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平成20年3月 第2日

平成20年3月定例会 本会議 第2日

平成20年3月高浜市議会定例会会議録(第2号)

  • 日時 平成20年3月4日午前10時
  • 場所 高浜市議事堂

議事日程

日程第1

一般質問

本日の会議に付した案件

 議事日程のとおり

一般質問者氏名

  1. 水野金光議員
    1. 高浜市立病院の運営について
    2. 地場産業の振興を問う
  2. 杉浦敏和議員
    (1)安全、安心な「まちづくり」について
  3. 杉浦辰夫議員
    1. 市道港線の横浜橋より南部分の現状と今後の予定について
    2. 高浜市の外国人の人口増加に対しての対応について
  4. 北川広人議員
    (1)第6次総合計画について
  5. 幸前信雄議員
    (1)環境美化について
  6. 内藤とし子議員
    1. 平和行政について
    2. 高齢者の医療・福祉の充実を

出席議員

  • 1番 幸前 信雄
  • 2番 杉浦 辰夫
  • 3番 杉浦 敏和
  • 4番 北川 広人
  • 5番 鈴木 勝彦
  • 6番 磯貝 正隆
  • 7番 佐野 勝已
  • 8番 内藤 皓嗣
  • 9番 吉岡 初浩
  • 10番 寺田 正人
  • 11番 森 英男
  • 12番 水野 金光
  • 13番 内藤 とし子
  • 14番 井端 清則
  • 15番 岡本 邦彦
  • 16番 神谷 宏
  • 17番 小嶋 克文
  • 18番 小野田 由紀子

欠席議員

なし

説明のため出席した者

  • 市長 森 貞述
  • 副市長 杉浦 幸七
  • 副市長 後藤 泰正
  • 教育長 岸本 和行
  • 地域協働部長 大竹 利彰
  • 生活安全グループリーダー 尾崎 常次郎
  • 地域政策グループリーダー 神谷 美百合
  • 地域文化グループリーダー 時津 祐介
  • 市民総合窓口センター長 松井 敏行
  • 市民窓口グループリーダー 加藤 元久
  • 市民生活グループリーダー 神谷 坂敏
  • 税務グループリーダー 尾嶌 健治
  • 福祉部長 新美 龍二
  • 地域福祉グループリーダー 森野 隆
  • 地域福祉グループ主幹 加藤 一志
  • 介護保険グループリーダー 篠田 彰
  • 保健福祉グループリーダー 長谷川 宜史
  • こども未来部長 前川 進
  • 都市政策部長 川角 満乗
  • 計画管理グループリーダー 小笠原 修
  • 地域産業グループリーダー 石川 憲生
  • 行政管理部長 岸上 善徳
  • 人事グループリーダー 鈴木 信之
  • 文書管理グループリーダー 杉浦 鉄男
  • 財務経理グループリーダー 鈴木 好二
  • 病院事務部長 神谷 清久
  • 学校経営グループリーダー 清水 康弘
  • 学校経営グループ主幹 都築 公人

職務のため出席した議会事務局職員

  • 議会事務局長 熊本 千尋
  • 主査 井野 昌尚

議事の経過

議長(森 英男) 皆さん、おはようございます。
 本日も円滑なる議事の進行に、御協力のほどお願い申し上げます。


午前10時00分開議
議長(森 英男) ただいまの出席議員は全員であります。よって、これより会議を開きます。
 お諮りいたします。本日の議事日程は、お手元に配付してあります日程表のとおり、決定して御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
議長(森 英男) 御異議なしと認めます。よって、本日の議事日程は、お手元に配付してあります日程表のとおり決定をいたしました。
 これより本日の日程に入ります。


議長(森 英男) 日程第1 一般質問を行います。
 議事運営上、質問については、通告順に従って発言を許します。
 なお、関連質問については、通告による質問が終了してから発言を認めますので、そのように御了承願います。
 12番、水野金光議員。一つ、高浜市立病院の運営について。一つ、地場産業の振興を問う。以上、2問についての質問を許します。
 12番、水野金光議員。
〔12番 水野金光 登壇〕
12番(水野金光) おはようございます。
 ただいまより、届け出をしました高浜市立病院の運営について、及び地場産業の振興を問うの2問についての質問を行います。
 最初に、高浜市立病院の運営についての質問に入ります。
 高浜市立病院は2年半前に医師不足が顕在化し、2006年4月より整形外科の医師3名が引き揚げられたことによる診療の大幅縮小に始まり、昨年4月からは、病院長を初め3名の内科医師の引き揚げで、内科診療の大幅縮小、小児科、眼科、耳鼻いんこう科と次々に医師が退職し、今日では、大幅な診療縮小と診療休止を余儀なくされています。この間、救急車の受け入れもできなくなり、市内唯一の病院がこのような危機的な状況になっていることにより、市民の命と健康を守ることが深刻な事例は数多く挙げられています。
 一例を挙げますと、昨年末に高齢者が自転車で転倒し、はうようにして自宅まで戻りましたが、歩くことができなかったので、娘に頼んで刈谷豊田総合病院に行ったが、救急患者が多く、半日も待たされてしまい、やっと治療を受けたが、ベッドが満杯で入院できず自宅に帰されてしまったなどの事例も数多く、この地域の救急医療体制は手薄な状態にあり、いざというとき、刈谷や安城、碧南、時には半田まで通わなければならず、市民の命と健康が危険にさらされていることは明白であります。
 高浜市立病院は、このような医師不足になる以前は、入院・通院あわせて年間14万人以上の患者を診ていましたが、2008年度予算の見込みでは4万人程度と年間10万人以上減少しています。このことは市の財政にも大きな負担としてのしかかっていますことは、新年度予算案にもあらわれていることは御承知のとおりであります。
 このように、2年以上続く医師不足による市民のへの影響をどのようにとらえているのかについて最初にお答えください。
 次に、医師不足対策と今後の病院運営計画を問うの質問に入ります。
 高浜市立病院の医師不足が表面化した時期を相前後して、全国各地で医師不足が表面化しましたが、医師不足の原因は、政府の医療費削減を優先する医師減らし政策に大きな原因があることは明白であります。こうした政府の医師減らし政策を改めさせる取り組みはもとより、市立病院の医師不足解消の取り組みは、当市の最優先課題であることは明白であります。
 この間、医師不足が表面化して以降の病院運営について、高浜市の取り組みを振り返ってみますと、市長が最初に取り組んだのは、今後の運営形態を検討する高浜市病院事業経営改革検討委員会を立ち上げ、その委員長は、総務省から公立病院の再編を使命として全国自治体病院の縮小・再編で駆けめぐっていた長 隆公認会計士を指名しました。この改革検討委員会は、3回の検討委員会を開催し、2006年8月10日、今後の病院運営についての答申を提出していることは御承知のとおりであります。この答申を受けてから1年半が経過していますが、今日に至るも今後の病院運営形態や医師不足解消の方向が見えてこないというのが実態であります。このような現状は一刻も早く解消しなければなりません。病院事業会計の来年度予算を見ますと、現状の医師不足で新年度も経過する内容になっていますが、今後の病院運営をどのように進めようとしているのか、運営計画と具体的スケジュールを示すよう求めます。
 政府は、自治体病院事業の運営について検討する組織として、高浜にも顔を出していた長 隆公認会計士を座長とする全国病院改革懇談会を設置し、昨年12月24日公立病院改革ガイドラインを示しました。このガイドラインが提起している特徴は、1に、まず経営改革、経営の効率化、2番目に病院機能の再編ネットワーク化、3番目に経営形態の見直しの3点について、具体的な計画、またはどのように計画を策定していくかのスケジュール・方向性を提起させるもので、このガイドラインは、自治体病院を結局のところ再編・縮小・廃止を推進し、国と地方の財政支出を減らすことを改革とするもので、このガイドラインには、そのことにより住民の願いに反し、地域から医療や病院を奪い、医療の地域間格差を一層広げる危険な内容を含んでいます。高浜市は、政府が示すこのガイドラインに対してどのように対応しようとしているのか具体的な考えをお答えください。
 3番目に、市内唯一の市立病院の再構築を求める質問に入ります。高浜市立病院の運営について、これまで見てきたように、2年半の取り組みで、解決の方向が見えていません。高浜市民はせっかくの市立病院が機能していないことにより、大きな影響を受けています。一刻も早く、人口4万3,000人の命と健康を守る拠点として高浜市立病院の位置づけを明確にし、救急病院としての復活などの計画を明確にし、あらゆる関係機関に働きかけて再生させなければなりません。
 市立病院の運営改善を当面の最重要緊急課題として位置づけ、取り組みの抜本的強化を求めて、市立病院の運営についての質問を終わります。
 次に、2番目の地場産業の振興を問うの質問に入ります。
 原油、原材料高による地場産業の深刻な影響については、政府は、最近の景気動向を、景気の回復はこのところ緩やかになっているとしていますが、景気の先行きについてはサブプライム住宅ローン問題を背景とするアメリカ経済の減速や、原油価格の動向から景気の下振れリスクが高まっていると警戒感を強めています。
 ところが、高浜市内の地場産業の実感はこんな悠長な状況ではありません。最近の住宅着工件数の減少や住宅様式の変化で、かわらは年々減少傾向にあります。さらに、経営を圧迫しているのは、異常な原油や原材料高で、かわらを焼いても赤字がふえるばかりというのが実態で、地場産業を守る取り組みは一刻の猶予も許さない事態に直面しています。
 最近の、かわら生産動向は、工業統計のかわら出荷枚数を見ますと、ピーク時の30年前は全国で年間約20億枚出荷していましたが、最近は8億枚程度に減少、ピーク時の約4割まで落ち込んでいます。産地別では、三州瓦は5億枚程度の出荷で、全国シェアの50%以上を占め健闘していますが、かわら市場のパイが小さくなっていることもあり、三州瓦も減少傾向にあります。
 このような情勢のもとで生き残りをかけた取り組みが行われていますが、最近、地元の有力企業やしにせが倒産し、または廃業に至るなど、かつてない厳しい状況になっています。そこで、地場産業の現状と今後どのように打開しようとしているのかについての、行政としての、とらえているかを最初に質問します。
 2番目に、地場産業育成の支援策を問うの質問に入ります。このように厳しい環境のもとで、今後の地場産業育成策についての質問に入ります。
 最初に、窯業に欠かせない燃料が原油の高騰により、この4年間で2倍以上に値上げされ、従来のような生産形態では、ほとんどが赤字になってしまうというのが実態です。対策として、製品単価に反映させたいところですが、かわら販売は競争が激しく、ハウスメーカーなどの買い手市場になっているため、製品単価への反映が困難であるのが現状です。このような原油・原材料高の現状から、中小企業の資金繰りは大変厳しいというのが実態で、昨年12月にスタートした中小企業向け原油・原材料高の対応資金融資の新設は、その効果が期待されているところですが、資金繰りに困っている企業が借りたくても、なかなかの借りられないというのが実態で、期待どおりの効果を発揮しているとは言えません。
 そこで、原油・原材料高の対応資金の融資制度の融資をどの程度受けられているのか、市内の借り入れ実態と今後の改善策についてお答えください。
 次に、最近の原油、原材料高の原因は、皆さん御承知のように、原油や穀物が今後逼迫するとの前提に、投機の対象にされ大量の資金が原油や穀物市場に流入することにより高騰しています。こうした投機マネーを規制しなければ、ますます原油や穀物などの原材料が高騰し、世界経済が混乱することは明白であります。このような投機マネーが大もうけのために横行するカジノ経済を規制しなければ、ますます混乱することは明白ですが、福田内閣はアメリカブッシュ政権とともに、こうした規制に消極的態度をとっています。このような政府の消極的姿勢をたださせるために、地方から原油高騰を招く買い占めに厳しい監視と規制を加えるよう働きかけなければなりません。地場産業の死活問題として原油高の原因除去に政府が取り組むよう地方から声を挙げるよう求めるものであります。
 最近、かわら産業を取り巻く環境も大きく変わって住宅産業の屋根部品メーカーとしての色彩が強くなっています。その面ではかわらメーカーは大手ハウスメーカーの下請業者ということができます。下請メーカーは、親会社のハウスメーカーと価格交渉では弱い立場に立たされ、原油高の燃料高騰分をかわら単価の引き上げに反映できないのが実態であります。地場産業を取り巻く厳しい環境の実態を把握し、有効な対策を打ち出すためにも、市内の中小企業の緊急要望や実態を知るための緊急アンケートの実施を求めるものであります。アンケート結果をもとに、下請いじめの実態や緊急対策を必要とする施策を国や愛知県に提起して、下請取引の適正化や中小企業支援の具体化の推進と強く要求します。
 次に、窯業の製造技術や関連する金型技術などを生かした新規事業の開拓についての質問をします。
 これまで触れてきましたように、かわらを初めとする窯業関連産業を取り巻く環境は極めて厳しい状況にあると言わなければなりません。こうした環境のもとで、将来生き残りをかけるためには、これまでのノウハウや設備を生かした新規事業の展開や、新しい商品企画などの取り組みが欠かせません。ところが窯業関連企業は中小企業がほとんどを占め、資金力や開発研究力もおのずから制約されているのが実態です。
 このような中小企業の将来をかけた取り組みに、行政としても可能な支援を取り組むことは重要な課題になっています。ところが、政府の中小企業対策予算は大変貧弱であり、地場産業が存亡の危機に直面しているにもかかわらず、有効な支援策はほとんど打たれていないと言わなければなりません。こうした現状を切り開くため、業界団体との連携を強化し、知的支援、財政的支援などを確保するための取り組みの強化が求められます。
 長年、地域の発展に貢献してきた地場産業を系統的に支援する取り組みとして、各地で地場産業振興条例、中小企業振興条例などを制定して、地域経済活性化の取り組みを行っている地方自治体もたくさんあります。高浜市としても、今こそ地域経済活性化のための取り組みを強化するために、地場産業振興条例を制定し、系統的な中小企業育成策の実施を求めて、最初の質問といたします。
〔12番 水野金光 降壇〕
議長(森 英男) 病院事務部長。
〔病院事務部長 神谷清久 登壇〕
病院事務部長(神谷清久) それでは、高浜市立病院の運営につきまして、(1)市立病院の医師不足による診療縮小の市民への影響を問う、(2)医師不足対策と今後の病院運営計画を問う、(3)市内唯一の市立病院の再構築を求めるの3点につきまして、順次お答えをさせていただきます。
 それでは、まず1問目の、市立病院の医師不足による診療縮小の市民への影響を問うにつきましては、まず、医師の異動状況を平成19年度の経過を追って御説明をさせていただきますと、平成19年3月末で院長を含め、内科常勤医師の全員が医局人事による異動あるいは開業退職いたしましたが、4月1日に常勤医師1名を採用させていただきました。眼科常勤医師につきましても医局人事異動により退職となり、平成19年4月1日現在では、常勤医師は副院長であります内科医師1名、外科医師1名、小児科医師1名、耳鼻いんこう科医師1名の合計4名、非常勤医師は、医療法人との委託による派遣医師を含め13名で、医師不足により診療を縮小した中で、入院及び外来を継続してまいりました。
 医師不足による診療縮小の市民への影響でございますが、内科では診察室の開設数を3診察室から2診察室に縮小したことにより、月延べ平均外来患者数で平成18年4月から12月までの月平均2,712名に対し、平成19年4月から12月の月平均では1,149名で、前年対比で1,563名57.6%の減、入院患者数でも平成18年4月から12月までの月平均1,836名から平成19年の同期におけます月平均は840名で、前年度対比996名54.2%減少してしまいました。
 さらに、眼科も常勤医師から非常勤医師による月曜日・水曜日の週2日と診察日を縮小したことにより、月延べ外来患者数では、平成18年4月から9月までの月平均1,093名から平成19年同期における月平均は461名へと、前年度対比で632人57.8%減少し、入院患者数は平成18年度で月平均31名の入院患者が、常勤医師の不在により手術患者の管理ができないことから、入院患者の受け入れもできなくなりました。
 平成19年5月には小児科についても休診となり、16歳未満の、症状に変化の大きい小児科医対応年齢の患者様、月平均約748名につきましては、他院を受診をしていただくこととなりました。また、平成19年5月からは常勤医師も3名にまで減少したことにより、常勤医師の超過勤務などを減らし、医療の安全性を確保する観点から救急病院の指定を取り下げたことにより、平成17年度では396名の救急搬送患者を受け入れていましたし、深夜帯の午後10時から翌朝6時までの受け入れを中止しておりました平成18年度でも105名ありました救急搬送患者につきましても、全時間帯受け入れが困難となり、他院への搬送をお願いをしているところでございます。
 土曜日につきましては、平成19年7月より医師の過労働を避けるため、第2・第4土曜日も休診としたこと及び日曜日・祝日などの休診日及び17時15分から翌朝午前8時30分までの診療時間外の患者様の診察については、平成18年度は年間3,686名を受け入れていましたが、他の医療機関で受診をしていただくこととなりました。
 さらに、平成19年10月末で常勤の耳鼻いんこう科医師が開業退職したことにより、11月からの診察は、非常勤医師による月曜日午前中の週1日となり、月平均846名の患者様に対応させていただいておりましたが、現在は月平均127名の診療へと縮小となっております。
 これまで御説明したとおり、診療体制が縮小いたしておりますが、少しでも診療を確保すべく常勤医師及び非常勤医師確保のため努力してまいりました結果、内科常勤医師を平成20年2月1日に採用することができ、入院の受け入れを拡大させていただいているところでございます。また、非常勤医師については、常勤医師の採用が非常に困難であることから、非常勤医師を積極的に採用すべく努力した結果、平成19年4月時点では13名でありましたが、平成20年1月時点では16名となり、整形外科は週2日月曜日・水曜日の診療から月曜日・水曜日・金曜日の診療と1日ふやしておりますし、消化器科の診療についても平成19年12月から週2日から週3日の20時間勤務へと拡大するとともに、実施検査についても胃内視鏡検査、いわゆる胃カメラだけではなく、大腸内視鏡検査も実施するなど、診療内容を充実をしております。
 続いて(2)医師不足対策と今後の病院運営計画を問うについて、お答えをさせていただきます。
 さきの質問で申し上げましたとおり、医師不足による診療縮小の影響は深刻であり、高浜市といたしましても、積極的な医師不足解消に向けた努力を継続的に行っているところであります。今後も、医師不足解消に向けた取り組みは、当面の最重要課題として位置づけし、現行の各大学医学部医局への医師派遣依頼、人材あっせん業者からの紹介、副院長の人脈及び病院ホームページでの募集により、日々、医師の確保に努めているところでございます。
 今後の病院運営計画についてでございますが、平成18年8月に、有識者で組織された高浜市病院事業経営改革検討委員会からの答申書が提出され、市立病院の新たな診療体制を確立し、地域において特色ある医療機能を発揮することを目的として、平成19年度から指定管理者制度を適用するべきであると示されました。高浜市といたしましては、この答申書の内容を尊重して、平成18年12月市議会におきまして、公共サービスにおける民間活力導入の一環として、病院施設の管理を広く民間事業者等に代行させ、市民サービスの向上、経費の削減を図りながら、多様化する市民ニーズに、より効率的・効果的に対応していくため、地方自治法第244条の2第3項に規定のある指定管理者制度を導入できるよう、条例の一部改正を御可決いただきました。
 この条例改正の主目的は、高浜市が病院の経営形態について、公設公営にこだわるのではなく、指定管理者制度の適用や民営化を初めとした幅広い選択肢を視野に入れて検討するためのものであり、このことは地域住民の皆さんが安心して御利用できる医療機関をこの地域に残すこと、つまり医療の継続性を第一に考えていることにほかなりません。
 そして、この地域の医療を守るために、高浜市は西三河南部医療圏にある医療法人と、月に1回程度、定期的な交渉を継続して行っております。当初は、答申書にあります平成19年度から指定管理者制度を適用する方向で交渉を行ってまいりましたが、病院のあり方、規模、診療科目など、医療法人の持つ理念や意向などと食い違う部分もあり、実務的、制度的な諸課題を抽出・整理し、一つずつ合意形成を図るための努力をしてまいりましたが、結果的に、時間的な無理がございました。その後も、先方とは、将来的な経営形態を初め、診療体制、経営形態変更時期などを協議させていただいておりますが、相手方のある交渉事でございますので、結論をいただくまでもう少しお時間をちょうだいしたいと存じております。
 続いて、公立病院改革プランの策定につきましての本市計画をお答えさせていただきます。
 近年、多くの公立病院におきまして、経営状態の悪化と医師不足に伴い、医療提供体制の維持が極めて厳しい状況にあることから、総務省は、平成19年12月24日に、公立病院改革ガイドラインを公表し、公立病院が地域において必要な医療を安定的かつ継続的に提供していくための抜本的な改革の実施を求めております。この公立病院改革ガイドラインを受けて、愛知県では市町村課、医療福祉計画課及び医務国保課が連携し、公立病院を設置する地方公共団体に対して、平成20年度中に経営効率化、再編・ネットワーク化及び経営形態の見直しに係る項目を盛り込んだ公立病院改革プランを策定し、公表することを要求をしてまいりました。
 この公立病院改革プラン策定に係る検討・協議体制といたしましては、愛知県では既に、愛知県医療制度改革推進会議を立ち上げ、平成20年度までに公立病院改革ワーキンググループを設置する方向で進んでおみえになります。また、二次医療圏におきましては、圏域保健医療福祉推進会議に地域医療連携検討ワーキンググループを設置して、圏域内市町村及び関係機関との調整・協議がなされます。高浜市といたしましては、それぞれの関係機関と連携して、平成20年度中に公立病院改革プランを策定し、公表ができるように準備を進めてまいりますので、よろしくお願いをいたします。
 続きまして、(3)市内唯一の市立病院の再構築を求めるについてお答えをさせていただきます。
 御存じのとおり、高浜市立病院は、市民のための病院を基本理念とし、昭和60年2月に開院をいたしました。以来23年間にわたり、本市の中心的医療機関として、市民の皆さんの初期医療から慢性期医療まで、幅広い医療ニーズに対応し、保健・福祉の充実に努めてまいりました。また、市内唯一の有床病院であり、一般病床、療養病床あわせて130床の病床を有しております。
 市民の皆さんから親しまれ、身近に感じていただいているこの市民のための病院は、地域の貴重な財産であり、これからも守り、残していかなければなりません。そのことが、私たち行政を預かるものの使命であり、そして責務であります。
 繰り返しになりますが、高浜市は地域の医療を守ること、医療の継続性を第一に考えております。高浜市病院事業経営改革検討委員会答申書の中でも、引き続き、在院を希望する入院患者を引き継ぐこと、外来診療は、最低限、内科、外科及び整形外科を維持すること、入院診療は、亜急性期、慢性期患者を主体とすること、及び救急患者へは、他の医療機関との連携システムを構築することによって対応すること、及び診療、予防活動を推進することを今後の当院の事業内容として掲げているところであり、高浜市といたしましても、現在、交渉を進めている医療法人に対しまして、初期医療としての機能、回復期及び慢性期医療としての機能、在宅支援としての機能及び特定健診等の機能を、経営形態変更後の市立病院の診療機能として強く要望いたしているところでございます。
 今後も、喫緊の課題である医師の確保につきましては、あらゆる手段を通じて、一人でも多くの医師の確保に努めるとともに、地域医療を守るために、経営形態の変更を含め、医療法人との交渉を積極的に続け、一日も早く市民の皆さんが安心して利用のできる病院の姿を取り戻せるように最大限努力してまいりますので、御理解、御協力を賜りますようお願いを申し上げます。
〔病院事務部長 神谷清久 降壇〕
議長(森 英男) 都市政策部長。
都市政策部長(川角満乗) 続きまして、2問目の地場産業の振興を問う、(1)の原油・原材料高による地場産業の深刻な影響を問う、(2)地場産業育成の支援策を問うは、関連がありますので、一括でお答えさせていただきます。
 日本経済の現状は、日本銀行の地域経済報告さくらレポート2008年1月によりますと、輸出や生産が増加を続けているほか、設備投資もすべての地域で増加傾向にあり、個人消費については、雇用・所得環境の緩やかな改善傾向を背景に、全体として底かたく推移しており、足元の景気は地域差はあるものの全体的には緩やかな拡大基調にあるとされています。しかし、平成19年12月26日に中部経済産業局が発表した東海地域の経済動向では、三州瓦産地は、燃料・原材料の高騰と建築基準法の改正に伴う建築着工の遅延のダブルパンチで非常に厳しい状況であるとされています。
 このような状況の中、本市の主要地場産業でありますかわら業界においては、平成3年ごろからバブル経済の崩壊が始まり、需要が落ち込んできたのにもかかわらず、九州や東北地方等への地道な販路拡大や、住宅の洋風化に合わせた平板かわらの新製品の開発など、経営努力により生産・販売を伸ばしてこられました。しかし、平成7年1月の阪神・淡路大震災において、多くの建物が倒壊し大災害になったとして、かわら屋根の古い家屋の倒壊写真が大々的に新聞に掲載されるとともに、テレビのニュース放送でも、たびたび放映されたこと、また、家屋の倒壊原因はかわら屋根が重いからというマスコミ報道もありましたことから、全国的にユーザーから屋根材としての利用に対して粘土かわら離れが始まり需要が落ち込んでまいりました。
 このことから、地元の各かわら企業においては、ユーザーのニーズに沿えるよう、軽量で地震や台風に強い防災機能を有した平板かわらをさらに積極的に開発を進められるとともに、愛知県陶器瓦工業組合では、平成11年5月の建築基準法の大改正に合わせ、安心・安全・快適な住宅を提供するかわら屋根の工事方法であるガイドライン工法を示されました。また、平成16年4月には、このガイドライン工法が阪神・淡路大震災クラスの地震にも十分な安全性を持つことを確認する実験をされ、震度7の地震でもかわら屋根に損傷がないという結果が出たということで、全国のユーザーに広く安全性のPrを積極的に進められました。
 しかし、平成16年10月の新潟中越地震、昨年は能登半島地震、新潟県中越沖地震と二つの大規模地震が起き、そのたびごとに多くのかわら屋根の家屋が倒壊した状態が新聞等で報道されましたことから、ますます粘土かわら離れが進んでまいりました。また、以前から地震に強いということで金属屋根材がありましたが、新たに開発されました溶融アルミ亜鉛合成メッキ鋼板などの金属屋根材が、軽量で安価な上、見た目は粘土かわらと変わらないというふれ込みで、本格的な市場参入をしたこともあり、以前に増して他の屋根材との競合が激化し、三州瓦を初めとする粘土かわらの需要はさらに減少している状況であります。
 このような状況の中で、昨今の原油・原材料の異常な高騰と建築偽装による建築基準法の改正の影響によります建築審査のおくれに伴う建築住宅着工戸数の大幅な減少によって、三州瓦業界全体が大変厳しい状況下に直面しており、愛知県陶器瓦工業組合によれば、組合員の三州瓦の販売枚数は、阪神・淡路大震災の前の平成6年が約5億7,600万枚、中越地震前の平成15年が約4億6,200万枚でありますが、平成19年が約3億8,500万枚で、平成19年の販売枚数は、平成6年からでは約33%の大幅な減少となっております。また、平成15年からでは、約17%減少となっており、平成19年末の在庫枚数は約8,600万枚で対前年度比約27%増加していることから、各かわら企業を取り巻く生産・販売の環境は厳しく非常に深刻な状況になっていることでした。このような深刻な状況が続いていることから、経営収支が赤字化に転じる企業や同業者間の販売競争もあり、利益が大幅に減少する企業も生じている状況であります。
 このことから、御質問の最近の倒産・廃業等の実態につきましては、愛陶工での調査でありますが、最近3年間においては、自主廃業が2件、民事再生が1件、吸収合併が1件、特別清算1件、自己破産が1件、会社更生法が1件の7社の企業が廃業または倒産等をされているとの報告を受けております。
 また、昨今の多くのかわらメーカーでは和型及び平板型かわらの値上げを打ち出され、和型につきましては、ハウスメーカー、工務店、屋根工事店などの理解により、ある程度の値上げを了承していただけましたが、平板かわらについては販売競争が厳しく、受け入れていただけず値上げに至っていない状況とのことでありました。このようなことから、市では地場産業でありますかわら業界の振興が欠かせないものであるということで、各種の支援を毎年度継続的に進めてきております。
 三州瓦は、平成18年10月に屋根材の第1号として地域団体商標(地域ブランド)に登録されましたが、商標登録のポイントは、申請した団体が地域性のある商品やサービスに統一したブランドを用いることで知名度の向上に貢献したかということであります。また、登録された後も、地域ブランドとしての誇りを持って全国に積極的にアピールすることになっておりますことから、市といたしましても地域経済の活性化につながるということで、毎年、三州瓦及び地元の窯業製品を全国各地に宣伝紹介し、取引の増進と販路の拡大を図ることとして、全国各地で「三州瓦・陶管陶土器見本市」を開催し、開催地の市民や行政関係、かわら工事関係などの方たちに広く三州瓦や窯業製品をPrいたしております。
 このことは、昨年10月に大阪で開催した折には、水野議員にも建設病院委員長として御出席いただきましたことから、その状況は十分に御承知していただいておられると存じます。この見本市も昨年で52回目を開催してまいりましたが、従来の方法から見直しすべきとの意見もありますことから、今後の開催方法等につきましては、現在、愛陶工を初め出展団体等と検討を進めております。
 このほかの支援策としまして、愛知県三河の窯業展への支援を初め窯業関係団体が実施されます協議会・展示会・共同宣伝事業等に対しても支援しているところであります。
 また、市内でのかわらの需要を伸ばすため、三州瓦屋根工事奨励補助を実施しているところであり、平成17年度の利用実績が和型25件、平板等71件であわせて96件、平成18年度が和型26件、平板等が101件であわせて127件、今年度は2月20日現在でございますが和型14件、平板等は98件であわせて112件と、市民の多くの方に御利用いただいており、今後とも、市民の方が少しでも多く利用していただけるよう制度内容についても検討してまいりたいと考えております。
 それから、平成19年度新規事業としまして、三州瓦工業協同組合の2階にありますギャラリー「いぶし」を1階へ移し、ギャラリーを鬼みちの集合・出発場所として開放することにより、市外からの誘客の創出と三州瓦ブランドの屋根かわらとしてのよさを知っていただくために、製品のPrを兼ねたギャラリー「いぶし」の改築工事に対して助成いたしております。
 金融支援では、金融機関との取引の薄い中小規模の商工業者が事業に必要とする資金の調達と信用保証を円滑するための融資制度として、愛知県と協調して行う商工業振興資金の預託と商工組合中央金庫への預託をいたし、支援を図っております。
 その他、中小等経営改善資金の借り入れに対しての利子補給の支援と、商工業振興資金及び経済環境適応資金に対しては、中小企業への借入金負担軽減を図るため、信用保証料の補助を実施いたしております。補助実績としまして、平成17年度が157件、平成18年度が154件、今年度は2月20日現在で111件となっております。
 また、昨年12月に愛知県が新設されました経済環境適応資金の中に、原油・原材料高で影響を受けて資金繰りが難しい中小企業への緊急金融支援として、平成20年3月31日までを融資取扱期限とする原油・原材料高対応資金が創設をされましたことを受け、本市では、信用保証料補助制度を拡充いたし、原油・原材料高対応資金の融資を受けられた際に支払われた信用保証料を上限で30万円まで補助するとして支援を拡充しております。この融資制度の2月20日現在までの利用状況は、市で確認しているものは6件で、融資額8,880万円、信用保証料の補助額、約131万4,000円でありまして、このうち、かわら関係事業社は5件、融資額は6,880万円、信用保証料補助額は約101万4,000円となっております。
 愛知県では、平成19年度に緊急創設された原油・原材料高対応資金を拡充強化され、平成20年度の1年間延長して実施されると確認しており、拡充強化の内容でありますが、無担保信用保証枠を8,000万円から1億2,000万円に増枠するとされております。市としても、県の要綱等が定められましたら、信用保証料補助につきましても、平成21年3月31日まで1年間延長してまいりたいと考えております。
 また、高浜市商工会では、原油高騰、建築確認申請の許可遅延などにより、地場産業であるかわら業界の動向が地域産業に及ぼす影響が大きいということから、愛知県及び財団法人愛知産業振興機構の協力のもとに、かわら業界に精通されている専門家によるかわら業界の安定化に向けての講演会を3月19日に開催されますので、市といたしましても後援いたし協力してまいります。なお、講演会終了後、三州瓦業の現況及び課題につきましての意見交換会を商工会主催により開催されることとなっており、この意見交換会には、愛陶工、三州瓦工業協同組合、三州瓦白地組合、三州釉薬原料協会、西三粘土協同組合などのかわらに関係される9組合の役員や県の担当の方などが出席されますことから、市も出席いたし、皆さん方の生の声をお聞きし、地場産業振興の施策などの検討に役立ててまいりたいと考えております。
 このほか、支援策として、施政方針の中にもありましたように、平成20年度新規事業といたしまして、愛陶工では三州瓦の各製造工場から発生する規格外かわらを原料としたシャモットを愛知県リサイクル資材制度、すなわちあいくる材の認定商品として販売されており、さらに、農業分野での利用研究も進められておられますが、現状の設備では必要な粒径にするには何回か破砕機にかけることで生産ができる量が限られているため、用途に応じた粒径のシャモットの安定した生産量の確保とリサイクルの促進が図れるよう設備が必要となっていますことから、ふるいわけ装置の増設に対して助成してまいり、愛陶工の経費と各企業の規格外かわらの処理費用の削減に支援してまいります。
 新分野の開拓の支援策といたしましては、市内のある企業では、家屋の建てかえで発生する粘土かわらの粉砕品を50%粘土に配合して新しい粘土かわらを製造する事業計画について、ハウスメーカー、大学の研究室、かわら企業等の共同で、国や県の補助を受けられ実用化に向けて共同研究が行われており、このほど研究が終了したとお聞きしております。
 このように窯業関係の技術を応用した新分野開拓には国、県の補助制度がありますので、愛陶工等の各組合を通じて情報提供してまいりたいと考えております。
 地場産業の振興のための支援は、今後も継続して積極的に取り組んでまいりますし、かわら業界の回復のため、関係機関及び三州瓦関係団体等の御意見をお聞きしながら協働して振興に努めてまいりますので、御理解をお願いいたします。
 なお、御提案の地場産業振興条例の制定につきましては、昨年の12月議会の一般質問において同様な御質問をいただいておりますが、先ほども御答弁いたしましたように、各種の施策等を進めており、地場産業の振興に努めていますことから、現状制定につきましては考えておりませんので、あわせて御理解をお願いいたします。そのほか、投機マネーの規制を強化して、原油、原材料の引き下げに努めること、また下請いじめの防止の監視・指導強化を求めることにつきましては、一地方自治体で解決できることではなく、国の施策において進める事項であると考えます。
 また、かわらの単価を適正化させるということにつきましても、各企業が既に昨年に単価交渉をしておられ、それぞれ結論を出しておられますことから、また一自治体が商業活動における単価等に対しての意見を述べることはいかがなものかと考えます。
 今後とも、市としてできる限りのことに対して、地場産業のかわら業界に支援してまいりますので、議員には御理解をお願い申し上げ答弁とさせていただきます。
議長(森 英男) 12番、水野金光議員。
12番(水野金光) それでは、最初に1問目の市立病院の関係について再質問させてもらいます。現状については、先ほど答弁の中ではっきりしているわけで、現在、医師不足によって診療が大幅に制約されて、市民の皆さん、患者はたくさんおるわけですが、市立病院では受け入れないということで、周辺の病院、また救急に至っては市外にということで、その影響が大きいわけで、1年半前に改革検討委員会の答申を受けて、そこでは、19年の3月末をめどにというようなことで病院の改革をと。そこで、診療科目は最低限3科、先ほども、市の公立病院として今後、病院としての機能を最低限保っていきたいという3科がそのまま入っておるようでありますが、これを含めて救急も受け入れるような、そういう病院として機能させるということを目標にした内容になっていたんですが、現在、西三南部の病院と定期的な協議ということを、先ほど答弁でされていますが、既に1年半経過していてこの状況だということで、市民には先の見える話が出ていないわけですね。そういう点では、相手のあることだという点は、もちろん承知しているわけですが、これだけ時間が経過しているわけですから、この時点で、じゃあ、目標としていつまでに決着をつけるように考えているのか。その場合の診療科目については、先ほどの答弁を受けとめておけばいいと思いますが、そういう基準でいつまでにという点ではどのように考えているのか。この辺についてまずお伺いします。
議長(森 英男) 病院事務部長。
病院事務部長(神谷清久) 先ほども答弁させていただきましたが、医師不足の関係から医師を採用させていただいたとしても、救急を復活させることは非常に困難であるというふうに考えております。私どもが医師不足の中で対応してきましたのは、18年度の年度当初まで救急を対応はしておりましたが、その当時で10名の医師が在籍をしておったと思います。その段階で、何とか救急は対応できたんですが、今後も、10名体制まで医師を拡充することは非常に困難であるというふうに考えております。先ほど答弁させていただきましたように、常勤医師を約1年と言いませんですが、この2月1日にやっと採用1名ができたという状況の中で、医師が十分充足されてくるような状況というのは、まだ先が見えてないというふうに考えておりますので、私どもが救急を復活しようと思うと、やっぱり10名ほどの医師がいないことには対応できないだろうというふうに思っておりますので、やっぱり私どもができる範囲、私どもが病院として機能できる部分を、先ほど答弁させていただいたような内容で対応をしていきたいというふうに考えております。
 それから、医療法人との交渉で時間がかかっているということでございますが、やっぱり、交渉事でございまして、先ほども答弁させていただきましたが、いろいろな部分で相手方の理念とか運営方針とか高浜市立病院の規模とか、そういうことも含めて個々に調整をさせていただいておりますが、結論に至っておりません。今後も積極的に交渉させていただきますが、相手方も議決機関がございます。例えば、医療法人であれば理事会とか運営委員会とか、そういう組織がございますので、そういうところの議決をいただかないことには前へ進まない部分もございます。相手方としてもいろいろ調整をしていただいている部分がございますので、今後も相手の動きと私どもの動きを合わせて進めていきたいというふうに思っておりますし、医療法人さんにお願いした場合に、診療科目については先ほどもお話しさせていただきましたように、亜急性期とか慢性期を中心としたというような形になってまいると思いますし、外来については内科を中心とした医療、当然、外科とか、今後の高齢化も含めていけば、外科とか整形外科も必要であるというふうに認識をしていますので、内科、外科、整形外科を中心にお願いをしておりますし、入院につきましても、亜急性期それから慢性期ですね、そういう部分を私どもの機能として考えていますので、そういうことをきちんと医療法人の方にはお話をさせていただいておるところでございます。今後も積極的に交渉を続けさせていただいて、少しでも早く結論を出させていただいて、市民に御説明できるような体制に持っていきたいというふうに思っております。
議長(森 英男) 12番、水野議員。
12番(水野金光) そうしますと、内科、外科、整形の3科は維持したいと。そして、中身としては亜急性期または慢性期医療ということで、救急についての復活は目標には置いていないということですか。それは、当面なのか、将来にわたってなのか、それについて。
議長(森 英男) 病院事務部長。
病院事務部長(神谷清久) 先ほども答弁させていただきましたように、私どもの機能として現在考えていますのは、要は、大病院における高度な急性期を終えた後の亜急性期の医療とか、回復期及び慢性期医療というような対応を考えていますので、救急につきましては、近隣の病院で対応していくことが、私どもの病院としての機能かなというように思っていますので、救急を現段階では復活ということは相手方の方にもお願いをしておりません。やっぱり役割分担といいますか、機能分担が、国の方でもそのようなことを、改革プランの中でも言っていますので、私どもとしては、当然、病院としての機能、私どもの病院の機能を十分検討した中で、ただいま申し上げたような形が一番ベストであろうということで要望をしているということでございます。
議長(森 英男) 12番、水野議員。
12番(水野金光) 現状の医師の実態からして、すぐにすべてというのは、それは相当厳しい話だということはわかるんですが、現在の、市内の病院、救急受け入れ体制がないということで、高浜市民の命、いざというときが大変心配であるという事態があるわけですね。実際、救急車の出動状況を見ても、以前、市立病院が救急を受け入れていた時期というのは、スタートして、例えば高浜消防署から出て帰ってくるまで、市内であれば40分以内ではほとんど帰ってくると。だから、急を知らせて、10分以内には市立病院に入れるというのが、市内のほとんどの地域からね。そういう状況が、今は市外に行くということで、救急車が行って帰ってくるのが1時間を超えてしまうケースが非常にふえている。だから、いざというときに、病院までかけつける時間が2倍以上に延びているという実態があるわけですね。それは将来にわたって、市内にそういう救急受け入れ体制がないということは、これは周辺に大きな病院があっても、1分、1秒を争うときには手おくれになるわけで、そういう点からも、今すぐ救急の体制を回復するというのは、なかなか今の医師状況からいって難しいのはわかるが、それを将来にわたって、もう、あきらめてしまうということは、市民にとってはこれは大変な問題だと思うんですけど、これについては、さしあたって、まず入院も、全く整形については受け入れられないような状況になっているということから、3科についての亜急性期、慢性期医療をできるだけ整備し、それから段階的にできるだけ早く救急体制もということを、当然、目標としておくべきだと思うんですけど、そういう考えがないのかどうか、もう一度それについて。
議長(森 英男) 病院事務部長。
病院事務部長(神谷清久) 厚生労働省は、現在、文書でかかりつけ医制度を推進・充実を図っていきたいということで、診療所で外来を受け持ち、その後、病院へ紹介するとか、夜間も診療所が救急といいますか、急患を対応するということも厚生労働省としては考えておみえになりますので、診療所の機能が今後拡大をされていくというふうに私どもは考えておりますので、私どもが、少しでも医師が確保できれば、それは対応できる部分は対応したいとは思いますが、現行から考えていきますと、とても無理であろうというふうに認識をしていますので、診療所が分担をすべき機能、それをやっていただくということが一番いいのではないかというふうに思っております。
議長(森 英男) 12番、水野議員。
12番(水野金光) 先ほど、交渉している病院との協議、結論を出すのに、そちらの方の理事会の決議というようなものがあってということで、時期が明示されていないわけですが、これは少なくとも、要望しているこちらの側としては、じゃあ、いつまでに結論を出そうと、ずるずると行っては、もう既に来ておるわけですから、そういう意味では急ぐ必要があると思うんですけど、これについては、結論はもちろん相手側ということなんですけど、こちらとしていつを目途に、少なくとも亜急性期、慢性期の3科をまず最低限に体制を整えるということを条件とする交渉という時期のめどをどう考えているのか、これについて。
議長(森 英男) 病院事務部長。
病院事務部長(神谷清久) 私どもは平成20年度当初予算を、この3月定例会に提出をさせていただいておりまして、1年間の予算編成をさせていただいておりますが、私どもといたしましては、20年度中に結論を出したいと、当初の市長の施政方針演説の中にも入れさせていただいておりますが、20年度内に結論を得ていきたいということでございますので、20年度内に方向性を出してきちんとした対応をしていきたいというふうに考えております。
議長(森 英男) 12番、水野議員。
12番(水野金光) 既に相当、医師不足によって、約2年間は相当大きな影響を市民に与えておるわけですから、さらにまた1年ということになりますと、これは余りにも長過ぎるということははっきりしておるわけで、そういう点では、市としてもっと急いでやるための手だて、提起も含めて取り組むべきであるということを、まず申し上げておきたいと思います。
 次に、地場産業の関係について、先ほど答弁をいただいておりますが、現状については、相当厳しい環境というのは共通の認識であるということだと思うんですけど、下請単価の関係について、行政がとやかく言うものではないというような答弁もありましたが、これは、少なくとも平板については要望しても上がっていないというようなことも市としてもつかんでおるわけですね。今、ハウスメーカー多くは、もちろん平板を使う住宅が多いということですから、そこがある程度原価割れを起こしておれば経営そのものが深刻な事態というのははっきりしておるわけですからね。それも含めて、私も提案しているのは、具体的に今、地場産業のかわら関係の業者がハウスメーカーと関係と、どういう状況になっておるのかと。これは、無記名でもいいわけですけど、実態をやっぱりきちっと把握するべきではないのか。その上で、市がハウスメーカーと交渉するというようなことは、決して、提案しているわけではなくて、少なくともそういう実態を国や県を含めて、今の状況を伝えていくということが最低限これは必要で、業者もそれはそれでやってみえると思うんですけど、行政としても、少なくとも、地場産業の皆さんの今の要望事項、困っておること、先ほどは、講演会がある、その後、懇談会等というようなことで、状況について把握は努めておるという趣旨の答弁がありましたが、やっぱりそれだけでは不十分で、それぞれのメーカーが、今、どういう点で非常に困っておるのか。この点については、もちろん自分で努力はしてみえると思うんですけど、1メーカーではなかなかできにくい問題も含めて、実態をアピールするためにも、把握するアンケートか、実態調査というような点で取り組むことが必要ではないかということを、特に思っておるわけですが、そういう考えはないのかどうか、それについて。
議長(森 英男) 病院事務部長。
病院事務部長(神谷清久) 一刻も早くという御質問でございます。私どももそういうふうに考え方で、現在、できることはもう既に準備をさせていただいておりますし、相手方の方も4月以降、要は、高浜市との交渉窓口も拡大をするような考え方をお持ちでございますので、私どもとしては、一日も早くどんな形で、経営形態の変更を進めていくという考え方を持っておりますし、相手も、そういうふうな意向で体制をつくっていただけるようでございますので、そういう形で、一刻も早く進めていきたいというように考えております。よろしくお願いいたします。
議長(森 英男) 都市政策部長。
都市政策部長(川角満乗) 単価につきましては、これは、水野議員も御存じのとおり、かわらだけの競争ではございません。先ほど申しました金属屋根、それ以外とのかわらの価格競争が入っております。ですから、各メーカーさんは、その中で一生懸命努力をされておみえになるということを、私ども感じております。ですから、アンケート等ということはございますけれども、過日、水野議員も愛知県陶器瓦工業組合の方に調査に行かれたということはお聞きしております。その中で、お聞きになってみえると思いますけれども、それぞれ各企業さんのいろいろな事情がございます。その辺は、愛陶工さんの方でもなかなか把握は難しいというようなお話も聞いておりますので、今回、意見交換会でそういうような意見が出れば、それで、もし、そういうようなことが可能ならということでありますけれども、やはり、それぞれの企業さんはいろいろと努力しておみえになって、それぞれの内容がございますので、私どもとしては、今のところそういうアンケートは考えておりませんので、御理解いただきたいと存じます。
議長(森 英男) 12番、水野議員。
12番(水野金光) 病院の関係については、今、答弁ありましたが、少なくとも、診療体制が非常に今、閉鎖や休止というような状況で市民に影響を与えておる、それを一刻も早くという点では、相手との関係もあるようですが、きちっと進めていくことと、それから、救急体制について将来にわたってあきらめるということではなしに、これも目標を持ってやるべきだという点は、やっぱり私も指摘しておきたいと思います。
 それから、2問目の地場産業の下請の関係については、これは、相当前からでしょうが、いわゆる屋根部品としての性格が強くなってきておる。例えば、自動車関連であれば、大きい部品会社があって構築されて、親企業が成り立っておるという関係があるわけですが、結局、住宅産業も同じような形で、かわらは、以前はそうではなかったけど、下請的な性格が強くなってきているという点、系列化はできていないかもしれないですけど、そういう点では、また、他産業との競争というのももちろんあります。それは、自動車部品でも何でも同じですから、だから、弱い立場だからがまんすればいいというふうではなしに、もちろん、産業構造の変化、それについての対応はもちろんですが、単価そのものについていうと、いじめ的な性格があるかどうかという点は、実態をつかまないと物が言えない。そういう点では、今、この時期でかわら産業にとってみれば、そういった把握が急がれるのではないかという点を指摘して、これについては、懇談会で声が出ればというような態度のようでありますが、そうでなしに、やっぱり、今の実情を把握して実態把握の調査、調査というのは、やり方はアンケートや要望事項、そういういろいろな形があると思うんですよね。取り組むように求めておきたいと思います。
 それから、融資の関係については、先ほど、来年度も取り組むと、県の方の1年延長というのもあったということでありますが、ぜひ、それについては、一層、資金を必要とする業者に借りられるような、そういう改善を求めておきたいと思います。
 それから、地場産業育成条例については、考えてないということでありますが、これだけ三州瓦ということでブランドも提起して、それは認められたというような、そういう数少ないというのか、地域産業がまず残存しておるわけですから、そういうものを育成していく、そして、特に新しいこうした生産技術を使って企画していくというような点についていうと、やっぱり中小企業ではなかなか難しいというのもあるわけですから、そういう面を組合とも協力や業者全体と協力して進めていくというような点では、系統的な取り組みがやっぱり欠かせないと思うんですね。そういう点では、瀬戸なんかでも地場産業振興事業補助金なんていうのもつくっている。それから全国各地では中小企業支援や地場産業育成条例というようなものもつくってやっておるところがたくさんあるわけですから、そういうところの実態もぜひ参考にして、系統的な取り組みをやるように求めておきたいと思います。
 それで、先ほど、ほかの屋根材もあって、なかなかかわらの単価交渉だけでは難しいよと、ほかに取られてしまうというような点の話もありましたが、競争ですからそういうことあると思うんですけど、しかし、かわらのよさというものも、当然アピールするべきであって、住宅がこのごろ30年ぐらいで建てかえられるというようなことがやられて、環境問題からも大変問題だと、それから保温性ではどうかとか、耐久性ではもちろん200年ぐらいは十分もつとか、そういうものもあるわけですから、政府も最近、200年住宅構想みたいなことも言い出していますが、これがどういうものであるかは、私もよくわからないですが、少なくとも、そういった検討をするときには、屋根材としてかわらが非常にすぐれておるという点を、今から売り込むような、そういったことを含めて構想の中に、有力にやっていただけるように、
議長(森 英男) 水野議員、あと1分です。
12番(水野金光) というようなことも含めて、声を挙げるべきだと、そういった点で市の考え方を求めておきます。
議長(森 英男) 都市政策部長。
都市政策部長(川角満乗) 今、屋根材のいいところを言っていただいたんですけども、その前に、皆さん、今の若い方のかわらに対するイメージをちょっと変えていただかなきゃならないかなと思うんです。これは、僕もびっくりしたんですけども、浅草の浅草寺の宝蔵門の屋根が、一度見ていただきたいと思うんですけど、かわらじゃなくて、チタンの屋根材になっておるという、この辺の大きな感覚が変わってきましたので、その辺は我々、三州瓦の見本市等で広くPrしてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。
議長(森 英男) 暫時休憩をいたします。再開は11時20分。
〔午前11時10分休憩〕


〔午前11時20分再開〕
議長(森 英男) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 次に3番、杉浦敏和議員。
 一つ、安全、安心なまちづくりについて。以上、1問についての質問を許します。
 3番、杉浦敏和議員。
〔3番 杉浦敏和 登壇〕
3番(杉浦敏和) 議長のお許しをいただきましたので、先の通告に従い、安全、安心なまちづくりを進めていく上で、地震対策とその予防について一般質問をさせていただきます。
 東海地震・東南海地震の危険が叫ばれて久しい昨今ですが、昨年11月2日の毎日新聞一面に大きく、「死者最悪1万5,000人」の記事にはびっくりしました。中部直下地震、中央防災会議想定、近畿は4万2,000人と大きく掲載されました。この記事で予測されるような地震が発生し、被害が拡大されたなら、私たちの住んでいるこの地域は阪神・淡路大震災や中越地震と同様な被害を受けることを考えなければなりません。中部・近畿圏の13カ所の断層帯における直下型地震の被害を想定した内容で、1番目に猿投高浜断層帯、被害想定ではマグニチュード7月6日の場合、死者数1万1,000人とありました。
 新聞記事の地図では、高浜のどの地域に断層が走っているのか特定できませんでした。中央防災会議の資料を調べたり、愛知県の地震防災対策の部署に確認してもらったりして断層帯の地番が特定できないか模索しましたがわかりませんでした。しかし、中央防災会議の資料をよく調べてみると、平均活動期間は4万年で、最新の活動時期は1万4,000年前ごろとあり、このことから推定すると次回活動時期は2万6,000年ごろとなります。結果的には、不安をあおるような記事に大変驚かされた思いが残りましたが、直下型の地震が起きるとか、まだまだ遠い未来の推測の域であり、当面の脅威がなくなったのかなということですが、東海地震・東南海地震の脅威がなくなったということではありません。
 昨年の大きな地震発生から見てみると、3月の能登半島地震では、発生時間が朝のお勝手の忙しい時刻から幸いにして外れていたことが人的被害を少なくしたと報道もされていましたが、地震はいつ起きるのか予測できません。
 また、7月の新潟県中越沖地震では、地域住民の方々の被害とあわせ、自動車のエンジン部品製造工場にも被害が大きく発生し、トヨタを初め多くのメーカーに部品の遅延が発生したと報じられました。トヨタを初め多くのメーカーでは何日もラインがとまってしまい、被害を受けた部品工場に、各メーカーより多くの人員が復旧応援に数週間以上この工場に出かけたことも聞きました。
 以前、トヨタの関連企業の工場が火災となり、ブレーキ関連の一部部品が製造できなくなり、海外からも取り寄せたり、トヨタ本体から多大な費用と工数をつぎ込み、組み立てラインを最小期間の停止で危機を乗り越えていました。復旧にかけるトヨタの底力を垣間見た思いがいたした記憶を思い出しましたし、こうした対応ができるということは、災害発生時の危機管理マニュアルがあり、それに沿って日常の仕事がなされているのかと思います。
 行政においても同じだと思います。地震が起きてからその対策を考えていては間に合わないと思います。地震が起きるかもしれないと言われれば、予知して事前に準備を考えなければなりません。安全、安心なまちづくりを進めていくには、地震の脅威について日常的に活動を進めることが大切だと言われています。地震発生としたときには、まず、1、地震を予知して被害を最小にする。次に、2、予知したら早く知らせる。3、避難する場所を確保しておく。4、復興支援を行い早く復旧させる。こうしたことが大事になると思います。
 1月に阪神・淡路大震災からことしで13年目を迎え、NHKラジオ夕刊で「災害復興 今後の課題」についての放送がされました。このときの解説員の話を引用させていただき、地震についていま一度考えてみたいと思います。
 6,434人が亡くなられた阪神・淡路大震災は、近代都市を襲った初めての大震災で、日本の防衛対策の多くの不備を明らかにしました。その後、改善が図られたものがある一方で、残されたままの課題もあります。
 阪神大震災の経験を生かして変わった被災者にかかわる対策、主なもの三つ挙げますと、1、一番大きく変わったのは住宅再建の仕組みです。昨年暮れの国会で、被災者生活再建支援法の改正で、支援金は、がれきの撤去やローンの利子などにしか使えず、住宅本体の建築費用に充てることができませんでした。これでは地域の再建も進まないことがわかってきて、住宅本体の建築費用にも使えるようになりました。
 2、二つ目に変わったことは、地域のコミュニティへの配慮が行われるようになったことです。住む家を失い自力で生活できない人に、行政は避難所をつくり、仮設住宅を建て、その後は復興公営住宅をつくるという流れになっています。この対策の中で阪神・淡路大震災の被災者は地域のコミュニティを2度破壊される結果となり、周囲とのつながりを絶たれた高齢者を中心に、だれにもみとられず亡くなる孤独死が10年間に560人にものぼりました。この反省から、中越沖地震や能登半島地震などでは、避難所や仮設住宅に移る際に、同じ地域の人がまとまって入居する処置がとられるようになりました。
 3、三つ目には、災害ごとに特例措置がとられ、支援が多様化していることです。例えば、阪神大震災では自宅の庭に仮設住宅をつくることはできませんでしたが、中越地震ではトイレと台所のないユニットハウスの建築が認められ、2005年の台風被害の被災地宮崎県では、自宅の敷地内への建築が認められました。災害後も自宅周辺で暮らしたい人が多く、現実的な対応です。
 こうした生かされた教訓がある一方で、課題も残っています。そうした問題を考えるシンポジウムが1月に「新潟・輪島・兵庫から復興戦略を語る」と題し、被災地の知事・市長を初め、災害の研究者や自治体の防災担当者、それにたくさんのボランティアの方々が参加をされ開催をされました。
 新潟県知事から、今の復興制度は、全国一律の対策が基本になっていて、被災地の実情を考慮したものになっていないとの指摘や、輪島市長からは、被災経験地から派遣された職員やボランティアの方々からの避難所での高齢者の対応などへのアドバイスが大変役に立った。経験を次に生かすことが重要だなどとも言われ、現在の復興制度が抱える問題の背景には、こうした制度の多くが、戦後間もない、物のない時代につくられ、そのままになっていることがあります。このため、食事にしろ物資にしろ、現物支給が原則になっているなど、さまざまな面で今の時代に合わなくなっているのです。
 例えば、災害が起きると被災地では大量の炊き出しをしたり、遠くから弁当を運んだりしていますが、能登半島地震のときには、輪島市や穴水町郊外のファミリーレストランでは温かい食事をとることができました。最近は自動車を持っている人もたくさんいますから、そうしたところに順番に食事に行ってもらえれば、狭い避難所にいるだけの被災者の気分転換に役立ちますし、地域経済の立ち直りにもつながります。
 では、現在の制度をどのように変えていけばいいのか三つの視点から考えてみると、1、一つは大都市の対策を現実の問題として考えることです。大地震が起こると莫大な数の犠牲者や被災者が出るおそれがあります。犠牲者を減らすには、住宅の耐震化を強力に進める必要があります。また、避難所のスペースが足りなくなったり、仮設住宅を建築する場所が確保できなくなると心配されます。2、二つ目は、地域の実情に合った対策の実現です。具体的には、これまで各地で行われてきた特例措置をあらかじめメニューと示して、多様な支援を可能にすることです。3、三つ目は、住民一人一人の備えを高めることです。まずは、耐震補強をして、壊れる住宅を少なくする必要がありますが、万一壊れた場合でも、被災者生活再建支援法の支援金だけでは家は建ちません。持ち主自身の備えやみんなで助け合う仕組みも必要です。
 最近の地震災害から、日本はどこに住んでいても地震への備えを進めておかなくてはいけないと思います。近畿直下など大都市での災害だけでなく、東海・東南海地震も視野に入れ、阪神・淡路大震災や中越地震などで明らかになった課題をきちんと踏まえ、地域の実情と今の時代に合った復興対策をつくっておくことが必要であると提言がされ、まとめられていました。
 以上の内容から、先ほど申し上げた三つの視点について、どのように考えられておられるのかお聞かせいただきたいと思います。
〔3番 杉浦敏和 降壇〕
議長(森 英男) 地域協働部長。
〔地域協働部長 大竹利彰 登壇〕
地域協働部長(大竹利彰) それでは、杉浦敏和議員の1問、安全、安心なまちづくりについて、地震対策とその予防についてお答えいたします。
 平成14年4月、東海地震に関する被害想定の見直しに伴い、高浜市は当時の県内57市町村とともに、地震防災対策強化地域に指定され、また、平成15年12月には東南海・南海地震防災対策推進地域に指定されました。これらを受け、高浜市では公共施設の耐震化や民間木造住宅の耐震化など地震防災に関する施策を進めてまいりました。
 一方、大規模地震の発生が心配されている中、国の中央防災会議は、平成17年3月に東海地震及び東南海・南海地震について、それぞれの被害想定をもとに、平成26年度までに地震災害を半減するための具体的な数値目標やその達成時期などを掲げた地震防災戦略を策定いたしました。
 また、愛知県は国の地震防災戦略を受け、平成19年3月に地震災害の半減を目指し、地震防災に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため、第2次あいち地震対策アクションプランを策定するとともに、改正耐震改修促進法に基づき愛知県建築物耐震改修促進計画を策定いたしました。
 高浜市におきましても、愛知県の第2次地震対策アクションプラン及び建築物耐震改修促進計画の策定を受け、本年3月に高浜市建築物耐震改修促進計画を策定いたしました。この建築物耐震改修促進計画につきましては、この3月議会の福祉教育委員会の終了後の福祉教育委員協議会、それから3月議会終了後の全員協議会でその概要について御報告をいたすことといたしております。
 御質問の第1点目の、大地震による犠牲者を減らすため住宅の耐震化を強力に進める必要についてでありますが、大地震が起きますと膨大な数の犠牲者や被災者が出るおそれがあります。そのため、あらかじめ住宅や建築物の耐震性を高めておくことや、家具の固定により室内空間の安全性を高めておくことが、地震発生時の人的・経済的被害を可能な限り軽減することが必要となってまいります。
 そこで、本年度策定いたしました建築物耐震改修促進計画では、住宅については、平成15年度時点で79%と推計される耐震化率を、平成27年度末までに90%とし、また、多数の者が利用する建築物、危険物を貯蔵したりする建築物、地震発生時に通行を確保すべき道路沿いの建築物などの特定建築物について、72%と推計される耐震化率を90%とする目標を定めるとともに、ブロック塀の安全対策や家具の転倒防止対策を進めることなどを明記いたしております。
 市といたしましては、本計画の策定後は、計画項目を強力に推し進めるとともに、適切な進行管理と必要に応じての見直しも行わなければならないと考えております。
 来年度からは、住宅の耐震化を一層促進するため、無料耐震診断に係る委託業務の中に、耐震補強工事の概算工事費の算出までを含めることとし、住宅の所有者が耐震化を考える際に、より具体的に検討できるようにいたします。
 また、高齢者や障害者の居住する住宅の耐震化は特に重要であると考えておりますことから、経済的理由により耐震改修ができない低所得の高齢者世帯や障害者を含む世帯、生活保護世帯につきましては、改修工事費に補助率は設けず、補助限度額を150万円までにするとともに、補強計画及び設計に対しましても補助率は設けず15万円まで補助いたします。
 次に、一般世帯に対しましては、補助限度額は従来どおりでありますが、改修工事費及び補強計画・設計に対する2分の1の補助率を撤廃いたします。
 補助率を撤廃することにより、低価格工法の採用などで改修工事費が下がった場合の自己負担額がより軽減されるため、改修が促進されるものと考えております。
 さらに、既存住宅の耐震改修を行った場合の固定資産税の軽減措置につきましても、これまで2分の1の減額であったものを全額とすることにより、民間木造住宅の耐震化を推進してまいりたいと考えております。
 次に、避難所のスペースや仮設住宅の建設場所の確保についてでありますが、愛知県では平成15年3月に愛知県東海地震・東南海地震等被害調査報告書を取りまとめ、その中で建物被害、ライフライン被害、人的被害などを予測いたしております。それによりますと、東海地震と東南海地震が連動して発生した場合、本市におきましては地震発生の1日後に8,900人の避難所生活者が発生するものと想定いたしております。これに対しまして高浜市地域防災計画では、広場避難場所の収容可能人数として7万3,390人、施設避難場所の収容可能人数として、短期の場合で7,695人、長期の場合で5,083人となっており、収容可能となっております。
 また、同調査書では、阪神・淡路大地震の実績をもとに、高浜市における応急仮設住宅の想定必要戸数を492戸といたしておりますが、高浜市では応急仮設住宅の建設が可能な空地として、都市公園やグラウンドなど13カ所で665戸の建設が可能と想定しており、対応できるものと考えております。
 次に、2点目の地域の実情に合った対策の実現ということで、震災後の復興対策について、これまで各地で実施された特例措置をあらかじめメニュー化しておき、多様な支援を可能にするということでありますが、大規模災害が発生すれば被災地は本市ばかりでなく広域に及び、災害救助法が適用されれば、法第22条の規定により、救助の実施主体は愛知県知事となり、愛知県や周辺市と協調を図りながら復興施策を講じていくこととなりますが、先ほどの御質問にもありましたように、阪神大震災の被害者は、仮設住宅入居のときと復興市営住宅入居の2度にわたりコミュニティを壊されたといったことがないように、地域コミュニティには十分配慮しなければならないと考えております。
 いずれにいたしましても、ニーズに合った支援が望まれますことから、これまでに被災された各地での対応や復興支援につきまして、情報収集に努めてまいりたいと考えております。
 次に、第3点目の住民一人一人の備えを高めることについてでありますが、国の地震防災戦略、県の第2次あいち地震対策アクションプラン、そして本市の建築物耐震改修促進計画は、いずれも地震発生時の人的・経済的被害の軽減を図るもので、そのために国、地方公共団体、地域住民が相互の信頼関係に基づき、みずからの命はみずから守るという自助の考え方、みずからの地域はみずから守るという共助の考え方、また、国や地方公共団体が担うべき公助の考え方に立って、防災協働社会の形成を目指すものであります。
 戦後長い間、大規模な地震災害がなく高齢化社会が進行する中で発生した平成7年の阪神大震災や、その後に頻発する大地震は、国民の防災に対する考え方を大きく変え、自助・共助・公助というそれぞれが果たすべき役割を明確にいたしました。
 そうした中、高浜市といたしましては、今後、建築物耐震改修促進計画の達成に向けて、地域住民や関係団体等に普及啓発を働きかけてまいるとともに、そうした活動の中で地域住民一人一人の防災意識を高揚できるよう進めてまいりたいと考えておりますので、御理解賜りますようお願い申し上げ、答弁とさせていただきます。
〔地域協働部長 大竹利彰 降壇〕
議長(森 英男) 3番、杉浦敏和議員。
3番(杉浦敏和) 次の質問ですけども、地震と火災はつきものですけども、防火を進め、初期消火を促す住宅用火災警報器の設置について、高浜市の取り組みについてお聞かせをいただきたいと思います。
議長(森 英男) 生活安全グループ。
生活安全G(尾崎常次郎) 住宅用火災警報器の設置についてのお尋ねでございますけれども、この住宅用火災警報器は衣浦東部広域連合火災予防条例により、既存住宅につきましては平成20年5月31日までに設置することとなっております。
 設置の状況でありますが、平成19年度の愛知県の県政世論調査では、設置率は32%、また、衣浦東部広域連合によるアンケート調査では、昨年末での設置率として管内平均で31%、これを自治体別に見ますと、碧南市は24%、刈谷市33%、安城市33%、知立市34%、高浜市28%となっております。
 これまでに、普及啓発活動といたしましては、チラシの全戸配布、広報への掲載、キャッチのCm放送などのほか、いきいき広場祭りなどの行事、それから防災訓練の会場でのPr、それから、本郷町の町内会さんのように、班長さんを集めた会合の際に、住宅用火災警報器の説明をされたところもございます。それから、ほかの市では、町内会で注文を取りまとめて共同購入をされたところもあるというふうに聞いておりますので、今後につきましては、町内会・行政連絡会でこうした事例を紹介したり、まちづくり協議会へも話をするなどして、住宅用火災警報器の設置促進を図ってまいりたいと考えております。
議長(森 英男) 3番、杉浦議員。
3番(杉浦敏和) どうもありがとうございました。私ども、地域で、いろいろなところで、普及への話について進めていきたいと考えております。
 次に質問ですけども、大地震など、自然災害への対応を学ぶ防災教育のため、小・中・高校の児童・生徒用の教材を愛知県は作成していると思いますが、市内の小・中学校ではどのように活用されているのでしょうか。この辺、お聞かせいただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
議長(森 英男) 学校経営グループ。
学校経営G(都築公人) 県が作成している教材とか、その活用法についての御質問だったと思いますが、愛知県は防災教育のために、小学校用リーフレット「地震が起こったら」と、中学校用リーフレット「地震に備えて」を作成しています。そして、それぞれ毎年9月1日の防災の日に間に合うように1年生全員に配付をしております。各学校では、このリーフレットを9月上旬に行う避難訓練の事前あるいは事後指導に活用しております。以上でございます。
議長(森 英男) 3番、杉浦議員。
3番(杉浦敏和) どうもありがとうございました。ことしも防災の日に向け、町内の避難訓練が行われると思います。学校内での避難訓練だけが教育ではないと思いますし、地域で親子で防災を考えてもらえるように、子供も避難訓練に参加できるような環境づくり、工夫を考えていただけるなら、親子のきずなもさらに太くなり、家庭で親子の会話に地震・防災の話題があがることが、大人の防災への関心をより高めることだと思います。
 愛知県内各学校ごとには、独自の取り組みもされていると聞いています。新たに工夫することは難しいと思いますが、よいことの事例をまねることはできると思います。こうしたこともお考えいただければと提案させていただきます。
 また、高浜市建築物耐震改修促進計画の達成に向け、地域住民や関係団体などに普及、啓蒙、啓発を働きかけていく中で、住民一人一人の防災意識を高めていくとのお考えをいただきました。
 阪神・淡路大震災を初めとして、被災地に行政から支援活動に多くの人が出てもらっていると聞いています。中部は大地震への警戒心が強く、支援活動に日ごろのノウハウや人材を生かすとともに、地元での震災にも改めて備えようとしているといった内容が中越沖地震の記事の中にありました。このときの経験がいざとなったときの復興の力となると思います。こうした体験をされた方々が語り部となって子供たちに話をする機会があれば、さらに意義のあることだと思います。
 1月に開催をされた日本災害復興学会のシンポジウムの中、格差時代の復興戦略を問うとしたテーマでは、被災地域の持続性を担保する総合施策についての意見や研究発表についても行われました。戦後長くは、公共事業のばらまきという富の再分配によって地方の不満を抑え込んできましたが、そのツケともいえる財政難から再分配が機能しにくくなってきたところに、災害多発時代がやってきました。自力再建が原則、焼け太りはつくるな、私財形成に税は使えないといったことから、公共施設や生産施設の復旧と生活保護水準を基準とした救貧措置を原則とする国の施策の考えと全国の自治体との考えに乖離が出てきました。
 新潟県知事が披露されたエピソードとして、04年の中越地震で老後の世過ぎにと老夫婦が退職金すべてをつぎ込んで建てたアパートが全壊したが、商売ということで支援の対象外となりました。一方、アパートに住民票を移したばかりの大学生は生活者ということで義援金など数百万円が支給されました。現行制度では、支援が必要な人と、自分で頑張ってもらえる人の区別ができていなかったということです。
 2000年の有珠山噴火災害でも同じようなことがありました。町中の火山灰を取り除く作業が洞爺湖温泉街の各旅館・ホテルの入り口でストップしてしまいました。そこから先は商業地、公に支援するわけにはいかないという。復興を確かなものにするには、温泉街の早期再開がかぎを握っているというのにです。
 こうした事例から、補助金をかき集め、自治体で自由に使える復興交付金制度というアイデアも出てきていると思われます。まちづくり交付金制度、住宅交付金制度の災害版です。災害バージョンは災害が発生しないと補助金が姿を見せないところに、ひと工夫の必要があります。
 災害発生と同時に仮設住宅や復興住宅の必要量を算定し、交付金に換算する作業が求められます。急場の力わざです。復旧・復興をおくらせないために、事前復興計画をつくり、事業費の見積もりを常に見直しておくことが必須となるでしょう。これからの地域防災計画だけでなく、事前復興計画も義務づけるべきといったことが話し合われました。災害とその防御の過程は大きく、事前対応としての予防、緊急対応としての応急、そして事後対応としての復興に分けることができます。
 災害復興学会の話は、この3番目の復興の過程に焦点を当て、そのあり方を探求しようとするものです。災害復興の課題は短期的には被災者・被災地の復興・再建を迅速かつ効果的に図ることですが、地域創造という長期課題についても忘れてはなりません。新しい地域社会、未来の都市空間を展望しつつ、その実現を目指す取り組みが復興には欠かせないと、過去の震災の問題から明らかになってきています。
 大規模災害が起きれば、我が町だけでなく、広域圏に及び、県が主体となって県や周辺市と協調を図っていくことはわかりますが、市独自でできる前始末はしておくべきだと考えます。過去の地震が起きたとき、現地の復旧・復興に向けて、どのような問題・課題が出ていたのかをきちんと整理するとともに、被災地に出向き、支援活動での経験のノウハウを生かした内容が盛り込まれた復興計画があれば、職員力・住民力・地域力が大いに発揮できると思います。
 我が町は地震にどこまで備えているのか、我が地域の耐震力を鍛えることが必要だと思います。先ほど申し上げました予防、応急、復興から地域の地震対応力の検証をお願いをして、私の質問を終わります。
議長(森 英男) 暫時休憩をいたします。再開は13時。1時です。
〔午前11時53分休憩〕


〔午後1時00分再開〕
議長(森 英男) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 次に、2番、杉浦辰夫議員。一つ、市道港線の横浜橋より南部分の現状と今後の予定について。一つ、高浜市の外国人の人口増加に対しての対応について。以上、2問についての質問を許します。
 2番、杉浦辰夫議員。
〔2番 杉浦辰夫 登壇〕
2番(杉浦辰夫) 議長のお許しを得ましたので、質問をさせていただきます。先に通告してあります2問について、1、市道港線の横浜橋より南部分の現状と今後の予定についてと、2、高浜市の外国人の増加に対しての対応について質問いたします。
 まず、1問目の市道港線の横浜橋より南部分についてでありますが、現状の道路は、道路幅も狭く見通しが悪く、また、通学路に指定されていますが、児童の安全確保のためにも、道路拡幅と、歩道の設置工事の早期実現を要望します。
 この道路計画は、当初昭和58年に計画の要望が出されてから25年が経過しております。その後、当初の計画から周辺の土地利用も変わってきており、平成16年には地区住民920名の方々から道路の拡幅と、歩道の設置の早期実現に対する陳情書が提出されました。また、その後、早期実現ということで平成19年度から交通量の調査、道路の概略設計、田戸町の信号交差点の予備設計、及び地元説明会と予算がつき実施された部分もあると思いますが、改めて今までのこの市道港線の経緯と現状並びに今後の予定についてお聞きしたいと思います。
 次に、2問目高浜市の外国人の人口増加に対しての対応について質問させていただきます。
 現在、これは平成20年の1月末ですが、高浜市の人口4万4,166人、世帯1万6,607で、日本人の人口4万1,589人、世帯1万5,053、外国人の人口は2,577人、世帯として1,554です。これは高浜市では人口においては外国人の割合が平成20年1月末で5.83%になり、平成15年度の外国人の割合が3.46%のときと比べると、日本人の増加率に比べて非常に多くなっています。これは、愛知県の外国人登録者数の県内総人口は、平成19年1月1日現在で730万9,285人に占める割合は、2月9日%の20万8,514人と比べても高浜市での外国人の割合は非常に多いと思います。
 このように外国人の増加は先の2月13日付の中日新聞に出ていましたが、県の国際化に関する意識調査で治安が悪化する可能性があり望ましくないと思っている県民が31%にのぼっている。一方、外国の文化を知る機会がふえる、学校では子供たちに多様性を理解させるよい機会と歓迎する意見も多いと、この調査にあり、県国際課として、「地域社会にとけ込み、頑張っている外国人の方も多い。啓発活動をしっかりやっていきたい」となっていましたが、高浜市としてこのように県の中でも比べて外国人の割合の多い市としての対応を3項目についてお聞きします。
 まず、外国人雇用状況ですが、平成19年10月1日施行の外国人雇用状況報告書の義務化にあるように、今までは50人以上の規模の事業所を対象とした任意報告であったが、今後は外国人を雇用するすべての事業主からの報告を受けて外国人労働者全体の就労状況を把握するものでありますが、高浜市としてはどのように対応していく予定でありますか。
 次に、市として外国人の方への対応及び問題についてお聞きします。
 高浜市の場合、平成19年12月末ですが、外国人の多いのは、湯山町495人、八幡町352人、田戸町317人となっています。このように外国人が多い町内だけではないと思いますが、ごみの不法投棄、分別拠点でのトラブルが発生しています。先ほどの県の意識調査にあったように治安が悪化する可能性があるなど悪い問題点ばかりでなく、外国人と共生できるように、行政や企業の取り組みや、地域の活動に参加したいが情報が来ない、わからないといった課題があります。市としてどのように取り組んでいくかをお聞きします。
 最後に、各小学校、中学校での外国人の生徒に対しての対応について質問させていただきます。現在、平成20年1月末で、高浜小学校14人、吉浜小学校29人、高取小学校14人、港小学校10人、翼小学校26人、高浜中学校17人、南中学校9人の計119人の生徒が在籍しています。国籍としてはブラジル人100人、次いでフィリピン7人とほかに12人です。このようにたくさんの生徒が在籍している中、高浜市として今後増加するだろう生徒の現状と今後の対応についてお聞きします。
 以上、1回目の質問を終わります。
〔2番 杉浦辰夫 降壇〕
議長(森 英男) 都市政策部長。
〔都市政策部長 川角満乗 登壇〕
都市政策部長(川角満乗) それでは、杉浦辰夫議員の1問目の市道港線の横浜橋より南部分の現状と今後の予定についてお答えさせていただきます。最初に、御質問がございましたこれまでの経緯につきまして、少し述べさせていただきます。
 市道港線は、横浜橋北交差点を起点とし、南へ横浜橋を経由して、堤防につき当たるまでの延長1,098mの一般市道であります。昭和58年には高浜川にかかる横浜橋が改築された後に、地元の皆さんより道路の拡幅や歩道設置等についての要望がございました。
 こうした要望を受けまして、市では昭和62年度に現地測量のための地元説明会を開催いたし、翌年の昭和63年度には測量調査業務委託を発注しまして、用地測量や縦断図・横断図の作成、中心線測量、道路拡幅杭の設置等の業務を実施してまいりました。これらの測量調査設計業務の成果をもとに、平成元年7月には、再度、地元に整備計画案につきまして説明をいたしております。
 この中で、横浜橋北交差点より横浜橋までの間の延長210mを第1期工事区間として整備をすることとし、その後、横浜橋から南の区間の整備に着手することといたしました。
 第1期整備区間につきましては、平成元年度から愛知県の市町村土木補助事業の採択を受け、事業に着手し、鋭意事業を推進してまいりました。その状況の中、平成16年10月には議員も述べられましたように田戸町町内会長を初めとする地区住民920名の方々の署名をもとに、横浜橋から南部分の区間の道路拡幅・歩道設置の早期実現に向けての陳情書が高浜市長あてに提出されました。また、地元議員の皆さんからも早期に事業に着手するよう、たびたび御要望をいただいており、市として検討を進めてまいりました。
 このような中、第1期工事整備区間としておりました横浜橋北交差点より横浜橋までの区間につきましても、残っていた関係権利者の方々の御理解が得られる見通しが立ちましたことから、平成20年度の高浜市土地開発公社予算に用地取得費と物件移転補償費を計上させていただいており、また、平成19年度一般会計当初予算においては、横浜橋より南部分の道路線形を検討するための予算を計上させていただき、昨年6月に道路調査設計業務を委託し現在に至っております。
 そこで、御質問の横浜橋より南部分の田戸町地内の現状でありますが、当初、整備計画を作成してから20年余りが経過しておりますことから、周辺の土地利用等も変わってきており、また道路構造基準も変更になり、当初の整備計画の道路幅員では補助採択が受けられないことから、先ほど申しましたように、本年度に再度、道路調査設計業務委託を発注し、路線の交通量調査や投資効果等を考慮した実現可能な道路線形案の作成を行ってまいりました。昨年7月には交通量調査を横浜橋のすぐ南付近と終点にあたる付近、それと真ん中あたりになります市道研屋線との交差点の3カ所で実施しております。また、市道港線と市道研屋線との交差点の概略図面や道路の概略設計は既にでき上がっており、残されております地元説明会だけとなっております。
 こうしたことから、作成されました道路線形案を、沿線の土地所有者や借地人・借家人等の関係権利者の方々に対し説明する機会を設け、御了承をいただきたいと考えております。この説明会の開催につきましては、現在、陳情書の提出先であります田戸町町内会の役員の方と調整をしております。
 今後の予定につきましては、説明会等で地元の皆さんの御了承がいただけたならば、平成20年度には路線周辺の平板測量・中心線測量・道路拡幅杭の設置等を実施するとともに、新しく家を建てられる方や、新たに土地利用を計画される方々に対し、どのように計画道路が影響を及ぼすのかを確認・協議できるための、図面を作成してまいりたいと考えております。
 これは、市道港線が都市計画道路でないため、現状では建物の新築や増築に対して制限がかからないことから、道路拡幅計画線上に建物の新築や増築を計画された場合には、計画線上から外して建物を建築していただくようお願いするものでございます。
 また、その後、予定といたしましては、土地の丈量測量・道路の縦断測量・横断測量・道路築造のための詳細設計等を実施し、補助対象事業として事業が採択されるよう業務を進めてまいりたいと考えております。
 順調に業務が進み事業採択されれば、事業採択された区間につきましては、建物の新築や増築に対して制限がかかるようになりますが、いずれにいたしましても土地・家屋の所有者等の関係権利者全員の方々の御理解・御協力がなければ事業の推進もできない状況となりますことから、まずは地元の皆さん方の御理解、御協力をいただけるよう全力で進めてまいりたいと考えておりますので、御理解をお願い申し上げ答弁とさせていただきます。
〔都市政策部長 川角満乗 降壇〕
議長(森 英男) 市民総合窓口センター長。
市民総合窓口センター長(松井敏行) それでは、2問目の高浜市の外国人の人口増加に対しての対応について(1)外国人雇用状況について、(2)市として外国人の方への対応及び問題点について、(3)各小学校、中学校での外国人の生徒に対しての対応についてお答えを申し上げます。
 まず、(1)外国人雇用状況についてお答え申し上げます。平成2年6月に出入国管理及び難民認定法の一部改正が施行され、在留資格の種類及び活動範囲の全般的な見直しが行われました結果、在留資格が17種類から27種類に拡充され、日系人2世や3世が日本で就労することが容易になったことにより、法務省出典の在留外国人統計における平成18年の全国の外国人登録者数では昭和55年当時の2月7日倍の200万人を超える数となっており、特に愛知県では3月5日倍の20万8,514人の登録者数で、平成17年の国勢調査では、8万3,354人が外国人就業者数とされております。
 このように、近年日本で就労する外国人労働者数は増加の一途をたどっていますが、その就労状況を見ますと、雇用が不安定であること、社会保険の未加入が多いこと等の問題があるほか、労働市場に悪影響を及ぼす不法就労も依然として多い状況にあると言われております。
 このような状況の改善に向けて、先日の雇用対策法の改正において、事業主に対し、雇用する外国人労働者の雇用管理の改善及び再就職の援助に関する努力義務とあわせて、外国人労働者の雇い入れまたは離職に際し、外国人雇用状況の届け出が義務化されたものでございます。
 この法律改正が昨年10月1日に施行されましたが、公的な資料としてはいまだ公表されておりませんので、刈谷公共職業安定所へ直接お聞きをした本年1月10日受付分までの管内の数値では、379の事業所から5,728人の届け出があり、内訳は男性3,633人、女性2,095人。地域別では中南米4,212人、東アジア784人、東南アジア645人、北米22人、アジア21人、ヨーロッパ16人、その他28人となっているとのことであります。
 なお、改正法の施行の際に、現に外国人を雇い入れている事業主には1年間の経過措置があり、本年10月1日までに外国人雇用状況の届け出を行えばよいこととされていることから、まだまだその数値は増加するものと考えられます。
 愛知労働局職業対策課へ確認したところ、資料の公表を含めて厚生労働省からは今のところ指示はないとのことでありましたので、何らかの動きがあった時点で市として対応を考えてまいりたいと思っております。
 次に、(2)市として外国人の方の対応及び問題点についてでございますが、高浜市の外国人登録者数は、2月1日現在で2,577人、世帯数は1,554世帯となっており、外国人比率は5.83%で、その中で特にブラジル国籍の方が7割近い状況でございます。
 地域別に見ますと、県営住宅や雇用促進住宅がある地域が多い状況はございますが、社宅や民間アパートにも入居されている状況も見られ、市民の居住の登録のある116の町別・丁目別の地区の中で、外国人の方が全くいない地域は16地区のみで、9人までが43地区、19人までが23地区、29人までが9地区、39人までが8地区となっております。
 高浜市といたしましては、これまでは外国人登録者数の増加に合わせて、日系人相談日をふやしながら対応してまいりましたが、御案内のとおり平成18年度からポルトガル語等が話せる通訳を市役所正面玄関横の窓口に常設で配置し、現在は土日開庁を含めて窓口案内・相談・通訳及び公的文書等の翻訳業務を行っているところでございます。
 今後とも、「広報たかはま」によるポルトガル語ページやチラシ、看板などの翻訳業務の充実を図りながら、多文化共生を目指してまいりたいと考えております。
 次に、(3)各小学校・中学校での外国人に対しての対応でございますが、初めに、高浜市の小・中学校における外国人児童・生徒の在籍状況について御報告申し上げます。
 高浜市には、1月末現在、小学校に93人、中学校に26人、小・中学校全体で119人の外国人児童・生徒が在籍しております。これは、小学校では全児童の3月1日%、中学校では全生徒の2.0%、小・中学校全体では2月7日%に当たります。ここ数年、年々増加の傾向にあり、昨年度と比較しますと20名の増加、平成16年度当時と比べますと約70名増加しており、この3年間で2倍以上になっております。国籍別では、ブラジル国籍が100名と最も多く、全体の84%に当たります。そのほか、フィリピン7名、韓国3名、ペルー、中国が2名、アルゼンチン、ボリビア、パラグアイ、アメリカが1名ずつとなっています。
 学校別に見ますと、小学校では高浜小学校14名、吉浜小学校29名、高取小学校14名、港小学校10名、翼小学校26名で、吉浜小学校と翼小学校に多くの外国人児童・生徒が在籍をしており、この2校で全体の60%を占めております。中学校では高浜中学校17名、南中学校9名で、高浜中学校には南中学校の2倍の外国人生徒が在籍をしております。
 次に、外国人児童・生徒への学校での学習指導の状況について御説明します。
 先ほど申しました119名の外国人児童・生徒のうち、約半数の54名が日本語指導を必要とする児童・生徒です。この54名のうち、34名は日本語がほとんど理解できず、日常での会話も困難な状態です。また、会話が少しできても日本語の能力が不十分で、学習に支障を来す児童・生徒が20名ほどいます。日本語指導が必要な児童・生徒は、高浜小学校6名、吉浜小学校10名、高取小学校5名、港小学校5名、翼小学校16名、高浜中学校10名、南中学校2名で、市内のすべての学校に在籍をしています。
 通常の授業では、各担任が工夫してその子に合った指導を行っていますが、教室から取り出して別室で指導する取り出し指導も各学校で計画を立てて行っています。ことしは、愛知県から日本語教育担当教員加配を1人いただいており、日本語指導が必要な児童が多い吉浜小学校と翼小学校で指導に当たっています。また、市費で任用している外国人通訳者が週4日、1日5時間ずつ、南中学校を除く六つの小・中学校を巡回し、各校の外国人担当教員とともに取り出し学習指導に当たっています。また、県のポルトガル語の語学相談員が、今年度は高浜小学校、翼小学校、高取小学校に合計13日訪問し、日本語指導が必要な児童を取り出して語学指導や生活適応指導をしていただきました。そのほか、翼小学校では、愛知教育大学の大学院生が週に3時間、取り出し指導の補助をしてくれています。
 小学校では、これらの指導者と各学校の担当者が、日本語指導を必要とするすべての外国人児童に対して、1人当たり週に3ないし4時間程度、別室へ取り出して日本語の学習やおくれている教科の学習指導をしています。学習形態は、個人指導であったり2~3人のグループ指導であったり、学校の実情に合わせて変えています。中学校では、取り出し学習を希望する生徒に対して、週1回、別室で個別指導を行っています。日本語の学習に加えて、数学など理解が不十分な教科についても指導を行っています。このような取り出し指導は、1人の児童・生徒に対して複数の指導者が指導に当たっています。そこで、前の時間に何を学習したかがわかるように、1人ずつファイルを用意して、取り出し指導でのプリント類をつづっておくようにしています。
 次に、外国人児童・生徒への生活面での支援について御説明します。
 ある程度日本語を理解できる外国人児童・生徒であっても、その保護者は日本語がわからない場合が多くあります。そのため、学校での様子を保護者に伝えるためにはポルトガル語で文書をつくる必要があります。先ほど述べました市の外国人通訳者が週1回学校を巡回するときに、家庭へ連絡する文書を翻訳してもらっています。急な連絡を要するときは、通訳者に直接家庭との連絡をとってもらう場合もあります。また、保護者との懇談会では、通常の巡回時間を変更し、通訳者を交えて懇談ができるようにしています。
 日本語がわからない児童・生徒は、日常での生活で多くの悩みやストレスを抱えています。それに対する相談活動も、取り出し指導のときに通訳者とともに随時行っています。
 各学校には、外国人児童生徒用に、入学説明会資料、学校案内、問診票、健康診査票などの保健関係の調査票、運動会、学芸会、修学旅行などの学校行事のお知らせ、家庭環境調査票、就学援助希望調査票、口座振替依頼書など、毎年保護者に渡すものはポルトガル語版を作成し、すぐに渡せるように用意してあります。
 また、今年度から、各学校の指導の様子や活用資料などの情報交換ができるように、市内各学校の担当者と外国人通訳者及び市教委担当者により外国人指導担当者会を開いています。市内の学校間で転校する外国人児童も多いため、この担当者会での情報交換は大変役に立っています。
 外国人児童・生徒に対して、以上のような対応をしておりますが、外国人児童・生徒の増加により、各学校での担当者や通訳者に対する負担は年々大きくなっています。そこで、来年度は市で任用している通訳者を1名増加し、2名で各学校を巡回できるよう予算を計上させていただいています。これにより、外国人児童生徒に対する学習面や生活面の支援をより充実させることができます。また、県から加配をいただいている日本語教育担当教員も2名増加され、3名の加配をいただけることになりました。これらの人的支援を有効に活用していくために、各担当者の裁量で実施してきた学習指導や翻訳業務などを、市全体で計画的に行っていく必要があると考えています。
 たとえ数%の児童・生徒とはいえ、生活や文化、言葉が異なる外国人児童・生徒に対し適切な指導を行っていくことは、学校全体の運営にも大きくかかわってきます。大きな意味で国際教育も視野に入れながら、外国人児童・生徒に対する指導の充実を図っていく所存でありますので、何とぞよろしくお願いを申し上げます。
議長(森 英男) 2番、杉浦辰夫議員。
2番(杉浦辰夫) 再質問としまして、まず市道港線でありますが、先ほどの地元説明会の予定があるということですけど、どのように、状況でしょうか。
議長(森 英男) 都市政策部長。
都市政策部長(川角満乗) 地元説明会の予定でございますけども、地元の町内会長さんとか副会長さんと御相談をさせていただきまして、3月7日の金曜日7時からと3月9日の日曜日10時から、2回予定をさせていただいております。会場につきましては、地元の東海会館で実施する予定でございます。以上でございます。
議長(森 英男) 2番、杉浦議員。
2番(杉浦辰夫) ありがとうございました。
 続きまして、事業計画が決定されるまでは、まだ先だと思いますが、今でもこの狭い道路、ラインだけの区画の歩道など、登下校の児童、老人の方など、車の制限速度30kmとありますが、朝の通勤帯の時間などは、特にスピード違反が多く、非常に危険にさらされています。道路の拡幅と歩道の設置の早期実現といっても、すべてが工事完成までは何年かかるかわかりませんが、この区画で特に危険と思われるカーブ部分を優先的にと思います。再度、今後の予定をお聞きします。お願いします。
議長(森 英男) 都市政策部長。
都市政策部長(川角満乗) 事業決定の予定とカーブ部分を優先的に整備ができないかという御質問でございますけども、先ほどもお答えしましたように、事業を進めていく上では、関係権利者の全員の方の御理解・御協力が絶対的に必要なものとなってまいります。御理解、御協力が得られた上では、20年度、21年度に用地調査や道路の設計等の業務を行い、早くても平成22年度からの事業の着手になるのではないかと考えております。また、カーブ部分の整備を優先的に行えないかという御質問でございますけども、地元からの御要望があれば、交通安全の面から考えても非常によいことだと考えておりますが、全面的に、同時にやるということはなかなか難しいと考えております。どちらか事業着手していくには、地元の調整が必要となってくると考えております。そうした場合、どういった補助事業が該当してくるのか検討する必要が生じてまいりますので、愛知県、それから知立建設等の関係機関と協議してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いしたいと存じます。以上でございます。
議長(森 英男) 2番、杉浦議員。
2番(杉浦辰夫) 続きまして、外国人の方ですけど、当市の場合、このように外国人の増加への対応として市民総合窓口に通訳の方を置いて、特にブラジル人に対しての対応をしていますが、今後の予定についてお聞きします。
議長(森 英男) 市民総合窓口センター長。
市民総合窓口センター長(松井敏行) この通訳の方の実績を申し上げますと、平成18年度の実績としましては、延べ2,185人の外国人の方に2,868件の通訳業務を実施をさせていただきました。また、本年1月末でございますけれども、やはり、延べ2,576人の方に3,238件という業務を遂行させていただいたということでございます。これは当然、増加傾向にあると。この原因は、一つは、土日開庁を実施をしているということも、その背景にございますけれども、現在の私どもとしては1名体制で、今後まだ行けるんだろうと、こんなふうに考えておりますのでよろしくお願い申し上げます。
議長(森 英男) 杉浦議員。
2番(杉浦辰夫) 続きまして、同じく外国人の方ですけど、平成19年度の市民と行政まちづくり懇談会の中で、高取小学校区での答弁で、外国人の方へごみの分別方法についての指導を質問されて、外国人の方、単身者に対しては、現在建設中の(仮称)高浜エコハウスで学んでいただけるよう周知したいと回答されていますが、実際、そのようなことが現場で対応していけると思っていますでしょうか。
議長(森 英男) 市民生活グループ。
市民生活G(神谷坂敏) まず、単身者の方でございますが、これはこれまでどおり転入届のために市役所の方へ来るされた時点で、必要なごみの説明、それにエコハウスの紹介をすることになります。また、外国人の方につきましても、登録のために来るされた時点で、日本人の方と同様に指定ごみ袋を配付するとともに、可燃ごみ、資源ごみの説明をポルトガル語のリサイクルカレンダー並びに分別便利帳、それと住宅地図等を使いながら、必要により通訳を介して窓口で説明をしておるところでございますので、それに加えて、あわせてエコハウスの紹介をしていこうというふうに考えております。
 また、エコハウスにおきましては、通訳を配置をするというような考えはございませんが、資源ごみ分別学習エリアにおきましては、実物を見て学習できる場となっておりますので、ポルトガル語の分別便利帳を見ていただきながら、十分、ごみの学習はできるというふうに考えております。
議長(森 英男) 2番、杉浦議員。
2番(杉浦辰夫) 続きまして、これも外国人の方ですけど、外国登録者については、先ほど高浜市では平成20年1月末で2,577人となっていますが、これはあくまでも登録者でありまして、実際の外国人の人数が把握でき、町内会に入会していない単身者及び外国人に対して防災訓練を初め、市の各種事業にどのように参加できるか、また、ごみについてどのように対応していきますか。お願いします。
議長(森 英男) 市民生活グループ。
市民生活G(神谷坂敏) まず、今、課題となっておりますのは、日本人の単身者の方と同様に、集合住宅の特に単身用のアパートにおきましては、派遣会社などが一括で借り上げるということがございまして、入居者が比較的短期間で入れかわるということがございまして、外国人登録を行わない方もおられまして、当然、町内会へは未加入の方がほとんどであると考えられますので、市側からの情報伝達が非常に困難な状況であるというふうには認識をしております。
 それで、先ほど答弁の中でもお答えをしましたとおり、チラシ、看板類の翻訳を含めた設置やインターネット広報の充実については、今後とも継続して対応してまいりますが、ごみについての対応につきましては、これまでも、ルールがほとんど守られていないというような集合住宅につきましては、管理会社等へ連絡をいたしまして対応をしているところであります。改善が見られない集合住宅には、市の収集を行わない事業系一般廃棄物への処理を要請し、自己責任を明確にしてまいりたいというふうに考えております。
 加えまして、単身者や外国人の方が多く働いている事業所の皆さんに対しまして、ごみを含めた情報伝達の御協力が得られるような方策も、今後、検討すべきだというふうに考えておりますので、よろしくお願いをいたします。
議長(森 英男) 市民総合窓口センター長。
市民総合窓口センター長(松井敏行) 実は、議員も御承知かもわかりませんが、吉浜地区の方では、新田町、八幡町の町内会長さんたちが、本当に御尽力をいただきまして、単身の集合住宅あるいは、これは外国人の方も含めてということで御理解いただきたいと思うんですが、新たに新築をされるようなところ、あるいは既存のところ、そういうところへ町内会の会長さん、あるいは副会長さん、役員の方々、班長さんまで、体系的に環境問題、とりわけごみについてのお取り組みを実はしていただいておりまして、昨日も、町内会・行政連絡会の中で御発表をしていただいておるということがございます。したがって、私どもも、やっぱりそういった地域、地域力、そういうものが大変重要だなということを、まさに再認識をさせていただいております。ですから、この点では、また、議員、すべての方につきましても、御協力をいただけたらなと、こんな思いも持っておりますので、補足をさせていただきます。
議長(森 英男) 2番、杉浦議員。
2番(杉浦辰夫) 先ほど、ちょっと答弁の中で、土日開庁というあれがあったんですけど、今の状況、外国人の対応についての状況をちょっとお聞かせいただきたい。
議長(森 英男) 市民生活グループ。
市民生活G(神谷坂敏) 昨年の6月以降、土日開庁を実施しておりまして、本年1月末までの実績を申し上げますと、延べ356人の外国人の方に379件の通訳業務等を実施をしております。加えまして、2月の実績が43件ということと、実は、去る3月1日の土曜日でございますが、外国人の方も異動等が多いためか、過去最高の1日22件という業務がございましたので、十分、サービスの向上が図られておるというふうに考えております。
議長(森 英男) 2番、杉浦議員。
2番(杉浦辰夫) それと、ちょっと先ほど、町内会に入会していないとか、その話の中で、防災訓練、それから各種事業にどのように参加できるか、そういうのは市の方の対応として、今、予定されているとか、何かありますでしょうか。
議長(森 英男) 地域協働部長。
地域協働部長(大竹利彰) 防災訓練等の参加呼びかけにつきましても、先ほど、市民生活グループの方からも、ちょっとお話がありましたけれども、例えば、公の施設等に参加呼びかけをするための、いわゆるチラシ、それは、当然、外国人向けの、例えばポルトガル等の、そういったようなものを、例えばチラシを張るとか、そんなようなことをする中で、呼びかけ等はしてまいりたいなというふうに思っております。
議長(森 英男) 2番、杉浦議員。
2番(杉浦辰夫) ありがとうございました。以上、当市における外国人の増加は、市民の皆さんが思うように、今後どのようになっていくかということがわからないと思います。一市民ができるものではないと思いますので、市として今以上の対策をお願いしまして、質問を終わらせていただきます。
議長(森 英男) 暫時休憩いたします。再開は1時50分。
〔午後1時38分休憩〕


〔午後1時49分再開〕
議長(森 英男) 多少早いですけども皆さんお集まりですので、休憩前に引き続き会議を開きます。
 次に、4番、北川広人議員。一つ、第6次総合計画について、以上、1問についての質問を許します。
 4番、北川広人議員。
〔4番 北川広人 登壇〕
4番(北川広人) 議長のお許しをいただきましたので、先の通告に従い、一般質問をさせていただきます。一問一答方式にて、進めていきますので、よろしくお願いをいたします。
 この高浜市第6次総合計画についてというテーマは、私自身が第5次総合計画に多少携わらせていただいた関係もあって、非常に思い入れもございます。よろしくお願いをいたします。
 現在は、非常に混沌とした政治経済状況であり、先の読みにくい時代であると言われております。日本の状況といえば、地方分権の一層の進展や三位一体の改革の推進を初め、地方自治のあらゆる分野において歴史的な転換期が訪れており、顧客主義、成果主義を初め、これらを含めた民間企業の経営理念や手法の導入など、まちづくりのあり方自体を見直すべき時期を迎えているといっても過言ではありません。
 そもそも昭和44年の地方自治法の改正により、市町村が地域における総合的かつ計画的な行政運営を行うために基本構想を策定することになり、それから約40年が経過し、全国の市町村では基本構想については98.9%、基本構想と基本計画をあわせたものでは93.9%が策定されており、市町村の計画行政は、大きく進展したと言えると思います。このことから、今日の日本の自治体では計画を基調とした行財政運営が、自治体運営の根幹となっています。
 そこで、これまでこの高浜市で培われてきた計画行政の蓄積を生かしつつ、さらなる充実・進展を図るべきという視点から、総合計画を中心とした高浜市における計画行政の実態や課題や新しい試みの蓄積などを把握し整理するとともに、今からの計画行政にかかわる課題についての改善策の検討、分権型社会にふさわしい総合計画を基調とした行財政運営について、計画策定及び導入手順や運営方法を含めて考察するのに非常に重要な時期になるがゆえに、この総合計画についてのテーマを取り上げさせていただきました。
 現在では、自治体総合計画の歴史的背景及び現状の分析は全国的に行われており、非常に興味深くさまざまな問題点が指摘をされております。高浜市においてのものではありませんが、ともすると当市でも多大な問題を背負ってしまうことになりかねません。そこで全国の自治体が指摘をされたり、みずから反省をしている総合計画のあり方について紹介をさせていただきます。
 先ほど述べたように、昭和44年の地方自治法改正により、第2条第4項に基本構想の規定が設けられたことをその起点としております。この基本構想の規定に関して、この自治法改正時に自治行政局長を務めていた長野士郎氏による逐条地方自治法には、非常に重要な解説が加えられていることを御紹介いたします。
 基本構想は、市町村が住民の日常生活に直結し、地域社会の経営について基礎的な責任を有する行政主体であることにかんがみ、市町村は、議会の議決を経て行政運営の基本構想を定め、行政の計画的かつ総合的な運営を図っていくべきであることを定めたものである。その制定の趣旨は、今日の急激な地域経済社会の変動の中にあって、市町村が真に住民の負託にこたえ、適切な地域社会の経営の任を果たすためには、市町村そのものが将来を見通した長期にわたる経営の基本を確立することが必要であると考えられると言われております。これを見るように、市町村が策定する基本構想に関しては、極めて高い意義づけがされており、自治体に対して長期にわたる総合的かつ計画的な政策の確立を求めているのであります。
 地方自治体の現場では、総合計画といえば、この自治法第2条を受けたものであり、その構成は基本構想・基本計画・実施計画という三層構造によって体系化されているというのが現在の常識となっております。現に、財団法人日本都市センターの自治体計画行政研究会が、全国の都道府県及び都市自治体を対象に、平成14年2月に実施した「自治体の計画行政に関するアンケート調査」の集計結果によると、法によって計画策定を義務づけられている都市自治体の9割が三層構造の総合計画を策定したと回答しております。
 また、この自治法改正の前段として、昭和40年、当時の自治省行政局振興課に設置された市町村計画策定方法研究会が大きな役割を果たしていたこともつけ加えておかなければなりません。この研究会は、翌昭和41年に報告書をまとめて、それを受けて自治省行政局は、全国の市町村に積極的な働きかけを行いました。これに、市町村が将来のビジョンや目指すべき理想を掲げた基本構想、基本計画、実施計画からなる三階層の計画の構造を提起するように進めてきた経緯があり、この報告書の枠組みによってこのような形が盛り込まれてきたという沿革がありました。
 ここで、この基本構想の内容といいますと、基本構想は、この市町村の存立としている地域社会についての現状の認識及び将来への見通しを基礎として、その地域の振興発展の将来図及びこれを達成するために必要な施策の大綱を定めるものであることとされております。
 また、期間に対しましても、おおむね10年程度の展望を持つことが適当であるとの意見をしております。また、特徴的な部分としては、基本構想を改定する必要が生じる原因として、基本構想は、この市町村の長期にわたる経営の根幹となるべきものであるから、これに基づいて市町村長の策定する計画などを通じて社会経済上の変動に弾力的に対応することとし、みだりに変更すべきものではないが、策定後の経済社会情勢の進展等、外部条件の変化により基本構想と現実との遊離が著しく大きくなるなどの理由により、この市町村の経営の基本たるにふさわしくない状態になった場合においては、すみやかに改定すべきものであることという意見も示しております。
 このように、基本構想、そしてそれを根幹とする総合計画の策定に関しては、この当時に計画の形式を初め、内容や期間、改定の要否の判断に至るまで、自治省による自治体への指導が懇切丁寧に行われ、その際に示された考え方や要領が、ある面では、今日に至るまで生き続けているという事実を理解しておかなければならないと思います。自治体政策を文書化し、その内容を明示することによって、自治体の経営の基本を確立するという重い役割を与えられた総合計画の形式が、この約40年間にわたって見直されることなく、国の指導に忠実に準拠し続けてきたという点に、自治体政策が現在直面しているさまざまな問題の原因があるように思えるのは私だけではないと考えます。
 このような歴史的経過があったわけですけども、その名のとおり行政の各分野の施策や重点事業を網羅的に計画の中に位置づけ、総合的かつ体系的な形式を備えたものとして総合計画は策定をされております。しかし、今日における現実の総合計画が、先に述べたような政策的力量を備えたものになっているのでしょうか。また、実際の政策実行プロセスにおいて、その位置づけにふさわしい役割・機能を果たしてきたかどうかについては、大きな疑問があると言ってもいいと思います。
 地方分権改革の進展に伴い、地方自治体が担う役割と責任領域は大きく拡大してきており、自治体政策が果たすべき機能も重要になってきています。しかし、地方自治体における政策形成と実行プロセスの現状を見ると、自治体にとっての最上位計画であり、この地域を経営していく基本政策を体系的にまとめたものとして位置づけられる総合計画に関して、その形骸化、実効性の欠如が指摘されるなど、解決を迫られる課題が幾つかあるように思われます。以上のように、財団法人日本都市センターの自治体計画行政研究会が、全国の自治体を対象に実施したアンケート調査においての分析から見られる現在の総合計画のおおむねの意見であります。
 長々と述べさせていただきましたが、それでは、高浜市はどうでしょうか。まず、現在進行している高浜市第5次総合計画(たかはま新世紀計画)についてでありますが、私たちの町の総合計画として、平成22年度を目標年次として、今後の社会情勢の変化を見据え、長期的・総合的な視点から、町のあるべき姿や目標を定めるとともに、そこに至るための基本的な考え方を定めたものであります。平成17年度には、後期基本計画として、人口減少社会の急速な到来など社会情勢の変化に対応した実現性の高い計画とするため見直しを行っております。策定当時に第5次総合計画にかかわらせていただいたことを思い出してみますと、総合計画に対してのさまざまな問題点を提起しつつ、第5次総合計画の策定をしてきたことを懐かしく思います。そこで、この第5次総合計画の策定手法に対する評価などについてお尋ねをしたいと思います。よろしくお願いいたします。この後は自席にて質問をさせていただきます。
〔4番 北川広人 降壇〕
議長(森 英男) 地域協働部長。
地域協働部長(大竹利彰) それでは、北川議員のまず1問目ですが、第5次総合計画の策定手法に対する評価などについてお答えさせていただきます。
 御承知のとおり、総合計画とは、地方自治法第2条第4項の「市町村は、その事務を処理するに当たっては、議会の議決を経てその地域における総合的かつ計画的に行政運営を図るための基本構想を定め、それに即して行うようにしなければならない」との規定に基づいて策定する市町村計画の最上位計画であり、ただいま、北川議員もおっしゃられましたけれども、当時、総合計画審議会の委員として、また当審議会の総務教育部会長として、総合計画の策定に当たり多大な尽力を賜ったところであります。
 第5次総合計画の評価につきましては、平成13年度から平成17年度までの前期基本計画における体系区分の総計として、全体の計画値が1,206億3,600万円に対して、実績値が1,121億400万円ということで、前期計画に対しては進捗率92.9%というふうになっております。
 それで、後期基本計画に対する評価については、まだ今現在、その計画が実際行っている最中ということで、これに対する評価は、また今後、検証させていただくということでありますが、御質問の第5次総合計画の策定手法に対する評価といたしましては、市民参加あるいは住民参加による策定手法が、今日の多くの市町村において計画策定時に市民参加・住民参加の手法が取り入れられておる、このことがまさに第5次総合計画の策定手法が先進的な手法であり、一定の評価に値するものと、そのように判断いたしておりますので、よろしくお願い申し上げます。
議長(森 英男) 4番、北川広人議員。
4番(北川広人) ありがとうございます。当時、私もその策定に携わらせていただいたんですけども、よく他の自治体がコンサル丸投げみたいなことでつくられているということも伺っておりましたし、高浜はそうではない、本当に市民そして職員の意見を取り入れた手づくり的な部分でつくられてきたというふうに、自分自身も思っておりましたし、それに対して、これがまた現在の、例えばまちづくり協議会ですとか、そういったところに、またつながっていったのかなというようなふうに思っております。
 ただ、高浜が第5次のときにやってきた、そこに携わってきた方々というのが、じゃあ、今、そのまま残っておるのかというと、そういうわけではありませんし、やはり、日本の現状というものをしっかりと理解をした中で、職員の方々も、そしてまた市民の方々もどのような総合計画というものが、この第6次において必要になってくるのかということを考えてみますと、少し、それ以降の、第5次の総合計画を策定した以降の日本の変化というのは非常に大きかったと思うんですよ。ですから、そこのところを、ちょっとお話をさせていただきたいなというふうに思います。
 ちょうど、平成12年の4月に、地方分権一括法が施行されたことに伴って、国と地方公共団体の相互関係というのは、従来の関係ではなくなって、対等・協力の関係という形に転換をしてきたというふうに思います。地方自治法を初めとした475本に及ぶ関連法律の改正を盛り込んだこの分権一括法、これは、この地方自治制度の歴史にとって非常に大きな意義を持つものであると思います。特に、この中で、地方公共団体の執行機関である知事とか市町村長を国の機関として位置づけて、それらに国の権限に属する事務を委任執行させた機関委任事務制度が廃止されたこと、これは、国からの呪縛がとけたというか、脱却できた、支配構造から脱却できたと言えると思います。そして、地方行政に対する国の規制や関与の緩和・撤廃が進み、いろいろな仕組みが確立されてきたというふうに思います。
 こういう地方自治法の抜本改革によって、自治体はみずからの責任と判断に基づく政策的力量を発揮できる領域が広く所有されることになったことは言うまでもなく、この一定の成果を上げた地方分権改革は、国家システムを従来の中央集権型から地域主権型に転換していく方向が制度的に明確にしたという、大きな役割があったと思います。
 しかしながら、国民に対する公共サービスや、公共財の提供、それらの主要な財源となる税収入の割合が乖離していることは、まだまだ周知の事実でありますし、ここの部分というのは、まだまだ時間がかかるのではないかなというふうに思っております。
 それで、非常にこういう大きな改革の中で、今からの地方自治体がどのような形で、今からの自治体の政策というものを考えていかなきゃいけないか。これは戦後の高度経済成長時代を支えた国土の均衡ある発展というものを重視する政策ではないと思います。競争による格差が生じることに対してしっかりと受容すること、それによる成長の喚起を重視した政策への転換を指向していると言われております。したがって、地方自治体に対する国のスタンスも従来のように限りなく自治体間格差を生じさせない政策を維持していくことを優先するのではなくて、ナショナル・ミニマムを保ちながら、自治体間競争による活力の創出を優先することに重点を移しつつあるのが今日ではないかというふうに考えております。
 こうした国の政策転換、自治体の目覚めといいますか、そういったものを踏まえて、地方の主体性・自律性を高めて、自己決定・自己責任の地域経営を実現することを目指して、あえて自治体間格差を容認する方向で将来の地域経営を展望することを重視する自治体もあらわれてきたと思います。また、企業や住民、そういう利害関係者、地域社会の利害関係者の側も、自治体ごとの行政水準の格差、公共サービスの優劣を評価することを通じて、生活や事業活動の拠点をどこに置くべきか、現実的かつ冷徹な選択を行い始めており、利害関係者による自治体選別の時代が始まったとも言えると思います。
 こうした観点から、今からの自治体が果たすべき役割、担うべき責任というものをとらえたときに、今からつくっていく自治体政策というものが非常に重要になっていくと思います。この平成20年度、高浜市にとって、最上位計画の策定にかかる時期でありますので、この第6次総合計画についてお尋ねをさせていただきます。
 この第6次総合計画、平成32年度を目標年次として策定されるわけですけども、今、お答えいただいた第5次総合計画策定で培った経験と実績、さらには、自治体政策を取り巻く状況を踏まえて策定されなければならないと考えます。このような政治経済状況の中ではありますけども、高浜市における第6次総合計画を策定するに当たって、どのような手法で取り組んでいかれるのか、また、今回、本議会の議案にもありますけれども特派員制度、これも重要な制度になると思います。これについてもお聞かせをいただきたいと思います。
議長(森 英男) 地域協働部長。
地域協働部長(大竹利彰) それでは、第6次総合計画の策定手法と、それから、まちづくり協議会特派員制度についてお答えさせていただきます。
 まず、第6次総合計画の策定手法につきましては、まちづくり協議会を単位とする地域の特性あるいは個性、資源などを生かした地域づくりの目標などを掲げる地域計画を策定してまいります。この策定に当たりましては、現在、高浜市が推進しております地域内分権の担い手でありますまちづくり協議会や、その設立に向けて準備を行われている設立準備委員会に主体的に策定をお願いしていこうというふうに考えております。また、この地域計画を第6次総合計画の策定のための、いわゆる基礎資料として活用をしていこうというふうに考えております。
 今回の第6次総合計画の策定に当たって、最も特徴的な取り組みといえます地域計画の策定については、各小学校区を単位とし、それぞれのまちづくり協議会の構成員の皆さんと、この後、御説明申し上げますけれども、まちづくり協議会特派員である市の職員で組織する(仮称)地域計画策定チームを立ち上げまして、協働による地域計画の策定を進めていこうというふうに考えております。
 まちづくり協議会特派員制度でございますけれども、まちづくり協議会ごとに担当する職員チームを立ち上げ、そのチームがまちづくり協議会と行政とのパイプ役となって、まちづくり協議会の活動支援などを行う制度で、地域住民と市役所職員がまちづくりの対等なパートナーとして地域の課題の解決や地域の発展に向けた協働によるまちづくりを推進していくことにより、住民力とそれから職員力の向上を図ることを、その目的といたしております。
 特派員の職員チームにつきましては、管理職のチーフ1名と、それから、それ以外の者3名で計4名体制で、各小学校区ごとにチーム編成をしまして、まちづくり協議会の会合への出席や活動のサポートなどを行ってまいりますので、よろしくお願い申し上げます。
議長(森 英男) 4番、北川議員。
4番(北川広人) このまち協を使っての地域計画から、それをベースに総合計画の方の立ち上げをしていくというような、非常にいい手段だなというふうに思います。総合計画というのはやっぱり、市民の方々も本当に現場での、その地域での声というのが、本当に必要になってくると思います。
 ただ、少し心配というんですか、例えば特派員制度についてもそうなんですけども、特に特派員として活動される職員の方々、例えば高浜市に在住の職員の方などは、例えば自分の住んでいる地域のまち協に特派員として行く、あるいはそうじゃない地域に行く、これも多分、選択もいろいろあると思いますけども、まち協の今、会員として活躍されている方々は無償ボランティアですよね、ほとんど。そういった考え方というのが出たりもするかと思います。さまざまな考え方とか目線とか市民のレベル、あるいは団体のレベルというのがあると思うんですよ。ですから、そういったところで、市民の方々が本当に計画づくりに携わりやすい、あるいは特派員の方々が職員力の向上につながるというような動きになればいいですけども、ちょっと歯車が狂えば、どちらもつぶれちゃうような形になってしまわないかなというようなことも心配をするわけです。
職員だからこそオール高浜で考えるべきだというような考え方もあると思いますし、本当にいろいろな考え方があると思います。ですから、そこら辺のところを、導入に当たって、この制度はこういうものですよという単純なものではなくて、しっかりとこの制度のある意味とか、そういったものを理解をしていただく、これは職員の方々もそうですし、それから市民の方々にも理解をしていただく。それが大事なことじゃないかなというふうに思いますので、ぜひ、慎重に進めていただきたいというふうに思います。
 今、地域で、まち協を中心にというか、まち協がまだ立ち上がってないところもありますけれども、さまざまな団体が活動されております。町のために活動されておりますけども、今まで協働という考え方の中に三助論というのがありますよね。自助、共助、公助という三助論がありますけども、今、例えばNPOの方々、あるいは民間企業の方々、そういった方々というのが非常にわかりづらいポジションであるということが言われてくる時代になってきました。さまざまな目標を持って、さまざまな地域で、さまざまな団体が活動しているんですけども、その人たちが自分たちの存在意義あるいは他団体の存在意義というものをしっかりと理解をしないことには、ともすると自分たちの存在って要らないんじゃないかなと思ったり、拮抗し合ったりだとか、それがプラスで動けばいいんですけど、マイナスで動く部分というのもたくさんあると思うんですよね。ですから、少し、余りに三助論の中に当てはめていくと難しいのかな、地域のことは共助だよなんていう言い方ですと、非常に難しいのかなという気がします。
 そこで最近ちょっと聞いた話の中で、五助論という考え方があるそうですので、それを少し紹介させていただきますけども、五助論というのは、五つの助けるということなんですが、自助と、それから今までの三助論でいう共助の中に、共助、同じようにともに助けると書く共助と、協力して助けるという協助、協調するの方の「協」ですね。それから民間の「民」と書きまして民助、この三つに分けるという考え方があるそうです。自助、共助、それから協力する方の協助、それから民間の民助、それから公の公助と、この五つの助けるというものを使った五助論というものがあるそうで、これは、自助というのは個人とか家族とかっていうレベルです。これはもう本当にわかりやすくて、組織理念というのは血縁であって、行動源泉は愛情であって、行動特性は個別的で、受益特性は本当に限定的であるというふうに言われております。
 ともに助けるという字の共助、今までと同じ字面の共助ですね。こちらの方は、地縁的コミュニティにおける何らかの共益性の実現を図るための集合的協力行動のこと、組織理念は負担の公平で、行動源泉は相互監視、行動特性は集合的、受益特性は全体的というふうに言われているそうです。これが町内会とか商店会とか老人クラブ、PTA、子供会などが当てはまると言われております。
 そして、もう一つの協助、これは協力するという字の方の協助ですけども、これは地縁とか血縁関係というのにかかわりなく、普遍的に交わされる善意のことである。組織理念は必要性、行動源泉は自発、行動特性は柔軟多様、受益特性は部分的と言われております。これがボランティア団体あるいはJCとかNPO、NGO、こういったものが入るというふうに言われております。
 もう一つ、新しい言葉でいう民助ですね。民間の民と書きますけど民助、これは市場の契約原理に基づくもの、柔軟で多様なサービスを選択的に提供できる地域で活動している企業組織や事業所、自営の店主、サービス事業者、建設業協会、商工会もここに入ると言われております。組織理念は利益の最大化、行動源泉は市場原理、行動特性は競争、受益特性は選択的であるとされております。
 もう一つが公助、これはもうおのずと知れた、高浜でいうと役所のことですよね。自治体のことであります。
 こういうふうに、この五つに分けることによって、特に町内会あるいはNPOそれから企業、こういったところのポジションというのは非常にわかりやすくなるのかなという気がします。これは物の考え方ですから、これが正しいわけじゃありませんけども、さまざまな考え方で、市民の方々、地域の方々に伝えていっていただかないと、今、現状でもやっぱり声を聞きます。まち協の中の、自分たちのポジションがわからんという話も、やっぱり地域では出ておると思うんですよね。そういうものも、ぜひ、わかりやすく伝えていただけないかなというふうに思います。
 それで、続いての質問ですけども、第6次総合計画の手法を今伺わせていただきましたが、昨年の12月にも一般質問させていただきました地域福祉計画、あるいは議会の議案にもありますけども、都市計画マスタープラン、こういったものも当然絡んでくると思います。それぞれ含めて第6次総合計画を今からどのようなスケジュールで策定が進められていくのか、これをお聞かせいただきたいと思います。
議長(森 英男) 地域協働部長。
地域協働部長(大竹利彰) 地域福祉計画、あるいは都市計画マスタープランとの絡みも含めました第6次総合計画のスケジュールということでありますけれども、まず、その前に、ただいま北川議員の方から、いわゆる特派員制度についての御意見をちょうだいしました。
 実は、特派員については、担当地域における御用聞きだとか、そういうことを通して、まち協と行政をつなぐパイプ役だとか、あるいは総合相談役それから地域の課題や住民意見を把握して、計画・施策への反映、そういったものについて、地域の方へ出向いて地域の方々と一緒に、そういったことの解決をしていくというようなこと。それから、きょう話題になっております6次総合計画への策定作業へ参画していくということなんでありますが、ただいま、北川議員が貴重な御意見を述べられましたので、そういったことも十分踏まえて職員力の向上につなげてまいりたいというふうに考えておりますので、ひとつよろしくお願いしたいと思います。
 それから、第6次総合計画の策定スケジュールといたしましては、まず地域の将来像を掲げる地域計画の策定作業を本年9月から着手しまして、来年の8月末までに地域計画の策定作業を完了する目標でおります。その後、平成21年10月から平成22年の11月にかけまして、総合計画の審議会や庁内組織である総合計画策定委員会、総合計画策定プロジェクトにおいて、粛々と策定作業を進め、平成22年の12月議会に基本計画を上程をしてまいりたいというように一応考えております。その間では、20年の10月ごろには、前回、第5次と同様に、市民アンケート調査も実施してまいりたいというように考えております。
 それから、第6次総合計画の基本構想案あるいは基本計画の案につきましては、22年の8月ぐらいを目途にパブリックコメントの方も実施をしてまいりたい。そうしまして、地域の皆さん方の意見あるいは御提案を拝聴し、住民参加による計画策定を進めてまいりたいというふうに考えています。
 平成20年度は、当市の最上位計画である第6次総合計画、また、福祉部門における重要な計画である地域福祉計画、さらには、都市計画部門での最重要計画である都市マスタープランなどの、本市にとって大変重要な計画の策定や修正を迎えます。
 地域福祉計画につきましては、来年3月末までに策定作業を終了し、都市計画マスタープランの策定については、おおむね第6次総合計画の策定スケジュールとリンクするような中で策定作業を進め、平成22年の11月末ごろに策定作業を終了する、そんな計画といたしております。
 いずれにしましても、これらの計画策定や見直しに当たりましても、(仮称)地域計画策定チームであるまちづくり協議会構成員及び市職員のまちづくり協議会特派員と関係部門との連絡を密にしまして作業の方に取り組んでまいりたいというふうに考えておりますので、議員各位の御理解と御協力をあわせてお願い申し上げます。以上であります。
議長(森 英男) 4番、北川議員。
4番(北川広人) ありがとうございます。策定においては、スケジュール、当然、これは、第6次ですので、平成32年を目標年次とするわけですから、いつからスタートということで考えると、このスケジュールでいかなければならないと思いますけども、地域計画を基本に考えていくということになれば、当然、まち協が、まだ今、準備段階である地区もあるわけですので、その辺のところも十分に踏まえていただいて、地域とのスムーズな連携をしながら、地域特性をしっかりとつかんでいただいて、地域間格差のない、特性はあっても、格差はないという地域計画になるように、ぜひともつなげていただきたいというふうに思います。
 高浜市は、きょうの答弁からもわかるように、10年も前から先進的かつ独創的な手法を持って総合計画に取り組んできたと思います。非常に評価もできると思いますし、誇らしく思えるということであります。第6次の総合計画策定においても、さらに進化した手法を用いており、非常に期待の持てるものであるというふうに考えております。
 それで、一つ、違った着眼から総合計画について質問をしたいんですけども、これは平成15年の春の統一地方選挙を起点としてローカルマニフェストを作成して選挙にいどむ首長や首長候補者が出現したことによって、全国各地の自治体において、自治体政策や選挙のあり方をめぐる議論が活況を呈しておると言われております。ある面、新たな時代がひらかれている可能性を感じておるわけですけども、こうした動向を踏まえて、これからの自治体に望まれる政策体系や、その実行・評価プロセスのあり方に関して考えると、ローカルマニフェストを軸にした自治体政策の転換の方向性というのが浮かび上がってくることも考えられるんじゃないかなというふうに思います。
 この運動が出てきたことというのは非常に意義があると思うんですけども、このローカルマニフェストの登場によって、自治体政策を主導すべき主体というのがどこに存在するのか、あるいは、現在の民主制・二元代表制に適合した自治体政策のあり方というのはどうあるべきなのかというのが、いろいろな課題が明らかになってきたようにも思われます。この総合計画とローカルマニフェストの関係というのは、大変に難しいと思いますけども、この地域でいち早くローカルマニフェストを掲げられましたのが、うちの森市長であります。この総合計画がある中でのローカルマニフェストというものを、どのように考えてこられたのか、これは、非常に重要なことだと思います。首長が変われば、ごろっと町の向き方が変わっちゃうようなことがあったら、僕は絶対いけないと思うんですよね。ですから、そこのところを個人的な意見ではあるのかもしれませんけども、お聞かせいただければと思います。よろしくお願いします。
議長(森 英男) 市長。
市長(森 貞述) 今、北川議員が申された、まさしく総合計画というのは10年のスパンです。それで、例えば、今からこれで第6次総合計画、23年度からスタートをいたします。その前に、首長選挙があるわけです。今つくっているのは、私の首長の時代で作業を進めていくわけです。そこで、新たな首長さんが出た。そして、自分はローカルマニフェスト、仮に、掲げられて選挙に出て、そして御当選された。そのときに、前任者の時代のということは、当然出てくるわけです。そこで、自分自身が掲げたマニフェストと、そして基本構想というのは、議決をいただいていますけども、しかし、総合計画あるいは各計画というものは、ある面ではローリングをしていきますので、見直しというのはできるかもしれません。しかし、やはり、そこから逸脱するというのは、ある面では、きょう、こちらにお見えの議員の皆さん方は、やはり市民の皆さん方から負託を受けて出ていらっしゃる。そういう、こちらは、例えば首長の方が大統領制でそれができるという、仮にしても、やはりそこでの、どういう折り合いをつけれるかどうか。
 しかし、もう一つお考えいただきたいのは、首長は4年の、これによって、マニフェストによって、その進捗度合いによって評価が決まるということですね。そういうことも、検討をしなければいけないということ。ですから、これは実は、先日の平成17年の選挙のときにもそうでしたけれども、やはり、マニフェストを遂行しようとすること、それと、総合計画の中でうたっていることとが相入れない部分がやはり出てくる。出てくるけれども、一つには、首長としてやりたい、あるいは例えば選挙に勝たなきゃいけないとか、いろいろなことがあると思いますけども、そういうことを考えていくと、ある面では、総合計画の見直しというものをやはりどこかで、例えば、首長として早くそれに手をつけなければいけないようなことが起こってくるということ、これはぜひ、皆さん方もまた、いろいろな場面が、恐らく遭遇されると思いますけれども、基本構想というものは、私はある面ではすごく大きな不磨の大典ではございませんけども、そういう気持ちで思っておりますけども、しかし、そこにつながるいろいろな計画というのは、やはり首長にとって自分が進めていく政策と、どこかで相入れない部分があるかもしれないということだけは御承知おきいただけなければというふうに思っています。
議長(森 英男) 4番、北川議員。
4番(北川広人) ありがとうございます。特に、私が心配をしたというとちょっと変ですけども、地域計画から総合計画に結びつけていく、この手法という部分を考えると、今、市長が言われたこと、結局、地域も常にその地域の中で見直していかなければいけないんだろうなということを思うわけですよ。総合計画にのせちゃったから、ここの地域がこうやっていかなきゃいけないんだという安易な考え方でなくて、地域は地域が、やっぱりつくっていくべきですから、さらに進化をすれば、総合計画、その地域の部分はこういうふうに変えていったらどうだというようなことが、当然出てくると思うんですよね。そういったことも含めて、非常に僕が第5次のときに思ったのは、ここに書いちゃったら、絶対にもう変えられないんじゃないかなという、そういう怖さがあったんですよ、当時。ですから、そういうふうに地域の方々を巻き込んだんだから、あなたたち責任があるんだよということで、まちづくりに対して責任を持って活動してもらうのはいいんですけども、だけど、書いちゃったから変えられないんだというような、変な勘違いに結びつくようなことがあってはならないというふうに思います。そこのところも、十分に地域の方々にわかりやすく説明をしていただいて、今、市長が言われたことも含めて総合計画というものは根本的にどういうものなんだということをしっかりと理解をしていただかないと、何のためにこの地域計画をやって、職員力と住民力とを向上させながら町づくりをやっていくんだということ、これは、たまたま総合計画の見直しの時期が来たから、こういう手法を見て、たまたまやるんだという安易なものじゃないと思いますので、ぜひそこのところもお願いしたいというふうに思います。
 ですから、総合計画もローカルマニフェストも、これがもう市民の声なんだということを、そのときどきに、しっかりと市民が声を出して言えるような、そういう志を持った人たちがまちづくりにしっかりと邁進をしていくべきだと思いますし、総合計画もそういう姿であるべきだというふうに思いますので、第6次総合計画に対しましては、手法の部分から非常に今、要は、助走というんですか、今の時期が。リレーゾーンの前段階ですよね。リレーゾーンでバトンをもらうときには、バトンをもらう側は全力疾走していなきゃいけないんですよね、リレーというのは。全力疾走で来た者に、全力疾走している人間がバトンを受け取るわけですから、ですから、まだウォーミングアップをしているような状況と言えると思います。ですけど、ウォーミングアップをしっかりしないと、バトンタッチゾーンで全力疾走に移れませんので、そのところを、今からの時期が一番重要だと思います。非常に期待をしておりますので、よろしくお願いをいたします。
 きょうの一般質問、非常にテーマが大きいものですから、難しい話になってしまいますけども、本当にいい答弁をいただきました。ありがとうございました。以上で質問を終わらせていただきます。
議長(森 英男) 暫時休憩いたします。再開は2時40分。
〔午後2時31分休憩〕


〔午後2時40分再開〕
議長(森 英男) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 次に、1番、幸前信雄議員。一つ、環境美化について。以上、1問についての質問を許します。
 1番、幸前信雄議員。
〔1番 幸前信雄 登壇〕
1番(幸前信雄) 議長のお許しがありましたので、先に通告いたしました環境美化についてを質問させていただきます。
 高浜市では、平成7年12月に空き缶等散乱防止条例を制定し、同時にごみの分別回収を開始されたことで、市民のごみへの対応が変化し環境美化に努める一助となったことと考えています。
 市民一斉清掃・油ヶ淵浄化デーによる市民参加の環境美化活動を企画し、一定の環境美化の成果を得るとともに、参加者の環境美化への関心を高めることにより意識の改革が図られてきているものと考えます。さらには、私の住んでいる吉浜まちづくり協議会の環境グループ主催による環境美化活動を通して、参加されている方々の環境美化への意識が大きく変わってきていると感じます。しかし一方では、心ない方が空き地等に不法投棄される例も後を絶たないことも現実であります。
 そこで1点目の質問ですが、平成7年に高浜市空き缶等散乱防止条例が制定され、一定の美化を保つことができるようになったが、一方では不法投棄の看板の設置が必要なほど、特定の場所にはごみの投棄がなくならないが、その実態はどのような状況にあるのか。
 具体的には、街角でごみの不法投棄に対して、法律で罰せられるとの看板を掲示しているものや、犬のふんお断り等の看板を掲示している箇所は何カ所ぐらいありますか。また、看板を掲示することにより一定の効果があるものと考えますが、掲示した箇所には不法投棄や犬のふんがなくなっているかもしれませんが、新たな場所に変わっているだけのように思えますが、実態はどうなのですか。
 別の視点から質問させていただきますが、空き缶等散乱防止条例など市からの情報を市民の方にお伝えする方法として「広報たかはま」を利用されていると思いますが、どの程度の方に認知されている状況とお考えでしょうか。
 先日、会派の視察で伺った世田谷区では、区内に17の大学があり、また都心に近いという点で、若い世代の方が多く住んでおられるとの説明を受けました。その世田谷区では、区の広報をコンビニに置いたり、メディアを利用して広報内容を区民の方に伝えるように努力されていると伺いました。
 全国を見たときに、各市町の中で、条例に対して罰則規定を設けて条例を守らせようというようなことを実施してきているところが出てきていますが、もし仮にこの高浜市で実施しようとした場合、周知徹底を今以上に図ることができるでしょうか。認知していただけるようにするために、別の方法等をお考えでしょうか。
 ごみの関連でもう1点お伺いいたします。昨年実施されたまちづくり懇談会でも話が出ていましたが、可燃ごみを前日から出される方や、可燃ごみと一緒に缶や瓶類の資源ごみを出される方がまだ見えて、ルールを守られない方に困っているという話がありました。最近では、短期の仕事につかれている方が多くなり、その方たちへの対応について行政の方に要望も出されていましたが、その後の対応状況はどのようになっていますか。あるいは今後、どのように進められる予定ですか。この2月からはプラスチック製容器包装類については、資源ごみとしての回収を始められましたが、実施状況については、どのような状況ですか。また、可燃ごみのうち、どれくらいの割合を減らせると考えておられますか。ごみについては、次に具体的に減らしていくための方策がありましたら教えてください。
 次に、(仮称)高浜エコハウスについてお伺いします。この4月1日オープンに向けて、今、建設が進んでいる(仮称)高浜エコハウスの運営については、行政のどの部署が運営の主体となって活動されていきますか。(仮称)高浜エコハウスについては、環境学習の場にしていくと説明していただいていますが、教育委員会との連携等について教えてください。また、施設をつくられるわけですから、利用される方の人数等、具体的な目標があればお示しください。
 先ほども言いましたが、先日、会派の視察で伺った世田谷区では、出前講座として保育園・幼稚園から申し込みがあれば、大学まで説明に行かれるそうですが、そのようなところまでお考えでしょうか。そのときに、特に幼稚園・保育園については、保護者の方が一緒に見える行事のときに紙芝居を交えて食べ残しをなくそうとかのテーマで実施されているそうですが、若い保護者の方に対してもアピールすることになり、効果として非常に大きいとおっしゃっていました。実施方法については、これからの問題でもありますが、ぜひ、具体的な目標を決めて活動を進めていただくようお願いいたします。
 これで、1回目の質問を終わらせていただきます。
〔1番 幸前信雄 降壇〕
議長(森 英男) 市民総合窓口センター長。
〔市民総合窓口センター長 松井敏行 登壇〕
市民総合窓口センター長(松井敏行) それでは、幸前議員の、1、環境美化について、(1)高浜市空き缶等散乱防止条例の実施状況について、(2)上記条例が制定されているが、市民の方への周知徹底方法は、(3)ごみ出しのルールの徹底状況は、(4)資源ごみの回収状況は、(5)(仮称)高浜エコハウスの運営主体は、(6)現在の環境学習への申込状況はについてお答えをいたします。
 道路沿いや店頭に設置される自動販売機の数の拡大、コンビニエンスストアの普及、喫煙やペットの飼育マナーの低下等により、空き缶や空き瓶、紙くず、たばこの吸い殻、ペットのふんが公共の場所にみだりに捨てられたり、空き地に繁茂した雑草を加えて、それらが放置されることによって地域の美観が著しく損なわれていることへの対応として、平成7年12月に高浜市空き缶等散乱防止条例を制定をいたしました。環境の美化を図り、もって市民の快適な生活の確保に貢献するという目的を達成するため、市の責務として散乱の状況把握と防止に関する啓発及び指導を、市民、滞在者及び市の区域を通過する者の責務として、空き缶等の持ち帰りや回収容器への収納を、事業者の責務として、事業活動に伴って生じた空き缶等の散乱防止に必要な措置を講ずるなど、それぞれの責務を規定いたしました。
 また、空き缶等のポイ捨てが行われやすい場所の土地占有者等のかかわりに着目し、この土地を占有し、または管理する者の責務として捨てられがたい環境をつくるための清掃の努力義務という規定も設けたものでございます。
 さらに、空き缶等のポイ捨ては、当然、最終的にはその行為を行った者の責任に帰着するものでありますが、空き缶、空き瓶の回収容器が設置されていない自動販売機を設置したり、また、回収容器の管理が適切に行われていないことが、その原因の一端となることが十分考えられるため、自動販売機により飲食料を販売する事業者には、一定の回収容器の設置等を義務づけ、その違反に対しては行政上の勧告を発動し、さらに正当な理由なく勧告に従わない場合は、公表をもって対処することとしたものでございます。
 御質問の(1)高浜市空き缶等散乱防止条例の実施状況についてでございますが、特定の場所へのごみの不法投棄がなくならないことにつきましては、現在の法律の中で、廃棄物の処理及び清掃に関する法律があり、何人もみだりに廃棄物を捨ててはならないと規定し、その違反については5年以下の懲役または1,000万円以下の罰金に処し、またはこれを併科するとされております。しかしながら、立件の対象事案が大規模な不法投棄であったり、極めて悪質な例と認められる場合に立件されており、いわゆるマナー違反的な事案までは立件されていないようであります。
 また、軽犯罪法では、「公共の利益に反してみだりにごみ、鳥獣の死体その他汚物または廃物を棄てた者」は、1日以上30日未満の拘留または1,000円以上1万円未満の科料に処すると規定されておりますが、この法律の国民の周知度から規制の実効性が担保されているとは言いがたい状況にございます。
 以上のことから、特に人目のつきがたい場所では、引っ越しごみやリサイクル料金の必要なテレビ、冷蔵庫、洗濯機、エアコンの家電リサイクル4品目の不法投棄が多く、パトロールによる回収と必要な看板類の設置を行っているところでありますが、設置の初期段階では一定の効果はありましても、深夜帯の不法投棄が多く、やがてごみがごみを呼ぶ現象が続いている状況でございます。
 また、「犬のふんお断り」の看板は、年間50枚程度作成しており、公園などの公共の場所に設置するほか、民有地であっても、お一人1枚を限度に配付させていただいております。中には老朽化による更新分もございますが、ほぼ1年間で50枚程度使用していることから、市内に500枚以上の看板が設置されていると考えており、かつ、配付の希望が後を絶たないことから、新たな場所に変わってきていることは十分考えられます。
 また、不法投棄禁止の看板も年間10枚程度、町内会長様へお渡しする分を含めて設置しておりますが、老朽化による更新が多く、「犬のふんお断り」と比較すれば、人目のつきがたい場所という特殊性もあって、新たな場所に変わるというよりも、前述しましたとおり設置した段階では効果はあるものの、やがて捨てられることの繰り返しであると考えております。
 次に、(2)上記条例が制定されているが、市民の方への周知徹底方法はについてお答えいたします。この条例の制定に当たっては、市民や滞在者に対する十分な啓発活動が重要と考え、「広報たかはま」の配布、インターネット広報による周知を図るほか、パンフレットの作成や自動販売機を設置する事業者には実態調査とあわせてチラシの配布を行ってきたところでございます。
 また、「犬のふんお断り」看板の設置や、空き缶等散乱防止市民行動の日としての年2回の市民一斉清掃の実施は、この条例に基づき市民の関心と理解を深めるために行っているものでございます。しかしながら、ごみの不法投棄やポイ捨てがなくならない現状をかんがみれば、ルールを守れない方々への認知が十分であるとは言いがたい状況であると認識いたしております。
 自治体によっては環境美化に視点を置いた空き缶等ポイ捨て禁止条例に罰則規定を設け、市民や滞在者の注意を喚起し、意識を啓発することにより、規制の実効性を高めているところもございます。先導的に実施した自治体の中には、条例制定当初は一定の効果があったものの、5年程度経過後のポイ捨ての件数は、条例制定前とほとんど変わっていないというような事例もあるようでございます。しかしながら、自治体がパトロールをしながら違反の事実を確認し、厳正に処罰する仕組みと持つことは、不法投棄の抑制に役立てることになると考えております。
 そこで、高浜市ごみ処理基本計画が三つの柱として目指す「不法投棄をしない・させない活動を町内会、地域、団体活動を通じて進めましょう。」は、地域の目があって、その地域ではポイ捨てができないという市域が狭いことのメリットを生かし、市民の皆さん方のお力をおかりしながら、規制の実効性を担保する仕組みを考えていく必要があると認識いたしているとともに、ごみのリサイクル活動の推進や高浜エコハウスを中心とした環境学習、教育現場における環境教育の実践など、幅広い分野にわたる連携のとれた行政施策を展開していくことによって、初めてポイ捨てのない快適で美しい地域の環境が実現できるものと考えておりますので、議員各位の御協力を賜りたいと存じます。
 次に、(3)ごみ出しのルールの徹底状況はでございますが、現地を確認してルールがほとんど守られていない集合住宅には、管理会社等へ連絡し対応しているところであり、中には管理会社の職員が直接来るされ、入居時の説明資料の一つとして活用いただくようリサイクルカレンダー、分別便利帳等の説明を行ってこの書類をお渡ししております。今後、改善が見られない集合住宅には、市の収集を行わない事業系一般廃棄物の処理を要請し、自己責任を明確にしてまいるとともに、単身者の方が多く働いている事業所の皆さんの御協力を得られるような方策も検討すべきであると考えております。
 次に、(4)資源ごみの回収状況はについてお答え申し上げます。先月27日にごみ処理基本計画推進会議の委員の皆さんとプラスチック製容器包装類の回収実態調査を行った結果では、市民の皆さんの御協力によりまして、おおむね順調に推移いたしておりますが、ごく一部にペットボトル、紙製容器、発泡スチロール系のトレイ、ハンガー、中身が3分の1以上残っているマヨネーズ、市の指定収集袋などの不適合物がまざっているものもありましたので、今後も調査を継続するとともに、これらの情報を広報等で周知してまいりたいと考えております。
 また、可燃ごみの減量率でございますが、かさでいきますと、指定袋が半分近くになったという声はお聞きしますが、重さでいきますと大変軽い素材でありますので、今のところ年間350t程度を見込んでおり、指定収集袋による回収量の4月4日%の減が図られる計算になりますが、今後、減量率は増加する可能性は高いと考えております。
 次に、(5)(仮称)高浜エコハウスの運営の主体はについては、本定例会の議案第2号で、高浜市高浜エコハウスの設置及び管理に関する条例でお示ししておりますが、当面は市民総合窓口センター市民生活グループが運営主体となり事業を構築・推進してまいります。将来的には、高浜エコハウスの設置目的を効果的に達成できる指定管理者による管理を視野に入れております。
 現在、市民生活グループでは、環境学習講座について、電気、ガスなどの公益事業者や愛知県などの他の地方公共団体、森林組合などとコンタクトをとり、出前講座の開催をお願いしているところでございます。特に愛知県では、万博の成功を将来へ引き継ぐための積極的な事業展開を図られておりますので、これらの出前講座のメニューを中心に平日における小学校4年生の総合学習の授業を対象とするものを基幹事業として、現在、教育委員会とも調整中でございます。
 また、中学生を対象とするものや、夏休みなどに参加者を募集して行うものなど、体系的な環境学習講座の整備を進めているところでございます。
 したがいまして、(6)現在の環境学習への申し込みはにつきましては、現在、講座の日程等を3月中旬を目途に調整中であり、また、学校側も4月に入り、新たな担任教師のもとで年間スケジュールを組むとのことでございますので、具体的な申し込みはございません。
 また、これまで個々で実施しておりましたクリーンセンター衣浦や市内のリサイクル施設の見学などを、隣接のリサイクル施設の見学を含めて、エコハウスを中心としてのコース化を提示して実施してまいりたいと考えておりますし、将来的には地域で環境活動を行っている方々に講師としての登録などの御協力をいただき、エコハウスからの出前講座としての環境学習も視野に入れておりますが、当面はエコハウスに足を運んでいただいての環境学習が中心となりますので、御理解をいただきたいと存じます。
〔市民総合窓口センター長 松井敏行 降壇〕
議長(森 英男) 1番、幸前信雄議員。
1番(幸前信雄) 再質問ですけども、空き缶等散乱防止条例を制定した平成7年当時と現在まで10数年経過しているわけですけども、この間、在住者の状況も、先ほど、杉浦辰夫議員の質問にも出てましたけども、外国人、単身者、こういう方がふえて、対応の仕方がいろいろ変わってきておると思うんですけども、この10数年間のうちに、それらの方に対して対策の講じ方、どういうふうなことの対策を講じられてきたかということを教えていただけませんか。
議長(森 英男) 市民生活グループ。
市民生活G(神谷坂敏) これまでもアパートの増加に伴いまして、ごみ出しのルールが守られないところにつきましては、管理会社もしくは住宅のオーナー等にお願いをいたしまして、排出できる曜日や資源ごみは近くの拠点へ出すようにというような看板設置もしくはチラシ等の配布をお願いをしてきたところでございます。
 また、外国人の増加に伴いまして、リサイクルカレンダーのポルトガル版等を新たに作成をいたしまして、職員の方が身ぶり手ぶりで意思の疎通を図るように努めてきたわけでございますが、なおふえ続ける外国人の方への対応といたしまして、御案内のとおり、平成18年度からポルトガル語等が話せる通訳を市役所正面玄関横の窓口に常設で配置するに至ったというものでございます。
議長(森 英男) 1番、幸前議員。
1番(幸前信雄) ありがとうございます。1点、先ほど、世田谷区のお話、ちょっとさせていただいたんですけども、空き缶等散乱防止条例、ごみ出しルール、この辺のところが守られない理由というのは、御存じじゃなくて守られてないのか、知っていながら守っていないのか、どちらだというふうにお考えでしょうか。
議長(森 英男) 市民生活グループ。
市民生活G(神谷坂敏) 中には承知をされておっても、不法投棄という形でやられておる方もみえるとは思いますが、私どもが今課題としておるのは、先ほども申し上げましたけども、住民登録や外国人登録をされていなくて、私どもの窓口へお越しになられていない方がルールもわからないということで、適当にやっておるということの件数の方が多いのではないかというふうに考えております。
議長(森 英男) 1番、幸前議員。
1番(幸前信雄) ちょっとまた同じような質問になって申しわけないんですけども、今、市役所に住民票の登録にお見えになった方ですとか、広報ですね、これは、自治会の方から、今、配布されていると思うんですけども、あと、市の公共施設、こちらの方に「広報たかはま」置かれて、周知されているということなんですけども、それ以前から、今、住民票の登録で説明されている方以外のところ、説明される前に既にこちらに入られて、なおかつ自治会に入られていないような方については、公共の場というよりは、生活の場では、例えばスーパーですとか、コンビニとかそういうところは行かれると思うんですけども、そういうところで広報なり何なり置かれて徹底するようなことはお考えでしょうか。
議長(森 英男) 市民生活グループ。
市民生活G(神谷坂敏) 先ほど、世田谷区の事例でコンビニというもの、議員の質問の中でお聞きをして、一考の余地はあるのかなというふうには考えております。
議長(森 英男) 1番、幸前議員。
1番(幸前信雄) 今度、エコハウスについての質問ですけども、質問の中でもいろいろ申しましたけども、具体的に施設の利用等、管理項目、目標管理、要は利用率ですとか、最終的にはごみの分別回収、これは周知徹底できるようになることを目標に置くと思うんですけども、それ以前に、エコハウスを設立されているわけですから、これの施設の利用率、この辺のところの管理項目があれば教えていただきたいんですけども。
議長(森 英男) 市民総合窓口センター長。
市民総合窓口センター長(松井敏行) 先ほどもちょっと御答弁申し上げましたけども、今現在、私どもが考えておりますのは、小学校4年生の児童に対する環境学習を行うということでございます。また、あるいは、転入者の方、あるいは分別の方法がわからない方々に対しましてエコハウスを拠点として、分別方法の学習をしていただこうということを考えております。
 したがいまして、今、議員がおっしゃられるように、具体的な実は目標数値というのは持ちあわせておりませんので、この辺では当然のことでございますけれども、私ども職員の方、Tpsでカエルンジャーがいろいろ活動をしております。目標管理の必要性というのは、私個人的にも、あるいは私ども高浜市全体としても十分認識をいたしておりますし、そのことについては、大変重要なことであるというふうに思っております。
 ですから、今、おっしゃられたような施設の利用率の問題、あるいはごみの減量の問題、そういうことにつきましては、市民で構成されておりますごみ処理推進計画をつくられましたごみ処理基本計画推進会議の皆さん方の方へ、議員の御質問内容を含めてお諮りをし、その中でまた議論をしていただこうかなと、こんなふうに今思っておりますので、御理解をいただきたいと思います。
議長(森 英男) 後藤副市長。
副市長(後藤泰正) 先ほど広報のコンビニに置いたらどうかという御提案をいただいたんですが、実は、今、私どもの方で、平成21年度からを目途といたしまして、コンビニ収納を進めたいということで、今、準備を進めております。そういった観点から、コンビニさんの方にも、そういう広報を置いていただくなり、何らかの周知の方法について、この20年度の中で検討して、できるだけ早い時期にそういったものの実現に向けて努力していきたいと思いますので、御理解いただきたいと思います。
議長(森 英男) 1番、幸前議員。
1番(幸前信雄) ありがとうございます。コンビニさんの方も、例えば、広報があるから人が来てもらえる、そういうものになっていれば喜んで置いていただけると思いますので、広報の内容等も含めて、やっぱり御検討いただければなというように考えております。
 あと、それと、先ほど目標管理の話を出させていただいたんですけども、今のところないというのは、私、これは今、スタート時点だから別に構わないと思うんですけども、何かやられるときに、やっぱり民間の感覚の中で言うと、費用を出してやるものについては、必ず費用対効果という形で、それに対してどういう手を尽くしていくんだということでずっと進めて、会社の中ではそういう形で進めてきたんですけども、そういうことって、これから進められる予定というのはあるんでしょうか。
議長(森 英男) 市民総合窓口センター長。
市民総合窓口センター長(松井敏行) 今現在は、先ほど申し上げましたとおり、数値目標というのは持っておりません。まだ、この4月から開設をしてまいりますので、その後、実態を把握しながら検証しながら、Pdcaサイクルを活用していきたいというように考えております。ただ、先ほども御答弁申し上げましたとおり、こういった施設を有効利用してもらうにはどうしたらいいんだと、実は、先ほど申し上げましたが、ごみ処理基本計画推進会議の皆さん方が手づくりでごみ減量に伴う計画をおつくりになられた、そのときの大きな一つの柱でも、実は、この高浜エコハウスの建設というのは位置づけをされているということもございますので、私どもとしましては、推進会議の皆さん方に、一度、皆さん方にもお考えをいただいて、実際に4月以降、その御利用の状況あるいはその利用の状況でどういう分野にまた新たなる道を模索をしていくか、そのことも含めてお投げかけをしながら議論をしていただきたい、議論してもらおうと、こんなふうに思っております。
議長(森 英男) 1番、幸前議員。
1番(幸前信雄) 今、先ほどPdcaという言葉が出てきましたけども、Tpsの用語でPdca、プラン、ドゥ、チェック、アクション、これを回すということを言うんですけども、プランのタイミングで、やっぱり何か指標がないと、ドゥはできるんですけども、チェックはできないと思うんですよ。ですから、Pdcaを回すといわれたときに、何の項目でどうチェックされるのかというのは、私にはよくわからないんですけども、そこのところを教えていただけますか。
議長(森 英男) 市民総合窓口センター長。
市民総合窓口センター長(松井敏行) 今、第1回目の答弁でも御答弁申し上げましたが、実は、いろいろなエコハウスの講座メニューを今、検討させていただいております。これは、先ほど、県ですとか森林組合ですとか、いろいろ申し上げました。当然のこととして、私ども、教育委員会の小学校4年生の方の総合学習のことも視野に入れておりまして、教育委員会と調整をいたしております。この中では、小学校高学年の方については、例えば東邦ガスさんですとか、あるいは愛知県の環境調査センターの職員さん、あるいは額田町の森林組合さんで、それぞれ小学生の高学年の方を対象に、約90分ぐらいの所要時間を設けて、そういったメニューをまずやらさせていただこうと。そうしますと、実際には90分、2時限分になりますし、小学校4年生というと12クラスぐらい、確か市内にあったと思いますので、それを35人掛けるとか、そうすると、ある一定の数字が出てくるんですけれども、まだまだその辺では、開設に向けて、確かに議員がおっしゃるように当初目標何人ということを明確にお答え申し上げればいいんですけれども、まだ私どもの方は動きながらといいますか、様子見といいますか、一応、何しろ、こういった小学校の方々の環境学習というところから切り口を求めて、当然のこととして、市民の皆さん方にも分別の方法等について周知を図る場所として御利用いただく。ここはあくまでもごみ分別の収集拠点、収集場所ではございませんので、そういった環境的な面の学習をしていただく場として御提供していく中で、将来的に例えば2年、3年、これは指定管理者の問題も含めまして、数値化ができるものであれば考えていきたい、こう思っておりますので、御理解をいただきたいと思います。
議長(森 英男) 1番、幸前議員。
1番(幸前信雄) 最後になりますけども、私、先日、高浜に、この前、つい最近だと思うんですけども、越してきた人に、別の市で住民票を移すときの手続、大変時間がかかって、高浜の市役所に来てびっくりしましたと。早かったと。これは、カエルンジャーということで、窓口業務とかその辺、見直された結果だと思います。私はたまたま、昨年、議員になって、平成元年から高浜には住んでいるんですけども、余り、市役所の方に来て、窓口業務でいろいろ手続したりすることはなかったものですから、余り意識はしなかったんですけども、窓口に来られてやられた方がそういうことを言われているということは、やっぱり誇れる内容だと思うんです。
 いみじくも、今回、市長の施政方針演説の中で、木を見て森を見ず、教育長の言葉の中ではPdcaを回す、これTpsの用語だと思うんですけども、こういう言葉が出てきているということは行政にとってはすごくいいことだと思いますし、これからも目標管理ということを、きょう、盛んに言わせていただきましたけども、目標を設けることによって、やっぱり、やっている職員の方にもやる気が出ますし、そういうことを一つの自分たちの成果だというふうにとらえていただいて、頑張っていただければなというふうに思います。
 今、確定申告で時間短縮ということで取り組まれているというふうに言われていましたけど、あれにつきましても、2時間待ち時間があったものを1時間にするということで、明確に目標を定められてやられているから、成果としてとらえられるし、次の目標も、次のレベルもまた出てくるという話になることにつながると思いますので、今後とも積極的に改善活動はやっていただきたいなというふうに思います。ありがとうございました。
議長(森 英男) 暫時休憩をいたします。再開は3時25分。
〔午後3時13分休憩〕


〔午後3時24分再開〕
議長(森 英男) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 次に、13番、内藤とし子議員。一つ、平和行政について。一つ、高齢者の医療・福祉の充実を。以上、2問についての質問を許します。
 13番、内藤とし子議員。
〔13番 内藤とし子 登壇〕
13番(内藤とし子) 議長のお許しを得ましたので、平和行政についてと、高齢者の医療・福祉の充実をの2問について質問いたします。
 非核自治体宣言の制定を。日本は唯一の被爆国であり、地球上のすべての核兵器廃絶の先頭に立って行動すべきであります。秋田県では昨年の6月、9月の議会で県内25自治体の議会すべてで非核日本宣言を求める意見書を可決しました。高浜市としては、高浜市議会が非核平和都市宣言に向けて決議をしています。しかし、市は非核都市宣言を制定しようとしていません。世界的には核兵器が増加しており、被爆や戦争の悲惨な体験を繰り返さないためにも、平和行政を願うためにも、非核平和都市宣言の制定を行うことが重要だと考えます。
 また、原爆の日や終戦記念日などに、平和美術展や原爆パネル展などの平和行事を実施し、平和を希求する町として宣言の制定をすべきだと思います。当市でも非核自治体宣言をして市の姿勢を明らかにする考えはないかお答えください。
 原爆被爆者に見舞金の支給を。原爆症の認定をめぐっては、昨年1月の名古屋地裁など六つの地裁が被爆者ごとに個別な判断が必要などと国の認定制度は不十分と指摘し、8月には安倍晋三前総理が認定の見直しを指示し、厚生労働省は検討に入っています。愛知県原水爆被災者の会は、毎年、被爆者行脚を行っていますが、知立や安城などでは市内の被爆者には見舞金制度を実施しています。被爆者も高齢化し、時間がありません。被爆者は病気にかかりやすく、若いうちは元気でも歳をとるといろいろな病気が出てきています。被爆者の労苦をめぎらうためにも被爆を繰り返さない決意を示すためにも、ぜひ見舞金の施策を実施して、市の姿勢を示すべきです。この点で答弁を求めます。
 2番、高齢者の医療・福祉の充実をに質問いたします。
 2月28日に日本共産党、民主党、社民党、国民新党の野党4党は4月実施予定の後期高齢者医療制度を廃止する法案を政府に提出しました。法案は、後期高齢者医療制度の導入そのものを撤回させる内容です。同じく4月から実施される予定の70歳から74歳の病院窓口負担の現行1割を2割に引き上げることや、65歳から74歳の国保税を年金から天引きする改悪についても中止するとしています。国民の怒りを背景に、政府・与党も実施前から凍結を言わざるを得ません。制度の破綻は明らかです。
 2006年、政府・与党は、医療改悪関連法で後期高齢者医療制度の導入を決めました。後期高齢者75歳以上だけを被保険者にした世界でも初めての医療制度で、ことしの4月からスタートします。政府は、75歳以上の人に老化により治療が長引き、複数の病気にかかっている、認知症の人が多い、いずれ避けることのできない死を迎えるという心身の特性があるといいます。そして、医療改革によって75歳以上の医療費を5兆円減らすことを計画しています。つまりどうせ治らないし、いずれ死ぬのだからという理由で、医療費を減らすために75歳以上の人を差別しようとしているのです。今、その準備が各都道府県広域連合、市町村で進められています。後期高齢者医療制度は財政的理由を主軸にした制度設計ゆえに、高齢者の暮らしと健康に、地域医療、地域社会そのものに大きな打撃的な影響を与えることも予想されます。後期高齢者医療制度の保険者は、各都道府県後期高齢者医療広域連合で、被保険者の範囲は75歳以上の高齢者と障害認定1級から3級を受けた65歳から74歳の高齢者、生活保護世帯は後期高齢者から除外するとして、現在、健康保険本人は75歳以上であれば健保本人の資格を喪失することとなります。
 窓口一部負担金は、一般は1割負担、現役並みの所得者は3割負担となります。財源構成は、後期高齢者が1割、各医療保険者が4割、公費が5割で、新たに0歳児から39歳の方も後期高齢者医療の支援金を負担することになります。後期高齢者医療保険料は、被保険者全員が均等に負担する均等割額と被保険者の所得に応じて負担する所得割額の合計額になります。愛知県後期高齢者医療広域連合議会で、平均保険料は9万3,204円、月額7,767円と決まっています。
 保険料の集めるは、年金額が年18万円、月額1万5,000円以上で、医療、介護の保険料の合算額が年金額の2分の1以内の場合に、年金から天引き、2分の1以内の規定を超えるときは介護保険料が優先し、後期高齢者医療の保険料は普通集めるとなります。滞納すると保険証の取り上げが待っています。国民健康保険だった人などは4月から保険料を集めるし、子供の健康保険や共済組合の扶養家族だった人などは後期高齢者の約15%おられるそうですが、半年だけ保険料を凍結します。その後、平成21年3月までの半年間は均等割額が9割減額される予定です。
 後期高齢者の診療報酬は、後期高齢者にふさわしい医療という名のもとに、後期高齢者と後期高齢者以外とは別立ての診療報酬体系がつくられます。また、安らかな終末期を迎えるという名のもとに、病院では終末期医療を行うこともできなくすることなどが検討されています。
 月1万5,000円以内の無年金・低年金の後期高齢者は、高齢者の20%の260万人と言われていますが、1995年から2005年にかけて国保資格証明書による死亡事故が21件あったと朝日新聞で報道されていますが、現在、除外されている後期高齢者に資格証明書を発行した場合、想像を絶する悲しい事故が起きることは予想できるものであります。
 後期高齢者の保険料は、高齢者の増加、高齢者医療の増加に応じてふえる仕組みとなっています。保険料値上げか、医療サービスの給付減か、と二者択一を国民に迫る構造を設計段階から持っています。この二者択一を迫る構造は介護保険で実施済みであります。
 現在、地域医療の崩壊が音を立てて進んでいます。地域医療の崩壊は、歴代の政府が80年代後半から、医療費抑制施策のために、医師養成数の削減、病院数・病床数の削減を進めてきた結果であります。地域医療の崩壊の打開には、医療費抑制施策を見直し、Oecd並みに医療に予算を使うことが求められています。後期高齢者医療制度の目的は、高齢者医療の確保法に明記してあるように、さらなる医療費抑制であり、さらなる医療費抑制は地域医療の崩壊に拍車をかけるものです。
 後期高齢者医療の診療報酬は、現在審議され定額制等が審議されています。恒常的な負担増と給付抑制の仕組みからすれば、今後の展開は介護保険以上であることが予想されます。
 財政赤字に悩む公的病院に、後期高齢者医療の診療報酬が大幅に下げられれば公的な病院の経営をさらに悪化させ、その存続さえ危なくなります。現在、全国の都道府県で地域ケア構想を策定し、療養病床削減計画を定め、来春から具体化されようとしています。療養病床の削減は、医療・介護難民をふやし、地域の医療機関の存続を危なくしています。これらの結果、医療が必要な高齢者が通院、入院する医療機関がなくなる地域がふえてくることが予想されます。地域から医療機関がなくなれば、高齢者の命も健康を守れないだけでなく、すべての住民が住み続けられなくなるのではないでしょうか。
 そこで伺います。広域連合に対してどのような意見を出しているのでしょうか。広域連合ができて1年がたちます。この間、どのような意見が出されたのか、制度ができてからでは間に合わない意見、地域医療を守ることができなくなる点についてどのような意見が出されているのでしょうか。
 後期高齢者医療制度の移行に伴い、資格証明書等の対応についてであります。これまでに資格証明書3件、短期保険証465世帯、1,043人分が発行されていると承知しています。そのうち75歳以上の方は62世帯78人の方がみえると聞いていますが、その方たちは後期高齢者医療制度に変わった場合、どのような対応がされるのかお示しください。
 次に、住民健診など、それまで国民健康保険にあった住民サービスは、移行後どのように変更されるのでしょうか。厚労省は、健診の申し込みのときに記入する質問票で対象者を絞り込むよう広域連合に求めているといいます。血圧を下げる薬、インスリン注射または血糖を下げる薬、コレステロールを下げる薬を使っていると答えた人には健診を受けさせないとも言われています。これまでの老人保健法に基づく基本健診は、40歳以上のすべての人が対象で、市町村に実施義務がありましたが、4月から75歳以上の人は、40歳から74歳の健診と切り離され努力義務になります。健診の目的も心身の健康を保持するためから、生活習慣病の早期発見・重症化予防に変わりました。厚労省は生活習慣病の患者は、健診を受ける必要がないとしています。健康診断はどのように変わるのでしょうか。お答えください。
 障害者の対応についてであります。障害者は65歳以上の方が後期高齢者医療制度に移行します。しかし、移行する、しないは本人の意向にもよります。65歳以上の障害者の方にメリット、デメリットをきちんと説明して、その意向を確認していく考えはありませんか。また、各公民館での説明会で理解できた方はよいとしても、説明会に足を運ぶことができない方、また、よくわかっていない方などには、どのように対応する考えでおられるのかお答えください。
 次に、独自の補助制度についてであります。全国から制度中止の声が挙がっていますが、愛知県広域連合は独自の減免制度も行おうとしません。東京都後期高齢者広域連合は、葬祭事業は市町村の政策判断で実施、診査支払手数料、財政安定化基金拠出金、未納保険料補てん分を保険料ではなく、市区町村の負担にして総額約100億円の保険料軽減を決定しました。低所得者の保険料については、所得割の一定額を独自に軽減することを決めました。愛知県でこれらを保険料算定から除くと、平均保険料9万3,204円、月額7,767円が8万3,760円、月額6,980円と、平均月額787円軽減できることがわかっています。真っ先に、介護保険料と医療保険の保険料が天引きされれば残った年金での生活が成り立たなくなります。介護保険料が未納になっている方が277人おられます。担当に聞くと、そのうち75歳以上の方は40人みえるそうです。この方たちに対して、どのような対応を考えてみえるのでしょうか。お答えをお願いします。
〔13番 内藤とし子 降壇〕
議長(森 英男) 福祉部長。
〔福祉部長 新美龍二 登壇〕
福祉部長(新美龍二) それでは、一つ、平和行政について。(1)非核自治体宣言の制定を、(2)原爆被爆者に見舞金の支給をの2点についてお答えさせていただきます。
 初めに、(1)非核自治体宣言の制定をについてお答えさせていただきます。
 我が国が、核は保有しない、核は製造もしない、核を持ち込まないと非核三原則について明言したのは、昭和47年12月11日、沖縄返還にかかわる在沖縄日米軍基地の核兵器が国会で問題にされた際に、原子力潜水艦の日本寄港と相まって、当時の佐藤栄作首相が衆議院予算委員会で答弁したのが最初だと理解いたしております。以後、日本政府は、この非核三原則を国是として堅持してきており、こうした原則のもと、唯一の被爆国として核兵器の廃絶に向けて努力する日本の姿勢は、国際社会の中でもよく知られていることと理解いたしております。
 また、我が国は、核兵器不拡散条約上の非核兵器国として、核兵器の製造や取得等を行わない義務を負っており、さらに法律上も原子力基本法によって、原子力活動は平和目的に厳しく限定されていることから、我が国が核兵器を保有することはないと考えているところでございます。
 一方、本市におきましても、市議会の皆さんが平成6年3月議会におきまして、高浜市非核平和都市宣言実現に向けて決議をされております。このことは、高浜市議会という一つの機関の意思決定として重く受けとめ、その御意思を尊重する中で、行政は行政としての立場として平和行政を推進していきたいと考えております。
 地方自治法第1条の2では、地方公共団体と国の役割分担について定めており、国においては、国際社会における国家としての存立にかかわる事務、全国的に統一して定めることが望ましい国民の諸活動に関する事務等についてを担うとされているのに対し、地方公共団体の役割といたしましては、住民の福祉の増進を図ることを基本として、地域における行政を自主的かつ総合的に実施する役割を広く担うとされております。したがいまして、非核自治体宣言をする、しないにかかわらず、まずは、住民の皆さんが平和に安心して住み続けられるまちづくりを進め、市民福祉の向上を図るための行政を推進していくことを基本的な姿勢として、引き続き、諸施策の推進に取り組んでまいりたいと考えておりますので、御理解いただきますようお願いいたします。
 次に、(2)原爆被爆者に見舞金の支給をについてお答えさせていただきます。
 被爆者の状況につきましては、昭和55年をピークに年々減少しており、現在の総数は約25万人、平均年齢は74.5歳となっております。そして、原爆被害者に対する国の支援につきましては、原子爆弾被害者に対する援護に関する法律に基づき、保健、医療、福祉にわたる総合的な対策が行われているところであります。
 従前では、被爆者対策は先行する医療法と手当法により行われておりましたが、戦後50年を経過した平成6年に、この二つの法律が統合され援護法という形となり現在に至っております。この援護法につきましては、国の責任において原子爆弾の投下と、その結果として生じた放射能に原因する健康被害がほかの戦争被害とは異なる特殊な被害であることにかんがみ、高齢化の進行している被爆者に対する総合的な援護対策を行うものと規定されております。
 平成19年度の国の予算(援護対策費)は、約1,500億円の財源が投入され、その予算においてさまざまな施策が行われております。
 その具体的な施策としましては、まず被爆者の方への被爆者健康手帳の交付、そして被爆者健康手帳をお持ちの方について全員が対象になる事業、それから一定の要件を満たした方が対象となる事業の2種類がございます。全員が対象になるものにつきましては、健康診断を年に2回、または希望者に対しましては、さらに年に2回ということで実施されております。また、医療につきましては、一般疾病医療として健康保険、医療保険の自己負担分につきまして国費で補てんするという形、また介護保険については、介護サービスの1割負担を国費で補てんをするという事業が行われております。そのほか、福祉サービスとして入所費用、相談事業、さらに葬祭料の支給といったことも行われております。一方、一定の要件を満たした方につきましては、健康管理手当などの手当が支給される仕組みとなっております。
 次に、原爆症の認定を受けた方に対しましては、現在約2,200人ほどおられますが、健康保険ではなく全額国費による医療の給付が行われております。さらに、その際に医療特別手当として月額13万円ほどが支給されております。
 続きまして、当市における原爆被害者への対応でございますが、県が行っております事業に介護保険等利用被爆者助成事業がございます。この制度は、原爆被爆者とその家族の福祉の向上のために、介護保険などを利用した場合、助成事業が実施されるもので、具体的には原爆被害者が、介護保険法に基づく訪問介護、通所介護、短期入所生活介護、介護老人施設を利用したとき、または、老人ホームや特別守る老人ホームに入所した場合の自己負担分について県が助成する制度で、本年度は、1月15日号の「広報たかはま」に掲載させていただき、その周知を図ったところでございます。
 そこで、ただいま、内藤議員から見舞金の支給をとの御意見でございますが、被爆者はどこの場所にいても被爆者として支援されるべきであり、こうした方への支援は住所地によって支援の内容が変わるべきではありません。国において全国一律的な支援が行われるものであると認識いたしております。以上で答弁とさせていただきます。よろしくお願い申し上げます。
〔福祉部長 新美龍二 降壇〕
議長(森 英男) 市民総合窓口センター長。
市民総合窓口センター長(松井敏行) それでは、御質問の2問目、高齢者の医療・福祉の充実をについてお答え申し上げます。
 まず初めに、(1)愛知県後期高齢者医療広域連合に対して、どのような意見を出しているのかでございますが、愛知県後期高齢者医療広域連合は、御案内のとおり、高齢者の医療の確保に関する法律第48条において、市町村は、後期高齢者医療の事務を処理するため、都道府県の区域内のすべての市町村が加入する広域連合を設けるものとするとされ、これを受けて、地方自治法第284条第3項の規定に基づき、後期高齢者医療制度に関する事務を広域にわたって処理するため、愛知県内のすべての市町村が加入して設置された特別地方公共団体であります。
 この広域連合につきましては、正副広域連合長のもと、事務局長以下、愛知県及び構成市町村などから派遣された職員25名により運営されており、このほか、議決機関として議員34名で構成される広域連合議会、監査委員2名及び委員4名で構成される選挙管理委員会などがございます。
 広域連合の運営に関する重要事項の意思決定は、当然のこととして連合議会の議決により決定され、その前段階として、構成市町村の担当課長による課長会議や担当者会議を開催し、協議する中で、各市町村の意見を集約することとなっており、さらには、保険料や資格管理といった部門ごとに、市町村の職員によって構成される実務者検討部会を設置し、細部の調整を行っているところであります。
 このほか、重要事項の内容によっては、文書による市町村の意見聴取も行われており、適正な運営がなされていると考えております。
 そこで、御質問の意見書提出の状況でございますが、まず、広域連合が設立される前の設立準備委員会の段階で、愛知県後期高齢者医療広域連合の規約案に対する意見として、広域連合議会の議員定数に対する意見及び議員の選挙区に対する意見を提出するとともに、愛知県の市議会議長会及び町村議会議長会への意見調整の要請などを行ったほか、連合事務局への職員派遣に対する意見として、過疎地からの派遣や職員数に余裕のない小さな市町村からの派遣に対する配慮や、事務引き継ぎに支障のないよう、派遣期間をずらすなどの要請を行っております。
 また、被保険者証の取り扱いについて、高齢者が使用することから、カードサイズではなく、従来の老人保健医療受給者証サイズとすること及び被保険者証の有効期限について、国民健康保険に合わせ、2年とするよう意見を出しております。
 このような意見については、他の市町村からの意見も含め、必要に応じて実務者検討部会、担当者会議あるいは担当課長会議の場で協議し、その結果に基づいて実施に移されることとなっているところであります。
 このほか、設立準備委員会や広域連合から個別の事務事業等に対し、意見聴取の要請があった場合には、必要に応じて意見を出してきており、今後も同様のスタンスで意見を提出してまいりたいと考えております。
 次に、(2)後期高齢者医療制度への移行に伴う資格証明書等の対応について、お答え申し上げます。高齢者の医療の確保に関する法律第54条第4項では、広域連合は、保険料を滞納している被保険者が保険料の納期限から厚生労働省令で定める期間が経過するまでの間にこの保険料を納付しない場合は、災害等の特別の事情がある場合を除き、厚生労働省令で定めるところにより、この被保険者に対し、被保険者証の返還を求めるものとするとされ、被保険者証が返還されたときは、同条第7項において資格証明書を交付することとされております。
 省令で定める期間については1年とされており、滞納期間がこれを超えた場合に、資格証明書を交付することとされております。
 また、短期被保険者証の交付につきましては、高齢者の医療の確保に関する法律施行規則第20条第2項において、保険料を滞納している被保険者に係る被保険者証につき、通常定める期日より前の期日を定めることができるとされており、これに基づき、広域連合において後期高齢者医療短期被保険証交付要綱を定め、その交付対象者として、保険料を滞納している者で保険料の納期限後3カ月の期間を経過してもなお納付されない保険料があり、指導、相談または納付誓約を行った結果、自主納付をしても滞納額の減少が見込まれないと判断されるもの、あるい滞納保険料があり、再三の呼び出しにもかかわらず、指導または相談に応じないものとし、これに該当する被保険者に対し、有効期限を3カ月とする短期被保険者証を交付することとしております。
 後期高齢者医療制度を含め、医療保険制度については、加入者による相互扶助の精神で成り立っており、保険料を払えるだけの資力がありながら、お支払いいただけない方の保険料については、他の被保険者の負担となってしまい、不公平を生ずることとなります。
 いずれにいたしましても、資格証明書あるいは短期被保険者証の交付につきましては、滞納者と接触し、窓口での保険料納付を直接働きかける機会を確保することにより、保険料の未納を減らし、保険料負担の公平性の確保を図るという観点から、関係法令において交付について規定されているものと考えており、また、愛知県内すべての市町村において同じ取り扱いをする必要があることから、本市においても関係法令や広域連合要綱の規定に従って、適切に運用してまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。
 次に、(3)健康診査についてお答えいたします。
 後期高齢者医療における健康診査については、高齢者の医療の確保に関する法律第125条第1項において、広域連合は、健康教育、健康相談、健康診査その他の被保険者の健康の保持増進のために必要な事業を行うように努めなければならないとされ、広域連合に対する努力義務となっているところであります。
 これを受け、愛知県後期高齢者医療広域連合では、後期高齢者医療に関する条例第3条において、被保険者の健康の保持増進等のために、健康診査の事業を行うと規定し、市町村への委託事業という形で健康診査を実施することとされております。
 広域連合では、健康診査の実施に当たり愛知県後期高齢者医療健康診査事業実施要綱を定め、その第2条において健康診査の対象者について規定いたしており、健康診査を受診する日の時点において被保険者の資格を有している者であって、生活習慣病の治療を受けておらず、医療機関等において健康診査を受ける機会がなく、資格証明書の交付を受けていないものと規定いたしております。
 この健康診査の実施の目的については、糖尿病等の生活習慣病を早期に発見し、必要に応じて医療につなげていくこととされており、基本的には75歳未満の特定健康診査の実施項目のうち、必須項目について実施することとされております。
 したがいまして、生活習慣病の早期発見を目的として実施する健康診査であることから、生活習慣病の治療を受けている人については、必ずしも健康診査を実施する必要はないとされており、これを踏まえて、愛知県後期高齢者広域連合においても、対象者から除くこととしているとのことであり、また、健康診査の実施にかかる費用は、そのまま保険料の額にはね返ることもあることから、必要な限度において対象者を定めているものと考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。
 次に、(4)障害者の対応についてお答えいたします。
 後期高齢者医療制度では、現在の老人保健制度と同様、65歳以上75歳未満の一定の障害を持った方についても、被保険者とすることとされております。
 ただし、これらの方につきましては、届け出により後期高齢者医療への加入を辞退することができることとされており、これは例えば、現在、子供さんの社会保険や健康保険組合などの扶養に入っており、保険料負担のない方が、後期高齢者医療へ加入することにより、新たに保険料負担が発生するというデメリットの部分と、後期高齢者医療に加入することで、これまでの福祉給付金にかわり実施いたします後期高齢者福祉医療制度による医療費助成を受けられるというメリットの部分について、それぞれを比較する中で、条件的に御自身にとって最も有利な選択をしていただくという趣旨からであります。
 これを踏まえて、本市では、1月26日付で該当となられます障害を要件とする老人保健医療受給者の皆さん218名あてに、地区説明会の御案内とともに、後期高齢者医療制度への移行確認の文書を送付し、これらの点や平成20年度の途中においても脱退が可能であることなどについて周知を図っているところであります。
 次に(5)独自の補助制度についてお答えいたします。
 低所得者に対する保険料の軽減措置については、御案内のとおり所得に応じて均等割額の額について、2割軽減、5割軽減、7割軽減と、段階的な負担軽減措置が講じられているところであり、また、保険料の減免及び集める猶与についても、高齢者の医療の確保に関する法律第111条の規定に基づき、広域連合の後期高齢者医療に関する条例において規定がされているところであります。
 御質問の市独自の助成制度につきましては、後期高齢者医療が県内全市町村で構成される広域連合で運営するという大前提に立った県内一律の制度であることを踏まえ、独自の助成制度の導入は、構成市町村間において不公平を生じ、被保険者の差別化を図ることにつながることから、広域連合においても慎重な判断が求められており、本市といたしましては、その考えはございませんので、御理解を賜りたいと存じます。
 また、現在、介護保険料の未納がある方が、後期高齢者医療へ移行した場合の対応につきましては、広域連合へ確認したところ、そのことにより、ただちに何らかのペナルティーが科されることはないとの回答を得ております。ただ、その後の後期高齢者医療の保険料の納付状況によっては、将来的に短期被保険者証や資格証明書の交付対象者となる場合があることについては、御承知おきくださるようお願いを申し上げます。
 最後に、後期高齢者医療制度の開始まで残り1カ月足らずとなり、制度の周知を図るため、2月に市内の小学校区ごとに開催いたしました地区説明会の状況について申し上げます。
 まず、2月9日の土曜日には、午前10時から高取小学校区を対象に高取公民館で開催し、64名の参加者が、午後は2時から吉浜小学校区を対象に吉浜公民館で開催し、あいにくの大雪にもかかわらず37名の参加者がございました。
 2月10日の日曜日には、午前10時から港小学校区を対象に高浜南部公民館で開催し76名の参加者が、午後は2時から翼小学校区を対象に翼児童センターで開催し、41名の参加者がございました。
 2月16日の土曜日には、高浜小学校区を対象に、女性文化センターで開催し、88名の参加者があり、全体では306名の参加という結果となっております。
 以上で、内藤とし子議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。
議長(森 英男) 13番、内藤とし子議員。
13番(内藤とし子) 高齢者の医療、福祉の充実をの方に、順番は違いますが、質問をさせていただきます。広域連合に対して、どのような意見を出しているのかということをお聞きしましたが、議員定数だとか職員派遣についてだとか、カードの大きさだとか、それはまたそれでよく理解できるんですが、この制度をつくるときに、保険証が取り上げられる危険が1人でもあってはいけないわけで、市がそういう点で機械的な取り上げをしないように、そういう姿勢をきちんとその中で言っているのかどうか、その点をまずお示しください。
議長(森 英男) 市民窓口グループ。
市民窓口G(加藤元久) 短期被保険者証だとか資格証明書の交付について、どのような意見をということなんですけども、これにつきましては、法律の方でも規定がございますことから、実施をされるということなんですけども、ただいまもおっしゃられましたように、機械的に実施するということは、当然考えていないわけでありまして、要綱の中でも納付相談等を実施しても滞納が減らないと、こういった場合に短期証は発行するということ。資格証明書につきましては、また、これから、1年後ということもございまして、まだ、連合の方でも交付要綱等については作成がされておりませんけども、同様に恐らく、弁明の機会を付与する等の機会を与えた上で、最終的に交付をするというふうになっていくものと考えております。
 したがいまして、そういった短期証の要綱だとか、こういったものについても、内容について課長会議等でも案が示されまして、そういった中で協議をしてこういった形になったということでございますので、よろしくお願いをいたします。
議長(森 英男) 13番、内藤議員。
13番(内藤とし子) その点ではわかりますが、そうであれば、なおのこと無年金者や低年金の方たちに対する配慮がもう少しあるべきではないかと思うんですが、今度の出されてきた案を見ると、そういう点が余りにもありませんし、それから、国民健康保険よりも重くなっていると、そういうことが言えると思うんですが、そういう点ではどうですか。
議長(森 英男) 市民総合窓口センター長。
市民総合窓口センター長(松井敏行) 資格証明ですけども、先ほどもリーダーが申し上げておりますとおり、これは、法律に基づいて広域連合が行うということでございますので、逆に言えば市に権限はありません。
 先ほど来申し上げておりますとおり、これはあくまで機械的に無情をもって行うということではございませんので、それぞれの御事情がおありになる、それについて納付相談を受け、いろいろなお話をさせていただく、そういう場を設けながら、税の公平感、不公平感というものを除いていくということでございます。
 当然のこととして、もし納めいただけない方がみえるということになりますと、他の被保険者の方に、その分負担が増してまいりますので、これらのことについては十分また御理解をいただきたいというふうに感じております。
 それから、国保よりも重いという、今、御質問がございましたけれども、お言葉を返すようですが、国保と重いというのは、ちょっとわかりかねますので、恐縮でございます。
議長(森 英男) 13番、内藤議員。
13番(内藤とし子) 健康診査について、実施要綱で生活習慣病にかかっている人は健診は受けれないというお話が出ましたが、お医者さんの方から言いますと、なかなかわからなくて、みんな見えてしまう、健康診断を受けに見えた場合に、お医者さん、こういうふうで、受けれないんだよというのは、大変困るというような話は聞いておりますが、そういう点ではどうなのかということ。
 それから、障害者の対応についてですが、障害者でも218名の方がおられて、書類を出して65歳から74歳の方が、書類が返ってこなければ入るということになるわけですが、本当にわかっているのかどうか、そういう点が、本当に制度がわかって、そういうふうにしているのかどうか、そのあたりについては、どういうふうに見てみえるのか。私の知り合いでも、何人かの後期高齢者医療制度の保険に75歳になったので、市役所からこういう案内が来たんだけども、これはどういうことだというような電話だとか、直接見える方なんかもおられるんですが、なかなかわかってみえない方もおられるんですね。そういう方たちに対して、もっと親切に丁寧にといいますか、そういうふうにやられる考えはないのかどうか、お示しください。
議長(森 英男) 市民窓口グループ。
市民窓口G(加藤元久) まず、健康診査の関係でございますが、これにつきましては、あらかじめ該当になる方というんですか、対象者の方に受診券をお送りするわけなんですけども、その中に問診票という形で、現在、生活習慣病の治療を受けているかどうかといったチェック項目がございます。そこのところで判断をしていただくことになろうかと思っております。
 また、障害者への対応ということで、1月に対象となる方に個別に御案内を差し上げて、手続をしていただくようにお願いをしているところでございますが、その中で、通知文の中にも、こういったメリットとデメリットがございますよというようなことを記載してございます。大方の方は、中身についてわからない部分があれば市役所の担当の方にお問い合わせをいただいて、その中で、担当の方から内容について御説明を申し上げて、判断をしていただくというような対応をしておりますので、もし、そういった通知の中身だけではわからないということであれば、遠慮なく、通知文の中にも問い合わせ先、記載してございますので、お問い合わせをいただきたいというふうに思っております。
議長(森 英男) 13番、内藤とし子議員。
13番(内藤とし子) 障害者の対応については、わからなかったら直接見えるか、市役所に電話していただきたいというお話ですが、これまでに、障害者の電話なり、見えた方なりは、どれぐらいみえるのか、概略でもいいですので、わかりましたら教えてください。
 それから、介護保険料が払えないと、今、未納になってみえる方、直接すぐに何らかのペナルティーはないというお話ですが、ペナルティーはないというものの、資格証明書になるということは、ペナルティーと同じで、資格証明書になったら全額払わなきゃお医者さんにかかったときに診てもらえないわけですから、これはなかなか大変ですし、それから、介護保険料の75歳以上の方が40人みえるそうですが、こういう方たちに対して減免制度なり補助制度をつくってやっていくことが必要ではないかと思いますが、どうでしょう。
議長(森 英男) 市民窓口グループ。
市民窓口G(加藤元久) まず、窓口にお見えになった方だとか、電話等で照会のあった方という概数でというお話ですが、それにつきましては、ちょっと手元に資料を持ちあわせておりませんので、申しわけございません。
 それから、介護の滞納者の関係でございます。独自の減免制度だとか補助制度ということでございますけども、まず独自の減免制度というのは、保険料の減免については、これは広域連合の方の条例で定めるということになっておりまして、言ってみれば、市町村の方では減免制度を設けることはできないということでございますので、御理解をいただきたいと思います。
 また、独自の補助制度というお話ですけれども、最初の答弁でも申し上げましたとおり、この制度というのは、愛知県内一律の制度でございます。高浜市だけで独自の助成制度を設けるということになりますと、他の市町村の被保険者の方と差別化が図られてしまうというようなことにもなりますので、そういったことは考えておりませんので、御理解をいただきたいと思います。
議長(森 英男) 13番、内藤議員。
13番(内藤とし子) 独自の補助制度はしないんだと言われますが、お父さんと息子さんと暮らしてみえる方がおられるんですが、お父さんが無年金で、今、息子さんの会社の健康保険に入ってみえますが、後期高齢者医療制度になると、お父さんの分を1万2,000円払うようになるんですね。お父さんは、現在、特別守る老人施設に入ってみえるんですが、今でもお父さんの介護施設の費用は兄弟でまかなってみえると伺っています。このような方でも後期高齢者医療制度の保険料を出さなければならないということ、あると思うんですが、こういう方たちは本当に助けないと、本当に資格証明書を発行するようになれば、それこそ、医療を受けられなくて大変なことになると思うんですが、その点ではどうでしょう。
議長(森 英男) 市民窓口グループ。
市民窓口G(加藤元久) 被保険者の方には100人おれば100人の御事情があろうかと思います。したがいまして、こういったケース、今、お話になられたようなケースの方もあることは、きっと出てくるであろうということは予測されますけども、やはり、我々といたしましては、一定の法令等で定められたルールの中で運営をしていくということでございますので、その辺を特別の扱いができないということでございますので、御理解をいただきたいというふうに思います。
議長(森 英男) 13番、内藤議員。
13番(内藤とし子) 今、健康診断について生活習慣病の方は健診に入れないよというお話が出ましたが、今後、医療の方でも別立てになるというふうに聞いていますが、それこそ、診療報酬体系が別立てになって、検査や画像診断の診察料としてふえて、検査回数がふえても報酬がふえないように制限するだとか、終末期の患者に過剰な延命治療をしない確約をとると、診療報酬が高くなるだとかいうことを聞いていますが、こういう点では、市としてこれは意見をどういうふうに出しているんでしょうか。
議長(森 英男) 市民窓口グループ。
市民総合窓口センター長(松井敏行) 診療報酬の改定につきましては、中央社会保険医療協議会から、2月13日に厚生労働大臣に対して答申がされたということは聞いております。ただ、その議論の中に私ども入っておりませんので、残念ながら意見を申し上げる立場にはないというふうに考えておりますので、よろしくお願いいたします。
議長(森 英男) 13番、内藤議員。
13番(内藤とし子) 意見を出すところがないというお話ですが、これはやっぱりすべての平和行政のところで、住民の福祉を図る行政をしていくことが大事だというお話が出ましたが、それとつながっていると思うんですが、そういう点でも、もっと意見を広域連合に出せなければ、国の方に出していくということをする必要があるかと思うんですが市長、その点でどうでしょうか。
議長(森 英男) 市民窓口グループ。
市民総合窓口センター長(松井敏行) 先ほどの中医協からの答申は、私どももマスコミの情報で得ている範囲でございまして、まだ正式には恐らく今月なのか、今月末には通知が来るのではないかという動きだけでございます。ただ、マスコミの情報あるいは厚生労働省からの多少の通知等を見てまいりますと、恐らく、議員が御心配なのは、75歳を超えると受けられる医療の内容が変わり、必要な医療が受けられなくなるようなことはないかという御心配だろうと思います。そのことにつきましては、厚生労働省は明確にそういうことはございませんと。なおかつ、御自分で選んだ医療機関にかかるフリーアクセスを制限するものでもないということを、はっきりおっしゃってみえますので、私どもは、厚生労働省から発せられている情報の中で理解をさせていただいております。
議長(森 英男) 13番、内藤議員。
13番(内藤とし子) そういう案内といいますか、そういうものが来ているとしても、実際には医療制限が別立てになって進められていきますし、進められていく方向で出されていると思います。もう、2月21日までに512の地方議会が見直しや中止、撤回などを求める意見書や請願を採択するなどしています。国民の怒りが広がってきたことの反映だと思います。75歳になったら、よく長生きされました、おめでとうございます、きょうから医療は無料にしましょう、これが政治というものではないかと思うんですが、ぜひ、またそういう方向へ行くように、努力していっていただきたいと思います。
 それから、平和行政についてですが、非核自治体宣言の制定については、住民の福祉を図ることが行政の仕事だからということで、そういう予定はないというお話ですが、この問題についてはたびたび質問させていただいていますが、その中で、以前のときに、かわら美術館で平和に関する展覧会を開催することも考えていくというようなお答えをいただいていたと思いますが、かわら美術館も指定管理者制度で市直営ではなくなります。この点では、どのような意見を持っておられるのかお答えください。
議長(森 英男) 地域文化グループ。
地域文化G(時津祐介) かわら美術館での平和に関する展覧会等の御質問でございます。議員も承知のとおり、本年度事業といたしまして、昨年夏に原爆の日、終戦記念日を挟みまして、原爆の図、丸木俊・位里展を開催したのは御存じのとおりでございます。
 今後のかわら美術館での展覧会についての方針でございますが、かわら美術館がこういったような平和に関する展覧会を開催してまいったということは、指定管理を今後、受けられる候補者にも十分承知の上で公募に応じてきております。したがいまして、今後も市との協議の中でこういった展覧会について、機会をとらえて開催していきたいというふうに考えております。以上です。
議長(森 英男) 13番、内藤議員。
13番(内藤とし子) そうしますと、今後もかわら美術館でそのよう展覧会が取り上げていくということも、確約をしていただけるということで、いいですね。その点で、もう一度お願いします。
議長(森 英男) 地域文化グループ。
地域文化G(時津祐介) 展覧会については、これは、あくまでも、展覧会の組み立て、作品、そういったものの出会いというものが展覧会については重要になってまいります。原爆の図に関しましても、すぐできるものではございませんでした。それぞれの相手間の都合であるだとか、その折々のタイミング、そういったものによって変わってまいりますので、いつできるという確約をするものではございません。ただ、運営方針というものの中に、そういったものが脈々と流れているというふうにお考えいただきたいというふうに思います。
議長(森 英男) 13番、内藤議員。
13番(内藤とし子) じゃあ、確約はできないというお話ですが、できるだけ、取り上げていただきたいと思います。取り上げていただくということで、要望をお願いしまして、私の質問を終わります。


議長(森 英男) 本日は、これをもって一般質問を打ち切ります。
 明日は、引き続き午前10時より再開いたします。
 本日はこれをもって散会をいたします。
 御協力ありがとうございました。
午後4時27分散会