞述) 先ほど岡本議員のことを例に出されましたけど、私どもは、閣議決定ということの重みというのは、これは、私は相当大きなものがあるというふうに思います。そうでなければ、ある面ではいろんな政策遂行というのは、恐らく朝令暮改、朝令暮改ということで、実効性がなくなるものだというふうに思いますので、その辺のことだけの御認識はまずしていただきたいというふうに思います。
 それから、御案内のように、本市が早くから雇用促進住宅の受け入れをしたというのは、当高浜の地場産業の窯業関係の皆さん方の、やはり産炭地からの受け入れということで、そしてこれはあくまでも先ほども議員がおっしゃいましたように、ハローワークを通じてということで、しかし、それがある面では、いつの間にか、ある面では変形をしてしまったということで、本来ならば、いわゆる就職先が決まれば、そこから新たな住居をということが、原則であったということが大きく変質してしまったというふうに思ってます。しかし、そこである面では生活をし、次の時代の方たちはそこで学校生活を終えられたら、今度は出て行くというようなことで、ある面では、今、雇用促進住宅に入ってらっしゃる方たちの年齢というのは、先ほど井端議員がおっしゃいましたように、年齢の高い方たちということ、これ自身は私も承知をいたしております。
 そうすると、先ほど、居住福祉のまちづくり条例を引き合いに出されました。そういう中で、住みなれた地域の中で生活をしていくことが、どうしたらこの地域社会の中で、ある面では、いわゆる、少しでも緩和できるかどうかということの一つの方策として、実は、国交省が厚生労働省と一緒になって、高齢のケア付の住宅を含めた、そういうようなことを今、この21年度ぐらいからお考えになってらっしゃいます。そういう問題も含めて、例えばこれは私ども高浜市が受けるとか、そういうことではなくて、新たな受け手を含めたそういう考え方も含めて、住みなれた地域社会の中で、生活を送っていただけること、ただし、ある面では、これは雇用促進住宅ではなくて、新しい形になるかもしれませんけど、そういうようなことを含めて地域の中に残すという、そういう考え方があるんではないかなと。そうすると、先ほどの200何戸というのは、そういう意味を持ってくると。もちろん耐用年数の問題をおっしゃいましたけれども、しかし御案内のように、全国至るところで耐用年数をしても使えるものはたくさんあるわけです。こういうことも考えて、地域の財産という考え方で生かす方法もあるんではないかという、そういうことを含めて、これ今、私、きょう井端議員からおっしゃっていただいた、もちろん担当が愛知県のセンターのほうにこういうお話があったということは伝えてまいりますけども、私は先ほど申しましたように、新しい国の施策の中で、高齢社会を展望したそういうものが、もし模索することができるならば、これは一つの考え方ではないかということで、今ここで初めて、職員も何も知りません。これは、私自身が、以前に井端議員が高齢者の居住の安定確保のお話をされました、そういうことを含めて、やはりこれも一つの考え方ではないかということで、今思っておる次第でございます。
 以上でございます。
議長(内藤皓嗣) 14番、井端清則議員。
14番(井端清則) 基本は、何回も言うんですけども、国に対して廃止計画を強行するなというスタンスに立っていただきたい。その旨の要請活動を大いにやっていただきたい、機会をとらえてですね。そうは言っても、強行した場合には、どうするんだということになりますので、そのときには、現在その住宅については、事業団の宿舎については、譲渡の考えはないということですけども、これはぜひ、先ほど言ったような話も含めて、建物の部分的な改修もあるかもしれませんけれども、市営住宅に置きかえての住宅となるように、ぜひ建設計画の中に包含をしていただきたいというふうに思います。
 というのも、市長が就任して以来、市営住宅に限ってですけども、一戸も住宅を、市営住宅の建設は図られていないわけですね。その点では非常に残念な分野の一つでもありますので、ぜひこの点でも充実が図られるようにお願いしておきたいなというふうに思います。
 それから次の問題ですけども、要介護認定の認定者の障害者控除ですけども、国からの通知に基づいて現在その判断して対応しておるということですね。つまり、国の通知というのは、要介護認定のみをもって障害者等級に当てはめないという考え方ですね。それは、私も否定をするものではありません、基本的にはね。しかしながら、判断基準そのものを持ち合わせてこの事務に当たろうとしていくと、これは、限りなく要介護者認定度イコール障害者等級というところに連動してくるんですね。その点では、先ほど部分的なつまみ食いで当局のほうは答弁されましたけども、一つは、国会の質問とも関連しますので、その当時の政府答弁なんかを解読、見ますと、国会の中でも、国の立場というのは、一律認定について、こういうふうに言ってるんですね。つまり、国税庁の意見ですけども、障害者手帳と要介護者の認定とは連動していないなと断った上で、実態としての説明をしているんですね。
 ところが実態としては、要介護者は、障害者控除の対象者としてほぼ一致をすると、または限りなく近いと認めているような、こういう実態があるわけですね。決して介護度と障害者等級との関係を、否定をしていないということなんですね。
 もう一つの視点は、この事務連絡の中で、平成14年に出されたもの、担当のほうはそれに基づいてやっているだろうと思いますけども、そのつまみ食いしているというのは、先ほど言った、連動性がないから、個別の判断だというところ、それはつまみ食いしているというのは、そのことを言っているんだけど、しかしながら、その事務連絡の中には、それは一つの例であって、認定の方法については、市町村であらかじめ方法を定めておくことが適切と、適当と考えられますと。つまり、そういう連動性が結果として起こり得るような場合でも、それは地方自治体の一つの事務として行っても構わないというんでしょうか、そういうふうな示唆もしているわけですから、ぜひ当市の場合も個別の対応というのは、やはりさまざま障害者控除の申請をする側にとってみると、やっぱり不十分さというのが見られますので、その点では改善をしていくべきだというふうに思うんですね。まずは判断基準そのものについて、どういうふうに考えておるのか、基準そのものを持ち合わせているのかどうかですね。持ち合わせていないとすれば、今後それをどうするのか、お聞きをしておきたいというふうに思います。
議長(内藤皓嗣) 介護保険グループ。
介護保険G(篠田 彰) お答え申し上げます。
 通常の障害者手帳の取得を考えますと、まず、障害者認定用の書類、診断書に基づきまして、その書類が策定できる指定医によって策定された書類を県の手帳の発行機関が個別で判断いたしまして、そこで障害者手帳が発行され、その等級、1級から6級とかという等級が決定される事項でございます。
 それで今回のこの認定書というのも、税法上ですと、障害者手帳と同様の効力を発して、また住民税の課税・非課税、もしくは所得税の還付等にも当然ながら影響してまいります。こうしたことから、より慎重な認定区分が必要だというふうに認識してございます。
 ということで、一律に障害者認定の要介護区分に応じて、障害者認定ということは現在のところ考えておりません。ですが、申請を、御高齢者の申請を妨げるものではございません。ケアマネが現在20名ほどおるわけなんですが、そのケアマネを通じまして、個別によく御説明をさせていただきまして、対象の方々に申請について御案内をしていく所存でございます。
 以上です。
議長(内藤皓嗣) 福祉部長。
福祉部長(新美龍二) 今、ただいまグループリーダーのほうが申し上げましたが、多少数値的なもので御紹介をさせていただきたいと思います。
 6月の議会の答弁で申し上げたところでございますが、平成19年度の高浜市における認定書の交付実績でございますが、50件ございました。その内訳を見てみますと、私ども高浜市では、要支援1、要支援2でも普通障害者に該当するといった方もあらわれております。また、要介護3、この中で普通障害者の方が5人、特別障害者の方が3人と、こういうふうに分かれてまいります。ということは、私どもは基本的にその介護度別によって単に一律に障害者の認定を行うというよりも、やはり個別対応するのが一番親切なやり方ではないのかなと、こういうふうに思っております。
議長(内藤皓嗣) 14番、井端清則議員。
14番(井端清則) 個別対応も否定しませんけども、結果として、じゃあ個別対応が、要介護認定者がすべて申請してきたと、仮に仮定しますよ、個別対応しないわけでしょう。一律的に判断せざるを得なくなるわけでしょう、結果として。だとするならば、私は判断基準をまず持つべきだと。個別に判断するからということやなくて、判断基準を一定程度持って、それに基づいてなお判断すると。判断基準そのものについては、これは医師の意見書もあれば、ケアマネ等が訪問調査をする、要するに要介護者の状況が身体障害者等級に連動するような情報というのは、すべてあなたたちが握っているわけですから、それは機械的に当てはめていけば、この人の要介護度1については、障害者等級の何級に相当するというのが、これは自然的に出てくるわけですから、今例えばお隣の知立市、あるいは県下の中で津島やいろいろ自治体でやってますけども、すべてそういう情報、市が握っている情報をもとにして必要な事務を行っているわけね。必要な方については、申請書を提出してくださいよと、あるいは仮の認定等級は何級ですよと、最終的にはすべて送りつけているわけでしょう。そこまでやっている自治体があるんですから、当市の対応もぜひそれは改善すべきだというふうに思うんです。基本は、要するに、高齢者の立場に立って、住民サービスをいかに充実させるかという点にかかってくると思うんですね。
 きのうも話がありましたけども、当市の介護保険料というのは、県下のトップクラスと西三河で最高と、5市の中ではね。というふうな状況の中で、この種のサービスをより充実した形で図っていくことになれば、高齢者にとっては、これは歓迎されることはあっても、罰が当たるようなことにはならないわけですので、ぜひこれの最低限のサービスをやっていただきたい。
 加えて、それでもできないとするならば、私はケアマネが訪問調査するときに、申請書とあるいは認定書、申請書そのものを持って、その申請書の書き方、ひな形はこうですと、持って、今、要介護者820人くらいおるんですか、平成20年3月暮れで、そのうちの3分の1くらいだということが、先ほど答弁がありましたので、そういう人たちにこの種のサービスというのは、ぜひ充実を図っていただきたいというふうに思うんです。時間余りありませんけども、一言意見を聞いておきたいというふうに思う。
議長(内藤皓嗣) 福祉部長。
福祉部長(新美龍二) 井端議員、先ほど知立市の例をお出しになられたんですが、やはり知立市さんの場合は、ちょっと突出したやり方ということで、少々私どもの考え方とは違っておると。この西三8市を見ますと、知立市を除きますと、その交付率というのが平均で2月7日%、高浜市の場合は4月3日%ということで、決して高浜市のやり方が悪いというんですか、そういう方法をとっていないと、他市も、この西三8市では似たような考え方でおやりになっておるというふうに私はとっております。
〔「これが問題だと言うの。それを改善しなさいと」と呼ぶ者あり〕
福祉部長(新美龍二) それで、最初の答弁で、申し上げましたように、私どものPrの仕方もそれなりにまた充実してまいるということを申し上げておりますので、よろしくお願い申し上げます。
議長(内藤皓嗣) 暫時休憩いたします。再開は15時35分。
午後3時25分休憩
午後3時34分再開
議長(内藤皓嗣) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 次に、16番、神谷 宏議員。一つ、組織構造改革について。以上、1問についての質問を許します。
 16番、神谷 宏議員。
〔16番 神谷 宏 登壇〕
16番(神谷 宏) お許しを得ましたので、さきに通告してあります、組織構造改革についてお尋ねいたします。
 平成18年4月1日より実施され、既に2年4カ月がたっています。初めに持続可能な自立した自治体を目指して、複雑化・多様化する住民ニーズへの対応、また早期の政策実現のための組織改革を実施しますと記してあります。そこで、新組織の目標として5本の柱を制定し、その中で、新たなる行政課題に対する挑戦と、市民の視点に立った組織を構築することを基本にしていると述べています。私はこの中で、ワンストップサービスの実施や市民生活に密着したサービスを1階フロアに集約した市民総合窓口センターを設置したことや、外国人通訳の採用等、多くの利点もありますことは承知しております。
 そこで質問いたします。
 一つは、トップマネジメントの強化を目指した組織づくりとして、2人助役制、現在は2人副市長制であります。高浜市のような、9月1日現在、人口4万4,624人の小さな市に必要かどうかをまずお尋ねいたします。
 午前中の佐野議員の答弁の中で、グループ制につき理解するとの回答が61%あったとありましたが、私はグループ制がわかりにくいと思っておりますので、大変質問はしにくいところであります。
 二つ目の質問は、市民の視点からは大変わかりにくいグループ制の導入であります。
 従来、福祉、建設、土木と、比較的わかりやすい名称でありましたが、グループ制にしてよかった点、または改めたいと思うところがあるかどうかをお尋ねいたします。
 最後に、グループの協働体制の確立に努めるとありますが、実際にこのような例があったかどうか、なかったのか、あれば具体的にお答えください。
 これで、1回目の質問は終わります。
〔16番 神谷 宏 降壇〕
議長(内藤皓嗣) 地域協働部長。
〔地域協働部長 大竹利彰 登壇〕
地域協働部長(大竹利彰) それでは、神谷 宏議員の1問、組織構造改革についてお答えいたします。
 本市では、持続可能な自立した基礎自治体を目指すため、平成16年5月に、当時千葉大学の教授で、現在東京大学の名誉教授であられる大森 彌先生を委員長とする民間委員14人で構成する高浜市構造改革推進検討委員会を組織し、財政力の強化、住民力の強化、職員力の強化に係る方策についての検討がなされ、平成17年3月に市長あてに報告書が提出されました。
 この報告書には、改革に向けての具体的な提言として、グループ制の導入や収入役の廃止などを内容とする組織構造改革、外部委託の基準作成や指定管理者制度の方向性などを内容とするアウトソーシング戦略、公共サービスの担い手などを内容とする地域内分権の推進、補助金改革と使用料・手数料改革を内容とする受益と負担の改革、職員の意識改革と能力向上を図るための人事・給与制度改革の五つが改革の柱として構成されておりました。
 この五つの改革の柱のうちの、組織構造改革の具現化を図るため、平成17年9月に、2005組織構造改革を策定し、新たなる行政課題に対する挑戦と市民の視点に立った組織を構築することを基本とした組織改革の目標としての5項目を掲げております。その第1点目としては、市民主体の地域づくりを強力に進めるための地域協働部の新設を内容とする市民と協働する組織づくりであり、2点目は、ワンストップサービスの実施や、市民生活に密着したサービスを1階フロアに集約することを内容とする、市民の利便性を追求した組織づくりであります。3点目は、行政サービスに対する市民からの意見や提言を受け、市政に反映することを内容とする新しい市民ニーズに柔軟に対応する組織づくりであり、4点目は、2人助役制の導入を内容とするトップマネジメントの強化を目指した組織づくりであります。最後の5点目は、課及び課長職を廃止したグループ制の導入などを内容とする効率的な事務処理を目指した組織づくりであります。
 そこで、お尋ねの2人助役制、現在は2人副市長制の導入の効果、必要性についてでありますが、2人副市長制の導入は、真の住民自治への第一歩として、市長が掲げた新たな行政課題の実行をより確実なものとするため、副市長をこの業務遂行の最高責任者として位置づけるとともに、より適切な意思決定と、効率的かつ効果的な行政運営を図り、市長を支えるトップマネジメントの充実・強化を推進するためのものであります。
 また、トップマネジメントの充実・強化の推進に当たっては、第1順位の副市長の分担事務を構造改革に関する事務と市長の特命事項に関する事務とし、第2順位の副市長の分担事務を市政全般の総合調整に関する事務とし、両副市長が共同で所管する事務としては、市政の基本的な計画の策定及び調整に関する事務、人事及び組織に関する事務等といたしております。
 2人副市長制の効果といたしましては、神谷議員も既に御承知のことと思いますが、市長が掲げるローカルマニフェストの進みぐあいのとおりであり、また、全国の自治体から数多く高浜市を訪れる視察にもあらわれているものではないかと理解いたしております。
 次に、グループ制についてでありますが、職員の縦割り意識を払拭し、市民の要望を的確にとらえ、迅速に対応できる市民の視点に立った組織を構築するため、平成18年4月からグループ制を導入いたしました。期待される効果といたしましては、職員の意識改革、事務配分の合理化と繁忙期・閑散期の調整、職員の流動化を図り迅速な協業体制の構築、意思決定の迅速化等となっております。
 また、今回の組織改革の中で、最も目に見えるものといたしましては、本庁舎1階のすべてを総合窓口センターと位置づけ、市民生活に密着した窓口サービスを1階に集約いたしました。
 これらの組織構造改革の成果検証を行うため、18年度から市役所に来るされる市民の皆さんや職員へのアンケートを実施いたしているところであります。市民窓口アンケートについては、職員の案内や説明、職員の態度や身だしなみ、フロアやカウンターなどの整理整とんなどのアンケート項目に加え、グループの名称や市民生活に密着したサービスについて、例えばごみ袋の配布、広報、市営住宅の申し込み等を1階に集約したことについて、便利になったかどうかということをお聞きしましたが、その結果については、グループ制の名称に対するアンケート結果は、平成18年度では402件の回答のうち、わかりやすいが158件で全体の構成比では39.3%、変わらないが151件で全体構成比では37.56%、わかりづらいが48件で全体構成比では11.94%でありました。また昨年度は、401件の回答のうち、わかりやすいが141件で全体構成比では35%、変わらないが189件で構成比では47%、わかりづらいが37件で全体構成比ではわずか9%で、いずれもわかりやすいがわかりづらいを上回っております。
 次に、市民生活に密着したサービスを1階に集約しましたが、便利になったと思いますかという問いに対し、平成18年度は402件の回答のうち、思うが232件で全体構成比では57.71%、変わらないが103件で全体構成比では25.62%、思わないが16件で全体構成比では3.98%でありました。昨年度、19年度では401件の回答のうち、思うが245件で全体構成比では61%、変わらないが108件で全体構成比では27%、思わないが8件で全体の構成比では2%ということであり、思うが思わないを大幅に上回っている結果となりました。
 また職員アンケートを行った結果では、グループにおける期間集中的な業務増に対して、部内での協働、協業、サポート体制がとれているかという質問に対して、とれているが57%、グループ内で期間集中的な業務増があったときに、他のグループリーダーや部長に協力依頼をしたかという問いに対しては、依頼したが49%、業務増のケースはなかったが38%という状況でありました。
 このようなアンケート結果から、構造改革で行われたグループ制については、来る者を対象とした市民窓口アンケートでは、おおむね良好と評価いたしており、今後とも本市の組織構造改革の推進について、御理解を賜りますようお願いを申し上げ、答弁とさせていただきます。
〔地域協働部長 大竹利彰 降壇〕
議長(内藤皓嗣) 16番、神谷 宏議員。
16番(神谷 宏) それでは、2回目の質問をさせていただきます。
 グループ制については、私もかなりいいとこがあるということは、冒頭にお話ししたとおりでありますけれども、名称ですね、1回目の質問の中にも話ししましたけれども、福祉だとか土木、建設というような形だと比較的わかりやすいと。しかし、グループ制、全部で6部23グループに今度改組をされました。その中で、非常にわかりにくい名称があると。確かに1階に総合窓口センターをつくったり、1階部分、あるいは各部署も見通しがよくなったということは、正直それは本当によかったと思っております。しかし、名称がわかりにくいと、そういうふうに私自身も感じておりますし、私の周りの人たちもそういうことを言っておりますので、ただ、今のアンケートを聞くところによると、かなりいいということですので、そんなに大きな問題はないと思いますけれども、実は、先日7月29日ですけれども、総務市民委員会で、芦屋市に視察に行ってきました。そのときに芦屋市の中で、本当にわかりやすい、お困りです課という課がございまして、そこは女性課長と女性の課の人が3人で、そこでいろんな相談を受けております。そういうお困りです課という、わかりやすい名称になっておりますので、その辺の名称の問題をどのように考えているかをお聞かせ願いたいと思います。
議長(内藤皓嗣) 地域協働部長。
地域協働部長(大竹利彰) きょうの、朝一番の佐野議員の御質問の中でもお答えさせていただいておりますように、この組織構造改革については、平成18年4月にそういうふうで、グループ制をひいたと。今まだ3年目に入っておるところという中で、また今ここでいろいろな御意見等はお聞きいたしております。職員の内部でのアンケートの中でも、どうかねということも一応お聞きはいたしておりますが、トータル的には、やはり市の職員が便利で、だからこうだよという話ではなくして、やはり相手は、市民、いわゆる利用される市民の皆さん方の立場にとってどうかなという中でのアンケート調査をする中で、やっぱりこれでいいじゃないかということもございますので、それとまだ3年目という中で、当面は、今のこのグループ名でもって、お願いをしてまいりたいということでございます。
 確かに今、神谷議員おっしゃられたように、芦屋市のお困りです課という、そういう課があるということも承知いたしておりますが、私どもとしては、今のこの体制、こういう名称でもって、何らかの、きょう朝のお話の中でも、私ども地域協働部の中で、市民活動グループと、それから地域文化グループというグループがありましたが、これについては、かわら美術館等の、指定管理等の問題の中で、そういう原因を踏まえて、文化スポーツグループという、そういうことが今後も予定はされるでしょうけれども、まだ日が浅いという中で、現状のグループでお願いをしたいというふうに考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。
議長(内藤皓嗣) 16番、神谷 宏議員。
16番(神谷 宏) それでは、別の、グループ間の異動ということで、この2005年の組織構造改革の中の、職務及び役割の中の3番目にありますグループ制のメリットである、職員の横断的活用を生かすため、部長権限によるグループ間での職員の異動についてということがありますけれども、具体的に、このグループの中の異動を積極的にやったのか、あるいはそういう事例があんまりなかったのか、先ほど少し40件ぐらいそういうことがあったような言い方がありましたけれども、具体的にどのようなときにどのような形でそういう例が出てきたのかをお答えください。
議長(内藤皓嗣) 人事グループ。
人事G(鈴木信之) 部長権限によるグループ間の異動の事例ということでございます。その前にまず職員の配置のことで、少しお答えをさせていただきますと、職員の配置につきましては、毎年度、市長が職員を部に配置いたしておりまして、部長は部に配属された職員の職能等を把握した上で、効果的な人員配置を行うと、こういうシステムになってございます。そこで、御質問の部長権限によるグループ間異動と、このグループ間異動につきましては、年度途中での異動と理解してお答えを申し上げますと、病気休暇者の職場復帰による部間異動に伴う部内グループ間異動という事例が1件ございました。この部内グループ間異動の際には、異動職員の職能等を配慮したものでありまして、部長のマネジメント能力、これが発揮されたものと、このように思っております。
 以上でございます。
議長(内藤皓嗣) 16番、神谷 宏議員。
16番(神谷 宏) ただいまのグループ間の異動でありますけれども、病気の関係で1件あったというふうに今お聞きしましたけども、具体的にあとグループ間の異動をしたことによって、こういうメリットがあったとか、そういう具体的な例はあるのか、ないのか、お答えください。
議長(内藤皓嗣) 人事グループ。
人事G(鈴木信之) グループ間の異動は、病気ではなくって、病気の復帰者がありまして、そこで部間異動を行ってますので、その新しい部に配置された者をその部の中でグループ間異動しておるということでございますので、グループ間異動は直接的に病気とは関係ございません。
 今回につきましては、今、最初少し申し上げましたけれども、やはり適材適所だとか、個人の職能というものがあるものですから、そういったところを部長がマネジメントできる、これが効果かなと、そのように思っております。
議長(内藤皓嗣) 16番、神谷 宏議員。
16番(神谷 宏) ただいま、私もちょっと勘違いをしておって大変申しわけなかったんですけれども、例えば、部長権限で異動することによって、あるいは異動させることによって、その人の特性が生かせるとか、あるいはちょっと本来ここの職場につかせるつもりだったけれども、ちょっと違っておるかなということで、部の中の異動だけでもいいんですけれども、そういうことは実際に今の話だとないと思うんですけれども、今後そういうこともやっていく、せっかくこのグループということをやっていく以上、そういうことも必要ではないかと思いますけれども、その辺の考えはあるか、ないか、どうですか。
議長(内藤皓嗣) 人事グループ。
人事G(鈴木信之) 当然、各職員の職能等を検討して、グループ配置を決めるんですが、これはやはり年度当初でそういったことを行っておりまして、年度途中での異動というのは、基本的には、年度当初で適切な配置がなされておるということを前提に、年度途中では、基本的には、特別な事情がない限り、あり得ないだろうなと、こんなふうに思っております。
議長(内藤皓嗣) 16番、神谷 宏議員。
16番(神谷 宏) それからもう一つ、グループの中でも、特に忙しくなった部署があると思うんですね。あるいは日にちによって特別忙しいというようなときに、グループ間の異動があるのか、ないのか、当然あると思うんですけれども、そのためのグループだと思いますけれども、そういうことが積極的にやっているのか、やっていないのか、いかがですか。
議長(内藤皓嗣) 行政管理部長。
行政管理部長(岸上善徳) 今グループ間での、忙しいとき、それからそうでないグループとの調整ということですが、おっしゃられたとおり、実は、この背景というのは、横との連携、これをどうするかというのが大きな課題で、このグループ制を導入しておるということですので、当然ながら、例えば私のところの部であれば、それは異動させるとか、そういうこととは抜きに、それぞれ連携を保って対処しようだとかということをやっておりますので、同様に他の部においても、それなりのことが行われておるもんだと、こういうふうに確信をいたしております。
 以上です。
議長(内藤皓嗣) 杉浦副市長。
副市長(杉浦幸七) 直接に異動ではございませんけど、横断的ということで、トヨタ生産方式、Tpsを使って、皆さんに御協力をいただいたと思いますが、税務の確定申告の待ち時間を減らそうということで、その担当だけではなく、庁内全体の中で研修も行い、一部その人たちの申告の熟度を上げて、申告会場で行っていただいて、待ち時間を目標どおりに達成したとか、こういうようなこともできるのが、この今回の異動に伴うものでやっておりまして、一概に決めたものじゃなくて、やはりさっき神谷議員のおっしゃるように、例えば同じ部の中で、この時期は忙しいけど、この時期はちょっと余裕ができる場合は、部長権限で異動するということも可能なわけですが、なかなかそういうふうにまだいっていませんが、そういうことを今後模索して、さらにそういう横断的、柔軟な対応ができることがまた市民サービスにつながるというふうに考えて行っておりますので、よろしくお願いいたします。
議長(内藤皓嗣) 16番、神谷 宏議員。
16番(神谷 宏) ありがとうございました。
 これが18年3月15日号と4月1日号の広報です。市役所が変わると書いてありますので、大いに変わってほしいと思います。
 これで私の質問は終わります。
議長(内藤皓嗣) 以上で通告による質問は終了いたしました。
 これより関連質問を許します。質問は、1人1問といたします。
 なお、関連質問ですので、簡潔にお願いいたします。
 12番、水野議員。
12番(水野金光) 13番議員の、内藤議員が取り上げた高浜市立病院のことですが、刈谷豊田総合病院との交渉の中で、一致したところというのか、基本的に合意したところが出されたわけですが、その中で、土地については有償として、建物、それから医療機器については無償というふうに聞いたと思うんですけど、これ、当初からそういうつもりで交渉しておったのかどうか、まず。それから評価額は、この建物、それから医療機器、これは現在どういう金額なのか、それをまずお願いします。
議長(内藤皓嗣) 病院事務部長。
病院事務部長(神谷清久) 土地につきましては、当初無償でという形でお話をさせていただいておりますが、有償貸与という形でございます。それから建物と医療機器については、無償譲渡という形で当初考えておりました。それも、現在もそういう形で提案させていただいております。
 それから評価額でございますが、建物につきまして、土地につきましては、現在、不動産鑑定業者のほうに委託をして、現在、実施をしていただいている状況でございます。
議長(内藤皓嗣) 12番、水野金光議員。
12番(水野金光) これ、豊田会といっても、それは一私的な法人に無償で譲渡するということになりますと、市民の、これは税金でつくった財産ですね。これが一団体に無償というのは、通常あり得ない話だと思うんですよね。どうしてそういう方針になったのかという点と、それから今後いわゆる補助金等でも、例えば土地の固定資産税分を補助金とか、さまざまな補助金を考えておるんですが、それらを考え出そうとしている根拠はどこにあるのかという点については、どういうふうに考えていますか。
議長(内藤皓嗣) 病院事務部長。
病院事務部長(神谷清久) 建物につきましては、私ども当初からそういう方向性で考えておりますので、無償譲渡という形なんですが、これは、答弁の中でもお答えさせていただいたかもしれませんが、建物については、国及び県の補助金をいただいております。それで、有償譲渡にいたしますと、国庫なり県補助金を償還しなければならないというような制度がございますので、そういうことも含めて無償譲渡という方針を出させていただきました。
 それから補助金の関係につきましても、いろいろ協議させていただいているところなんですが、例えば、補助金でいきますと、地域医療振興事業とか、いろんな部分で協議をさせていただいておりますが、まだきちんと、相手方のほうには提示はしてございますが、結論を得たわけではございません。まだ詳細を詰めていくという段階でございます。
 以上でございます。
議長(内藤皓嗣) 12番、水野金光議員。
12番(水野金光) 今、建物それから設備については鑑定ということですが、それはいつごろ出るのか、それについて。
議長(内藤皓嗣) 病院事務部長。
病院事務部長(神谷清久) 土地、建物につきまして、鑑定なんですが、10月末の契約でお願いをしております。
議長(内藤皓嗣) 12番、水野金光議員。
12番(水野金光) 今、概要を伺ったわけですが、やはり地域の医療を継続するというような、この最小限の前提というものが、例えば救急も含めてということを含めて、検討であれば、市民の一定の理解も得られるかと思いますが、それらについても、当面全く考えてないという中で、市民の財産を一団体に無償でということは、これは、そのことも含めて、これは市民の合意を図る事前の取り組みというのを抜きにやることは非常に重大だと思うんですね。その点では、先ほどの内藤議員の質問にあったように、市民の声をきちっとつかんでということについて、まち懇での説明会程度で済ますというのはもってのほかだと思うんです。そういう点で再度検討を求めますが、それについての意見を。
議長(内藤皓嗣) 病院事務部長。
病院事務部長(神谷清久) 医療を継続するために、医療法人豊田会さんのほうと交渉をさせていただいておる中で、当然建物とか土地について、土地については有償貸与でございますのでよろしいかと思うんですが、建物については、医療を継続するということを第一に、前提として考えておりますので、有償で譲渡という話になりますと、交渉が暗礁に乗り上げるという可能性は十分ございます。そういうことを含めて私どもとしては、有償譲渡という線を出させていただいております。
 それから市民の声をということでございますが、当然まちづくり懇談会、それから高齢者の教室、そういうとこでも意見をお聞きさせていただきますし、いろんな機会に当然、失礼しました。無償譲渡で考えております。失礼しました。無償譲渡で考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
 それから市民の声、いろんな機会にお聞きをできるというふうに思っておりますので、改めて場所を設定してということは考えておりません。よろしくお願いいたします。 
議長(内藤皓嗣) ほかに。
 14番、井端清則議員。
14番(井端清則) 私も内藤議員に関連して、病院のことですけど、救急業務の復活について質問した折に、副市長が10年、あるいは20年先を見通して、それでこの復活の話をするのは酷だと、そういう趣旨の発言を、回答されたんですけども、だったら、総合計画、あれは10年スパンですよね、どうなんだと、あるいは何なんだということにもなるわけですね。将来計画を見通すというのは、その年限が長くなればなるほど、本当に大変だということは私自身もよく理解できることなんですけども、一方でそういうことはあっても、総合計画等々のマスタープランなんかもそうですけども、かなりの年限にわたって先々を見通して計画を立てるわけですので、私はちょっと副市長は、あなたのかの答弁だったと思うんですね。だから、ぜひそれはもう少しそういう乱暴な言葉を使うんじゃなくて、適切な言葉を選んでいただきたかったなというふうに思うんです。
 それはそれとして、先々の問題の中では、私は当市として、救急業務の復活という考え方、これは相手方の交渉がある話も承知しておりますけども、市として基本的なスタンスというのは、内藤議員は早急にということは言ってないわけですね。条件が整えば、つまりドクターが充足されると、救急業務に必要な、十分確保された暁には、復活のこともどうだというふうなことを言っておるわけですね。そういうことを受けて、市がその意見に、そういう立場に立つのかどうか、相手方にそういう旨の話をしているのかどうか、この点はどうなんですか。確認したいと思いますが。
議長(内藤皓嗣) 杉浦副市長。
副市長(杉浦幸七) 総合計画の計画期間等の問題と今回の経営統合委員会における議論とでは、それはおのずから違うということは御案内のとおりでございまして、やはり今回の経営統合委員会は、先ほど申し上げましたように、やはり今うちの病院の置かれた状況、要するに病院の規模だとか、周りの医療環境だとか、そういうものも承知する、また日本の医療の現状とその事実を私は受容、受け入れる、受け入れざるを、そうした中で、この経営統合委員会を進めないと進まないというふうに思ってます。そこで、救急を前提にした交渉をするならば、恐らく入り口から向こうはノーというお話になっておったんではないかと私は考えております。
 そういった中で、やはり医療という世界というのは、非常に難しさも、これは井端議員も御案内のとおりだと思います。やはり今後さらに将来、超高齢化・少子化時代を見据えた中で、やはり現在一番高浜市が5年、10年先にこうしておいてよかったと思われるような経営統合を行いたいというのが、私どもの考え方でございます。
議長(内藤皓嗣) 14番、井端清則議員。
14番(井端清則) それは否定しませんけども、要は、一定程度、救急業務に必要なドクターが確保した暁には、救急業務復活をするような考え方を持って相手方と交渉をする、あるいはその契約上そういうことをうたうのかどうか、この点はどうなんですか、ちょっと今言葉逃がしておるんで、改めて確認しておきたいというふうに思います。
議長(内藤皓嗣) 杉浦副市長。
副市長(杉浦幸七) 経営統合委員会を進めておるわけで、きのう、きょうの答弁についても、一応まだこれは完全に決定ということではございません。当然きのうも申し上げたように、理事会、総会というのがございます。そういった中で、まだまだいろんな点で、協議する必要がございます。やはりきのうの答弁で申し上げましたように、民営化となれば、一般的には、行政関与というのが限りなく低下するというふうに申し上げました。そういう中で、先ほど土地を貸すというお話をさせていただきました。これもまだ決まっていません。貸すことによって、参画できるのかどうかという議論も今から出てくるかもしれません。そういった中では、やはり次の先、将来の展開というものが変わってくるものだというふうに思いますので、やはりいろんな諸条件の中でそういったものが構築されるというふうに考えておりますので、今しばらく時間をいただきたいと思います。
議長(内藤皓嗣) ほかに。
14番(井端清則) 救急業務の復活については、明言避けてますけども、要は、あなたたちが地域医療を守ると、あるいは継続するというのを第一義的に考えて、この相手方と交渉していくというスタンスに立つならば、その地域住民の医療ニーズというのは、やっぱりしっかり受けとめんといかんと思うんですね。高齢者を初めとして、幼い子どもを持つ保護者にとっては、救急業務の復活というのはニーズが大きいんですね。だから、それを度外視して、地域医療を守る、継続するというのは、私はやっぱり矛先がちょっとおかしい方向になっておるなと、地域医療を本当に守る立場に立っていないなと言わざるを得ないんですね。だから、今後の方針に当たっては、ぜひ基本的に将来を見据えて救急業務の復活を目指したような話を、すぐにということではないですよ、条件つきで結構です。そのための努力でやっていただきたいと、これは要望しておきたいと思います。
議長(内藤皓嗣) ほかに。
 市長。
市長(森 貞述) 内藤議員が医師の数のお話を御質問されました。中にありました。恐らくこれから順次ふやしていって、そしてその方たちが現場へ出てくるまでに恐らく十数年かかってくると思います。そして、もう一つは、時代背景が変わってくる中で、勤務医と開業医というこの比率の問題も当然変わってくる。いろんな条件が変わってくる中で、私は、実は、毎日、前石川市長さんからいただいた先見と決断という額がかかっております。ある面では、今私どもが置かれた立場は10年先、20年先を見据えてここで決断をするんだと、その意思をきちっと持ってないと大変なことになるという、そういう思いで今回のこの問題に取り組んでおります。杉浦副市長を筆頭にしてやっております。
 そういう中で、今、議員がおっしゃいましたように、あるいは内藤議員もおっしゃいましたように、救命救急、確かにこの問題、今すぐは私どもから、来年に向けてのこれは、ある面では難しいということは御理解いただけると思います。将来を見据えてどうするかというのは、今、杉浦副市長が答弁させていただきましたように、そこでのかかわりというのがどういうかかわりができるか、これによって決まってくるんではないかと。
 そして、先ほど内藤議員の御質問の最後に、ある面ではしっかり交渉せよということの御趣旨だということは、今回の、この私どもが進めておることをお認めいただけるんではないかというふうに私は理解をさせていただきましたので、よろしくお願いいたします。
議長(内藤皓嗣) ほかに。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
議長(内藤皓嗣) ほかに関連質問もないようですので、以上で関連質問は終了いたしました。
議長(内藤皓嗣) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。
 再開は、9月8日午前10時であります。
 本日は、これをもって散会といたします。長時間御協力ありがとうございました。
午後4時14分散会